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2017年3月

終え方のさまざま。

わたしは、自分の人生は、
すでに最終ステージだと思っている。

このあと、何か激変することはないと思うし、
あってほしくない。
このまま、この部屋で、静かに生きていたいだけである。

死ぬときには、無駄な延命治療をしなくていいし、
何なら、別に一人で死んでしまって、
後日発見されても、
それを「孤独死」だとはとらえない。

むしろ、わたしの存在にとらわれず、
息子夫婦には、自分たちの人生を楽しんでもらいたい。

お正月に、息子にそんな話をしていたら、
母が、「なんでそんな寂しい話すんの!」と怒った。

へ?
寂しいって、何が?
「死」は、誰にでも必ず訪れる、唯一平等なものだよ?
それを語ることが、なぜ寂しいの?

母はもう、80歳を過ぎているが、自分の死にざまに、
不安を抱えている。
とんでもなく田舎で、徒歩圏内に商店はなく、
父が車に乗らなくなったら、食料の調達も難しいような、
土地柄だからというのもある。

隣町にはスーパーがあるが、駅まで20分歩き、
一時間に一本の電車に乗り、
隣の駅からスーパーまで歩き、
重たい荷物を下げて帰って来るのは、多分不可能だ。

ネット環境もないので、通販や宅配も不可能。

そんな親を、いったいどうしたらいいのか、
わたしは、何の案もない。

生きてくことが困難なのはわかるんだけど、
80歳を過ぎて、尚、死ぬ話がタブーって、どうなのよ。

実家は、物であふれかえっている。
収納場所が随所にあり、多分、本人たちももう、把握しておらず、
二階の、ハイハイしなければ入れない屋根裏収納など、
詰め込んだままで、どうしようもない状態だろう。

体が動くうちに、ちょっと整理して減らしてほしいと願ったら、
そんなことしてると、悲しくなるのよ、と言われた。

大量の物品を残される身にもなって欲しい。




年賀状だけの付き合いの人がいるが、
それもわたしは、縮小して、今は20人くらいしかいない。

わたしより年上で、定年を迎えたのに、
まだまだひと花咲かせます、って書いてあるパワフルな人もいれば、
同い年で、もう、老後に目を向けている人もいて、
人生の終焉って、さまざまだなあと思う。

わたしは、好きなものには囲まれていたいが、
全体としては、縮小に入る。




カラオケの番組が好きで、いつも見ているけれど、
若い人で、歌手や、ミュージカル俳優を目指している人も出ている。

とてもうらやましいことだね。

夢は、あったほうがいい。
叶えられなくても、努力してみることはいい。
夢がないより、ずっと豊かな人生になると思う。

親が、その夢を後押ししてくれるなんて最高に幸せだし、
トライできるって、素晴らしい。

就きたい職業に就ける人なんて、1%しかいない。
でも、「天職」と「適職」は、また違う。

わたしは、否定され、けなされて育って来たので、
仕事で結果を出すしか、自分を肯定する要素がなかった。

だから、どんな職場でも、精一杯働いた。
結果は残せたと思っている。




わたしが中学生の頃は、なりたい職業がいっぱいあった。
やりたいことは、すべて、「職業」だった。

専業主婦になれるとも思っていなかったし、
自分が母親になるなんて、考えたこともなかった。

高校に入ったころには、はっきり、
「テキスタイルデザイナー」になりたい、という夢があった。
デザインが好きだが、自分が立体には向いていないことがわかっていた。
ある面積のデザインを起こし、
それをつなげていくことによって、壮大な文様になる、
服地や、壁紙や、タイルのデザイナーになりたかった。

本当にピンポイントの、夢だったのだ。

周りの友達は、全員が大学に進学する子だったので、
どの大学に入るのかが、至近の夢だった。

けれど、わたしは、大学には行かせてもらえないと、
最初から決まっていた。
そんな子は、その進学校には、一人もいなかった。

だから、テキスタイルデザインなんて言葉を知ってる人もおらず、
わたしはわたしで、みんなは何を目指して大学に行くのか、
不思議だった。

ただ、たった17歳で、
自分の職業を決めなくてはならなかったわたしに対して、
みんなには、4年間という、猶予期間がある。
その間に、好きなことに出会えるかもしれない可能性がある。

その猶予が、うらやましかった。




デザインなんてものに知識がなく、
専門学校に行かせてくれという願いは親に却下され、
わたしは、せめて、クリエイティブな仕事がしたいと思い、
印刷会社に入った。

同級生たちは、みんな、親のお金で大学に行き、
親のお金で、旅行に行っていた。

わたしは、自分のお給料で、車の免許を取り、
自分の貯金で車を買い、
友達に会えば、
「わたしは働いてるから。」と、ご飯をおごった。

彼女たちのほうが、よっぽどリッチだったのに、
わたしには、意地があったのだ。



夢を叶えることなく、結婚して、すぐに息子が生まれ、
東京に来た。

でも、デザイン事務所で働くチャンスを経て、
自分もクラフトの仕事をした。

それで食べていけないなら、
仕事ではなく、趣味にすぎない、と悪口を言われたが、
わたしは、色彩感覚が優れており、デザインも無尽蔵に湧いた。

でも、食べて行けなくて、
常に、バイトしながらの暮らし。
昼も夜も働いていた。

最後、ボロボロになりながら、本を一冊出して、
わたしは、病に倒れた。



だからもう、いいんだ。
充分、頑張った。
もう、今更、親にけなされることもないし、
可愛い息子は、いい子と結婚できて、幸せになった。

良かったと思ってる。

付き合っている、ごく少ない友人を大切にして、
ささやかに生きてくことが、幸せなんだよ。
願いはそれだけ。

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感涙。

夕べ、寝る前に、ムギを見に行った。

夫が抱っこしていた9時くらいに、敵が出現したのか、
猛ダッシュで走って行ったと聞いていたので、
警備が大変かな、とは思って行ったのだが、
実際に、寒い夜中に、空っぽの小屋を見ると、
一気に心がしぼむ。

ムギ…いないんだ…。

一縷の望みをかけて、「ムギ!」と呼ぶ。
何回か、呼ぶ。
もう電車も走っていない時間なので、小さめの声でも、
自分のテリトリーに居るはずのムギには、絶対に聞こえてる。

それでも、帰って来てくれない時がある。
警備の場所を、離れられないのだと思う。

逆に、帰って来られる時は、5分前後で帰って来てくれる。

夕べは、昼間と違ってまた冬みたいに寒く、
何度もムギを呼んだが、帰って来てくれず、
気持ちは真っ暗になった。

あきらめるしか、ないか…。

夫に、帰って来なかった旨、メールして、
朝のムギの様子を教えて欲しいと書いて送った。

しかし、帰ろうとしたその時、ちょっと遠くから、
ムギが、声を掛けて来た。
「ママ、まだいる?」みたいな、確認。

ムギちゃん!
わたしは、興奮して、思い切りいい声で、ムギを呼んだ。

すると、またムギが鳴く。
わたしが呼ぶ。
ムギが鳴く。

そうして、警備の前線から、ムギは帰って来てくれて、
当たり前のように、わたしの脚に乗って来た。

ムギ…帰って来てくれたの?
ママが呼んでる声を聞いて、帰って来てくれたの?

いじらしくて、切ないくらいにいとおしい。

そんな猫、いる?
外飼いの猫なんだよ?

体がひんやりと冷たかったので、急いで毛布でくるんだ。
帰って来てくれたことに感激して、わたしはちょっと泣いた。



ムギは、最初はまだ、気を抜けない様子だったが、
やがて、降りて座って、ちゅーるを要求。
小屋に入らず、外で食べるというので、出してやった。

食べ終えると、また、脚に乗って来た。
ふっくらと、まあるいフォルムがかわいらしい。

その後はリラックスモードに入り、まったり過ごした。
こんな夜中なので、絶対に誰にも邪魔されることがなく、
二人きりの、貴重な時間だ。

いつまでも、こうしていたいけれど…。

時計は3時を回っていて、わたしは出来れば、暗いうちに寝たい。
呼びつけておいて、悪いなあと思いながら、
まったりしているムギに降りてもらうために、
シーバを使うことにした。

ガサゴソし始めたら、ムギは、振り返ってわたしを見て、
自分から、小屋に入ってくれた。

あ…。
ムギ…。

ムギが、乗っていたくて乗ってたんじゃなくて、
ママを癒してくれていたのね?

ごめん、ムギ。誤解してた。
ムギがママに、チャージしてくれてたんだね?

でも、じゃあ、お礼に、シーバ少しあげるね。

ムギは嬉しそうにカリカリとシーバを食べた。
わたしは、久しぶりに、本当に何日ぶりかで、すんなり寝付いた。
ぐっすり眠ることが出来た。

帰って来てくれたムギ、ありがとう。
隣で寝てくれたちま、ありがとう。




今日は、とうとう、歯医者に行った。

実は、去年9月に、胆のうを摘出する際、
口腔外科での事前診察が必須で、
そこで不具合と小さい虫歯を発見され、
退院したら、これを持って、行きつけの歯医者に行くようにと、
書類を持たされていたのだ。

けれど、心の傷がひどく、
胆管にはめられた管の抜去も控えており、
とてもじゃないけれど、歯医者に通える、精神状態にはなかった。

歯医者って、絶対に痛いし、怖いし、抵抗できないし、
とてもハードルが高いのだ。

わたしが行っている歯医者の先生は、お喋りで楽しいし、
今、ここをこうしてるからね、と説明もしてくれる。
うつ病がひどいとき、夫に連れて行ってもらって、
夫には、見える場所に座っていてもらったので、
わたしが精神を病んでることも知っている。

それでも、エネルギー不足で、行くことが出来ないまま、
半年も経ってしまった。



書類を渡し、胆のうを摘出したんですが、
その際に、虫歯を指摘されて、退院したら行くように言われたんですけど、
ちょっと精神をやられてしまって、来れなくて、
半年も経ってしまいました、と説明した。

そうしたら、先生が、こんな風に言ってくれた。
「いいよいいよ、そりゃ胆のう取るって、大変だったね。
生きててくれれば、それでいいよ。」

生きててくれればいい、って、言ってくれたのだ。

わたしは、急に、胸にこみ上げるものがあって、
思わず、ハンカチを握った。

涙がちょっと出た。



「生きてるだけでいいよ。」って、
わたしたちのような患者が、最も言ってもらいたい言葉だと思った。

そして、できることなら、家族に言ってもらいたい言葉だ。

働いてもおらず、社会にも家庭にも貢献しておらず、
他人から見れば、毎日を意味なく過ごしている。

でも、わたしたちは、わたしたちなりに、
色々感じるし、実際に、こうして生きているわけだ。

あれもできない、これもやれてない、と批判されることが多い。
健常じゃないから、そこが、無理なんだよってことが、理解されない。

役に立ってないこと、恥じているよ。
消費だけしてて、申し訳ないと感じてるよ。



思ったのだけれど、
難しいことではなくて、複雑でもなくて、
わたしたちは、ただ、シンプルに、
「やさしくされたい。」だけなのだ。

子供のころから多分これがずっと根底にある気持ちだ。

やさしくされたい。
ただ、それに尽きる。

だから、「生きてるだけでいいよ。」ってシンプルな言葉に、
感涙してしまうのだ。

見えないだろうけれど、日々、耐えていることがある。
理解されないのもわかっている。

でも、ただ、やさしくされたい。
そう思った。

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激しいストレス。

今更でもないが、わたしは、ストレスに、過度に弱い。

体調とも直結していて、緊張で体は固まり、
リラックスできていないのでいつも便秘。

実家にいる間は、あまり食べられず、お通じもなかった。

母の話をひたすら聞き続けて、あげく、吐いてしまったことも数回。



わたしは、こんなに非力なのに、
もしかしたら、わたしさえ頑張れば、状況が変わるのでは?とか思い、
限度を超えて頑張りすぎて、
結果、より悪い状況を作り出してしまう。

ストレスとは、最も恐ろしい病原だ。

夫と、母の圧力は、似ている。
まるで、砂漠に水を撒いているかのごとしだ。
いくら必死に撒いても、潤うことはなく、
もっと、もっとと、要求がエスカレートしていくところが、そっくりだ。

満足させてあげることは、出来ない。
上限がないから。



それでも、夫は、わたしの大切な人だ。

出張でいないと、わたしは怖くて緊張して、疲れ果てる。
2泊もいないと、本当に辛い。
その間に、何か起きたら、母屋の娘たちでは何も解決できない。
しかし、わたしは、何も知らないから、
どうしたらいいのか、わからない。

また、夫が北海道に出張に行っている時に、
大地震が起きたらどうしよう、とか、
またお姑さんが倒れたら、どうしようとか、
ムギに何か起きたらどうしようとか、
枚挙すればきりがない。

東日本大震災の時は、末っ子くんがまだ学生で、家にいた。
夫は北海道、わたしは横浜で、いずれも帰る手段はない。
奇跡的に、電話がつながったので、おばあちゃんと、ちまを、お願いねと、
頼むことが出来た。

でも、今は、夫がいないと、この家は、まったく機能しない。

お姑さんの状態は、徐々に悪化していっている。
それを、ほとんど夫一人で、面倒を見ているのだ。

朝ご飯を作って、テーブルに並べ、
これを食べるようにと指示してから出勤。

帰って来たら、夕飯を並べて、一緒に食べて、
薬を飲ませる。

けれど、ご飯は思うように食べてないし、いろんなものがなくなるし、
いろんなものが、とんでもない所から出て来るらしい。

夜になったら、シャッター閉めてねと、毎日言っても、
それができないばかりか、窓が開いていたりするという。



今日は、ムギを抱っこしていて、怖いものを見てしまった。

ムギとは、会えたその時は、色々話すが、
その後、まったりと脚に乗っている時は、
ムギも鳴かないし、わたしも声を出さない。

照明もつけず、暗い中で、ひっそりと過ごしている。

わたしがムギと居た一時間半の中で、
お姑さんは、合計4回、出て来て、ウロウロしたり、出かけたり、
何かを探していたりしていたのだが、
雨がパラパラと降り出して、しばらく経ったころ、
出て来て、
庭に向かって、「なんでそんなところにいるの?」と、
話しかけ始めた。

「雨が降ってるから、こっちにいらっしゃい。なんでにゃあにゃあ鳴いてるの?」

お姑さんは、明らかに、猫に向かって、声を掛けていた。

けれど、ムギは、ガレージの奥、車の後ろのスペースで、
わたしの脚に、黙って乗っており、
一声も、鳴いていない。

庭に、他の猫がいるはずもない。
そんなことは、ムギが許すはずがないからだ。

うわわ。
とうとう、幻聴が出たのか、と思った。

雨の中、しばらく、お姑さんは、見えない猫に話しかけていたが、
やっと家に入った。



正直、怖い。

夫は、毎日毎日、こお姑さんの世話をしているんだ。
どんなにか、ストレスフルだろう。

親だから、仕方がないよって言ってるけれど、
激しいストレスだと思う。

でも、わたしは、手伝えない。

前の入院騒ぎで、振り回されて、
寝込んだのは、お姑さんではなく、わたしのほうだったのだ。

部屋で、どさーっと倒れた時も、
誰もおらず、夫はやはり出張中で、わたしが対応したのだが、
正気に返ったお姑さんは、
自分の部屋の扉をビシャッと閉めて、
わたしをシャットアウトした。

救急車呼ばなきゃダメかしらと、一人きりでアワアワしていたのが、
馬鹿みたいだったよ。



夫のストレスが、気の毒だ。
手伝えないから、せめて夫を少しだけ、癒してあげたいけれど…。

わたしが、寝付けなくて、朝になって、罪悪感で苦しいとき、
夫が、「行って体をさすってあげようか?」と返事してくれた。
それは、すごく癒された。
実際に撫でてもらったかのように、効果があって、
そのあと、寝付くことが出来たのだ。

