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魂で抱き合う。

この間、なぜだかわからないけれど、
ムギはわたしの愛情を試した。

機嫌が悪かったわけではなく、呼んだ声を聞いて、
走って帰って来てくれて、甘えたのだ。

わたしが撫でていると、ムギが大きく口を開いて、
わたしの手を、アグーと噛んだ。

もろろん、本気じゃない。

猫が、あの牙で本気で噛めば、
丸く穴が開いて、そこから血が噴き出すのだ。

ムギは、場所を変えながら、何回も、アグーと噛む。


ムギは、まるで、子供が親の気持ちを試すように、
恋人が恋人の気持ちを試すように、
噛んでみたのだ。

わたしはムギに愛情を試された。

好きに噛ませておいて、ムギが口を離した後、
「ムギ、ムギが噛んだって、ママはムギのママだよ。
ムギのこと、愛しているよ。」
と伝えた。

ムギは体の力を抜いて、全身をわたしに預けた。



今日、やっと体調が復調し、出かけることが出来た。
シャワーもできた。

ムギに会いに降りて行くと、
ムギは番犬のように、母屋の玄関前に座って待っていた。

呼ぶと喜んで、すぐに寄って来てくれた。

朝もらった餌はほとんど残っていなかった。

体を拭いてやり、ブラッシングをしようとしたら、
ムギが座った。

何か欲しいとき、ムギは座る。
わたしを見上げて、首を伸ばして、ゴッツンコしてくる。
ニコニコ笑っている。

本当に、部屋に居た時は、ムギのこんな笑顔を、
見たことが無かったよ。

ムギは、何かもらいたい時、座って、
右手と左手と、交互にちょっと力の入れ方を変えて、
ちょっとだけ、左右に揺れる。

すごく可愛くて、その姿を見ていたい。

でも、腹ペコらしいので、おかかをあげた。
器をわたしが手に持って、ムギに捧げる。


食べると一周してきて、また戻って来て、脚にもたれてダラダラしたり、
今度はシーバが食べたいと言って、またゆらゆらしたり。

そんなことをしていて、一時間経ったので、
わたしもちょっと疲れて、
「ムギ、ママ帰るよ?」と声をかけたら、ダメだと言うのだ。

コトンと横で、お腹を見せて寝転がり、
「お腹をモフってもよいぞ。」と言う。

なので、ありがたく、モフモフさせてもらった。

背中の毛は、ごっそり抜け替わって、ザラザラした手触りになったが、
お腹の毛は柔らかくて、お腹もタプタプしていて、
気持ちがいい。

でも、一向に、「もうやめろ。」と言わないので、
最終手段に出た。

ムギ、抱っこしちゃうよ?

ムギを両手で抱き上げて、
わたしは座椅子にもたれて体育座りになり、
ムギを胸でしっかり抱いた。

こうすれば、嫌がって降りるので、その隙に帰るつもりだった。

ところが、抱っこされたムギが、
突如、ゴロゴロ言い始めた。

あれれ。
これは、喜ばせてしまったではないか。



ムギは嫌がることもなく、身じろぎもせず、
ただ、わたしの胸にしっかり抱きしめられて、
頭に顔を埋められて、すんすん匂いを嗅がれている。

そんなムギを、降ろすことなんてできなかった。

何にも聞こえなくなった。

電車の音も、人の声も、車の音も、
何も聞こえなくなった。

この世に、ムギとママと二人きり。
体が密着していて、
魂で、抱き合っている気分だった。

きっとムギも、そう感じたよね。
じーっと抱かれていた。

部屋で飼っているときだって、
こんなに抱っこなんてさせてくれなかったよ。


ムギを抱きしめて、暗くなっていく空を見つめていた。
ムギの匂いをいっぱい吸った。

ムギ。
ママ、今夜のことは、一生、忘れないよ。
大好きだよムギ。



7時20分くらいに、足音が近づいて来て、
門扉が開いた。
この時間だと、夫だ。

ムギは、ピョンと降りて、
なにもしてないですよ~って感じで、夫を出迎えに行った。


部屋に戻って、服を脱ぎ、顔を拭いてから、ちまに会った。
試供品でいただいた、腎臓ケアの餌の中に、
シーバそっくりなのを見つけたので、
それをあげたら、めちゃくちゃ喜んで食べた。

ちまはこのところ、ずっとわたしのベッドで一緒に寝てくれている。
わたしの調子が悪いとき、いつも一緒に寝てくれる。

その餌、いいねえ。
パパに頼んで、買ってもらおうか。
ちまだって、おやつ、欲しいよね。



相手は猫だけれど、たまたま、猫の形をしているだけ。
魂でつながることができる。

まだ子供で、力がなく、ゴンを救えなかったこと、
今もずっと悲しい。

ムギには、「お外の子なのにね!」って驚かれるくらい、
長生きして欲しい。

いっぱい愛を伝えるね。

                                                伽羅moon3

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