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経験にまさる知識なし。

月曜日は、お姉さんが病院に行って下さり、
午前中から夕方の手術説明まで、
ずっと居て下さったそうだ。

やっぱり、娘にまさるものはないのだねえ。
よく、一日中、一緒に居て下さったなあ。


わたしは、性質上、ひどく生真面目に話を聞きすぎて、
その話が段々違ってくると、
相手を、責めたくなる。

「聞き流す」力を、持っていないのだ。

だから、酔った客が二件目に来るようなスナックで、
わたしは、生真面目すぎて、クビになった。

バカになれる女じゃないと使えない、と言われた。

わたしは、客の好みを覚えたり、
いつも歌う歌を覚えておいて、カラオケにさりげなく入れたり、
気持ちよくデユエットしたりしてあげたが、
バカにはなれなかった。
向いてない仕事だった。


わたしが、自分の母の話が嫌いなのは、
同じ話のはずが、どんどん尾ひれがついて、
大げさになっていくことを、許せないからだ。

その話、前に聞いた、と言えば、
「何回喋ったっていいだろうが!」と怒鳴られる。

はいはい、いいですよ。
じゃあ、毎回必ず、同じ話にしてくれませんかね。
なんでどんどん尾ひれがついて、
自分がヒーローみたくなっちゃってくのかな?

愚痴を聞くのもまあ、大変っちゃ大変だけど、
そこはお互い様だし、
とにかく、
「自慢話」ほど、ヘドが出るものはない。

一番嫌いだ。

わたしを抱きしめて背中を撫でてくれたことなどないくせに、
他人にそれをやってあげて、
「あんたは優しいなあって褒められるんの~。」と聞かされる、
娘の気持ちを考えたことがあるか。



今日、夫は病院から呼び出されて、
会社を早退したそうだ。
麻酔医からの説明と、同意書へのサインが必要で、
呼ばれたそうだ。

お姑さんの手術は、明日の午前中と決まったが、
高齢(90歳)なのと、それなりに体にガタが来ているらしく、
全身麻酔は危険との判断で、
下半身麻酔で行くそうだ。

脊髄に麻酔を打っていく、あれだ。

わあ、あれ、キツイんだよね~。

わたしも胆のうの摘出の時に、まず、背中に、
痛み止めを流す管を通すので、脊髄に麻酔を打って行った。

胎児のように丸くなって!と言われるが、
太ってお腹が出ているわたしには苦しい。
看護師さん二人に、がっちりと技を決められて、
まず、麻酔を打つための麻酔を打ち、すかさず麻酔を打つのだ。

背骨の隙間全部にこれをやる。
二往復、やって、それだけで40分くらいかかった。
ううっ!とエビ反ってしまうのを、がっちり固められ、
それが終わって、仰向けになった時には、
本当に楽だったし、一秒で意識がなくなった。


こういう話を、夫にもしているし、
ブログにも書いているので、読んで知っているとは思うが、
聞くのと、経験するのとでは、大違いだ。

所詮、経験のない人のは、空論に過ぎない。
経験に勝る知識はない。


わたしは明日は予定通りカウンセリングに行く。


入院した日は、お姑さんは、イキイキしておられた。
普段、誰とも話さず、一人でリビングに座って、
ただぼんやりしているのだから、
優しい看護師さんに囲まれて、ちやほやされて、
すごく嬉しそうだった。

とても90歳には見えませんねえ、と言われ、
もう、こんなことなら、死んでしまいたいわ~と言い、
そんなことおっしゃらないでくださいよ~って、やり取り。
あれ、仕事だからできるけど、
家族として毎日言われてた時は、こっちがしんどかった。

お姑さんは浅草育ちの人で、ちゃきちゃき話すので、
一見、ボケているようには見えない。
一瞬だと、わからないと思う。

でも、ここはなんという病院なの?と、
15分置きに聞くし、
なんなら今日は、病院とも思っていなかったらしい。

4年前に、この病院で、胆のうの摘出を受けている。
わたしと違って、お姑さんは、
胆管の出口にすっぽりと石が綺麗にはまっており、
胆のうが腫れて、癒着も起こしていた。

なので、開腹手術になった。

結構大き目な傷がお腹にある。

入院して、点滴の針やら、導尿管を入れるのに、
部屋の外に居てくれと言われて、夫と二人で廊下にいたのだが、
看護師さんに「以前はどこを手術なさったの?」と聞かれていた。

わたしと夫は、興味津々で、聞き耳を立てて答えを聞いた。
「あのねえ、肋骨が、腐っちゃってね、お腹を切って、
肋骨を取ったのよ~」

一個もかすってねえ!

突っ込みどころ満載で、笑いをこらえた。
看護師さんも、どう返事をしたらいいかわからず、
だまーっていたのがおかしかった。


わたしがお見舞いに行ってもいいけれど、
日ごろ、まったく、接触してないので、
話しすることがないんだよね。

何かお世話があれば、するけれど、
話し相手が、一番できない。

夫を支える、後方支援に回りたいなあ。
でも、お姉さんには、よろしくと言われてしまっているし、
自分がつぶれない限度が、
わたしには自分で全然わからないので、
どこまでやればいいのか、何をやったら誰が助かるのか、
それがまだ見えていない。



夕べ、夜中、ムギは留守だったが、
呼んで待っていたら、しばらくしてゆっくり歩いて帰って来た。

最近、素っ気ないので、おやつ目当てか?と思ったが、
意外に、くっついて甘えて来た。

ちゅーるを食べたあと、一周してきて、
ちょこんと座り、わたしの膝を見つめているので、
「ムギ、のんのしな?」と言ったら、
そーっと、乗って来た。

夜中はまだ肌寒いから、くっつくとあったかい。
脚に乗って、まったりしてくれた。
久しぶりだね。
いとおしいムギちゃん。

でも、3時半を過ぎて、もう新聞も来ちゃったし、
明るくなって来ちゃうから、
ムギ、ママ帰るよ、と言ったが、無反応。

じゃあ、ムギ、抱っこさせてね。

そう言って、ムギを抱き上げて、胸に抱きしめた。
そしたら、ムギが「ゴロゴロ!」と言い始めてしまった。

作戦は、失敗だが、
ムギは抱っこされて、それを喜んでくれている。
この手を離すことなんてできないよ。

ムギを抱きしめて、ムギ大好き、ってずっとささやいた。

20分ほどで降りたので、わたしもやっと部屋に戻った。

最近のムギはツンツンツン・デレ・ツンツン、って感じ。
でも、抱きしめた時の感覚、忘れないよ。

                                                 伽羅moon3
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