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もう限界。

昨日の夜中はムギに会えず、
部屋に戻って来て、寝る前の餌をちまに与えて、
わたしはキッチンで洗い物をしていた。

水を止めて、ふと気が付くと、ちまがちょうど床に吐いた。

夜中の餌で吐くことは、すごく珍しいので、おかしいなと思った。

近寄って見ると、吐いたものがほとんど液体で、
お昼過ぎに与えた缶詰の具が入っている。

え?
ってことは?
そう思って、ラグを見ると、ラグの上に大量に吐いてあった。

またラグだよ…。

わたしはうんざりした。

以前は大きいラグを敷いていたが、
ムギを部屋に入れた時に、じゃあじゃあオシッコをされて、
もうきれいにする手段もないので、
お気に入りだったのに、捨てたのだ。

今は、テレビの前に、小さいラグがあるだけで、
他は全部、フローリングである。

だから、ちまには、常々、「床で吐いてね」と言い聞かせてある。
吐く前に察知するのは難しい。
食べた後、じーっとそばにいられるわけもないし、
大体が、一回目は食べてすぐに吐くので、間に合わない。

ほぼほぼ、フローリングなのに、吐くときに、わざわざ、布の上に行く。
それは小さいラグか、わたしのベッド。

吐くと、続けて何回か吐くので、小さいバケツを持って待機する。
ちまがえづきだしたら、
バケツを口元に持って行って、そこに吐いてもらう。

ラグで盛大に吐いてあったことで、すでにイラついていた。
そこを掃除している間に、えづきだしたので、
バケツを持ってすぐに差しこみ、
バケツの中身をトイレに捨てて、バケツを洗っていると、
これでもかと言わんばかりに、ちまはわたしのベッドに吐いた。


耐えて耐えて耐えていたが、わたしはブチ切れた。
ちまを捕まえて仰向けに抑えつけ、
「なんでわざわざベッドに吐くの! 床で吐いてって、いつも言ってるでしょう!」

ちまはわたしの腕に蹴りを入れて逃れて、部屋中を走り回って逃げた。
オシッコをちびり、ウンコをまき散らしながら逃げた。

わたしはもう、ブチギレしているから、止められない。

ちまを引きずり出して、人間用のトイレにぶち込んだ。

このままだと、ちまを殺してしまう。
隔離しよう。

トイレはすごく広いので、猫用のトイレと、
お水と、スープを入れて、ドアを閉めて明かりを消した。

わたしの腕からは大量に血が流れていた。
流水で良く洗い、オロナインを塗って、
滅菌ガーゼを包帯代わりに巻いて、
頓服を、1シート丸々飲んだ。

もう無理。
もう限界。


今日はカウンセリングだ。
カウンセリングで吐き出して来ないと、死んでしまいそうだ。

アラームで起きると、
わたしがアラームで起きることを知っているちまが、
トイレで、「出して~。」と鳴いていた。
起きて行って、トイレのドアを開けると、飛び出して来て、
部屋に入り、わたしの顔色を見た。
「ちま、大丈夫だよ。ママ怒ってないよ。」
そう言うと、ちまはホッとしてベッドに登った。

朝の薬を混入して、缶詰を与えた。
久しぶりの食事だ。
美味しそうに食べた。



わたしはカウンセリングに行かなくてはならなかったので、
数十分後に、少量だけ、カリカリを与えた。
食べる様子をそばで見ていた。
問題なし。

それで、出かける支度をしていたら、
ちまが、また吐いたのだ。

うそ…。

確かに、よく吐く子ではあるが、今日は十分にブラッシングもしてやったし、
また吐くなんて、おかしい。

今日は床に、2回吐いた。
ちまはまた怒られると思って、ソファの下に隠れている。

わたしは床を拭きながら、「ちま、ママ怒ってないよ。」と声をかけた。

心配だけれど、わたしの精神はもう限界を迎えている。
カウンセリングに行かないと死んでしまう。
まだ吐く可能性はあったが、時間がギリギリだったので、
わたしはちまを残して出かけた。


カウンセリングで、のっけからもう、わたしは泣いた。
猫を虐待しました。
天使ちゃんなのに、怒りを抑えきれなくて、叩きました。
もう、どうしたら自分をコントロールできるのかがわからないのです。

そう言ってしばらく泣いた。

スイッチはわかっている。

一つは、お姑さんが帰って来ることだ。

わたしは、何もしなくていいと、言ってもらえた。
免除してもらえた。
なのに、ものすごく憂うつで恐怖なのだ。
こんなことを言うと、実際に面倒を見る夫に申し訳がない。

