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失敗だけど仕方がない。

病は気から、というのも、一理あるし、
どんな病気でも、休まないと治らない、と、
しみじみ思う。

でも、心の傷は、休んでも治らない。
なぜなんだろう?

この人生、失敗した。
息子にまた親子として出会えて育てさせてもらえたことは、
本当に幸福なことだったが、
父のもとに、また娘として生まれたのに、
関係性を悪化させたままのお別れになる。

そこが失敗だ。

でも、そもそもが、母のような人を野放しにした、
父にも問題がある。
だからしょうがない。
わたしはわたしで、もう、何十年も頑張った。

それを、わかってくれる人は、いるだろうか。
本当に、すごくすごく、頑張ったのだ。
必死に何十年も、母が変わってくれることを祈って、
話を聞き続けたのだ。
毎回吐いたり気絶したりしながら、頑張った。

もう無理だよ。
もう頑張れないよ。
そんなことなら、母より早く死んだ方がマシだ。

どんな時でも、自分が中心で、
自分が悲劇のヒロインであることを演じる母親。
わたしは、その道具に使われた。

もっと、もっと早くに、「毒親」という本に出会っていたなら、
ああ、うちの母は典型的な毒母なんだ、とわかったのに。
そしたら全速力で逃げたのに。



こんなわたしが育てたのに、
息子には、人を許す力がある。

初めて、人に優しくされると、こんなに嬉しいんだと
気付かせてくれたのは、息子だったのだ。
初めて、泣いているわたしの頭を抱いて、
よしよししてくれたのは、
他でもない、まだたった一歳半の、息子だったのだ。


誰も母の本性に気が付かないまま、
わたしはどんどん悪者にされていく。

本当に何十年も頑張ったんだってことを、
誰かに理解してもらいたい。
本当は大声を出して泣きたい。



ゴンが死んだとき、ゴンを抱きしめて、
大声で泣けば良かったのだ。
学校になんて行かなければ良かったのだ。
可哀想なわたしのゴン。
ごめん。本当にごめん。守ってやれなかった。
サヨナラもありがとうも言わせてもらえないまま、
埋めるのに立ち会わせてももらえず、
冷たくなったゴンをたった3分撫でて、それがお別れになってしまった。

たった一人の同士だったのに。
たった一人の仲間だったのに。
誰にも、ゴンが死んだ話をできなかった。

わたし自身が、泣くことを許されていなかったのだから、
話せるわけがなかった。

手元に、何一つ残っていない。
写真もない。
ゴンの毛もない。歯もない。
何一つ残っていない。

ごめんよゴン。
まさかたった3歳で死んじゃうなんて、思わなかったんだよ。
まさか、食べなくなって三日目で死んじゃうなんて思わなかったんだよ。

家には車も無くて、父は三交替勤務で不規則で、
郊外にある動物病院に連れていけなかったんだよ。


わたしはきっと、
親が死んでもこんなに泣かない。
それは、想定内の順序だからだ。

ゴンを守れなかった悔しさ、
埋葬に連れて行ってもらえなかった恨みは、
一生続く。


ゴンときちんとお別れができていたら、
ここまで恨むことはなかった。
肩を抱き合って一緒に泣ける母娘であったら、
こんなことにはならなかった。



わたしは、ガンになったら、手術はするが、
抗ガン剤は受けない。
必要ない。

死ぬことなんて別に怖くもないし、
お墓に住むわけでもないし、
またいずれ、転生してくるだけだ。

今、自分の手元にある、大切な命を、
ただ、大切にする。

ちまと、ムギが、元気で長生きできるように、
わたしは自分の力を使う。

息子とお嫁ちゃんが、ずっと二人で幸せであるように、
心から祈るし、やれることがあるなら、何でもする。

息子は、本当に可愛い。
お嫁ちゃんも、とても可愛い。

ちまも、ムギも、めちゃくちゃ可愛い。
わたしの宝物。

                                              伽羅moon3

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