言葉には、癒す力もある。

疲れている夫を気遣って、やさしくしよう。
本当に、孤軍奮闘だと思うから。

今夜は、寝る前に、ちょっとマッサージに行ってあげた。
実際に、ほぐすとか、そういう力は出せなくても、
何かを喋りながら、体をさすってあげるだけでも、
ちょっとは安らぐんじゃないかって、わかった。

自分が寝るとき、毎日辛いからね。
最近、ちまは、キャットタワーの箱で寝るのがマイブームで、
隣に居てくれないのだ。

ちょっと寂しいな。
猫は、冬の方がいいなあ。

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寝るのが怖い。

寝付けない。
朝になってしまう。

わたしは、絶不調だ。

精神的にも過敏になっており、気持ちが乱れまくる。

自分で、自分を、どう納めたらいいのか、まったくわからない。




昨日の夕方は、ムギにちょっとしか会えなかった。
ムギが、もういい、って小屋に入ってしまい、
プイってしてるので、仕方なく帰ったのだ。

夜、いつものように、午前2時に、会いに行った。
外は風雨が強く、嵐のようになっている。

ムギは、留守だった。

こんな嵐の、寒い夜に、いないなんて。

敷物も座椅子も、出しっぱなしだったので、濡れていた。
それでもわたしはそこに座って、ムギの名を呼び続けた。

本当は、物置小屋の下に潜んでるんじゃないの?とか思って、
物置小屋に向けて呼んだりしてみた。


待っている途中、ガレージ入り口のセンサーライトがついた。
ムギが通った!と思い、わたしは、いっそう猫撫で声を出して、
ムギを呼んだが、返事はなく、ムギは帰って来なかった。

気持ちが真っ青になる。
とても辛い。
でも、わたしのせいだ。
わたしが頑張れないから、ムギと暮らせない、
だから、辛いだなんて言ってもいけない。



セロクエルを、ずっと足して飲んでいる。

わたしは、セロクエルを、寝る前に、200ミリ、飲んでいる。
一錠が25ミリなので、8錠分ということだ。

セロクエルは、強力な鎮静剤である。
寝る前だけでなく、起きた時と、夕食後にも、処方されている。

わたしの神経は常に緊張状態で、
リラックスすることがない。
だから、気持ちよく、眠くなって寝ることは、起こらない。

ハルシオンを2錠、レメロンを3錠、レンドルミン2錠。
そこに200ミリのセロクエルが入る。
起きたときと、夕食後にはデパケンRも飲んでいる。

これがわたしの処方だ。

目で見ると、錠剤の多さに、きっとドン引きされるだろう。

そして、セロクエルには、眠りを促す作用もあるので、
入眠困難症のわたしに、大量に処方されているのに、
この量をもってしても、まだ、すみやかな眠りは、訪れない。




寝付けないストレスよりはいいから、寝るときに、
セロクエルを、足していいと主治医から言われている。
それは、3錠まで。
寝る前に、ザラザラと、錠剤を飲み干す。


前の夜、そんなに寝られなかったので、夕べはさすがに寝れると思っていた。
ムギに会えなくて、心は乱れているが、
何とか眠れるだろうと思って、毛布にくるまった。

けれど、いくらシャッターがあって、二重ガラスのサッシでも、
ベッドは窓際にあるので、
嫌でも、嵐の音が、耳に入って来る。

ムギ、どうしていないの?
ムギ、どこにひそんでるの?
どうして帰って来てくれなかったの?
ムギ、濡れてないかな…。

そんな風にぐるぐる考え出したら、心臓の鼓動が、
耳の中でバクバク聞こえるようになり、
どんどん脈拍のスピードが増して行き、苦しくなってきた。

やばい、パニック発作を起こしそうだ!

わたしは、何とかせねばと思い、とりあえず、起き上がった。
そしたら、ぐふっと吐き気がした。
慌ててトイレに駆け込む。

やだ。吐くのは嫌だ。
わたしは、嘔吐恐怖症でもあるので、吐くことが怖くてたまらない。

吐き気があるだけで、実際には吐かないみたいだ。
胃が、膨満していて、外からはっきりわかるくらいに、腫れている。

太田胃散を、飲みたい。
でも、いま飲んだら、それを吐いてしまう。

トイレの床に正座して、便器を抱えて伏していた。

キャットタワーで寝ていたちまが「ママ起きたー。」とやってきた。
ちまちゃん、違うの、ママ、起きたんじゃなくて、まだ寝てないの。

ちまは天真爛漫なので、「何か食べる~。」と可愛く催促。
ちまちゃん、ママね、いま、気持ちが悪くて吐きそうなの。

でも、ちまは諦めないので、ちゅーるをあげた。
移動ができず、キッチンの上で与えた。

ちょっと吐き気が落ち着いて来たので、ティファールでお湯を沸かし、
太田胃散を、ぬるま湯で、大盛り、飲んだ。

しばらくしたら、大きなゲップが出た。
それで、少し楽になったので、もう一杯飲んだ。



けれども、寝られるわけがない。
眠気なんてまったくないし、横になったら吐きそうなので、
ベッドの上に座って、壁にもたれていた。

そしたら、ちまが、飛び乗って来て、
太ももに、陣取ってくれた。
ちまちゃんありがとう。癒してくれるのね。

ちまをちび毛布でくるんだ。

朝になり、6時ちょっと前に、夫にメールして聞くと、
ムギは、帰って来ていなかった。
ショック…。
夜中にいなくても、朝には帰っていることが多いのに。

まだ雨が降っている。
ムギは、どうして帰って来られないんだろうか。

辛くてたまらなかったが、そのあと、寝落ちしたらしく、
気がついたら、朝の8時半だった。
ちまが乗ったまま、座って少し寝たのだ。

ちまにはお礼を言って降ろし、横になって寝た。

夫がメールをくれていて、夫が出勤する時にも、
ムギは帰って来ていなかったそうだ。

わたしは、美容院の予約があったので、必死に起きて出かけた。
行くときに、ムギの小屋を見に行ったが、
ムギが帰って来た形跡は無く、朝の餌がそのままだった。

心が真っ暗になる。
ムギ…。
どこかで倒れてないよね?
生きてるよね?



しかも、こんなときに、母から手紙が来てしまった。

もう、心がグチャグチャだよ…。


美容院では、髪を染めたので、いつもより長くお喋りが出来た。
辛い心情を聞いてもらい、ちょっと救われた。

夕方には、きっとムギは帰って来てる!と、信じるしかなかった。

帰って来て、ちまに餌をやり、シャワーして、
17時過ぎに、ムギのところに行った。

ムギが、小屋に入っていた!
ああ、ムギちゃん!
やっとやっと、会えたね!

でも、ムギは出て来ない。
あれ? おかしいな。

手を入れて撫でると、小悪魔ちゃんポーズはしてくれる。
体は濡れた形跡は無く、お腹も温かい。

ムギ、おいで。抱っこしよ?と何回か誘ったら、
しぶしぶ、出て来て乗ってくれた。
シートで体を拭く。
汚れてはいないが、草の実がいっぱいついていた。

ブラッシングして、撫でて、小さいフリースを掛けたら、
ムギは小屋に戻り、ここでおかかを食べる、と言い出した。
なので、小屋におかかを差し入れ。

でも、食べ終わっても、すねた顔をしており、不機嫌で、
いくら誘っても、じっとりにらむだけで、出て来てくれない。

ムギ、何かに怒っているのだ。
本当に感情が豊かだね。人間と同じだね。

小皿に、シーバを入れて、ご機嫌を取ってみた。
そしたら、すぐに食いついて来て、すぐ食べ終わった。
そうか、すごく腹減りだったんだね。

食べ終えると、出て来て、乗ってくれた。
お礼程度かな?と思ったのだが、その後、一時間以上、
ただひたすら、乗っていた。

ムギ。お互いに、寂しかったよね。
ムギ、意地張ってたんだね。本当は甘えたかったよね。

19時過ぎまで、ムギは乗っていた。
乗ったままで、残りのシーバを上手に食べた。



また夜が来て、寝る時間が来る。
わたしは、怖い。
寝付けるだろうか。
いや、多分、寝付けないのだ。
また朝を、迎えてしまうのだ。

暗いうちに寝たいよ。朝になると、絶望してしまうんだよ。

ザラザラと、お薬を飲むわたし。

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もしも、一度だけ。

わたしは、今まで生きて来て、
いま現在が、最も幸せである。

病気を抱えているが、夫に守られ、働かずに生きている。
月末の支払いに怯えることもなく、
督促状の嵐もない。

自分のために与えてもらった部屋で、
天使のちまちゃんと、ささやかに暮らしている。

無理をして人に合わせておらず、
無理な家事をしておらず、
好きなものに囲まれて、とても幸せだ。

だから、昔に戻りたいだなんて、思うことはない。
若いころの自分を好きではない。

けれど、もし、一回だけ、戻れるチャンスが与えられたら…。

わたしは、ムギと出会った、2年前に、戻りたい。



年末年始を実家で過ごし、憔悴して帰って来た時に、
突然現れた、ムギを含む、ノラ猫たち。

夫にターゲットを絞り、必死に食らいついてきたムギ。

なぜ、夫を選んだのだろう。
シャーッ!と威嚇しながらも、手の届かない距離で、お腹を見せて、
「他意はありません、餌をください!」と必死だったムギ。

脚が3本しかないと聞いて、わたしは、
わたしの柴犬のゴンを思い出さずにはいられなかった。

ムギは、ガレージや庭に居ついて、最初は、家に帰って来る人全員に、
声をかけていた。
次女が、「なんなの、怖いんだけど!」って言っていた。

やがてわたしにも懐いてくれて、
アパートの二階から、「ムギー!」と呼ぶと、
ひょっこりと顔を出した。

餌の袋を振って見せて、「ムギ、おいで!」と呼ぶと、
しばし、階段の下で躊躇していたが、
勇気を振り絞って、階段を駆け上がって来るようになった。

わたしは、ホームセンターに行って、ドーム型のベッドを買い、
洗濯機の前に置いて、カシミヤのマフラーを敷いてやった。
起きて、ドアを開けると、
ムギが入って、暖を取っている日もあった。



そう。
わたしが、戻りたいのは、この時点である。

そこまで懐いて、可愛くてたまらず、
わたしはどうしても、ムギが欲しくなってしまった。

ゴンの生まれ変わりかも!とか思ったり、
ノラ猫を保護するって、かっこいい!って思ったりして、
わたしは、完全に、舞い上がっていた。

それほど、ムギは魅力的な猫だったのだ。

夫に、ムギを部屋に入れて飼いたいと言ったら、
夫は、「このまま、外で可愛がろう。」と言った。

それが、正解だったのだ。
本当に、そうすれば、良かったのだ。

ベッドだけでは不憫だったら、
今のように、小屋を置いてやって、外の猫として、
世話をすればよかった。

その道を選んでいたら、誰一人、傷つけなくて済んだのに。

わたしは本当に愚かで未熟だった。
うまくやれる、頑張れると、思い込んでしまっていた。




夫の許可を取り付けて、
わたしはお風呂場に、ムギの保護空間を作った。

3月の、雨の日、
いつものように、二階から「ムギー!」と呼ぶと、
ムギが顔を出し、そして、階段を、駆け上がって来た。
わたしの腕に、飛び込んで来た。

あの姿を、わたしは一生忘れない。

ムギを胸に抱いて、お風呂場に入れた。
ムギは、家猫だった形跡があるので、すぐにそれを受け入れた。

お風呂場で、ムギを洗った。
ネットに入れなくても、ムギは大人しく洗われた。



トイレも、ちゃんと失敗せずに使えた。
餌ももりもり食べて、健康そうだった。

10日間ほど、お風呂場で過ごさせて、
ドアを開けて、自由にさせた。
ムギは、ゆっくりと、部屋に入って来た。

天使のちまちゃんが、びっくりして、生まれて初めての、
「シャーッ!」を発動した。

ムギは動じなかった。
でも、ちまは、毎日、怒り狂って、ムギにパンチをくらわせた。


もちろん、先住猫が優先だから、
ゴハンも、ちまの前に置いてから、ムギの前に置いた。
ちまを高い位置で食べさせ、ムギは床にした。

でも、ムギはそれが気に入らなかった。
ムギは、自分だけを見て欲しかったのだ。

やがて、やってはいけないところで、
じゃあじゃあとオシッコをするようになった。
ラグに。キャットタワーに。わたしの毛布に。テーブルの上に。

ラグはもう、どうしようもなく、諦めて捨てた。
毛布も捨てて、買って、洗って、またやられての繰り返し。



ストレスで、ちまには白髪が生えた。
ムギはアゴが、禿げた。

ある夜、寝ていると、猫がわたしに登って来たので、
ちまだと思い、「ちま、おいで~。」と言ったら、
登って来たのは、ムギで、
わたしの体めがけて、じゃあじゃあとオシッコをかけた。



必死に耐えていたが、
このとき、わたしの中で、何かがプツンとはじけてしまった。

ノイローゼになり、
ムギを、可愛いと思う気持ちが、わからなくなった。
ムギも全然、幸せそうにはしていなくて、
いつもじっとりと恨めしい目をしていた。

ちまは、頑張ってくれた。
必死に頑張って頑張って、ムギに、鼻チョンしてくれるまでになった。

でももう、3人とも、ズタボロだった。

わたしは、ムギをケージに幽閉した。



本当に、可哀想なことをした。
全部全部、わたしの責任だ。
ちまは、すごく頑張ってくれたし、ムギが悪いわけではない。

すべて、わたしの力不足だった。

幽閉されたムギは、夫が来た時しか出してもらえなかった。
本当に、ひどいことをしてしまった。

もしこれが、人間の子供なら、3年もたてば、おむつが取れる。
でも、ムギは生きている限り、
オシッコをかけまくるのだと思うと、
どうして、夫の言う通りに、
外でいっぱい可愛がるという選択をしなかったのかと、
自分を呪いに呪った。



最初から、小屋を買って、置いてやれば、
あんな苦しい思いを、誰もしなくて済んだのに。

ムギのことを、いっぱい傷つけてしまった。

せっかく、家猫になれたと思ったら、幽閉されて、
ムギはどんなに、辛かっただろう。
本当に申し訳がない。

もしも、あの時に戻れるならば、
ムギを部屋には入れず、小屋を買ってやる。
そうすれば、きっと、ちまは白髪も出なかった。
ムギも禿げることなどなかったはずだ。



夕べは、このことを考えて、泣いて泣いて、寝付けなかった。
愚かだった、無知なわたし。
本当に、ひどいことをしてしまった。

その後、ムギが、夫の部屋を経由して、お外に返して、
自分の意志と、力で、ガレージを勝ち取ってくれたこと、
心から、感謝している。

あのまま、ムギがぷいっと居なくなってしまったら、
わたしたちは、どんな激しい後悔と絶望にさらされただろうか。

ムギが、ムギの意志で、ここを選んでくれたのだから、
必死に守るよ。
当然のことだよ。



ムギが、小屋に居てくれるだけで、ありがたい。
去年、死なせなくて良かった。
命を守れて良かった。

ちまもムギも、大切な命。
天使ちゃんと、小悪魔ちゃん。

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ただ愛が欲しい。

昨日は、夕方、たった30分しかムギといられなかった。
夜中、行ってみたが、ムギは留守で、呼んでも帰って来なかった。

風が強く、冬のように寒いのに、
こんな夜に、小屋にいられないなんて。
切ないよ。



今日は、夫がわたしの部屋で一緒に夕飯を食べると言うので、
床の掃除をして、テーブルの上も片づけた。

それから、ムギに会いに行った。
居るかな、ムギ。いてくれますように!と、
いつも祈りながら行く。

ムギは、小屋の奥の方に、身を潜めていた。

その技、最近会得したのだ。
それまでは、怖いことが起きそうになると、
何でもかんでも、飛び出して、逃げて行ってしまったのだが、
一番奥に小さくなってひそみ、気配を殺す技を身に着けた。

