« どっちがおかしいのか。 | トップページ | ただ愛が欲しい。 »

切ない「リカちゃんハウス」

今、松屋銀座で、「リカちゃん展」をやっている。
それを知ったとき、行ってみたいなあと思った。

わたしは、初代リカちゃんに、ドンピシャの世代だったのだ。

ただし、家はすごく貧しかったので、
当然、リカちゃんなんて買ってもらえない。

親戚がくれた、およそ可愛さのカケラもない、
「タミーちゃん」があった。
金髪だが、完全に見た目はオバチャンだ。

6歳か7歳のクリスマスの夜、
枕元に箱が置いてあり、期待に満ちて開けたら、
リカちゃんではなく、オバチャンのタミーちゃん人形だったのだ。

幼いわたしは、心底、がっかりした。
その親戚は、時々、わたしに物をくれるのだが、
どういうわけかいつも、好みと、真逆なものを渡される。

高校生になって、腕時計を買うことになり、
わたしは断然、ピンクの文字盤のが欲しかった。
でも、その親戚が、贈ってくれるというので、買ってもらえず、
手渡されたのは、「真緑」の文字盤の時計だった。

なんてひどいセンス!
女の子に、こんな色を贈るって、どういうこと?

でも、うちは貧乏だったので、
学生鞄すらも、その家の従姉のおさがりを使わされた。


タミーちゃんは、可愛くなかった。
保育園の時から一緒の、ヒロミちゃんは、
同じく一人っ子だったが、大変裕福なおうちの子だったので、
リカちゃんも、いずみちゃんも、ワタルくんも持っていた。

わたしは、毎週ヒロミちゃんちに行って、
いずみちゃんを貸してもらって、一緒に遊んだ。

ヒロミちゃんちには、ちゃんと子供部屋があって、
ちょっと渡り廊下を渡って離れのようになっており、
大人から干渉されることなく、リカちゃんで遊べた。



銀座には、もう何年も行っていない。
ただ、渋谷と違って、街が碁盤の目になっているので、迷うことはない。
いくらなんでも、松屋銀座には行ける。

先週の土曜日、ちまを連れて行った動物病院に、
なぜか、リカちゃん展のチラシと、招待券が置いてあった。
それをもらってきていた。
招待券は26日までなので、行くなら今日しかない。

決意して出かけた。

行って良かった。

わたしは、リカちゃんを持っていなかったので、
リカちゃんを見て、わあ懐かしい!という感激はないのだが、
ここまで時代を映した人形として存在していたことが、
よくわかった。
ファッションセンスが、とてもいいのだ。

その当時流行っていた服や髪型。
それと、数々の人やブランドとのコラボも、
とても良かった。
スワロフスキーがちりばめられた白い長いドレスは、
とても素晴らしかったし、
わたしの好きな、「宇山あゆみ」さんとのコラボの、
大正ロマンのリカちゃんはすごく可愛くて、
ガラケーだけど、思わず写真に撮った。

わたしが、唯一、持っていたものが展示されていた。
それは、「初代リカちゃんハウス」。
初代なので、トランクをカパッと開けると、
壁と床になるだけの、簡素なものだが、
それをわたしは、お年玉を握りしめて、買いに行ったのだ。

当時、980円だったと思う。
子供には大金だ。
けれど、持っていたタミーちゃんは、リカちゃんより図体がでかいので、
ハウスには入れない。

切なかったなあ~と、感慨にふけった。



展示はサラッと見て、ショップに行って、
すべての展示品が掲載された図録を買った。

帰ったら、ゆっくり楽しもう。



銀座に来たので、どうしても伊東屋に行きたかった。
改築されてからは、一度も行ってない。
シールの可愛いのがないか、見たかったのだ。

けれど、世の中は、激変していた。
マスキングテープの台頭により、シールは、地位を失っていたのだ。
以前は、地下のフロアの半分くらいがシール売り場だったのに、
今は、くるくる回るスタンドが3個あるだけだった。

マロニエゲートに出来たハンズにも行ってみたが、
状況は、まったく同じだった。

マステは好きだし、実際使っているけれど、
わたしのシール好きは、筋金入りなので、がっかりした。



三越の地下で、お弁当を買って帰って来た。

シャワーして、ムギに会いに行く。
ムギは、小屋の奥の方に、小さくなって潜んでいた。
わたしが座るか座らないかで、お姑さんが、意味もなく庭に出て来たので、
ムギには、「しーっ。もう少し待ってて。」と制した。

お姑さんが家に入って、ムギがきゅ~んと鳴きながら出て来た。
会えて嬉しい。

実は、夕べも、夜中に会えたのだ。
留守だったのだが、3回呼んだら、
鳴きながら、裏手から帰って来てくれたのだ。
感激したよ。

ムギを乗せて体を拭き、ブラッシングして、毛布でくるむ。
昼間はそこそこ暖かかったのに、北風が強くて、
めちゃくちゃ寒くなってしまった。

ムギも、こりゃたまらん、と小屋に入り、
小屋でおかかを食べた。

そのあと、また乗ったのだが、またお姑さんが出て来て、
「寒い寒い寒い!」と騒いでいる。
何も羽織らずに、庭に出て来て、
用事もなく、ただ、寒い寒いと騒いでいるのだ。
怖いよ。

しばらくして、ムギはまた小屋に入り、シーバを食べると言った。
小皿に出してやると、それを食べて、
駆け出して行ってしまった。

わたしは、しばらく待つつもりだったのだが、
またお姑さんが出て来て、「寒い寒い!」と騒ぐので、
怖くなって、帰って来てしまった。

ムギ、ごめん。
このあと、会いに行くけど、いてくれたらいいなあ。



洗濯をして、夕飯を食べて、
洗濯を干して、リカちゃんの図録を見た。

テレビで、「おおかみこどものあめとゆき」がやってて、
うっかり見てしまった。

あめが、一人で山に行ってしまうシーンでは、
ムギを重ね合わせてしまって、泣いてしまった。

ムギの力を、信じるしかないのだ。
わたしたちは、愛情をシャワーのように浴びせるだけ。

いろんな意味で、今日は心が乱れている。
眠れない夜になってしまいそうだ。

                                                伽羅moon3

 いつもお読みくださり応援ありがとうございます。クリックお願いしますclover

|

« どっちがおかしいのか。 | トップページ | ただ愛が欲しい。 »