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督促状の恐怖。

少し前に、悪夢を見て、辛かったことを書いた。

本当に貧乏で、わたしは昼も夜も働いていたが、
一向に楽にならず、
公共料金や、仕事を立ち上げる時に借りた資金の返済が、
払えない時があった。

家賃は、不動産屋さんが近所だったので、
通い帳を持って、毎月払いに行くのだが、
どうしても、月末までに、用意できないこともあった。

粘土の仕事は、いくらでも依頼が来た。
けれど、それをやっている間の、
生活費が稼げないのだ。
振り込まれてくるのは翌月とか翌々月とかだからだ。

なので、不動産屋さんに行って、お願いをして、
来月の第一週までには払うので、と待ってもらったりした。

通帳は空っぽで、
「引き落としができませんでした。」というハガキがどんどん来る。

それを見るのが、本当に辛く苦しかった。

その当時から、月末の支払い日が近づくと、
わたしは不正出血を起こすようになった。

思えば、ストレスで、そうなっていたのだ。

そうとも知らず、お金もないのに、何か病気だったらどうしよう、と
わたしは、本屋で医学書を立ち読みして、一人青ざめていた。


付き合っていた人が逮捕され、
わたしの子宮と卵巣が暴走をしたのは、
激しいストレスからだった。

通常、生理前でも、10ミリ程度の子宮内膜が、
22ミリにもなっていますよと言われた。

普通はクルミ大の卵巣も、5.5センチを超えて、鶏卵大になっていた。

どちらも、助けることは無理でしょう。

そう言われて、わたしは、なすすべがなかった。



子宮と卵巣を摘出するような大きな手術をすれば、
その間、働くことは出来ない。
手術後、養生したくても、
働かなくては家賃が払えない。

付き合ってた人が、東京地検に逮捕されて、
自分は自己破産をするしかなくなって、
しかも、子宮と卵巣を取らなくてはならない。

親には、そんなこと絶対に言えない。

どうしたらいいの。
どうしたらいいの。


その時、詳しく事情を知らないながらも、
わたしが、手術しなければならないかも、と書いたメールに、
「誰か、頼れる人はいますか?」と返事をくれたのが、
今の夫だった。

頼れる人なんて、いない。
当時の仲間には、もう、自己破産に必要だった50万円を、
出してもらったあとだ。
これ以上、頼めるはずもない。

「頼れる人は、誰もいません。」
わたしが、そうメールを送ると、
「僕を頼りなさい。」
と、夫がメールをくれたのだ。


幸い、紹介してもらった大学病院の医長さんの見立てで、
これは、子宮にも卵巣にも、原因はないです。
何か、大変なことが、ありましたか?
例えば、3カ月前くらいに。

そう聞かれて、わたしは診察室でぼとぼと泣いた。


手術は免れたが、出血はものすごかった。
毎回、内診台に上がると、あたりが血まみれになり、
医者が、「うわっ!」と言ったくらいだ。

夜用のナプキンが、食べてるかのようなスピードで
ガンガン消費されていく。
通勤の二駅を、持ちこたえることが出来ず、
途中でトイレに駆け込む。

なにせ、原因を取り除けないので、
ホルモン療法も、一進一退だった。

接客業なのに、立っていることも難しかった。

それでも、働くしかなかった。



今日も夫の部屋に行き、
わたしが使っていたデスクの引き出しの中身を、
持ち帰って来た。

要らないものばかりだった。

ビリビリ破りながら捨てて行く。

再婚前の、督促状が、何通も出て来た。

これがわたしの、悪夢の元凶だ。

思い切り、ビリビリに破った。


夫に救われて、わたしは、督促状から逃れることが出来た。

すごい贅沢はしていないけれども、
満ち足りて、不足のない、暮らしをさせてもらえている。
猫と暮らす幸せも、味合わせてもらっている。

なんてありがたいんだろう。

督促状は、怖かった。
誰かにすがって、泣きたかった。
でも、すがるつもりだった人は逮捕されていなくなり、
わたしは発病して、
働くことも、無理になった。



もうこれで、悪夢を見なくなるだろうか。
この目でしっかりと見てから、しっかりと破いた。

恐ろしい、時期だった。

今は本当に、穏やかだ。

                                              伽羅moon3

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