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信頼は築くもの。

去年の今頃は、
わたしはムギを怒らせてしまい、完全に拒否されていた。

車がガレージにないから、ムギも怖いだろうと、
夫の意見があって、
怖いのに、頑張って出て来てすり寄って来たムギを捕獲して、
お風呂場で過ごさせた。

天敵がいないのがわかっているので、
ムギは仰向けになって、ズビズビ寝息を立てて寝ていた。

車が検査を終えて戻って来たので、
ムギをまた、外に返した。

それがムギを怒らせたのだ。

よかれと思ってやったことが、
あまりにも人間本位だった。

気軽に家に入れて、期待させて裏切ることになってしまった。


ムギは、ガレージ周辺に、いたのはいてくれたけど、
わたしが行くと、目の前から消えていなくなった。

姿が見えたのに、逃げられてしまう悲しさ。

逃げないときも、一定の距離を取って、
わたしが30センチ近寄れば、ムギが30センチ後退する。

辛い毎日だった。

それでもあきらめきれず、
わたしは、毎日会いに行き、毎日避けられていた。

小皿におかかを入れて、
手を精一杯伸ばして、ムギのほうに置き、
わたしが後退して、動かないように座っていると、
何とか、おかかは、食べてくれるようになった。

でも、近寄れば逃げる。
その繰り返しだった。

だから、夫にムギのことを何か相談されても、
どうすることもできなかった。
ムギから完全に拒否されていて、近づくことが出来ないのだから、
何かをしてやることも叶わない。

その状況は、一進一退を繰り返しながら、
8月までかかった。

8月になって、やっと、ムギが、近寄って来て、
わたしの伸ばした脚に寄り添って伏せしてくれるようになった。
それから、スネにアゴを乗せてくれるようになった。
撫でさせてくれるようになった。

長い長い、試練の期間だった。

そこからまた、一回一回の逢瀬で、
信頼をコツコツ、積み上げて来たのだ。



夫がまた、すねている。
ムギが最近、あまり夫に甘えないらしい。
夫が花粉症で、大きなくしゃみをしたり、
気管支炎で、咳き込むからだと思うのだが、
夫は完全にすねていて、もう君が世話してくれと言う。

もちろん、できることはなんでもするよ。
でも、お外の子だから、
二人で見て、情報を共有して守ってやることが必要。
夫がすねるたびに、これを言っているのだが、
夫は、相手が思い通りにならないと、
すぐにこういう態度になる。

猫相手でも、家族相手でも。

猫が、思うようになるわけがないじゃないか。
だって、猫なんだもの。

ムギを外に返してしまったのに、ここに居ついてくれて、
いつもガレージや庭にいてくれるだけでも、
充分にありがたいじゃないか。


夕べは、小屋にムギがいなかった。
二回、呼んだら、近くにいたらしくて、すぐ帰って来てくれた。
夕方と同様に、脚に乗って来る。

途中、ちゅーる食べたいと言って降りて、
ちゅーるを食べたら、また乗って、
しばらくしたら、降りて小屋に入ったので、
わたしは帰るつもりで、夫に報告メールを打っていた。

ムギはお皿に残っていたカリカリを食べていたのだが、
また、出て来て、乗った。

あらら、ムギちゃん、また乗ってくれるの?

もう電車も走っておらず、車の往来も少なく、
誰にも邪魔されない、二人の時間。

ムギはリラックスして、動かなくなった。

うーん。

ムギに会えて嬉しい。
乗ってくれて幸せ。
ずっと一緒に過ごせたらいいね。
ムギも、ずっと一緒に居たいんだよね。

ムギが信頼してくれてることがわかる。
身をゆだねてくれている。
一年かけて、信頼を、築くことができたんだよね。

でも、新聞配達が来てしまった。
ここで朝を迎えるのは、ちょっと…。

ムギを呼んでおいて、降ろすのは気が引けるけど、
一応、説得してみた。
耳がこちらを向いていて、聞いてはいたが、
スルーされた。

仕方がないので、ムギを抱き上げて、
胸に縦に抱っこして、きゅって抱きしめた。
ムギの頭に顔をうずめて、すはすは嗅ぐ。
ムギは、ムギ臭い。いい匂い。

すると、ムギが、いや~んって鳴いて、
降りて小屋に入った。
その隙に、帰って来た。
ムギ、すごく可愛かった。


寝る時、ちまが毛布にもぐって来て、一緒に寝てくれた。
朝がたになってしまったが、寝付くことが出来た。

もう、これで、寝付けるように戻るといいなあ。
多く足して飲んでいたセロクエルを、少しでも減らしたい。

今週は、用事が少ないので、ちょっとのんびりしよう。
丁寧に暮らそう。

                                               伽羅moon3

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