会えて嬉しかった。居てくれて嬉しい。

わたしが座ると、ムギも小さく鳴いて、すぐ出て来て、乗った。
ふっくらとまあるい、ムギのフォルムがいとおしい。

いつものように、ウェットシートで体を拭いて、
ブラッシングして、
お尻のチエック。
ムギ、ひょっとしたら、脚が一本ないので、
自分でお尻を舐めることが、難しいのかもしれない。

去年、お風呂場で療養していた時、あまりに呼ぶので、行くと、
お尻にころっとウンちゃんがくっついていて、
自分で、どうすることもできなかったらしく、
大声でわたしを呼んでいた。
まあるいウンちゃんを、ひっぱったら、長い草が繋がって出て来た。

これは、自分ではどうしようもなかったね。

でも、お外に返したら、こういう困難に、わたしが立ち会えない。
ムギ、いっぱい困ることが起きるだろう。
わたしは、ウンちゃんを見て泣いた。

なので、お尻から何か出てないかを見る。
こびりついているウンちゃんは、そっとはがす。



ムギも、昨日は愛情不足だったようで、
今日は、ひたすら、わたしに乗っていた。

途中、小屋でおかかを食べたいというので、あげて、
そのあと軽くパトロールに出掛けた。
ムギは、ママは絶対に待っていると知っているので、
ちょっと時間がかかったが、ちゃんと帰って来て、また乗った。

そのあとは、何も言わず、ただ、ひたすら乗っていた。
わたしが喋ると、耳だけ、こちらに向けて聞いている。

夕飯は、夫が海鮮丼を用意してくれた。
ムギにあげるホタテ、勝手口の内側に置いたよ、とメールが来た。
でも、ムギは、シーバも要求せず、
ただただ、乗っている。

なので、あげられるかどうか、わからないです、と返事した。

乗ってから一時間半が経過し、
夕飯に、せめて酢の物でも作りたいしな、と思い、
わたしがもぞもぞしたら、
ムギが振り向いてわたしを見て、そのあと、察して降りてくれた。

「ムギ、ホタテ、わかる? 食べたことあるでしょ。ホタテ。
ホタテあげるから、ちょっと待ってて。」
そう声をかけて、静かに中腰で勝手口を開け、
中腰で戻った。
こちらが立ち上がってしまうと、ムギは逃げるからだ。

ムギは、ちゃんと、爪とぎの座面に座って、待っていた。
小さくカットされたホタテを、一つずつ、鼻先に差し出す。
ムギは、喜んで食べた。
カリカリの時と違って、いちいち、すごくちゃんと噛む。

全部を食べ終わったので、お皿を差し出すと、ちょっと舐めて、
柿の木の下に行ってしまった。

「ムギ、また夜、来るからね。会えたらちゅーるあげるね。待っててね」
そう声をかけて、わたしは部屋に戻った。

長い時間、一緒に過ごすことが出来て、
鬱状態だったわたしにも、安寧が訪れた。
ムギも、愛情チャージしてくれたかな。




ちまは、食べることが大好きで、餌で釣れる子だ。
ホタテも、ゆっくり味わってほしいのに、一瞬で飲んでしまうよ。

ムギは、何も欲しがらず、ただ愛して欲しいと言っている。

餌は、その次なのだ。
愛情が足りてない状態で、餌の話をすると、
ムギは怒る。そうじゃないんだよ!ってね。



今夜から、月曜日いっぱい、雨の予報だ。
雨、吹き込まないといいんだけど…。
ムギが小屋にいられるといいんだけど。
雨の日こそ、小屋に入っていて欲しいのに、
留守の時がある。

元がノラだから、濡れない場所はちゃんと知っているけれど、
雨の日に会えないのは、さらに切ない。

会える時に、いっぱい愛を伝えよう。
シャワーのように、愛情を注ごう。

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切ない「リカちゃんハウス」

今、松屋銀座で、「リカちゃん展」をやっている。
それを知ったとき、行ってみたいなあと思った。

わたしは、初代リカちゃんに、ドンピシャの世代だったのだ。

ただし、家はすごく貧しかったので、
当然、リカちゃんなんて買ってもらえない。

親戚がくれた、およそ可愛さのカケラもない、
「タミーちゃん」があった。
金髪だが、完全に見た目はオバチャンだ。

6歳か7歳のクリスマスの夜、
枕元に箱が置いてあり、期待に満ちて開けたら、
リカちゃんではなく、オバチャンのタミーちゃん人形だったのだ。

幼いわたしは、心底、がっかりした。
その親戚は、時々、わたしに物をくれるのだが、
どういうわけかいつも、好みと、真逆なものを渡される。

高校生になって、腕時計を買うことになり、
わたしは断然、ピンクの文字盤のが欲しかった。
でも、その親戚が、贈ってくれるというので、買ってもらえず、
手渡されたのは、「真緑」の文字盤の時計だった。

なんてひどいセンス!
女の子に、こんな色を贈るって、どういうこと?

でも、うちは貧乏だったので、
学生鞄すらも、その家の従姉のおさがりを使わされた。


タミーちゃんは、可愛くなかった。
保育園の時から一緒の、ヒロミちゃんは、
同じく一人っ子だったが、大変裕福なおうちの子だったので、
リカちゃんも、いずみちゃんも、ワタルくんも持っていた。

わたしは、毎週ヒロミちゃんちに行って、
いずみちゃんを貸してもらって、一緒に遊んだ。

ヒロミちゃんちには、ちゃんと子供部屋があって、
ちょっと渡り廊下を渡って離れのようになっており、
大人から干渉されることなく、リカちゃんで遊べた。



銀座には、もう何年も行っていない。
ただ、渋谷と違って、街が碁盤の目になっているので、迷うことはない。
いくらなんでも、松屋銀座には行ける。

先週の土曜日、ちまを連れて行った動物病院に、
なぜか、リカちゃん展のチラシと、招待券が置いてあった。
それをもらってきていた。
招待券は26日までなので、行くなら今日しかない。

決意して出かけた。

行って良かった。

わたしは、リカちゃんを持っていなかったので、
リカちゃんを見て、わあ懐かしい!という感激はないのだが、
ここまで時代を映した人形として存在していたことが、
よくわかった。
ファッションセンスが、とてもいいのだ。

その当時流行っていた服や髪型。
それと、数々の人やブランドとのコラボも、
とても良かった。
スワロフスキーがちりばめられた白い長いドレスは、
とても素晴らしかったし、
わたしの好きな、「宇山あゆみ」さんとのコラボの、
大正ロマンのリカちゃんはすごく可愛くて、
ガラケーだけど、思わず写真に撮った。

わたしが、唯一、持っていたものが展示されていた。
それは、「初代リカちゃんハウス」。
初代なので、トランクをカパッと開けると、
壁と床になるだけの、簡素なものだが、
それをわたしは、お年玉を握りしめて、買いに行ったのだ。

当時、980円だったと思う。
子供には大金だ。
けれど、持っていたタミーちゃんは、リカちゃんより図体がでかいので、
ハウスには入れない。

切なかったなあ~と、感慨にふけった。



展示はサラッと見て、ショップに行って、
すべての展示品が掲載された図録を買った。

帰ったら、ゆっくり楽しもう。



銀座に来たので、どうしても伊東屋に行きたかった。
改築されてからは、一度も行ってない。
シールの可愛いのがないか、見たかったのだ。

けれど、世の中は、激変していた。
マスキングテープの台頭により、シールは、地位を失っていたのだ。
以前は、地下のフロアの半分くらいがシール売り場だったのに、
今は、くるくる回るスタンドが3個あるだけだった。

マロニエゲートに出来たハンズにも行ってみたが、
状況は、まったく同じだった。

マステは好きだし、実際使っているけれど、
わたしのシール好きは、筋金入りなので、がっかりした。



三越の地下で、お弁当を買って帰って来た。

シャワーして、ムギに会いに行く。
ムギは、小屋の奥の方に、小さくなって潜んでいた。
わたしが座るか座らないかで、お姑さんが、意味もなく庭に出て来たので、
ムギには、「しーっ。もう少し待ってて。」と制した。

お姑さんが家に入って、ムギがきゅ~んと鳴きながら出て来た。
会えて嬉しい。

実は、夕べも、夜中に会えたのだ。
留守だったのだが、3回呼んだら、
鳴きながら、裏手から帰って来てくれたのだ。
感激したよ。

ムギを乗せて体を拭き、ブラッシングして、毛布でくるむ。
昼間はそこそこ暖かかったのに、北風が強くて、
めちゃくちゃ寒くなってしまった。

ムギも、こりゃたまらん、と小屋に入り、
小屋でおかかを食べた。

そのあと、また乗ったのだが、またお姑さんが出て来て、
「寒い寒い寒い!」と騒いでいる。
何も羽織らずに、庭に出て来て、
用事もなく、ただ、寒い寒いと騒いでいるのだ。
怖いよ。

しばらくして、ムギはまた小屋に入り、シーバを食べると言った。
小皿に出してやると、それを食べて、
駆け出して行ってしまった。

わたしは、しばらく待つつもりだったのだが、
またお姑さんが出て来て、「寒い寒い!」と騒ぐので、
怖くなって、帰って来てしまった。

ムギ、ごめん。
このあと、会いに行くけど、いてくれたらいいなあ。



洗濯をして、夕飯を食べて、
洗濯を干して、リカちゃんの図録を見た。

テレビで、「おおかみこどものあめとゆき」がやってて、
うっかり見てしまった。

あめが、一人で山に行ってしまうシーンでは、
ムギを重ね合わせてしまって、泣いてしまった。

ムギの力を、信じるしかないのだ。
わたしたちは、愛情をシャワーのように浴びせるだけ。

いろんな意味で、今日は心が乱れている。
眠れない夜になってしまいそうだ。

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どっちがおかしいのか。

「普通の人」なんて、存在しないと思う。
みんな、少なからず、自分を基準に物事を判断する癖がある。

人の言動を例に挙げ、非難し、
「普通、こうだよね?」と愚痴をこぼすなんて誰もがやっている。

けれど、じゃあ、その「普通」って、
どこに基準があるの?
誰が、どういう理由で決めたことを、「普通」と言うの?

常識で考えろよ!と言われても、
その「常識」だって、例えば、住んでいる地方が違えば、
通用しなくなるじゃないか。

人と、自分は、違っていることが当たり前で、
犯罪でない限り、人の習性や言動を、
普通じゃないと、批判するのは、おかしいと思う。




でも、それはわたしが、世間でいうところの、
マイノリティーになったからこそ、わかることだ。

病気にもならず、挫折もなく、
自分は正しく生きて来たと思える人は、
常に自分が正義であり、基準であり、
そうではない相手を、批判し、攻撃し、排除しようとする。

これは、恐ろしいことだ。

時々、わたしは、自分がおかしいのか、相手がおかしいのかが、
わからなくなる。

それは、一つ一つは、些細なことだけれど、
えっ、それを、そうしちゃうの?みたいに、
びっくりすることがある。

今月、精神科に行ったとき、受付の人が、新しい人だった。

お会計に呼ばれて、支払いをしたら、
すごく普通に、領収書を、二つ折りにされたのだ。

わたしは、ムカッとした。

なんで、折っちゃうの?
どういう理由があって、断りもなく、勝手に折っちゃうの?

そう思って、非常に不愉快だった。
折ったほうがいい理由が、わたしには全くないのだ。
領収書は、夫に提出するので、
折ったりせず、綺麗な状態で保管してある。

それを、何の断りもなく折っちゃうって、
この人、おかしくない?
って、思う。

どう?
みんなは、どう思う?

でも、世間さまから見たら、
正常だからこそ、病院の受け付けで働けている人と、
正常ではないから、その病院に通っている患者だから、
おかしいのは、どっちですか?と尋ねたら、
わたしがおかしい、ということに、なるのだろう。

けれど、正しい・正しくない、という分け方ではなく、
そうされるのは困るとか、不愉快であるとか、思うのは自由だ。

来月は、絶対に、「なんで勝手に折るんですか。」って言う。
その行為は、正しいことではないと、伝える。



わたしは、店員さんに対して、きちんとお礼も言うし、
礼儀は守る。
しかし、相手の態度が悪ければ、それはそれを職業としているくせに、
必要なことがやれてないということなので、
きっちり、クレームを入れる。

でももし、わたしが精神科にかかっているとバレたら、
「あの、おかしい人。」って言われるんだ。

地雷が多い。
普段、耐えているので、キレると怖い。
そういう自分もわかっていて、これじゃ母と同じになってしまう!という恐怖で、
自分を、押し殺している。

だからリラックスできないんだ。
母のようにだけはなるまいと、必死に戦って来たのだ。
でも、同じ狂気を持っていること、知っている。
だから必死に抑えている。




自分を産んで育ててくれた母を嫌いだなんて、
世間的に、ひどいと思うし、恥ずかしいと思う。
親不孝だと思う。

だから、どうにかならないかと、何年も、頑張ってみた。

でももう、おしまいだ。
歩み寄れないことが、はっきりわかった。

自分の力不足だ。
父には、申し訳なく思うが、
息子のやさしい気持ちを踏みにじった母を、
わたしは、生涯にわたり、許さない。



今日は、ムギは小屋の奥のほうに、
気配を殺して、潜んでいた。
呼びかけると、小さく返事をした。

途中、シーバを食べて、ムギがあやめの鉢の水を飲んで、
庭先に座っている時に、お姑さんが出て来た。
お姑さんは、なにも羽織っておらず、「寒い寒い寒い!」と叫んでいた。

ムギに気が付くと、
「あんたそんなとこにいるの? おいで」と言う。
ムギは体勢を低くして、距離を取りながら、「いや~ん」と鳴く。
「何が嫌なのよ、こら!」と怒鳴る。
逃げるムギを追いかける。
わたしは、怒鳴りたいのを必死にこらえていた。

心の中では、「あんたが来るから逃げるんだよ! 邪魔すんな!」と、
毒づいている。
わたしは、微動だにしなかったが、何せ車が無くて隠れられないので、
お姑さんの目にも入っていたらしく、
「ほら、あっちでオバチャンが待ってるわよ、行きなさい!」と追いかける。

だから、アンタがいるから逃げるんだよ!
しかも、あんたにオバチャン呼ばわりされたくないわ!

沸点が低くなっているので、いちいち腹が立つ。

どっちがおかしいのか。
どっちもおかしいのか。


お姑さんが家に入って、ムギは鳴きながら戻って来た。
ね~ムギ、そうだよねえ~。

車の点検は終わり、夫が乗って帰って来たので、
一安心。
これでもう、あの恐怖からは逃れられる。

怖かっただろうに、勇気を出して乗って来てくれたムギには感謝だ。

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そんなに単純ではない。

知らない人は、
カウンセリングを受けて来た日は、
スッキリしているのだろうと、考えるかもしれない。

それは、間違っている。

そんな単純なことではない。

ヘトヘトになることの方が、むしろ多いのだ。
まさか、そうだとは、考え及ばないだろう。

日ごろ、思うがままを言葉にして相手にぶつけ、
我慢したり、怯えたり、していない人には、
到底、理解してもらえないと思う。

押し殺している自分の感情と向き合い、
心を掘り起こすことをすると、
半端なく、疲労するのだ。

それを知らない夫が、カウンセリングのあった日の夜に来て、
「癒してもらいたかったのに、キミがすごい不機嫌な顔をしていた。」と
責めた時もある。
「不機嫌」と、「疲労」の、区別がつかないのか。
養ってもらっている身だから、常に家に居て、
機嫌よくしているのが義務なのか。

むしろ、繊細すぎて疲れているのだ。
理解できなくてもかまわないが、勝手な解釈で、
さらに上を行く、不機嫌になられるのは、すごく嫌だ。




いちいち、「今日は鬱状態なので。」とか、
「カウンセリングで掘り起こして来て、疲労しているので。」と、
断れる立場にない。

本当に、精神が、しんどいのだ。
そして、カウンセリングは、マッサージとは違うので、
その場ですぐ、楽になれる魔法ではない。



先々週、どうにも寝られなかったので、
仕方なく、カウンセリングをキャンセルした。
だから、今日はどうしても行きたかった。

行けるか行けないかは、ただ、寝られるかどうかにかかっている。

幸い、寝る前に行ったら、ムギが小屋に居て、会えた。
出て来てはくれなかったが、可愛いポーズをして見せてくれたし、
お腹をモフモフさせてもらったら、ちゃんと温かかった。

なので、精神的に安定した。
ただし、薬は、多めに飲んだ。
薬を使っても、寝られないと苦しむよりは、いいですよと、
主治医に言われているからだ。

寝付くことが出来たので、カウンセリングに行けた。

一か月ぶりなので、話したいことがいっぱいある。
辛いままであることを話した。

ひどい過食をして、胃の具合が悪くなり、
去年一年間、体調を悪くして減った体重も、
戻ってしまったこと。

とにかく、「人の顔色」が怖くてたまらず、
こらえて、こらえて、
日々を過ごしており、
緊張が解けず、寝付けなくて苦しんでいると話した。

カウンセラーさんに、「では、いつなら、リラックスできますか?」と、
質問された。
いつなら…。
いつ?

