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成功した!!

今日、予定通り、ムギを捕獲して、
動物病院に連れて行けた。
非常に、感慨深い。

過ぎてしまえば、ほんの数十秒の出来事なので、
何日も前から、考えて考えて、具合が悪くなるくらい考えて、
はたから見たら、わたしは、完全な、ノイローゼ状態だね。

でも、ムギは本当に賢いので、
万全で臨まないと、一回失敗したら、もう当分、寄って来てもくれなくなる。
そうしたら、信頼を取り戻して、また捕獲して、ワクチンを受けさせるまでの、
空欄時間が出来てしまう。
それも、ムギの気分次第だから、無期限の、だ。
それが怖い。

だから、入念に夫と話をしたし、
わたしはムギと会いながら、何度も何度も
一人でシミュレーションを繰り返した。

首輪に指を二本突っ込んでつかんでも大丈夫か、
毎晩やってみて、大丈夫、大丈夫、と思うのだが、
毎晩またそれを確認する。

夫は、そんなに打ち合わせしたって、当日のムギ次第なんだからさ、と言うが、
わたしは、イレギュラーに対して反応が鈍っていると自分でも思うから、
あらゆるマイナスの可能性は潰しておきたかったのだ。

夕べ、夜中には、ムギは小屋に居てくれた。
手を入れて撫でて、「お腹ちゃん見せて~。」と無理矢理、お腹も触らせてもらった。
ちゅーるを食べたが、小屋から出て来なかった。
うん、むしろこれはいい、とわたしは思った。
あっさりとわたしも帰った。

甘えたい気持ちが充分にないと、乗って来てはくれない。

だから、14時過ぎに夫が帰っても、ムギとは接触しないで欲しいと頼んだ。


前の夜は、どうせドキドキで寝付けないに決まっているので、
頓服と、サイレースというよく効く睡眠薬と、
セロクエルも2錠も足して、飲んだ。
おかげで、あっけなく寝付いて、アラームが鳴るまで目が覚めなかった。

いよいよだ。

充分、準備はした。大丈夫。


わたしは、予定通りにマッサージに出掛けた。
出掛ける時に夫にメールをすると、
夫はもうすぐ帰宅という途中だった。

マッサージ師さんに、このあと、ムギを捕獲するんですよ~、
もう緊張で、体がバキバキです、と言ったら、
あら~、順番が逆だったら良かったのにね、と聞いてくれた。
彼女はチワワを飼っていて、ワクチンに連れて行って、
オシッコ検査とか、餌の話をして、
帰り道で、あっ、ワクチンしてもらってない!って気が付いたそうだ。
慌てて戻って、打ってもらったと言っていた。

去年はムギはウンコちゃんに虫がいたので、
虫下しを飲まされ、それは計二回飲まなくてはならず、
ワクチン接種は、そのあとが望ましい、と言われた。

いやいや…

もう、膝が抜けて、歩けなくなったくらい、捕獲は大変なのだ。
来月また来てくださいって、簡単に言われても、
ムギはもう、警戒して、乗ってくれなくなってるだろうから、
無理です…。
わたしがそう言うと、まあ、万が一の副作用と、効果が薄まるのを懸念したので、
ワクチンを、打つことは可能です、どうしますか?と聞かれた。

ムギは、わたしの飼い猫だ。

健康で、どこも悪くなかったです、と返された。
栄養状態もいいし、毛もツヤツヤだ。
まだ5歳と若い。

わたしは、「ワクチン、打ってください。もう一度捕獲は無理です。」
と、お願いをした。

もしも熱でも出したら、その時はぐったりするので、
逆に捕まえられるし、
去年は、ムギの生命力に懸けたのだ。

幸い、副作用も出ず、元気で、庭を走り回っていた。



マッサージが終わって、ドクターに差し上げる板チョコを買って、
「今から帰ります。」と夫にメールをすると、
「ムギは小屋に入ってるようだよ。」という返事だった。

そうか、良かった。
あまり暖かすぎると出かけてしまうし、
ちょうどよく、ほどほどに寒かったのが幸いだ。

けれど、わたしは、行くのは17時になってから、と決めていた。
夫は、早くしないとムギが出かけてしまうのでは?と
ハラハラしたようなのだが、
昨日、ムギに、明日も待っててねと約束してあるし、
それより、ムギは、時間の概念を持った子なのだ。

せんだって、真昼間に会いに行ったら、きょとんとして、
「なんで、ママ、今???」って顔をしていた。

ムギは色んな状況で判断して、時間がちゃんとわかるのだ。
だから、いつも行く時間の中で、一番早いのが17時なので、
わたしはそこにこだわった。

ムギは賢こすぎるので、何か一つでも、いつもと違うと、
絶対に寄って来てくれない。
わたしが、いつもと違うコートだと、乗っては来ない。

家について、ちまの世話をして、先生にあげるチョコを包装して、
持って行くものをまとめてバッグに入れて、
ちまの検診の予約をした。

それから、ごくごく、いつもと同じように持ち物を入れた袋を持ち、
いつものコートを着て、夫に、
「今から行きますが、大丈夫?」とメールした。
夫からのOKを待って、普通に降りて行った。

ムギがいますように!