でも、当初夫が考えてした対策を、
夫が実行する気がないことがわかって、
わたしは一気に鬱になった。

母屋は、二階だけで生活すべてができる。
だから、お姑さんが、不用意に階下に降りて来たり、
勝手に外に出て行ってしまわないよう、
二階の階段の降り口に、柵をつけると言っていた。

でも、柵をつける案は、立ち消えになっている。
お姑さんは、いつでも、庭に出て来て、
また、ムギを追い回したり、奇声を発したりするようになる。

インターホンも昼間はならないようにする、と言っていたのだが、
その話も、まだどうするとも決めてないとのこと。
もう、金曜日にはお姑さんは帰って来てしまうのに。

夫一人で、大変だと思う、すごく大変だよね。
だから夕べは、介護用の椅子の組み立てを手伝った。

けれど、もう、わたしのことを誰だかわからなくなっている人が
帰って来るのは、恐怖でしかない。

何もしなくていいんだから、いいじゃないかと
言われることはわかっている。

でも、この不安感が、わたしの精神を異常にしている。


もう一つ、スイッチがある。
吐かれると、わたしは頭に血が上って我を忘れるのだ。

わたし自身が、吐く子供だった。
家には車がなかったので、乗せてもらうとしたら、
全部人さまの車。
必ず酔って吐く。
そして、毎回、母に怒られる。

わたしは子供ながらに、こう思っていた。
母親なんだから、いい加減に学習しろよ、と。

母は外面だけがいいので、車に乗せてもらうと、
お喋りに夢中で、わたしのことなんて何も考えない。
必ず吐くとわかってるんだから、対策をしろよと、思っていた。

わたしは、自分が免許を取って車を運転するようになるまで、
新幹線でも、気分が悪くなった。

そして息子も、そういう子供だった。

わたしは学習したから、常に息子には、
気持ち悪くなったら言ってね、袋あるからね、と
言い聞かせているのに、
息子が黙って吐くと、脳が沸騰して、めちゃくちゃ怒った。
だから言ったじゃないの!
なんで吐くって言わないの!


「吐く」という行為が、わたしのスイッチでもあるのだ。


カウンセリングを終えて、ちょっとだけ気分転換に、
ソフトクリームを食べて、一軒、雑貨屋を見て買い物をし、
デパ地下でお弁当を買って帰った。

日暮れが早くなってもう暗くなってしまった。

これからちまの世話をして、スープをやって、吐かないか見てて、
元気があるか、下痢はしてないかなど、様子を見て、
それからシャワーして、ムギのところにいって、
そのあとようやくお弁当か…と、どんよりしていた。

帰ってみると、ちまはもう一回吐いてあったが、床だったので、
いい子だったねと褒めた。

チューブ入りのちゅ~るを買って置いたので、
お皿に少量絞り出し、スープで溶いて、
とろみのあるスープを出してやったら、
喜んで飲んだ。

床を掃除していると、夫から帰宅したメールが入り、
ムギに呼ばれたので、世話をしてくれるとのこと。
すごく助かった。ありがたい。



しかし、ちまが二日も続けて吐いたってことは、見逃してはいけない。
様子をしっかり見て、食欲がなかったり、
また吐くようなことがあれば、
病院に連れて行く必要がある。

しかも、胃カメラをやらなければ、意味がない。

木曜日は休診なので、金曜日、わたしがちまを背負って、
山手線に乗り、行きつけの病院に行くしかないか。
でも、駅からは遠いので、タクシーを使わせてくださいと、
夫にお願いした。

夫は、タクシー代を異常なほどけちる人なので、
許可してもらわないと、乗れないのだ。

午前中に連れて行って預けて、
午後胃カメラをやってもらい、
夜、迎えに行くしかない。

金曜日は、夫は朝からお姑さんの退院で忙しく、
室内に手すりをつける業者さんもその日に来るので、
全く時間がない。
だからわたしが行くしかない。


スープのあと、ちょっとおやつを与えた。
ちまは喜んで食べた。

吐いてはいない。
しかし、そのあと、もう何時間も経つのに、
一切欲しがらない。

これは多分、おかしい。
ちまは食いしん坊で、ムギと違って、餌で騙せる子なのだ。
それなのに、ねだって来ないのは、明らかにどこかおかしい。


ムギの面倒は、もう一度夫が見てくれた。
ものすごく助かった。
もう気力がなかったのだ。

ベッドで休憩していたら、キャットタワーに居たちまが、
急いでやって来て、一緒に寝てくれた。
機嫌は悪くないし、ぐったりもしていない。
お水も飲んでいて、オシッコも出た。

明日一日、しっかり様子を見よう。
なにせ、ちまはもう8歳で、シニアの域に達している。
充分に気をつけなければ。


わたしの精神はもうボロボロだ。
ちまが心配すぎるので、今夜はムギに会いに行くのをやめる。

                                            伽羅moon3

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