わからなかった。

平日の午後しか、自由はないと感じている。
起きるのが遅いので、その時間が短いのは自分のせい。

夜は、いつ夫が来るか、もしくは呼ばれるか、わからないので、
いつでも対処できるよう、見たい番組は録画している。

夕方になると、ムギが気にかかり、落ち着かない。
ムギを乗せているときは、ムギにリラックスして乗っていてほしいので、
体を動かさないよう、音を立てないよう、こっちが緊張状態である。

お姑さんが出て来ると、
「お願い、こっちに来ないで、話しかけないで!」と、ド緊張。

土日は、わたしが居て当然、っていう風潮なので、
いつ、夫が入ってくるかわからない状態。

リラックスって、難しい。



責められたくないから、難しいのだ。

汚いとか、散らかってるとか、だらしないとか、
言われたくないので、
ちょっと頑張ってしまっているし、
そのおかげで、酷いことにならずに暮らせているかもしれないが、
いずれにせよ、わたしが最も恐れるのは、
「夫に責められること。」なのだ。

入眠困難症も、何が辛いかと言われたら、
寝付けないことではない、と言い切れる。
寝ていないことを、責められることこそが、真の辛さなのだ。

わたしだって寝たい。
夜と言われる時間帯に寝たいよ。
何度も試したよ、12時とかに寝られないだろうかって。

結局、薬なしでは寝られないし、
12時になんて、寝付けないままだった。

なんでそんなに責めるのかな。
中途覚醒の人や、早期覚醒の人は、絶対に責められないのに、
入眠困難の人だけが、責められるのはなぜ?




今日はカウンセリングが終わって、ちょっと雑貨屋を見たかった。

ずっと、ムギに会うために、食料だけ買って、
小走りで帰ることが続いていた。
今日は、ガレージに車が無い。
当然、怖くて、ムギはいられないだろう。



雑貨屋に入るその前に、急に、
体が震え出した。
手がガクガクと震える。
足取りも、怪しくなった。

これは、カウンセリングあとの、精神疲労だ。
エネルギーを使い果たしてしまった証拠。

マクドナルドに入って、ハンバーガーとコーラを頼み、
店内でガツガツ食べた。
カウンセリングで出された甘いお菓子も食べた。

しばらくしたら、治まって来た。

どのみち、今日は、暗くなるまでは、
ムギに会ってもらえないと思い、雑貨屋を巡った。

けれど、時間が6時を過ぎてしまって、急に焦りだした。

ムギは、朝、夫に会っていない。
ガレージに車が無くて、どんなに怖い思いをしているだろう、って
急に焦りだして、ほとんど小走りで帰った。

とりあえずちまに餌をやり、着替えもそこそこに、
ムギのところに降りて行った。

当然、ムギはいない。
いられるわけがない。
朝、夫にもらった餌にも、手を付けていなくて、
小屋に、カリカリが散乱していた。
怖くて逃げだした形跡だった。

ムギ!
何回か呼ぶと、ムギが、はっきりと返事をした。

いる。
姿は見えないけれど、ムギからはわたしが見えている。
すぐ近くにいる。

また呼ぶと、また返事がある。

「ムギ、怖いと思うけど、大丈夫だから、おいで!」と、
何回も、見えないムギを説得する。

10分くらいしたら、ジャリっと音がして、
ガレージ横の、物置小屋の下から、ムギがにゅるん!と出て来た。
ムギちゃん!

でも、すぐには寄って来ずに、
しばらく、文句を言っていた。
うんうん、そうだよね、怖くていられないよね。

でも、大丈夫だからおいで。

やっとムギは、乗って来てくれた。

車がないと、路地に入って来る人たちだけではなく、
その先の大きな通りを行き交う車や人も見える。

この状態は、本当に怖い。

ムギ、ゴハンも食べられないくらい、恐怖なんだよね。
可哀想に。
お車、早く戻って来るといいね。

風があって寒かったので、毛布でムギをくるみ、
大丈夫だよ、ママがついてるからね、となだめた。

よっぽど心細かったのだろう、
おかかを食べる時以外は、ひたすら、乗っていた。
怖いよね、ムギ。わかるよ。

一時間半して、ムギが降りたので、
スペシャルブレンドの餌を小屋に入れて、
庭で座っているムギに、ゴハン食べなよね、と声をかけて、
部屋に戻った。

壮行会とかで遅く帰った夫は、
ムギとは会えなかったようだった。

このあと、行ってみるけれど、
怖くて、どこかに潜んでいるだろうな。
小屋にいれば、安全なんだけれど、
いつでも逃げ出せる場所とか、
気配を殺せば、絶対に見つからない場所に、いると思う。

ムギも、リラックスできる時間、少ないよね。
どうか、小屋で寝られますように。
早く、車が戻りますように。
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見えていない鬱。

最悪な目覚めだった。
起きた時から、うつ状態で、何も食べたくない。
何もしたくない。

本気のうつ状態だが、
それを見せる相手もおらず、一人で苦しい胸を抱える。

理由はたくさんある。
書ききれないし、一つ一つをチョイスしてみたら、
大したことないのかもしれない。
けれど、わたしには、大きな壁が立ちはだかっている。
そう感じて、息苦しい。

誰か、助けて。
誰か、これを解消して。
わたしを引き上げて、平穏にさせて。




夕べ、夜中、雨だった。
祈る思いで、ムギに会いに行く。
小屋に居て欲しい。
いてくれるだけでいい。
濡れてるムギは嫌だ。

ムギは、小屋に入っていてくれた!
ああ、良かった、ムギ居てくれた!

座りながら、「ムギちゃ~ん。」と声を掛けると、
ムギは「きゅ~ん」と鳴く。
この声の時は、甘えたい時だ。
ムギは声を多種使い分けしているので、わかる。

手を入れて、撫でると、ムギは濡れていなかった。
良かった、外に出て、濡れてしまったら、猫は大変だもの。
「ムギ、お腹ちゃんは?」と聞いたら、くるっと仰向けになり、
小悪魔ちゃんポーズをしてくれた。
ゴキゲンだ。



「ムギ、来る? おいで?」と
わたしが自分の足をトントンしてみたが、
ムギは、「先にちゅーるを食べたい。」と言う。

はい、わかりましたよ。持ってますよ。
専用の器に絞り出して、小屋に差し入れる。
ムギは、ちゅーるが一番好きだね。

甘えたい時は、食べ終わるとすぐに出て来るのだが、
ムギはわたしを見ているだけで、出て来ない。
あれ? いいのかな?

もう一回、頭を撫でて、そろそろ帰ろうと思い、
夫にメールを打っていると、ムギがゆっくり出て来た。

でも、乗っては来なくて、「どうしよっかな~。」って顔をして、
ウロウロする。
「んもう~、ムギちゃん、おいでよ。」と背中を撫でたら、
やっと来て脚に乗ってくれた。

大雨だけれど、風がないので、そんなには吹き込んで来ない。
ムギをひざ掛けでくるみ、わたしはフードをかぶって、
二人きりで、雨の夜を過ごした。

ねえムギ。
こうして、真夜中に、二人きりで過ごしたことを、
ママ、一生覚えてるよ。

来世でも会えるかな。
ムギ、もし人間に生まれたら、ママの子供になってくれる?
大事にするよ。
次は絶対に、幸せにするよ。

お部屋に無理に入れないで、最初からガレージに、
小屋を置いてあげれば良かったんだよね。
そしたら、誰一人、傷つかなかったのにね。
ムギ、辛い思いさせて、本当にごめん。

ムギは悪くないよ。
すべて、ママの力不足だよ。



今日は夕方、5時に行ったら、ムギは留守だった。
呼んでみたが、ムギではなく、お姑さんが来てしまうので、
一旦部屋に戻り、
6時になって、また行った。

ムギ、帰って来ていて、ムギから声を掛けて来てくれた。
嬉しい!
玄関の柱のところに、番犬みたいに座っていた。

すぐに乗って来てくれた。
雨だけれど、ちょこっと表面が濡れてるだけだ。
タオルで何回も拭いた。

良かった、ムギ、会いたかったね。
会えて嬉しいね。

ムギはゴロゴロ・ぐふぐふ、と鳴いた。

おかかを食べて、また乗って、
次に、シーバを欲しがって、降りて座って、手から食べて、
ムギは軽く出掛けた。
すぐ帰って来ると思った。
ムギ、ママ待ってるよ、って声を掛けておいた。

しかし、そのあとに、お姑さんが出て来て、
玄関のドアを、ガッチャンバッタン、し始めた。
ああ、これでは、ムギは帰って来られない。
怖いよね。
わたしだって怖いもの。

ガッチャンバッタンが治まったら、
玄関内の照明をつけたり消したり。
勝手口も開けて、のぞかれた。

20分くらい待っていたが、ムギは戻って来なかった。

会えたのは会えたけれど、
まだ全然、ムギが足りてない。
もっとくっついていたかった。




明日から、車を点検に出すとのこと。
ムギのリビングは、車の後ろにある。
車があることによって、成立している居場所だ。

車がなくなれば、路地から一直線に、ムギのリビングは丸見え。
路地では、毎日、隣のマンションのガキどもが、
大騒ぎして遊んでいる。

そんな状態では、ムギとゆっくり過ごすことは、不可能だ。

近所の車屋に出して、数時間で終わるならいいのに、
親戚の車屋さんに持って行って見てもらうので、遠い。
だから、翌日か、翌々日しか、車は戻って来ない。

ムギと会えないと、
わたしの精神は、平衡を保てない。



新しいパソコンの使い方も、まだ飲み込めない。
夫に教えてもらうしか、方法はないけど、
夫の使っていないバージョンなので、
「俺だって知らないんだよ!」と、キレられてしまうのだ。

自力でやれるなら、なんだって、自分でやるよ。
やりたいよ。

相手の機嫌ばかりをうかがって、ビクビクして、
怒鳴られても、馬鹿にされても、どうすることもできない。

不満を言っているのではなく、
知らないことについて、教えて欲しいだけなのだが、
夫は夜10時を過ぎると、人柄が変わってしまうので、
わたしは、ご機嫌を損ねないよう、ビクビクする。

自分でやれないか、試してみたよ。
やれるなら、頼りたくないよ。怖いんだもの。

でも、無知なので、用語すら、理解できないのだ。
パソコンで検索しながら、色々やってみたけれど、
結局、できないまま、フリーズしてしまって、
何にもこなせない。

本当に悲しい。
夫のように、スペックの高い人には、
こういう劣等感、理解できないだろう。




22日から、松屋銀座で、「リカちゃん展」が始まった。
26日までのタダ券をゲットした。
行きたいのだが、もう何年も、一人で都心に出ていない。
行けるかどうか、わからない。

わたしは、まさしく、リカちゃん世代で、
わたしはすごくお人形遊びが好きだったのだが、
うちは、当然、すごい貧乏だったので、
リカちゃんは、買ってもらえなかった。

お友達の、ヒロミちゃんは、同じく一人っ子だったが、
裕福なおうちだったので、
離れみたいな自分の部屋があり、
リカちゃんはもちろんのこと、イズミちゃんも、ワタル君も持っていた。

毎週、土曜日に行って、借りて遊ばせてもらった。
うらやましかった。

うつ病になって、最初のころ、
どうやら、育ちにも原因があるとわかってきて、
母に、リカちゃんを買ってもらった。

けれど、だんだん、その存在が、うとましくなってしまい、
今は、引き出しに眠っている。

わたしに足りていなかったのは、リカちゃんではなかった。

母親から、やさしく愛されるという、ことだったのだ。




何もかもが嫌で、まだ、食器洗いも済んでない。

今夜は多分、寝られない日だと思う。

明日、カウンセリングだ。
前回、全然寝られなくて、キャンセルしたので、
今回は行きたいのだが、
調子が悪すぎて行けないっていうことが起きるんだね。

吐き出したいのに。

せめてまた、今夜、ムギに会えますように。
顔を見るだけでいいから、会えますように。

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たった一言に救われる。

夕べ、ムギに会えなかった。

風が強くて、寒いのに、
こんな夜こそ、小屋に入って欲しいのに、
ぽっかりと空いた小屋を見て、
わたしの気持ちは、真っ青になる。

呼んで待ってみたが、ムギは帰って来なかった。

ちまも、キャットタワーの箱で寝ると言うし、
ひとりぼっちで、わたしは、寝付くことができず、
延々と、悶々としていた。

寝ることを諦めて、何かすればいい、という、
ポジティブな意見もある。
翌日、何も予定がなく、誰も家に来ず、
誰からも、とがめられず、世間さまにも責められないのであれば、
わたしだって、そうする。

けれど、10時半に寝て、朝5時には起きる夫がいる。
朝5時に、寝ていないわたしを、理解できうるはずがない。

いくらなんでも、お昼には起きるだろうとか、
先入観で考えられてしまいがちだが、
いつ、寝られたのかがわかってないわけだから、
時間帯を、特定しないで欲しいのだ。

寝付けなくて、本当に辛いのだ。
諦めて明るく過ごすなんて、無理だよ。


朝、6時半に、夫に、寝られないことをメールした。

夫は、土日祝日は、当然わたしは部屋に居る前提でいる。
そして、遅くても昼には起きるだろうと思っている。

でも、朝の6時半に、まだ寝られていないのだから、
その苦しみを伝えたかった。
理解されるのはとうてい無理だけれど、
知って欲しかった。

すると、夫からは、「辛いね」というタイトルで、
ムギの写真が届いた。

夕べ、ムギに会えずに、悲しい気持ちで部屋に帰り、
しかもまだ、寝付けなくて苦しんでいるわたしへの、
精一杯の思いやりだった。

「辛いね」という、たった一言で、
すごく救われた。

そう、アドバイスなんていらない。
根性論なんて不愉快。
そうか、それは辛いねっていう、ちょこっとした共感だけでいいのだ。

ムギは、朝までにちゃんと帰って来ていて、
パパに甘えていた。
良かった。
自分が会えなくて、寂しいけれども、
ムギが満足しているなら、それで充分嬉しいよ。

そのメールでちょっと救われて、
セロクエルを2錠足して飲んで、
朝の7時くらいに、ようやく寝たようだった。

辛いなあ。
入眠障害さえ、なくなったら、
わたしは、うつ病なんて、辛くなくなる。
だって、鬱は、子供の頃からの、気質だもの。



夫の誕生日だった。
土曜日に、二人でお祝いをしたのだが、
当日は夫はお寺の行事のお手伝いで出かけており、
わたしは部屋にいた。

洗濯をしようと玄関から出たら、夫が階段を登ってきていた。
「ケーキ買ってきた。」とのこと。
自分の誕生日に、自腹だなんて可哀想だった。
早く帰って来ると知っていたら、わたしが買っておいたのに。

部屋で一緒に食べた、

夫の子供たちからは、一切、お祝いがなかったそうだ。

夫は、毎年、お姑さんと子供たち3人のお誕生日会を、
開催している。
日程の調整をつけて、店を決めて予約し、
支払いだっていつも夫がしている。

毎年、かかさず、開催している。

なのに、どうして、「パパのお誕生日、どうしようか。」という、
話し合いがなされないんだろう?

