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お猫さまの言うとおりに。

去年、テレビ番組で、
「猫は、猫同士が会話しない。鳴くのは人間に対してのみ。」
というのを聞いて、びっくりした。

そうだったんだ?

そう言えば、威嚇の時に、うなったり、シャーッ!って声を出すのみで、
にゃおにゃお、話し合ってることはない。

それからは、勝手に鳴いてるとは思わずに、
すべてわたしに対して何かを話してる、と
思うようにして聞くようにした。

けれど、ムギは、特殊能力がある。

去年、入院していた時、
ムギは、やはり入院していたよその猫さんと、
会話していたと言うのだ。

担当の先生から教えてもらった。
これはまず、ないことなので、珍しくて、
病院のスタッフさんの間で評判となり、
みんながムギという猫を知っていたという。

愚痴でも言い合っていたのかね。
不思議なムギちゃん。

猫は、神秘的な生き物だ。

見えないものが見えるとか、
不調を察して、寄り添って癒してくれるとか。

先日、胃が痛かったとき、
ちまが二日間、一緒にもぐって寝てくれた。

猫に、お願い事をしてはならない、という説もある。
飼い主の代わりに、身を呈して、
お願い事を叶えて、亡くなってしまうことがあると聞いたことがある。

だから、わたしがお願いするのは、
ちまもムギも、元気で長生きしてね、ってことだけ。

ムギには、「毎日会いたい。」とも言ってるけど。


夕べ、夜中にムギに会いに行ったら、
また留守だった。
夫にもらった餌には手をつけていない。
絶望する。

力なく座って、無駄かも、と思いながらも、
「ムギ!」と、呼んでみる。

深夜だから、多少離れていても、絶対に聞こえるはずだ。

何回か呼んだ。

何分間、待ったら帰ろうか…と思案していると、
遠くから、ムギが、声を掛けてきた。
キャッキャ!とわたしを確認する。
「ムギちゃん!」
わたしが返事をすると、ムギはもう一回、キャッキャと鳴いて、
帰って来てくれた。

嬉しいを通り越して、感激する。

人間の子や、犬じゃないんだよ?
外飼いの、猫が、呼ばれたからって帰って来てくれると思う?

本当に感激だ。

ムギは、昼間と同じように、すんなりわたしの脚に乗った。

草の実がついている。
どこか、近場で警備についていたらしい。
ブラッシングして、小さいフリースをかけて、
ムギがいいと言うまで、付き合う覚悟。

ムギは声を使い分けられる。
甘えたい時は、きゅ~んと高い声で鳴く。
おねだりの時は、低く短く、にゃああ。と鳴く。

でも鳴かずとも、目線と目力で、充分会話が成立する。

夕べは、脚に乗った、その状態で、
ちゅーるを食べたいのだと言う。

はい、かしこまりました。

専用の器にちゅーるを絞りだして、
ムギの口元に、差し出すと、
ムギは嬉しそうに舐めた。

舐め終わっても、まだ乗っている。
いいよ、おムギさま。
ムギのお心に従います。

乗っている猫を、どかすことはできないのだ。



今日は、夕方、ムギのところに行く支度をしていたら、
夫から電話があり、
車で仕事に出かけていたが、そろそろ帰宅するので、
門扉を開けておいて欲しいとのこと。

ムギのお部屋は、車の後ろなので、いつもは路地から見えないが、
今日は丸見えの状態ってことだ。
さらに、門まで開けてしまうと、
これはムギとは会えないなあ、と思いつつ、降りて行った。

すると、門にさしかかる手前で、ムギから声を掛けてきた。
大きい声でわたしを呼んだ。

はあい、ムギちゃん!
と返事だけして、まずは門扉を開放して止める。

ムギのリビングに行って、一応座って、
「ムギ、大丈夫だからおいで!」と、声を掛けたが、
返事がない。

そりゃそうだよね。
通りから丸見えで、路地ではマンションの子供たちが遊んでおり、
門まで開いている。
この状態では、怖くて無理だろうなと思った。

でも、しばらく待っていたら、ムギが鳴きながら、
家の裏手から現れた。

勇気を振り絞って、出て来てくれたのだ。
すかさずわたしに乗って、会えて嬉しいと、ニコニコしてくれた。

ムギは毛が抜け始めて、
ちょっとだけほっそりしてきた。
体を拭いて、ブラッシングして、撫でながら、
もうすぐパパがお車で帰って来るよ、
でも、大丈夫だよ、パパだけだから、怖くないよ、と
ムギには言い聞かせた。

しばらく経つと、ムギが降りて、座って、ゴッツンコしてきた。
ニコニコしながら、「おかか食べる。」と言う。
もうすぐパパ帰って来るから、ちょっと待てない?と聞くと、
今食べたいというので、
小皿におかかを出した。

食べている最中にちょうど夫が帰宅。
バックで路地から車を入れてくる。

ムギはちょっと離れたが、夫が猫撫で声で、
ムギちゃん、大丈夫だよ、と声をかけたので、
そんなに遠くには逃げなかった。

食べかけのおかかを食べてから、
パトロールに出かけた。


今日もわたしは引きこもっている。
土曜日から、明日まで、一歩も出かけない。
ちょっと精神の調子が悪いので、
気分転換も難しく、家でちまムギに癒されるしかない。

夜は、ソファに座っていたら、ちまが乗ってきて、
わたしの膝の上のクッションで、丸くなり、
密着して、スピスピ言っている。
かわいいかわいい天使ちゃん。

ちまのことも、ちゃんと可愛がっているよ。

その状態で、ちまが動かないので、
わたしも動けず、仕方なく、ずっと録画した番組を三つ見た。

トイレに行きたくなったので、
ちまごめん、降りてくれる?と頼んで、降りてもらった。

お猫さまをどかすことは、出来ないんだよね。
下僕でいいのです。

生きて一緒にいてくれるだけでいい。
何にもしてくれなくていい。
ただ、一緒に居て欲しい。

願いはそれだけ。

                                           伽羅moon3




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