ムギは、小屋に入っていた。
よしっ。

「ムギちゃ~ん。」
わたしはいつもの猫なで声でムギを呼んだ。
この時点で、夫は勝手口の内側で、キャリーバッグを持ってスタンバイ中。

わたしは座椅子に座り、ひざ掛けを広げて、
「ムギちゃん、ママ来たよ。」と言いながら、出ていた尻尾をツンツンした。

ムギは「きゅ~ん」と甘え鳴きして、ごそごそと体の向きを変えると、
出て来る体勢になった。
良かった、出て来るぞ。

そのままダイレクトにこちら向きか?と思ったら、一旦床に降りてから、
改めて、向こう向きに、乗った。

よしっ。そっち向きがベスト。

「ムギちゃん、会えたね~。今日はどうしてた~?」
と話しかけながら、まずは体を撫でる。
ムギに落ち着いてもらうためだ。
そして、何度も練習したとおりに、すーっと首輪の中に指を差し入れた。

そのままポケットから携帯を出し、
既に表示にしておいた夫の番号に電話した。
「今、乗った。首輪つかんだ。」
わたしが小声でそれだけ言うと、「つかんだんだね。」と言って、
お互いが携帯を放り出して、
わたしは左手でムギの首輪を持ち、右手でムギの右腕をつかんだ。
そこに、夫がキャリーを持ってきて縦に置いた。

ムギを二人で持ち上げて、縦に入れる。
フタを閉める。

完了!!

わたしがフタを押さえて、夫がジッパーを閉めた。

あああ。
捕まえられたよ…。
しんどかったよ…。
やったよ…。

今度の新しいキャリーバッグは、もう自力では出られないので、
夫に、車に入れてもらい、シートベルトをかけてもらった。

わたしはそのまま、ムギの小屋の中のカイロや敷物を取り出して、
分厚いビニールをプッシュピンを使って貼り、
小屋の入り口を封鎖した。

その時、お姑さんが勝手口から出て来た。
困るよ。
夫に「おかあさんが出ていらしたよー!」と知らせる。
夫が来て、「なんなの?何も用事ないでしょ?部屋に戻って。」
と、家に入れてくれた。


わたしは部屋に戻って色々脱ぎ捨てて、
持つものを持って、車に乗り込んだ。
ムギは最初、ニャウニャウ鳴いて抗議していたが、
車の中では、静かになっていた。
いつも小屋に入れている、薄汚れた、ムギ臭いクッションをキャリーに入れ、
袋に入れたカイロを入れてやり、
フリースで背中を覆った。

でも、近い病院なので、10分で着いちゃうんだけれどね。

ムギは、自分がどこに行くか知っている。
というか、そこにしか、連れて行ってもらったことがない。
だからわかっている。

受け付けをして、座って待っていると、
割とすぐに呼ばれた。

ジャニーズに居てもいいくらいの、イケメン先生なのだ。
まずはムギをキャリーに入れたままで、
何か気になることはあるか、特別に見て欲しい箇所はあるか聞かれた。
あらかじめ紙に書いておいたので、説明して渡した。
あとはこちらから、持参したウンコちゃんの説明をして、
持って来た餌の説明をして、渡した。

それで、ムギをキャリーから出してみた。

ムギ、診察台の上でペシャンコになる。
体重が、5.6キロになっていた。
あれ?
ムギ、太った!とわたしが言うと、先生も、
ええ、ムギちゃん大きくなったなと思いましたよ、とおっしゃった。

10月に怪我で診てもらったときは、まだここまで冬毛が無くて、
体重が確か5.2キロだったのにな。
冬毛でふくらんでるだけじゃなかったんだ?

幸いなことに、ノラ猫集団も、淘汰されて来たらしく、
ムギの争いは、減っている。
今回の冬は寒さが厳しいので、ムギの小屋率が高い。
だからちょっと、ぽっちゃりしちゃったね。


ムギ、大丈夫だからね、怖くないよ、
ちょっとチックンしたりするけど、3つお泊りしたら帰れるからね、と
わたしがしゃがんで、ムギに伝えてると、
ムギ、オシッコ、ちびっちゃってた。
うふふ。カワイイ。

健康なのに連れて来られたから、何をされるかわかってて、
怖くなっちゃったんだね。

検査の邪魔になるので面会には来ないようにしようかと思うんですが、と
言ってみた。
そうしたら、先生は首を横に振って、
いえいえ、来られるんでしたら、来てあげてください、とのこと。

そうだよね。ムギ、ちびっちゃうくらい、不安なんだもんね。
明日は来れないけど、明後日来るから、待っててね、と
ムギに約束した。


ムギを引き渡してから、先生に、チョコを渡した。
明治の、あのお洒落な板チョコ。
高い物じゃないし、透明ラッピングにしたので、
気軽に受け取ってもらえた。

ムギを置いて、家に帰って、
敷物と座椅子をベンチにあげてビニールをかけた。
雨の予報の日はないが、いたずらされると嫌だから。

ムギの留守は、しっかり守るよ。


ムギに会いに行かない夜は、
ちょっとだけ気楽で、ちょっと切ない。

どうか、どこも悪くなく、無事にワクチンが受けられますように。


うまく行って、良かった…。
お疲れさま、ワタシ。

                                         伽羅moon3





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