三人も子供がいて、何故、誰一人、
プレゼントもくれないんだろう?

夫は、「別にいいよ。」と言うので、
わたしが口出しすべきことではないのは、わかる。

でも、あんまりじゃないか?って、思うよ。
パパのこと、どうしてスルーなの?

夫は、うちの子たちはみんな、優しくていい子、と言うので、
わたしが悪く言うわけにはいかないけれど。

夫の還暦&定年の年も、わたしが年明けすぐから、
子供たちと連絡を取って、計画をさせて、
プレゼントの打ち合わせも、料理のメニューも
事前に相談して、
やっと開催された。
わたしが裏で手を回さなかったら、開催されたかどうかわからない。

なんでなの?

夫が、別にいいんだって言ってるから、
もう明日からは言わないけれど、
食事会もなし、プレゼントも、お祝いのメールすらナシって、
正直、がっかりした。

夫が日頃、すごく頑張っているのを知っているので、
気の毒に思えてしまうのだ。

でももう、この話題は今日だけ。
子供たちを悪く言われてるようで、夫も気分良くないだろうから。


ムギには、昼間、会えた。
でも、充分ではなかった。
完全に「ムギ不足」状態だ。

このあと、行くけれど、会えるかな。
ただ、小屋に居てくれたら充分なんだけど。
雨になって、真冬の寒さに戻ると聞いたから、
小屋にはカイロを仕込んで来よう。

会えますように。
そして、寝付けますように。

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疲れてヘトヘト。

その日の疲れが、その日に出るとは限らない。

特に、わたしたちのような病気の人は、
一旦、頑張ってしまうという癖を持っている。
本当は許容範囲を超えているのに、
「やらねば」という意識が強く、結果、無理をしていることに気付かずに、
やりきってしまう。

そして、ある時、プツっと、こと切れてしまうのだ。
「こと切れる」状況を、健常な人には、理解してもらえない。
昨日までやれてたことが、今日、急に出来ないって、どういうこと?
と、思われてしまうのだ。

飽きっぽいと勘違いされることもある。
夫には、そう見えているようだ。

そうじゃないんだよ。
やらねば、と思って頑張るんだけれど、
自分に出来る範疇を超えてしまっていて、
それに気が付くのが遅くて、
結果、倒れたり、逃亡みたいに、なってしまっているのだ。


急に出来なくなったというより、
本当は、不可能な量を、もしくは不可能な種類のことを、
やってしまっていただけなのだ。


自分ですら、その見極めが出来てないので、
他の人に理解を求めても、無理だろう。



夫の出張は、精神的にこたえる。
留守中に、何かあったら、わたしがどうにかしなくてはならない。
けれど、金銭的にも、決定権がない。

夫の判断を仰がなくては、動けないのだ。

だから、夫が出張から帰って来ると、
わたしは、ドッと疲れが出る。

ちまの病院も、大変だった。
当日大変なのではなく、そこに至るまで、細かく記録をとり、
オシッコを採取できるように、一週間前から準備をし、
毎日、採取しては交換し、
体に異常が見られないか、じっと観察する。

そういう、経緯が、疲れの元になるのだ。
ムギを病院に入れた時だって、もう歩けないくらいに、
わたしはヘトヘトだった。

健常な人の、体の疲労とは、まったく別な、
精神的疲労が、激しいのだ。
そこを理解されたら、いいのになあ。

睡眠障害だって、辛いけど、何が辛いかと言えば、
理解されないこと、同感してもらえないことが、辛いのだ。
根性論を持ち出されても、困る。
それをやれない人間だって、いるのだ。




夕べは、ムギに会えなかった。
遠くから姿を見ただけで、昨日は一日、会えなかった。
寂しい。
ぐったりして、寝た。
午前中、トイレに起きて、ちまが、ママ起きた!とはしゃいだけれど、
全然足りなくて、ちまに、ママまだ寝るから!と言って寝た。

ヘトヘトなのだ。

ちまの病院と、夫の誕生日祝いを、無事に終えて、
疲れが出た。

自分が頑張らねば、という日は、疲れてしまうのだ。
これは多分、今後、一生このままだろう。

自分の親の世話を、いったいどうしたらいいのか、
途方に暮れる。

親がいなくなったあとの、家とお墓の始末を、
どうしたらいいのか、考えたくもない。
でも、息子に重荷を背負わせたくないので、
わたしが生きているうちに、どうにかしてしまわないと。

人口が減る一方のさびれた田舎の、
小さな土地と、築40年の家屋。
池のほとりにある霊園の墓地。
どうすりゃいいんだ?

考えるだけで、具合が悪くなるよ。




今日は、ムギは、パパに甘えたい日のようだ。

夫が夕方、わたしの部屋に来て、
帰ったら、ちょうどムギも外から帰って来ていて、
知らせをもらって、会いに行ったのに、
わたしの姿を見て、ムギはちょっと遠くに離れてしまった。

座って根気強く呼んで、来た、と思ったら、
直前で、やっぱりパパがいい、と思ったらしく、
くるっと車の前に行ってしまい、夫を待っていた。

また、根気強く待って、やっと来て乗ってくれた。

わたしの脚に、不安定に座って、ゴッツンコをしてくれた。
愛情表現だよ。
それで、おかかくれ!と言うので、あげた。

そのあと、長いパトロールに行き、
もう戻って来ないのかと諦めかけたら、帰って来て、
乗ってくれた。
なのに、何者かが来たらしく、
ムギはダッシュで走って行ってしまった。

警備についたなら、しばらくは帰って来ないから、
諦めて、部屋に戻った。
しょんぼり。
完全に、「ムギ不足」状態だ。

ムギは夜9時くらいに、またパパに甘えたそうだ。
パパの日だったんだね。

このあと、行くけど、会えるかなあ。
小屋にいてくれるだけで、いいんだけどな。

小屋が空っぽだと、ショックなんだ。

冬場は、幸い、小屋が暖かいので、居る確率は高かった。
それは、ムギを守ることにもなっていたと思うし、
会える確率も高かったので、わたしの気持ちも安定した。

でも、これから、暖かくなると、
小屋に入っていなければならない理由がないので、
会えない確率は増える。
寂しい。

お外なんだから、文句を言える筋合いにはないけど、
勝手だとわかってるけれど、
毎日、会いたい。
会って、安心したい。
お互いに、愛情をチャージし合いたいのだ。

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お姫さま・お坊ちゃま。

夕べは、ムギが小屋にいた。
でも、返事もしないし、
手を入れて撫でても、ぐふぐふ言わない。
「ムギ、お腹ちゃんは?」と聞いても、
仰向けの小悪魔ちゃんポーズを、やってくれない。

完全に、足りている状態らしかった。

わたしと、夕方一緒に過ごせたし、
パパが帰って来て抱っこしてもらったからね。
うんうん、いいよ。
ムギが元気で、ここに居てくれたら、それで十分幸せ。

ちゅーる、あげようね、と言うと、
その時だけちょっと反応を示した。
ムギはちゅーるが一番好きだもんね。

専用の器に絞り出して、小屋に差し入れる。
ムギはゆっくり体勢を変えて、ちゅーるを舐める。

舐め終わっても、出て来てくれず、背中を向けて寝てしまった。
つれないなあ。

手を入れて、頭をくるくる撫でて、
わたしも帰って来た。




土曜日は、ちまの、一年に一回の検診&ワクチン。

予約した時間に行くと、手術が長引いたそうで、
院内がまだ、バタバタしていた。

先生の髪が乱れていて、大変だった様子が見えた。

持ってきた尿を渡し、時間がかかる、血液検査を先にするため、
ちまの腕から血を採る。
でも、ちまは血管が細く、採り辛い子だ。
なかなか血は注射器にたまらないし、
ちまが暴れて、針が抜けてしまったので、断念。
脚から採ることになった。

わたしがちまの顔のところにしゃがんで、
ちま、大丈夫だよ、じっとしていれば、すぐ終わるからね、と励ます。
看護師さんがガッチリちまを抱え込んでいる。
脚からも、なかなか血が集まって来ず、苦心していらした。

ようやく足りる分を採ることが出来て、機械にかけ、
それから体の調子を診てもらった。

触診・聴診器は異常なし。
体重が減っていて、ちま、5キロを割って、4,9キロになっていた。
食欲はあって、欲しがって困るので、
上げる量を、ちょっと減らしたりしているので、
体重が減ったのだと思う。

先日見つけた、首のところのシコリを、診てもらった。
夫も前夜、触って、ああ、これね、と確認している。
先生にはなかなか特定されなくて、結局、背中の皮を持ち上げて、
その中に、ころっと丸いものがあるのを確認してもらった。

脂肪だとは思いますが、組織見てみますか?と聞かれたので、
もちろんお願いします、と見てもらった。
ガラス板に、採った組織を伸ばしている時にもう、
これは多分、脂肪ですね、と言ってもらえた。
染色して確認するとのこと。

その間に、爪切りや、耳の掃除をしてもらった。
ちま、色々やられて、さすがにぺしゃんこになっていたよ。

結果、シコリは、脂肪だった。
急激に大きくならなければ、放置で大丈夫とのこと。
ああ、良かった。


そうこうしている間に、血液検査の結果が出た。
基準値を超えているものもあるが、そう問題視しなくていいとのこと。

けれど、腎臓の働きに関与する、「クレアチニン」の数値が、
ギリギリ、基準値内ではあるが、かなり高い数字なので、
どうですか、詳しく検査に出して、
腎臓病を発症する前に予防しませんか?と提案してもらった。

さっき採った血液を、そのまま使えるということだったので、
夫が、それならばお願いします、と頼んでくれた。

発病を防いで、療養食や、サプリでしのげるなら、
それに越したことはないからね。

最後にワクチンを打ってもらい、お薬の処方をしてもらって、
待合室に出た。

すると、先生が、
外部検査の代金が、つい最近、すごい値上げになって、
一か所は2,000円だが、もう一か所が12,000円だという。
先生は、この二か所ともに提出して、
総合で判断することを推奨している。

もう、なんだか、ムギにすごいお金がかかっているので、
ちまに14,000円かけるのは普通、みたいに、
ちょっと金銭感覚がおかしくなっていて、
もちろん、それでもお願いいます、と夫が言ってくれた。

良かった。
せっかく苦労して採った血液だから、
この際、有用に、検査してもらうのがいいと思う。

なにせ、ちまは「お姫さま」だからね。


ちまを飼うときは、もちろん、そういう覚悟であったが、
ムギに、こんなにお金がかかるのは、想定外だった。

今はもう、小屋に差し入れしてやらないと、餌も食べないし、
抱き上げて乗せてやらないといけないし、
完全に、「お坊ちゃまくん」である。

命を預かるとは、こういうことなのだ。
長生きして欲しいから、お金で買えるものは何でも買う。

もちろん、愛情のチャージも同様に重要。

一週間で検査結果が出るとのことなので、
来週、こちらから電話することにした。



帰宅して、キャリーから出ると、
ちまは狂ったように爪とぎをして、腹が減ったと鳴いた。

そのあと、夫のお誕生日祝いに、隣駅の居酒屋に行った。
誕生日は今日じゃないけど、お祝いは今日がいいと夫が言ったので。

夫の好きな地酒がいっぱい置いてある、
落ち着いた、居心地のいい居酒屋。
魚料理が絶品。
〆に、本マグロの漬け丼まで食べて、
14000円、わたしが払った。

おいしかったなあ。



このあと、ムギに会いに行くけど、
いるかな。
夕方、ちょこっとしかパパに抱っこされてないし、わたしは行ってない。
ムギは、すねると、プチ家出をするので、
居ない可能性もある。

居てくれるだけでいいから、会いたいな。

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ひたすらチャージ。

夕べは、久しぶりに、
ムギが小屋に入っていた。

甘えた声で、きゅ~んと鳴く。
抱っこされたい時の声だ。

ムギ、来る?と聞いたら、
先に小屋でちゅーるを食べたいのだというので、
ちゅーるをお皿に出して、差し入れ。

舐め終わったら、小屋から出て来て、
脚に乗ってきた。

夕方は、長い時間、過ごしたけれど、
邪魔がいっぱい入って、落ち着かず、
お互い、なんとなく、納得が行っていなかったんだよね。

うん、ムギ、わかるよ。
ママも同じだよ。

風が冷たいので毛布でくるんで、
一緒に過ごす。
夜中なのでもう電車も走っておらず、
子供たちが騒ぐこともなく、
家から誰かが出て来ることもない。

二人きりの濃密な時間。

20分ほど乗っていて、ムギは足りたようで、
自分から降りた。

わたしも帰ろうとして車の横を通ると、
ムギが、車の前で、ゴロンゴロンとローリングしていた。

ムギ、ママ帰るね。
また明日ね!

そう声を掛けると、ムギは、「にゃおん!」と大きく鳴いて、
駆け出して行った。

お互いに、チャージが完了した。

ムギはパトロールに出かけ、
わたしは満たされて眠りについた。

久々に、早く寝付いた。
前の夜、ムギのことが気がかりで、
あまり寝ていなかったからね。

でも、数時間でトイレに行きたくなって、
フラッフラ状態で起きて、
そのあとは、朝に、長女が、
ムギが小屋にいましたよとメールをくれたので、
お礼のメールをして、
それから、誰かがコンコンとドアをノックした。

宅配便が来る予定はなかったので、
どうせ勧誘だと思って無視。

そのあと、夫からメールが来て、
目が覚めた。

ずーっと睡眠が途切れていて、
しんどくて、
ドリンク剤を飲んでから、出かけた。

出る時にふと、ムギのほうを見てみたら、
ムギが、爪とぎの座面にちょこんと座って、こちらを見ていた。

「ムギちゃん、ママ、夕方来るから、待っててね!」
そう声を掛けて、出かけた。

用事を済ませて、二時間半後に帰宅すると、
ムギが、爪とぎの座面に、
やはりちょこんと座っていた。

まさか、あのまま待っていたわけではないと思うが、
ムギが待っているのを見てしまったので、
色々、やりたかったことをすっ飛ばして、
ちまの世話だけして、
ムギのところに、急いで駆けつけた。

ムギは小屋に入って、ちょっとすねていた。
ごめん、ムギ、これでもすごく急いで来たんだよ?

