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永遠の孤独。

自分の孤独を嘆く人がいる。

例えばわたしの母親。

父は三交替勤務だったので、食事の時間もまちまちで、
夕飯時に居ないことも多く、
夜勤のときなどは、このあと仕事なので、居ても機嫌が良くなくて、
一家団欒の夕飯は、少なかった。

朝ご飯を揃って食べた経験もない。
いつも、焼いたトーストにマーガリンを塗ったものを出され、
一人で食べる。
それがわたしの朝食。

家を建て替えて、キッチンにテーブルが無くなり、
わたしが働き始めると、
三者三様に、キッチンで立って朝食をとる。

わたしは、自分のお弁当を作らなくてはならず、
田舎の工場勤務で、始業は朝の8時。
その前にいろいろな準備作業がある。
なので6時台のバスに乗らなければならず、
お弁当を作るのがやっとで、朝食なんて食べられないことが多かった。

日本がバブルに突入して行く時期だったので、
毎晩毎晩、残業。
バスの本数が少なく、帰宅すると夜の9時を回る。

そしてヘトヘトで帰り付くと、
母が怒るのだ。
「もう! 何やっとんの! 遅いやないの! 」
母は、父が仕事でいない夜、わたしの帰りを待って、
一緒に夕飯をとろうとしていた。
そりゃあ、9時過ぎれば、お腹もすくだろうし、怒りもわくだろうが、
「なんで、働いて帰って来て、それでまた怒られなくちゃいけないの!」
とわたしが怒ると、
母は、
「だって、一人暮らしみたいなんだもの!」と怒る。
「だったら、おばあちゃんと一緒にご飯食べればいいでしょ?
わたしは残業で遅くなるんだから、それで怒られるのは納得が行かない!」と反論した。

母は、祖母を嫌っていて、一緒に夕飯を食べたくないのだ。
だからといって、勝手にわたしを待っていて、
ヘトヘトになって帰って来たわたしに、「遅い!」と怒ることは、
誰がどう考えても、稚拙で、自分勝手で、間違っている。

母は、精神的に、自立できていない人なのだ。
いつも誰かを味方につけておかないと、不安でどうしようもない人だ。

だから、わたしには父の愚痴を言い、祖母の悪口を言い、
父にはわたしの悪口を言い、
そうやって味方を作らないと、何事にも、一人で立ち向かえない人なのだ。

自分がいかにいい人で、優しくて、頼りにされて、
こ~んなに褒められるの!と、自慢話を延々するのは、
自分に対するコンプレックスの裏返しなのだ。
あの人は、一人になれない、一人では生きて行けない、
孤独な人だ。


けれども、その「孤独」を、人のせいにしている人は、
永遠に、孤独である。
その孤独が、癒されることはあり得ない。


何故なら、孤独とは、自分自身が、引き寄せていることだからだ。


自分の言動が、自分の孤独を、作り出していることに気づかず、
夫が留守がちで寂しいとか、
娘の帰りが遅いから腹が立つとか、
そうやって、人のせいにしているが、
実際は、孤独とは、
自分の中が、自分によって、満たされていないからなのだ。

孤独は、自分が満たして自分が癒すしか、方法がない。
いくら近しい間柄でも、
その相手が、自分の孤独を満たしてくれると思ったら、大間違いだ。

自分で自分を満たす作業が出来ない人、
あいつがこうだからわたしが寂しい!と人のせいにする人、
何かで縛り付けておけば、その人は自分から離れず、
自分は孤独にならなくても済むと勘違いしている人の、
何と多いことか。

他人が、自分の孤独を、一体どうやって満たしてくれようか。

自分が持っているその孤独は、
自分の言動が、自ら引き寄せたものだと、
気が付くことがない限り、
その人の孤独とは、永遠のものである。


わたしは、少女期は、孤独だった。
それは、家庭が安全ではなかったからだ。
味方が一人もいなくて、親は双璧で、
分かち合える相手も、慰めてくれる相手もいなかった。
そういう意味で、孤独だった。

でも、今、一人で暮らさせてもらえて、
孤独とは無縁である。

自分の内部を満たすことが出来ていれば、
孤独ではなくなる。
もし、少し寂しいことがあったとしても、
それはすべて自分が招いていることでしかないと、落とし込むことができれば、
人間、死ぬときは一人、
誰にも知られず、ここでひっそり亡くなっていて、
発見が一週間後であっても、
わたしはそれを「孤独死」とは感じない。

死ぬときに、道連れがいるわけもなく、どのみち一人なんだから、
どんな死に方だって、大差ない。
わたしはそう考える。
息子にも、そう伝えてある。
決して気に病まないようにと。
わたしは、孤独だとは感じてないから。
満たされているから。
寂しくないし、幸せだから。


他者は、自分の孤独を、癒してはくれない。
自分の感じ方次第。
自分を自分で満たしてあげないと、
永遠の孤独は続く。

                                          伽羅moon3

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