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役に立たない嫁。

病院のケアマネさんを連れて、
先日、夫が家に帰って来た。
どういう間取りかを、ケアマネさんが見るのだ。

お姑さんも、一時帰宅。

お姑さんは6月初旬に入院したので、
久しぶりの我が家だ。

階段を登れるか、お風呂の浴槽にまたいで入れるか、
そういうことを見た上で、
どういう暮らしぶりがいいかを、
ケアマネさんと、夫と、お姉さんと、長女とで、
話し合いがされた。

介護認定の面接のときは、
お姑さんは当然まだ歩けない状態だったし、
一番状況がひどい時だったので、
「要介護4」が出された。

夫のお兄さんが、脳梗塞で倒れて、
まだ、足元もおぼつかなく、言葉も出ない状況でも、
「要介護3」だということを考えると、
来年、また、面談があったら、
お姑さんはもう、「要介護4」は取れないだろうとのこと。
階段の上り下りも出来るし、
お風呂の浴槽にも、入れそうだったとのこと。

念のため、お風呂場に一か所、手すりを追加。
二階の、階段の降り口に、転落防止に、
バーを設置することになったそうだ。

そして、ケアマネさんが、家族の表を見て、
「奥さんがいるんじゃないですか。」と驚かれたそうだ。

緊急の連絡先は夫になっており、
二番目はお姉さんになっていて、
わたしの話題は一切出ていなかったので、
いないものだと思われていたのだろう。

奥さんがいらっしゃるなら、とケアマネさんは当然思っただろうが、
夫が説明するよりも前に、お姉さんが、
「その人は、精神の病気なので、何もできません。」と
言ってくださったそうだ。

なので、わたしの存在はないものとして話が進み、
デイサービスへの送り出しとお迎えも、
介護ヘルパーさんを頼む、ということになったとのこと。

でも、デイサービスも、週に二日くらいしか出せそうに無いらしいので、
行かない平日は、ずっと一人、ってことになるため、
やはり介護ヘルパーさんをお願いして、
一日に一回、様子を見てもらうことにする、と
夫が話してくれた。

だから、キミは何もしなくていい。
そう言ってくれた。



デイサービスから帰って来たときの、お出迎えをやってくれと
言われてから半月あまり、
わたしは既に、
予期不安で潰れていた。

カウンセラーさんは当然断固反対。
精神科医からも、もちろん、お姑さんとの接触は禁止、と
言われていたが、
お姉さんの手前、とか、
娘ちゃんたちの手前、とか、
夫には夫の立場があるだろうから、
潰れるとわかりきっていても、
潰れるまではわたしがやるしかない、と思い詰めており、
毎日、すごく具合が悪いままだった。

わたしは、自分がおかしいことを知っている。
正気じゃない。
だから、お姑さんの狂気は、わかるだけに、ものすごく怖いのだ。

こっちがおかしくなってしまう。
わたしは、話を聞き流す力を持っていない。
全部まともに受け止めてしまう。
毎日毎日、お姑さんの話を聞いていたら、
こっちの気が狂う。

夫も、そしてお姉さんも、理解、もしくは諦めてくださって、
わたしに負荷をかけないような選択をしてくださった。

それを聞いて、
わたしは、お姉さんに申し訳なくて、夫の前で泣いた。


再婚が決まった時、顔合わせの会で、
着席したらご挨拶を、と思っていたのに、
わたしが支度をしていたキッチンにお姉さんがなだれ込んでいらして、
「嬉しいわ!」と、言ってくださったのだ。

その時、わたしは、それを言葉通りに受け止められなかった。

自分の大切な弟に、伴侶が出来たことを喜んでくださったのか、
その時すでに80歳だったお姑さんの代わりになる人が来たと、
喜んでくださったのか、
わたしには、判断できなかった。

でも、今はわかる。
弟に、伴侶が出来て、嬉しいと思ってくださったのだ。

けれども、大家族での暮らしに着いて行けず、
夫とずっと一緒にいることもむずかしく、
別居になってしまい、
夫にも、お姑さんにも、何もしてあげられていない。

申し訳ない、本当にごめんなさいと、わたしは泣いて夫に謝った。

別にばあさんの世話をさせるつもりで結婚したんじゃないんだから、
いいんだよ、と夫は言ってくれた。

でも、わたしの親の時は、
絶対に夫に助けてもらわないと、なにも進行しない。
なのにわたしは、何も役に立てない。

何か一品、料理しようか?と聞いたら、
余計にややこしいから不要だと言われた。
じゃあ、洗濯は?やろうか?と聞いたら、
今は長女が、自分のやれる時間帯に回してるから、
それで大丈夫、
室内干しに変えたし、シーツとかは土日に洗うよ、と
言ってくれた。


じゃあ、せめて、わたしは、夫の気持ちを支えてあげよう。
寄りそってあげよう。

それも、自分の体調が思うようにいかないので難しいが、
夫に優しく接しよう、と思った。

お姑さんは、15日に退院してくるそうだ。
一緒に行こうか?と聞いたら、
朝9時にはもう病室を出てくださいと言われてるから、いいよとのこと。
すぐに次の人を入院させるんだろうね。

介護ヘルパーさんが出入りすることになるから、
一番の受難者は、ムギになる。
知らない人が入って来るから、きっと怖いだろう。
ごめんよムギ。


昨日の夜中、ムギに会えなかった。
呼んでも呼んでも、帰って来なかった。
きっと、諦めきれず、お隣の屋根にいたんだと思う。
耳がいいから、気配がわかるだろうし、
ちまの鳴き声も聞こえてるはずだ。

窓を開けて、ムギちゃん!って呼んでやりたかったが、
ぐっとこらえて、寝ることにした。

でも寝付けなくて、
朝、夫から、ムギがいま朝帰りして来たよとメールが来て、
やっとホッとして、眠った。

もう屋根では会えないんだってこと、
ムギが理解してくれますように。
切ないけど、ぐっと我慢。

                                            伽羅moon3

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