ふうぅーん、と鳴いて抗議。

ムギ、おいで。
そう促すと、ゆっくり出て来て、
わたしの脚に、垂直に、上半身のみ、
預ける。

あとはママが乗せて、ってこと。

わかりましたよ、おムギさま。

よっこいしょ~と言いながら下半身を持ち上げて、
脚にセット。

ウェットシートで綺麗に拭いて、
ブラッシングして、体を撫でて、
OK。変わったところなし。

今日は路地で子供が遊んでいなかったので、
静かに過ごせた。
お姑さんにも、勝手口を開けられなくて済んだ。

おかかを食べた以外は、ムギは欲しがらず、
ひたすらチャージ。

一時間ほどでチャージが完了したらしく、
降りたので、
シーバを手からあげたが、
数粒食べて、出掛けて行った。

なので、小皿にスペシャルミックスの餌を用意して、
小屋に入れておいた。

ムギは、アパートの前にいた。
「ムギ、小屋にシーバ入れたから、帰ったら食べなね!」
と、声をかけると、
「にゃー!」と元気に返事をして、ブロック塀に飛び乗り、
パトロールに出掛けて行った。


夫が出張から帰って来た。
夫の不在は、精神的に、本当にしんどい。

お土産あるし、夜食食べたいから行っていい?と
メールが来て、
夫が缶ビールも持ってやってきた。

ちまが間に入って、大変だった。
夫の、カニ寿司を欲しがったのだ。
なので、仕方なく、ホタテ味のカマボコを少し与えたら、
思い切り、吐いてしまった。

ああ、ちまちゃん、ごめんよ。
余計なことしちゃったね。

夫は、来る時に、姿をムギに見られてるからと、
そそくさと帰った。

ムギ、待っていて、パパに抱っこされたようで、良かった。

ムギは、二人で見ないと、しんどい。


ちまは、明日が健診&ワクチン。
首のしこりも相談。

今日は、オシッコをレンゲでキャッチできた!
せも、吐いちゃった後のだから、濃いかな。
一応、色んな種類、持って行こう。

夫のお誕生日が近いので、
ちまの病院が終わったら、
二人で飲みに行く予定。

ちまのしこり、病気じゃないといいんだけれど…。

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心が潰れそう。

夕べ、夜中にムギに会いに行ったら、
また、ムギは留守だった。

その前日は、呼んで待っていたら帰って来てくれたけれど、
夕べは、呼べども呼べども、
帰って来てくれない。

いつもなら、夫がいて、
朝の5時6時にムギを見てもらえるので、
あと数時間だから、まあ、大丈夫か、と諦めて、
部屋に戻り、
夫には、朝のムギの様子をメールして欲しいと頼んで、寝る。

けれど、夫が出張中で、
朝の餌は、長女がやってくれる。
ムギは一度、長女の手から餌を食べたことがあるので、
おねえちゃんは怖くない、とわかっている。


今、わたしは、母屋の夕飯を作らず、
お姑さんの世話もしていない。
そのことを、長女が、苦々しく思っていることは、わかっている。

彼女は必死に自分の時間をやりくりして、
家事とおばあちゃんの世話に当ててくれているのだ。

そんな彼女に、ムギがどうだったか、メールくださいとは言えず、
夫にメールをした。
ムギが夜中留守で、呼んでも、30分待っても、
帰って来なかったこと。
朝の様子を長女に聞いて、それをわたしにも教えて欲しいと、
頼んだ。

でも、ムギの不在で、気持ちがふさぎ、
眠れる気分になれない。
かといって、起きている気分にもなれない。

薬を増量して飲み、
ベッドに入る。
隣で寝ているちまを触って、
「ねえねえ、ちま、一緒に寝ない?」と誘ってみる。

ちまは、「まあまあ。」とわたしの手を舐めて、
なだめてくれた。

いろんな体勢を取ってみるが、外が明るくなってきてしまった。

朝になってから、やっと寝た。

朝、夫からメールが届いた。
寝ぼけまなこで読む。
ムギは、いないらしい。

続いて、長女からもメールがもらえた。
ムギ、留守だけれど、自分が休みを取っているので、
またあとで覗いてくれるとのこと。

ありがたい。

それに甘えて、お昼くらいまで、眠った。

お昼に起きて、長女に、ムギいますかね?と尋ねたら、
見てくれて、いないですと返事があった。
朝にあげた餌も手付かずだそうだ。

わたしはもう、寝てもいられず、
起きて、ムギのところに行った。

ムギはいない。

朝、もらった餌どころか、
夕べ、夜7時にわたしがあげたシーバさえ、食べてない。

シーバを残すことは考えられないので、
つまり、昨日の宵の口から、ムギはずっと、留守だということだ。

こんなに長時間、留守って、ありえない。
夜中に、帰って来なくても、
朝には小屋に戻っているのに。

どうしたのムギ。
どこに行っちゃったのムギ…。

昼間は喧騒が激しいので、呼ぶのも無駄だし、
真っ暗な気持ちで部屋に戻って来た。

色々、やりたいことがあったのに、
何も手につかない。
洗濯物を畳むことすら、できない。

ソファに座って、ちまを抱いて、
借りているDVDを一本見た。
クソつまんない映画だった。
なんでこんなの借りちゃったんだろう?


見終わって、16時に、ムギのところに行ってみた。
母屋の前の路地で、
隣のマンションの子供が、いつもうるさく遊んでいる。
迷惑だ。
こんなに騒がれたら、ムギだって居られないじゃないか。

行ってみると、ムギが、小屋にいた!

ムギちゃん!

やっと、やっと、会えた。

無事だった。
帰って来てくれてた!

わたしが座ると、ムギは小屋の中で、可愛いポーズをしてくれたが、
手を入れて撫でてみると、
草の実だらけだ。

ずっと外で、最前線で、警備していたんだね。

「ムギ、おいで。」と誘うと、
ムギは、ゆっくり方向転換して、出て来て、
わたしの脚に上半身を預けた。

ひどく疲れている。
登る気力がなく、わたしが下半身を持ち上げて、
脚に乗せた。

ムギ、ぐったりしている。
一晩中、だけじゃなくて、こんな時間まで、
ずーっと警備してたんだね。
お疲れさま、ムギ。会えて嬉しいよ。
心配したよ。無事で良かったよ。

草の実を取り、ウェットシートで体を拭き、
ブラッシングした。

路地で遊んでいる子供がうるさい。
門扉にボールが当たって大きな音が出て、
ムギが飛び上がって逃げてしまった。

わたしは頭に来て、
子供のところに行って、
「ボール、絶対に、門に当てないでよ!」と言った。

ムギは家の裏手に逃げてしまっている。
後姿に、「ムギおいで!」と声を掛けたが、
戻らずに行ってしまった。

でも、絶対にチャージは足りてないから、
信じて待つことにした。

数分待っていると、ムギが裏から戻って来てくれた。
ああ、良かったよ。
ムギ、帰って来てくれてありがとう!

それで、また脚に乗り、ようやくまったり。

長女に迷惑をかけたので、
メールをくれたり、見てくれたことにお礼のメールをした。
今、ムギに会えて、脚に乗ってます、と書いた。

そしたら、そのあと、勝手口がガチャっと開いて、
ムギはビックリして飛びのいて逃げた。
お姑さんだと思ったら、長女だった。

今から出かけるとのこと。
おばあちゃんの世話はちゃんとしてあるから、と。

本当にありがとう。
でも、メールのほうが良かったかな。
ムギ、逃げちゃうんだよね。

長女が出掛けて、そのあと、お姑さんが出て来て、
夕刊を取った。
車の前に逃げていたムギを見つけたらしく、
「あら、そんなところにいるの? おいで」
とムギに声をかけている。
「いや~ん。」と、ムギが鳴いた。
「なんでよ、いじめないわよ。」
「いや~ん。」

老人と猫で、会話が成立していた。

ムギは警戒して、なかなか戻って来なかった。

もう一回出直したほうがいいか?と思ったが、
そのまま静かに待ち続けた。

やっとムギが戻って来て、
こちら向きに乗った。

段々暗くなり、子供たちも帰り、
やっと静かになった。
ムギは、ひたすら、乗っている。
お互いにチャージしようね。

16時に来て、18時過ぎたので、
ムギ、おかか食べようか、と提案したら、
欲しくなったようで、降りて座った。
おかかを食べたら、また、パトロールに出掛けて行ってしまった。


ソファに座って、録画した番組を見ていると、
ちまが乗ってきて甘える。
ソファ、買って本当に良かった。
ちまがこうして乗ってくれるだけのためでも、良かった。

撫でているとき、ちょっとした違和感を感じた。

ちまの、首と、右肩甲骨との間に、
ころっと丸い、しこりがあるのだ。
直径は8ミリくらい。
触ると動く。
触っても痛がらない。

でも、すごく気になる。
なんだろう。

土曜日、ちまの健診とワクチンなので、ちょうどいい。
先生に相談して、調べてもらおう。

病院に行く前に、気づいて良かった。

母親の、「なんか変…。」という勘は、すごく重要なのだ。


明日、夫が出張から帰って来る。
夫がいないと、緊張するよ。
もう、出張がなくなればいいのに。
色々、精神的にしんどい。

今夜は、ムギ、いてくれるだろうか。
いて欲しい。
勝手な言い分だけれど、いてくれたら、それで充分だよ。

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どこまでが猫なのか。

ムギは、本当に言葉をよく理解している。

一体、この子は、どこまでが猫なのか?と思う。

夕べは夜中、小雨だったが、
北風が強く、真冬のような寒さだった。

ムギ、いるだろうか。
いてくれますように!
そう願いながら、夜中2時に、会いに行った。

…小屋は空っぽで、ムギは留守だった。

ショックで心が青ざめる。
夫にもらった餌にも手をつけていないってことは、
宵の口から長い時間、
ずっと留守ってことだ。

雨なのに。
こんなに北風が強くて寒いのに。

こういう日こそ、ムギには小屋にいて欲しいのだが、
荒天であるからこそ、狙われるのか、
留守で、心を痛める日が多い。

座って、「ムギ!」と呼ぶ。
そんなに遠征はしていない。
自分のテリトリーの境界線で警備をしてるはず。
深夜だから、大声じゃなくても、
わたしが呼ぶ声は、きっと届くはずだ。

4~5回、呼んで、待っていると、
遠くから、ムギがわたしを確認した。
キャッキャ!と鳴く。
「ムギちゃーん!」
わたしが返事をすると、ムギの声が近付いてきて、
外から、帰って来てくれた!

感激だよ。
外暮らしの猫が、呼ばれたからって、
帰って来る?
人間の子や、犬でもない。
猫なのに。

夕方と同じように、ムギは脚に乗って来た。
体を撫でると、濡れてはいなかった。
良かった、雨に濡れない場所で警備してたんだ。
でも、かなり体がひやっと感じたので、
急いでひざ掛けでくるんだ。

容赦なく北風が吹きつける。
体が揺れる。
ムギの体調が心配で、ひざ掛けに手を差し入れて、
「ムギ、お腹ちゃんは?」と言ったら、
ムギは自力で突っ張って、体を浮かせて、
わたしに、お腹を触らせてくれた。

わたしが、お腹を触って、体調を確認していることを、
ムギはわかっているのだ。

お腹は温かかったので、安心した。

風の中、二人でくっついて過ごす。
ムギは、一向に降りない。
3時になっちゃった。

「ねえ、ムギ、小屋に入って、ちゅーる食べようか。」
わたしは、そう提案したが、
無視された。

5分経って、もう一回言った。
スルー。

3回目、言ってみたら、
ムギは、「ふううぅ~ん!」と文句を言ったが、
自分から小屋に入ってくれた。

ごめんね、ムギは朝までずっと一緒にいたいんだよね。

小屋にちゅーるを差し入れした。
カイロを取り替えて、残っていた餌には、
おかかをちょっとかけてやった。

ちゅーるを食べると、ムギはまた、警備に出掛けて行った。

朝までには帰って、ゆっくり寝て欲しい。



今日は、夫が出張だったが、出かける時間は遅くて、
ムギが朝からずっと小屋に居るらしいと知った。

わたしは、ヒキコモリなので、リラックスして過ごした。
先に自分の夕飯を作り、
夕方、ムギに会いに行った。

今日は、ムギに、「虫下し」の薬を飲ませたいという野望があった。

先月、入院してから一ヶ月が経った。
二回目の虫下しを、飲ませる必要があるのだ。

錠剤は、幸い、小さなものだったので、
オブラートにくるんで濡らし、
おかかの粉をたっぷりまぶしたのを、
チャック袋に入れて、ポケットに忍ばせた。

ムギはすごく警戒心が強いので、
異物は食べない。
綺麗にお薬だけ、残せる。

口に放り込んで口を握り、
しばらくして放すと、
そのあとで、ぺっ!と吐き出す技術も持っている。

タイミングが重要だ。
いつもと違うことをすると、警戒されて、逃げられる。

ムギはずっと小屋に居たらしくて、
出てきた体を拭いたが、シートは汚れなかった。
昨日の疲れは取れたかな?

途中、おかかを要求したが、ずっと乗ってる。

わたしは、トイレ(大)に行きたくなった。
だいぶ、我慢したが、行きたくなってしまった。

以前、夫にそういう話をしたら、
「ムギには、ちょっと待ってて、って言えば待ってるから、
僕のトイレに入って、すぐ出てくれば大丈夫だよ。」
と、教えてくれた。

夫は、勝手口を開けて、ムギがいるかどうかを確認し、
いたら、「ムギちょっと待ってて。」と言ってから、
着込んで、出て行く。
ちゃんと待っいるそうだ。

なので、ムギの耳元で、
「ムギ、ママね、おトイレ行きたくなっちゃった。ごめん、
すぐ戻ってくるから、ちょっと待っててくれる?」
と、説明してみた。

するとムギは振り返って、
ううぅ~ん、と文句を言ったは言ったが、
降りてくれたのだ。

それで、急いで勝手口の鍵を開けて入り、
ガレージに面している夫のトイレを借りた。

出て行くと、ムギは本当にちゃんと座って待っていた。

ムギ、言葉、わかってるんだねえ。
すごいなあ。

わたしが座って呼ぶと、また乗って来た。
これで、ゆっくり過ごせる。

やがて、ムギが伸びをしたので、
「ムギ、シーバ食べる?」と聞いた。
大好きなカリカリだから、いつも楽しみにしているはず。

脳内でシミュレーションしたとおりに、
虫下し、飲ませられるだろうか。
緊張。
でも、決して悟られてはならない。

ムギが降りて、座った。

ポケットからそっと袋を出して、おかかまみれの錠剤を握りつつ、
シーバを、いつものように、一粒ずつ、手であげる。

3粒食べたあと、
手のひらに、薬を乗せ、素早くシーバを3粒乗せ、
ムギの顔の前に差し出した。

んん?
ムギは匂いを嗅いだ。
いつもと違うって思われた!

でも、そこは、大好きなおかかの匂いまみれだったので、
ガツガツ、とムギは、お薬を含めて、食べてくれた。

下に落としていないかを確認。
落ちてない。
よし!
成功した!

ああ~、良かった~。
ホッとしたよう。

ムギはそのあと、パトロールに出掛けていったので、
わたしも部屋に戻った。


土曜日に、ちまを病院に連れて行く。
ワクチンと、血液・尿の検査。
血液は取ってもらうが、
尿は持参しなければならない。

先週の土曜日から、徐々に採取の準備をしている。

部屋の隅っこにある、ちまのトイレを引っ張り出してきて、
わたしが回りにしゃがめるように配置。

レンゲを差し込んで直接取りたいのだが、
万が一、それをやれなかったときのために、
採尿の専用シートを、トイレに入れてある。

初日は怖がって、オシッコを我慢してしまったので、
少しだけ、シートを入れた。
シートのない場所を選んで、オシッコしてた。

徐々に枚数を増やし、ちまも気にせずオシッコできるようになった。
シートで採取できたら、冷蔵庫で保管。
新しく採れたら、どんどん交換。

今夜は、やっと、レンゲを差し入れて、
ダイレクトに受け止められた。

明日も明後日も、採れるといいなあ。

ちまは、人を疑うことを知らない天使ちゃんなので、
ある意味、楽である。

ムギが健康で、本当に良かった。
ちまも、どうか元気でありますように。

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ポジティブ不眠?

夕べ、寝る前に、ムギに会いに行った。
雨が降っていたので心配だったが、
ムギは小屋にいてくれた。

わたしが座る前にもう、
仰向けになってお腹を出し、「小悪魔ちゃんポーズ」を、
していてくれた。
なによう~ムギちゃん!
可愛いじゃないか~!

