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サクラとムギ。

ムギは夕べ、小屋でぬくぬく寝ていてくれた。
ムギが小屋に入って、くつろいでくれていると、
わたしは本当に嬉しい。

頑張って早めに冬仕様にしておいたので、
寒いから、ホットマットを通電したのだ。

小屋に手を入れて撫でると、
ムギは、「ぐふ~。」と言いながら、クルッと仰向けになって、
お腹を見せて、一番かわいいポーズをやってくれた。

あああ~、かわいいよ~。
たまらん~。

しばらくキャッキャとお腹をモフらせてもらい、
証拠写真も撮って、そのままムギを見つめていたら、
雨だし、寒いのに、律義に出て来て、
脚に乗ってくれた。
わたしはもう真冬用の大きなひざ掛けを掛けている。
そこにムギがすぽっとはまり、
ムギには小さいフリースを掛けてやる。

そうしてラブラブ過ごした。

そのうち、自分から小屋に入ったので、
ちゅーるを小屋で食べて、そのあと寝るってことだなと思い、
ちゅーるを差し入れたら、喜んで食べた。

そのまま寝るんだろうと思っていたが、小屋から出て来て、
ムギは小雨の中、パトロールに行ってしまった。


月曜日は冬の気温と聞いていたので、
小屋の中のベッドの入り口あたりに、
袋に入れたカイロを仕込んでおいた。

夕方、会いに行くと、ムギは留守だった。
相変わらずの雨。
週が明けたばかりだが、週末には台風が来るらしいので、
もうずーーーっと雨、ってことじゃないか。

何回か呼んで待っていたら、ムギがあの、可愛い声で鳴いて、
帰って来てくれた。
嬉しい。
でも、一滴も濡れてない。

外から帰って来たんじゃないんだ?
ひょっとして、物置小屋の下か、意外に車の下にいた?

とにかく機嫌よく帰って来て、またすぐに、脚に乗って来た。
去年までのように、恐る恐る乗ってみる、ではなく、
ごく当然のように、まっすぐ目指して来て、乗る。
今日もムギの体を拭いてチエックして、フリースを掛けた。

餌は空っぽだった。
冬に向けて、一生懸命食べてるようだ、
まだ冬毛になってないし、皮下脂肪ももっと必要だよね。
頭の大きなハゲが治って毛が生えて良かったね。

しばらく乗っていて、降りて座ったので、
おかかをあげて、すると、シーバの袋も見つめているので、
シーバも今食べるのと聞いたら、食べたいと言うので、
半分、手からあげた。

そうしたら、パトロールに出て行ってしまった。


わたしが夕飯を食べて洗濯を干して、
録画した番組を見ていたら、また、外から、
猫が争う声が聞こえた。

取っ組み合っている音ではなく、少し離れて、けん制し合っている声。
まあ、ムギが勝つし大丈夫だろう、と思っていたのだが、
余りにも長く鳴いているので、心配になり、
外に出て、見下ろした。
ムギは門扉の内側に居て、相手が外側にいるらしい。
ムギはわたしの気配感じて、自分の部屋に戻って行った。

相手の猫が、まだ小さく鳴いているので、降りて見に行ったら、
サクラだった。

サクラは、ムギの妹だ。
見た目がすごく可愛くて、ムギと見分けがつかないくらいそっくり。
ただ、小さいのと、脚が4本あるだけ。

なんだ、サクラだったの?
サクラは、人慣れしているので、
一定の距離は保つが、逃げ去ることはしない。
わたしはしゃがんでサクラに話しかけた。

サクラ、ここはね、もうムギちゃんのおうちになったの。
だから、サクラはもう、来ちゃいけないよ。
いくらサクラでも、ムギは、ダメなんだってさ。

サクラはしょんぼりした顔で聞いていた。


この地域に、一斉にノラ猫があふれた日、
美人局(つつもたせ)で来たのが、可愛いサクラだったのだ。

サクラは人懐っこくて、小さくて、めちゃくちゃ可愛い。
夫にすり寄って、だしを取ったあとの鰹節をもらったのだ。

その時、ちょうどわたしが実家から帰って来て、
サクラが余りにも可愛いので、この子飼おうよ、と
ネットを取りに行っている間に、
サクラはする~っと逃げてしまった。

その様子を、アパートの階段下で、じーーっと見ていたのが、
ムギだったのだ。

ムギは夫にロックオンした。
翌日から、サクラではなく、ムギが、ガレージにいついて、
夫に餌をねだるようになったのだ。

シャーッって言いながらもお腹を見せ、
「敵意はありません、ご飯を下さい!」と、必死だった。
ムギが3本脚だと夫が発見して、
「今日もあの3本脚の子が来ててさ、」というので、
わたしが勝手に、「ムギ」と名付けて呼んだ。

じゃないと、あの時、ノラ猫が多すぎた。
サクラのほかに、もう一匹、キジトラの「マメ」。
もう一匹、キジトラ。
ムギが家に入ったあとガレージに住み着いた「コゲ」。
他に、白黒ハチワレ、白ブチ、茶トラのノラ猫が、そこら中をうろついていた。

ムギは半年間、家猫をやったが、
申し訳ないことにまた、外猫になった。
それでも、床があって小屋があって、暖房があって、
常に餌をもらえるその状況は、妬ましかったらしく、
冬になると、ノラ猫たちが、毎晩毎晩、一匹ずつ、ムギを襲いに来る。

毎晩毎晩戦って、
雪も降って寒くて、ストレスフルで参ってしまい、
ムギは病気になってしまって、緊急入院になったのだった。

その間、わたしは夫に言って、ムギの小屋を封鎖してもらった。
もしも他の猫が入ったりしたら、
わたしはそいつを、躊躇なく殺すよ?と言ったのだ。

ムギが入院中で留守の間も、
ノラたちは、二匹つるんで夜回りをしながら、
「ムギはいねえか~。ムギはどこだ~。」と探し回っていた。


ノラ猫の寿命は、わずか4年平均だと言う。
そのデータにビックリした。
家猫なら、20歳も夢ではないからだ。
ムギも、たまたま、ちゃんと小屋で倒れていてくれたから、救えたが、
よそで倒れていて、あと数時間経っていたら、
命はありませんでした、と言われたのだ。

だから、人が目で見つめていないノラ猫の寿命が短いのは、
理解した。

今年に入って見かけたのは、
白ブチの弱っちい猫と、サクラだけだ。

サクラは、あんなに可愛いから誰かに飼われたかと思ったが、
夏に外で出会って、まだノラでいることがわかり、
その後、アパートの前の塀に来ていて、
ムギにえらく怒られていたところを、夫が見ている。

サクラはムギに甘えたかったのだろう。
追い払われて、しょんぼりとしている写真が、
夫のスマホに残っていた。

ムギに、ねえムギ、サクラは、妹でしょ?
妹でも、ダメなの?と聞いたら、
ムギは聞こえないフリをしていた。

今夜も、甘えに来たサクラを、ムギが怒って追い返したのだ。

サクラはしょんぼりしていた。
でも、情けを掛けてあげることはできないし、可愛くて元気そうだったから、
きっとうまく取り行って、
どこかで餌をもらいながら生きてるんだね。

みんな、ムギの小屋がうらやましいんだね。

夕べも争う声を聞いたが、それもサクラだったのかな。

だれか、あの可愛いサクラを飼ってくれたらいいのに。
小さくて、ムギに瓜二つで可愛いんだ。


ムギ、男らしく頑張ってる。
甘える時は、きゅ~んって可愛い声で鳴くよ。

                                           伽羅moon3 


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