お腹をモフモフする。
お腹が温かい。
良かった、ムギ、元気だしゴキゲンだよ。

しばらくモフっていたら、普通の伏せになったので、
いつものように、「ちゅーる」をあげた。

舐めてしまったあとは、
自分のゲンコツを舐めている。
ムギの手は、大きくて丸くて、とっても可愛い。

見とれていると、また、くるっと回転して、
ねんねのポーズをやってくれた。

あああ~もう。
ムギちゃん、可愛すぎるよ!
写真を撮る。

また手を入れて撫でたら、
昼間と同様、わたしの指をザリザリと舐めてくれた。

そのあとも、見つめていたら、
また小悪魔ちゃんポーズをして、
どう? ボク、可愛いでしょ。っていう目をした。

ムギちゃん、もうそれ、反則。
可愛すぎる罪で、逮捕ですよ。

また写真を撮った。
可愛すぎる…。

ムギは多分、
多くの人と関わったことがある猫だ。
自分がどうすれば、人間を落とせるか、知っている。
一番可愛く見せる方法も、知っている。

だから小悪魔ちゃんなんだよ。
天然じゃなくて、意図がわかってる。
そして、まんまとわたしたちは、はめられる。

メロメロになってしまう。

しばらく、メロメロしていたら、
ムギはプイッと、顔を背けて、
背中を向けてしまった。

この、ツンデレがたまらない。

ここで深追いすると、あぐ~って噛まれるので、
ムギ、また明日ね、と約束して帰った。


幸せな気分なのに、
また、寝付けなかった。

どうしてだろう。

寝付けずにいると、
嫌な思い出がよみがえる。
余計にグルグルして、寝付けなくなる。

朝、5時を過ぎてもまだ寝られない。
きっと夫はもう、起きて活動している。
罪悪感でキツイ。

仕方なく起き出して、
小さいパンを一個食べて、
セロクエルという薬を、また2錠足して飲んだ。

マッサージの予約をしているので、
12時台には起きなくてはならない。
マッサージされながら、寝てしまうのももったいなくて嫌だ。

幸い、6時ぐらいに寝られた。

マッサージに行き、
このところ、寝つけていないことを話した。
そういう経験ないですか?って聞いてみたら、
彼女は今は、枕に頭がついたら30秒で寝付くそうだ。
へええ?
なんてうらやましい!

でも十数年前に、一時期、不眠になったことがあったそうだ。
そのとき、どうしたのかを聞いたら、
寝ないと仕事に差し障る、と焦ったけれど、
実際は、寝ないでも仕事がこなせたそうだ。

なのでもう、いいや!と思って、
毎晩、というか、毎朝、というか、
思い切り、本や漫画を読みまくっていたとのこと、

若かったから、余り寝ないでも仕事が出来たんだろうね。
でも、寝付けないことを気に病まず、
逆手に取って、
本を読みまくったって、
すんごいポジティブ。

わたしには真似できない。

少なくとも、5時に起きる夫を持っている身では、
そういう考え方に、なることは出来ない。
罪悪感で辛すぎる。


明日・明後日と、ヒキコモリしたいので、
買い物に頑張って行った。
夫に頼まれたものを買いにホームセンターに行ったら、
ちまが食べるウェットのパウチが底値だったので、
見逃すことが出来ずに2箱も買った。

それを持ってスーパーにも行き、
お肉を買った。
お肉は、下準備をして、切り分けて、
冷凍している。

食べるものに、ブームがあって、
メル友さんには、しょっちゅう「飯テロ」をされる。

彼女たちが食べたものを、食べたくなるのだ。

しばらく、卵焼きを延々焼いていたり、
ナポリタンばかり食べてたり、
豚汁を寸胴で作って5日間食べたり。

今は、甘めの梅干しを入れた、自分で作るおにぎりがブーム。
おにぎりにしちゃうと、
二回に分けるとはいえ、一合、食べちゃうんだよね。
困ったなあ。
おいしいんだもの。

自分が食べるものを、きちんと作ることって、
自分を大事にして、生きてるってことだよね。
やっとそこに到達した。

何も贅沢はしてないけれど、
鶏もも肉を一枚買って、三等分して三回食べるんだけど、
それでも、自分のためにちゃんとやると、
心が落ち着く。

ポジティブな人にはなれないけれど、
いいなあ、この暮らし。

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三人の一人っ子。

息子のところに行くのに、
色々なお土産を持って行った。

メインは、七福神さまの手ぬぐいを額に入れたもの。

息子は、小さい時から七福神さまが好きで、
いくつも、コレクションしていた。
浅草や、柴又で、よく買ったものだ。

その手ぬぐいを見つけたとき、
派手すぎず、上品な色合いで、
神さまたちの笑顔が素敵で、
青海波(せいがいは)という吉祥文様の海に、
宝船に乗っている構図だった。

そのとき、ショップでは買わず、
そのメーカーのネットショップでポチっとして、
贈り物にしたいので、額に入れた状態で納品してもらえないか、
頼んでみた。

すると、快く引き受けてくださり、
綺麗に額装して届いた。

別々に買うと、まずは手ぬぐいにアイロンをかけなければならないし、
しわを寄せず、綺麗に入れられるか自信がなかったので、
とても助かった。

わたしは、息子がどの程度のことが出来るのかを知らないので、
もし気に入ってくれて、
すぐに飾ってくれるのなら、
夫に取り付けをやってもらえるよう、
石膏ボードにも刺さるピンと、
トンカチまで、持参した。

これには全員がびっくりしていたよ。

二人とも、気に入ってくれて、
息子が飾る壁を決めたので、
夫がバランスを見て、壁に掛けてくれた。

「なんだか、おうちらしくなった~。」と
お嫁ちゃんは喜んでくれた。
壁に何もなく、殺風景だったのだ。
同時に、「ふくもの」という、
縁起物がいっぱい掲載された可愛い本も渡した。
七福神のことも詳しく載っている。

夫からは、雑穀米。
お嫁ちゃんに、ホワイトデーの、ゴディバのチョコ。
バレンタインにもらったわけでもないのに、
時期が時期だからと、買っておいてくれたのだ。
息子と飲む、日本酒一本。
お嫁ちゃんに、レモンの粒が入ったサイダー。

夫の心配りが、嬉しい。

わたしからは、息子に、虎屋のミニ羊羹セット。
お嫁ちゃんが、あんこを食べられない人なので、
息子は、好きでも買わないだろうと思い、
デパ地下で買っておいたのだ。

美味しい海苔屋さんの、もみ海苔。
果物の果汁がしっかり入った、一口大のゼリー。

そして、高野フルーツパーラーで、
ケーキを買った。
さすが高野。
平均して一個600円くらい。
4人だけれど、いつも6個買うんだ。
そのほうが、遠慮しないで選びやすいし、
選ぶときに迷うのもまた楽しいからね。

定番のイチゴショートケーキのほか、
7種類くらいのフルーツがモリモリに乗ったものや、
超高価な、大粒苺が使われているものも、一個買った。
これは800円超え。

大荷物で、息子のマンションに行った。

夫が空腹だったので、まずはケーキタイムにしよう、と言って、
日本茶を入れてもらい、
ケーキの箱を開ける。

お嫁ちゃんが、「わああ~!」と喜ぶ。
フルーツがキラキラしている。

「若い順に選ぶんだよ。」とわたしは指示をした。
でも、要は、お嫁ちゃんに、
その高いケーキを食べさせてやりたいのだ。

お嫁ちゃんは遠慮していたが、
息子の反応をうかがいながら、そのケーキを選んだ。
すごい大きなイチゴが乗っているし、
真ん中にもイチゴの層がある。
スポンジもピンクで可愛い。

息子は、フルーツがもりもり乗ったものを選んだ。

夫は、スポンジとプリンが層になっていて、
苺が乗っているやつ。
わたしはショートケーキを選んだ。

楽しいケーキタイム。
いいお皿で、いいフォークで、
丁寧にいただく。

お嫁ちゃんのケーキのイチゴは、
めちゃくちゃ、美味しいらしく、
「これは、イチゴのトロです!」と言った。

フルーツの中で、苺が一番好きなんだって。
ああ、それは良かった。
800円出した甲斐があったよ。

間に挟まっているイチゴを取り出してくれて、
「食べかけですけど、良かったら。」と言ってくれたので、
3人とも試食した。
ジューシーであまくて、「トロ」の意味がわかった。

上に乗っていた、大きなイチゴは、
お皿の隅に、取り置いてある。
夫がそれを見て、
「最後に取っておく派なんだ?」と聞いた。

すると、夫以外の3人がすべて、
「もちろんです、一人っ子だから。」と答えた。
ふふふ。おもしろいよね。
夫は、3人兄弟の末っ子で、年がかなり下だったので、
多分、見境なく、先に食べる派なんだろう。


一人っ子は、難しい。
わたしは、実感している。

だから、お嫁ちゃんが、自分の実家の近所に住み、
結婚してからあとも、
ご両親と3人で(息子抜き)旅行に行っていると聞いて、
ああ、仲が良くて、良かったなあと思う。
お母様とは一緒にバーゲンに行ったり、
ランチすることもあるそうだ。

そうであることで、
お嫁ちゃんの心の状態が平穏に保たれるのであれば、
それが一番いいことだ。
お嫁ちゃんが「楽」であることが、
一番必要なことだからだ。

わたしは、人間性が捻じ曲がっているので、
自分の母とも、夫の母とも、うまくやれないが、
お嫁ちゃんとは、きちんと距離を取って、
うまくやれると思う。

そのための試練だったのだと思えばいい。

されて嫌だったことをせず、
距離感さえ、間違えなければ、
こじれることは少ないと思う。


息子の作る唐揚げは、専門店のものより、美味しい。
ビックリする。
粉の配合にコツがあるらしい。
お友達にもファンが多くて、
人が来る時には必ずお出しするメニューだそうだ。

お嫁ちゃんは、痩せているし、そんなに食べないが、
息子の唐揚げだけは、めちゃ食べる。
おいしい、おいしい、と言葉でも褒めているが、
唐揚げを、食べている間じゅう、ずっと、
「フンフン、フンフン。」と言っているのだ。

面白くて笑ってしまった。

本当に可愛い。

家事が出来るとかどうとか、
そんなことは、どうでもいい話だ。
この、野に咲くスミレのようなお嫁ちゃんが、
そばにいてくれて、
息子はどんなにか、幸福だろうか。

二人は、もう、一人ずつではなくなったのだ。

どうか、死ぬまで、仲良く一緒にいて欲しい。
この幸せが、続きますようにと、
心から願うよ。

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最終ステージ。

わたしは、息子がすごくいい人と結婚できて、
マンションも買って、
ひたすら仲のいい様子を見て、
もう、これで死んでしまってもいい、と思うようになった。

もちろん、積極的に死にたいわけではない。

ただ、わたしの最愛の息子が、
最愛の人をきちんと見つけて、
自分で頑張ってお付き合いできるようになり、
結婚を承諾してもらって、
本当に良かったと思い、
どんなに安堵したかしれやしない。

親として、存在していることに、意味はあるかもしれないが、
いなくても、もうこの子は大丈夫。
そう思うと、
思い残すことはないな、と感じるのである。

この部屋でずっと暮らせるのであれば、
一人で死んでしまっても、
それを孤独死だとは感じないし、
息子たちに迷惑はかけたくないので、
それはそれで、いいから、
息子には、自分たちの幸せを最優先しなさいと伝えてある。

わたしが、断捨離を実行し、
生活をシンプルに移行しているのは、そういう気分だからである。


正直、わたしのこれまでの人生は、
幸福とは言えなかった。
満たされてはいなかった。

デザインや、クラフトを仕事にすることが出来て、
仕事に対するやりがいとか、
充実感は感じることができたが、
生活は常に厳しく、
月々の支払いに怯え、
人間関係にも失敗してばかり、
親ともうまくいかずにいた。

自分の人生は、泥舟だと思って、
あきらめていたところがあった。

そこを、救ってくれたのは、夫だ。

今もわたしは、月末の夢を見る。
支払期限が迫っている。
督促状の嵐。
電話には恐ろしくて出られない。
どうしよう、どうしたらいいの?

ふっと目が覚めて、現実を確認する。

そうか。
わたしは、再婚して、夫に守られて生きている。
もう、月末の支払いに怯えなくていいんだ、と思うと、
本当にホッとして、
心から夫に感謝するし、
苦しんで、怯えて暮らしていた自分を、不憫にも思う。

少女時代から、恵まれない人生だったが、
この、最終ステージに来て、
わたしは、夫に守られ、
息子夫婦がとても幸せにしており、
こんな場面が待っているとは思いもよらなかったので、
ありがたくて、涙が出る。


息子んちに遊びに行って、
本当に楽しかった。

持って行ったお土産は、
2ヶ月近くかけて選んだものたちで、
どれも全部喜んでもらえた。

楽しくお喋りして、美味しい手料理をいただき、
あっという間に時間が経ってしまった。

帰って来て、夫に、心からお礼を伝えた。
一緒に行ってくれるからこそ、楽しいのであり、
息子と飲む日本酒や、お嫁ちゃんへのチョコまで買っていてくれて、
和やかに話してくれて、
ありがたかった。

夕べは、幸せすぎて、
脳内に、感情と言葉が氾濫していて、
逆に、ブログを書けなかった。

自分の息子が可愛いのは、当たり前。
でも、わたしは、お嫁ちゃんのことが、本当に可愛い。
それが、不思議でならないのだ。

自分の性格の悪さは、自分でわかっている。
博愛主義者でもないし、
フレンドリーでもない。

でも、素直で、裏表がなく、
無邪気なお嫁ちゃんのことが、可愛くてたまらない。
喜ばせてあげたいと思う。
息子に甘えて、公然とイチャイチャする姿もほほえましくて、
笑ってしまう。
息子はただ、されるがままになっているよ。

息子が小さい時は、息子が可愛すぎて、
絶対に、嫁いびりする!と思っていたのに、
フタを開けたら、こんないい子と結婚できて、
本当に本当に良かったと、感謝の気持ちでいっぱいだ。


夜中、いつもより一時間早く、
ムギに会いに行った。

ムギは小屋にいて、きゅ~んと甘えた声で鳴いた。
「ムギ、来る?」と、わたしの脚をトントンしたら、
出て来て、乗ってきてくれた。

昼間会えてないから、甘えたいよね、お互いにね。

すると、ムギが、輝いて見えた。

あれ?
なんで?

隣のマンションとの境に、ちょっとだけ見える空を見上げたら、
月がそこにあって、
その光が、スポットライトのように、
ムギを照らし出していたのだ。

神々しく、ムギは光っていた。

見える空はとても狭く、
そこに月が来る時間なんて、数分。
わたしには光は届かず、
ムギだけが、照らされて、光り輝いていた。

ムギは、その命を、祝福されている。
一生懸命、頑張って生きている姿を、
神様は見ていてくれる。

ムギ、お月さま、見ているよ、
ムギのこと、照らしてくれているよ、と言いながら、
ボロボロと泣いた。


重ねて来た苦労や失敗があって、
今のわたしがある。

最終ステージに、こんな愛おしい命に囲まれて、
本当に幸せだと思う。

息子にも、貧乏で苦労をかけたが、
足らないことを知っている息子は、
満たされる喜びにもまた、敏感でもある。

いい子と結婚できて、本当に良かった。
あの、引っ込み思案な息子が、一目ぼれして、
アタックしたのだ。
運命を感じたのだね。

どうかどうか、ずっと彼らが幸せでありますように。

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会いに来てくれた。

夕べ、寝る前は、
ムギが留守で、会えなかった。
帰って来てくれないかと、呼んで待ってみたが、
帰って来ることはなく、わたしは悲しい気持ちで寝た。

また、初めからセロクエルを3錠プラスした。
早めにベッドに入ったのだが、
早めには眠れず、
結局4時近くになって寝たんだと思う。

ここまで、強力な薬を大量に飲んでいて、
この始末なのだから、
もう、自力では、どうしようもない。

夜中に会えなかったので、
朝のムギの様子をメールして欲しいと、
夫に頼んでおいた。

ところが、朝にもムギは留守で、
夫は全然会えてないことが判明した。

夜中に居なくても、朝方にはいつも帰っていて、
疲れて小屋で寝ているのに、
どうしちゃったんだろう、と、
夫もわたしも、すごく心配になった。

でも、そのメールを読んだあとも、
幸い眠れたので、
午後になって起きて、
ちまの餌を用意したあと、
そーっと東窓のシャッターを開けた。

そーっと、慎重に。

いた!

ムギが、お隣の家の屋根に、来ていた!

以前、ムギが来ていることを想定せず、
思いっきりシャッターを開けたら、
お隣に来ていたムギがビクッと飛び上がったことがあったので、
それ以来、いつも、そーっと開けるようにしている。

ムギちゃん!
おはよう!

声を掛けると、ムギはちゃんとこちらを向いて、
にゃ~と返事をしてくれた。

ムギ、良かった、元気で。
心配してたんだよ?

にゃ~。

ねえムギ、
ママに会いに来てくれたの?

にゃ~。

ムギは、わたしに会いに来たのだと言った。


そうなのだ。
いつも、ムギは待っている側で、
会いに行くのはわたし。

唯一、ムギが会いに来られるのは、
お隣の屋根だけなのだ。

しかも、起きるタイミングでなければ、
いちいち、窓の外を覗いたりはしない。
密集地なので、お隣の家は、
本当に、すぐ、お隣だからね。

ムギと話しながら、証拠写真を撮って、
病院に行かなくてはならないので、
お湯を沸かしたり、トースターにパンを入れたりして、
また見に行くと、
ムギは、屋根からさらに近い、
ひさしまで移動してきていた。

ジャンプすれば、こっちに来られる距離だ。

猫が目が悪くても、この距離なら、
きっとわたしの顔も見えているだろう。

「ムギおいで!」って、言いたいけれど、
ちまが居るから、やっぱりそれはできない。

ムギとしばらく喋った。
忙しかったの?
体調は大丈夫?
痛いところは、ない?

しばらく話していたら、ムギは、
気が済んだのか、
役目を果たしたと思ったのか、
ブロック塀に飛び降りて、
出掛けて行った。

切ないね、ムギ。

ママが起きてシャッターを開けるのを、
じっと待っててくれたんだね。
ムギから会いに来られるのは、この場所だけだもんね。

玄関に、ムギ専用の小さいドアをつけたいよ。



病院も、薬局も、混んでいた。
一刻も早く帰りたい。
ムギを抱っこしてやりたい。

診察では、
寝付くことが困難で、セロクエルを大量に飲んでいることを話した。
今は、仕方がない。
薬の変更はわたしも望んではいない。

息をゆっくり吐ききることを数回、やってみるといいと教わった。

食欲はどうですか?と聞かれて、
「あ、おさまりました。」と答えたら、
先生が、んん?というお顔をされたので、
そっか、言ってなかった、と気づき、
「お正月明けから、ものすごい過食してたんです。」と説明した。

胃が痛くなって、
内科の先生に相談したら、
太田胃散がいいですと言われた話もした。

薬を受け取って、どこにも寄らず、まっすぐ帰って来た。
気がせく。

ちまに餌をやり、シャワーして、
軽くパンを食べて、
ムギに会いに行った。
ムギは小屋に居てくれた。

今日は、激しい告白はなかったが、
途中、おかかを要求した以外は、
ひたすら、わたしに乗っていた。

一時間経って、ムギが伸びをしたので、
「ムギ、シーバ食べる?」と聞いてみたら、
ムギは、んん~と声を出しながら、
わたしの手を、甘噛みした。
そうじゃないんだよ、って言ってる。

ごめんごめん、まだ、くっついていたいんだよね。

しばらくまたくっついていて、
でも、そろそろ、と思って、
今夜は夫が遅いので、
スペシャルミックスの餌を小皿に作って、
小屋に入れた。

夜中にまた来るからね!と約束して部屋に戻った。


ちまの8歳のお誕生日なので、
いっぱい抱っこして、お祝いした。
ちま、あと15年は生きてね。約束だよ。
どんなお世話でもするからね。

明日は、息子の家に遊びに行く日。
すごくすごく楽しみ。
買っていくケーキの下見を3回もしてしまった。

ちまには長いお留守番になっちゃうけど、
楽しみで仕方がない。

今夜もどうにか寝付けますように。

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アイシテル。

夕べは、寝付けるかどうか、怖かった。

そんなに沢山は寝ていないので、
眠くなってもよかろうに、
眠たくなって、ふぁ~あって寝る夜など、
何年も経験がない。

うつ病と診断される前から、
かれこれもう、11年、
薬で強制的に、寝ているだけだ。

最初の大学病院の主治医は、
「あなたは、朝の6時くらいになれば寝られる人でしょう。」
と言った。
それは当たっていたかもしれない。

けれど、その時は、働きに行かなくてはならなかったし、
朝、5時に起きる夫からは、
わたしが寝ていないと、
早く寝る努力をしていない、と、責められた。

だから、自然に眠くなるのを待って寝る暮らしは、
実現しようがなかったのだ。


夕べもムギに会えて、
ちまにもちゅーるをあげて、
安定しているのに、
寝るのが怖かった。

最初から、セロクエルを3錠、プラスして飲んだ。

寝付けるだろうか。
また朝になったらどうしよう。

焦れば焦るだけ眠れないのに、
眠れないことが、焦りを産み、
悪循環で寝付けない。

本当にしんどい。

幸い、明け方4時くらいに寝られて、
お昼に起きた。
夫が、ムギの朝の様子をメールしてくれたのだ。
ムギの様子を聞くのは大好き。

そのあと、ちょっとまだベッドでダラダラして、
起きたが、
薬が体に残っているので、ふらつく。

今日は近距離のお出掛けなので行けるだろう。
無理をせずに、お弁当を買って来ようと思って、
よっこいしょと、出かけた。

久しぶりに出かけた。

帰りに、パンとお弁当と、
果物と、玉子とほうれん草を買った。
重たい。

シャワーして、5時半に、ムギを見に行った。

夫が、キミが遅い時間までムギに会ってるから、
自分に回って来ない、と言われたので、
少しでも早く、と思ったのだ。

けれど、母屋の前の路地では、
隣の古いマンションの子供たちが、
毎日、大騒ぎで遊んでいる。
公園へ行ってくれ!と思う。
時々、大人も混じってる。

母屋の門扉に、バンバンとボールが当たるので、
ムギが怖がる。
やめて欲しい。

でも、外にいる猫が怖がるから、って
そんな理屈は通用しないので、耐えている。

こんな大騒ぎじゃ、多分ムギは居ないだろうな、と思い、
一応行ってみたが、やはり留守だった。

一旦部屋に戻って、憎い子供たちが帰るのを待った。
6時過ぎて、やっと静かになったので、
また着込んで、会いに行った。

ムギ、帰っていて、待ち構えていて、
きゅんきゅん鳴いて喜んでくれた。
すぐに乗って来た。
会えて嬉しいねええ!
ムギもニコニコしてくれてる。

いつものように、ウェットシートで体を拭いて、
お腹ちゃんも、シッポちゃんも拭いて、
ブラッシング。
そのあと、おかしな箇所がないか、丁寧に撫でる。

オッケー。
ムギちゃん、元気でーす。

今日は風がなかったので、小さいフリースを掛けた。

ムギはずっとゴロゴロ言っていたが、
ふと立ち上がって、
わたしの脚に乗ったまま、不安定な格好で座った。

「ムギ、どうした? この体勢で、おかか食べたいの?」
わたしがそう聞くと、欲しい時特有の返事は出ない。
ニコニコしてわたしを見ている。

ムギが顔を近づけて来たので、
わたしも顔を寄せたら、
おでこで、ゴッツンコ、してくれた。
ゴッツンコ、ゴッツンコしたあと、
わたしの頬に、スリスリもしてくれた!

ムギからの、すごい愛情表現だった。
「アイシテル。」って言われたみたい!
わたしは嬉しくて、ムギを軽く抱いて、
ムギの頭の匂いを思い切り嗅いだ。

ムギ臭いよ。
ムギ特有の、匂いがするよ。
一生この匂い、忘れないよ。

激しく愛を告白してくれて、
気が済んだと見えて、
また、脚の上で、香箱座りになって、
足の甲にアゴを乗せた。

おかかが欲しいと言い出したのは、
だいぶ経ってからだった。
ムギ、誤解してごめんよ。
ムギは、愛情第一の子なんだもんね。

一時間ちょっと、一緒にすごせた。


長女が早くに帰って来たので、夫が遅くなるのか?と思ったが、
夫はいつもの通りに7時半に帰宅した。
長女が夕飯を作ってくれてるので、
ちょっと楽をします、とメールが来た。

夫と娘ちゃん(主には長女)とで、
時間をやりくりして、夕飯と、お姑さんの世話をしている。


ちまが、8歳になった。
来週、健診とワクチンに連れて行く。

オスと違って、オシッコを取るのは大変なので、
取って持ってきて下さいと言われており、
準備を開始した。

わたしが部屋に居る時に、トイレに入れば、
そーっとレンゲ(もちろん、ちま専用)を差し入れて、
ダイレクトにもらいたいのだが、
ちまは、お尻が砂につくくらい、下げてオシッコするので、
差し込みにくい。

出る前だと、警戒して逃げてしまうし、
出始めて、もう今は止まりませーん、って時に、
レンゲを入れたいのだが、
一日に2~3回しかオシッコをしないので、
そのタイミングにわたしが部屋にいるかどうか。

今は、トイレを、部屋の隅からちょっと引っ張りだしてきて、
採尿用の紙を、カットしたものを、
パラパラと入れてある。

この状態に慣れてくれて、
採尿シートにしてくれれば、儲けものだ。

うまく行くといいなあ。


今夜も、セロクエルを余分に飲んで、
強制的に寝よう。
明日は、精神科の通院。
ユンケルを飲んで出かけよう。

土曜日は、息子んちに行く日。
楽しみでたまらない。

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強靭に眠れない。

昨日は、夕方ムギと一時間半一緒に過ごせた。
夜中も、小屋にいてくれて、
手を入れて撫でたら、くるっと仰向けになり、
小悪魔ちゃんポーズをしてくれた。

とても安心して、幸せな気分で戻って来て、
ちまにもおやつの「ちゅーる」をあげて、
ベッドに入った。

あくびも出たし、安らかに眠れそうに思えた。

…ところが、まったく、眠気が来ない。

一向に眠くならない。

寝る姿勢を変えたりして、悶々としていたが、
全然ダメで、とうとう始発電車が走り出した。

住んでいるところが線路沿いなので、
始発が走り出すと、絶望的な気持ちになる。

カウンセリングに行かなくてはならないので、
遅くとも、13時半には起きていなくてはならない。

なので、起き上がって、セロクエルを、2錠足して飲んだ。

わたしは寝る前に、セロクエルを200ミリ、飲んでいる。
8錠ということだ。
そんなに大量にセロクエルを飲み、
レメロンは3錠、睡眠薬のハルシオンは2錠、飲んでいる。

これはかなりすごい量だ。

それで寝付けないって、どういうことだ。

精神は満たされており、先行きの不安もないのに、
何故寝付けないのか、わからない。

セロクエルを2錠足せば、たいがいは寝付くことができる。

でも、今朝は、どうしてもどうしてもダメで、
もう、今すぐ寝ないと起きられない、というラインで、
朝6時半に、大切に持っている、ハルシオンを2錠、追加した。

すごく貴重な予備の薬なのだ。
それを2錠も飲んだ。

ここで寝付けなければ、もう、寝てない状態で、
カウンセリングに行くのは危険だし、意味もないので、
あきらめるしかない。

話したいことがあったので、行きたかった。

けれど、
睡魔は、一向に、やって来てはくれなかった。


8時を過ぎて、あきらめた。
その時点でも、まだ全然、眠くはなっていない。

かといって、ベッドから降りて歩くと、
強力な薬を、大量に飲んだ状態なので、
ふっらふらなのだ。

足元がおぼつかず、これでは、電車になんて乗れない。

カウンセリングを、キャンセルしよう。
仕方がない。

研究所の留守電に吹き込むつもりで電話をかけたら、
転送されて、
土曜日だけいる、事務のオバサンに繋がってしまった。

なので逆に詳しく話せず、
具合が悪いので、と伝言をお願いした。

朝ごはんに、お餅を焼いて、
ぜんざいに入れて、食べた。

しばらく、音楽を聴いていた。
こんなに時間を無駄に費やすとわかっていたら、
もっとやりたいことがいっぱいあったのに、と思った。

大体、午前10時ぐらいには寝たように思う。

起きたら、15時半だった。

朝、ちまには餌をやっているので、おとなしかった。

起きて、トーストを食べて、
わたしの予約時間を見計らって、カウンセラーさんに電話をした。

それで、夕べとうとう寝付けず、
足元が危ないくらいフラフラで、行けなかったことを説明した。
次回の予約をして切った。


お弁当を買って帰ってくる予定だったので、
冷蔵庫をあさって、夕飯を用意した。
お米をといでタイマーでセットし、
卵焼きを作り、キャベツを千切りにして、
冷凍してあったウィンナーを出しておいた。

それから、ムギに会いに行った。
ムギは、待ち構えていてくれて、
きゅんきゅん鳴いて、喜んでくれた。

わんちゃんみたいだね。

そこから、一時間半くらい、ゆったり一緒に過ごせた。
お姑さんには、毎日のぞかれるが、
今日は話しかけて来なかったので、良かった。


明日からもずっと予定が入っている。
なんとしても寝なくてはならない。

これはもう、最初から、セロクエルを、
プラス2錠もしくは3錠、飲むしかない。

なんという強靭な神経をしているのだろうか。

些細なことで傷付くくせに、
こんなに大量の薬を飲んでも、寝られない。

スイッチが、オンになったままで、
オフにするにはどうしたらいいのかがわからないのだ。

早期覚醒の人も、中途覚醒の人も、辛いと思う。
そして、寝付けない、入眠困難も、すごく辛い。

理解されない辛さもある。
優しくしてもらえると、それだけで、癒されて、眠れる時もある。

そういえば、ちまがもぐってきてくれたっけ。
それで、10時に、眠れたんだ。

どうしても寝付けない時は、ちまに甘えてみよう。
ふわふわしていて、あったかくて、やわらかいいきもの。
最高。

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幼い記憶。

たいがい、そんなはずはない、と一蹴されるのだが、
わたしには、1歳と4ヶ月の時の、記憶がある。

両親と親族で旅行した時の写真が残っているので、
その現実は存在した。

わたしは、まだ歩けるようになったばかりで、
旅先で、母に縦に抱かれていた。

父が写真を撮りたがり、わたしを、
観光地の、ソテツが生えた、
ちょっとこんもりした所に立たせようと話し合っていた。

わたしは、まだうまく歩けないし、
一人でポツンと置かれるのは嫌だったので、
母に、猛烈に抗議をした。

けれど、わたしは、まだ言葉を話せなかったのだ。

泣きながら、やめて、降ろさないで、と頼んだのに、
ハイハイ、と母は軽く返事をして、
こんもりした所にわたしを一人で立たせた。

やっぱり裏切った!

わたしは、その裏切りが悲しくて、
泣きながら母を追いかけた。

写真の中のわたしは、泣きべそをかいていて、
動いていたので、ブレている。

それで両親は立たせるのをあきらめて、
お土産物屋さんの店先にあった、
10円入れると、がこんがこんと動く乗り物に乗せた。

わたしは、10円入れてもらえると思った。

けれど、ここでもまた裏切られ、
父が写真を一枚撮ると、
母がわたしを、乗り物からすぐに降ろしたのだ。

…大人を信用してはならない、と、
わたしは思った。
とても悲しくて悔しかった。

言葉を話せないから、きちんと抗議ができない。
しかし、脳内では、文章で、考えていたのだ。


帰省した時に、乗り物を動かしてくれずに、
すごく傷付いたんだと話したら、
母が、「お金なかったんやよ。」と言った。

だったら、旅行になんか行くな。
期待させて裏切るような行為をするな。

小さい子は、意外と、いろいろわかってるものなのだ。
話せないだけで、
実は色々考えている。

そして、猫も同じなんじゃ?と、最近思う。

猫型だから、話さないけれど、
すごくいろんなことがわかっているように思うのだ。

ちまだけでは、それに気づくことができなかった。
ちまは、情緒の安定した、手のかからない、
天使ちゃんだから。

ムギと出会って、ムギの魅力にやられて、
ムギの、多彩な感情や、行動や、目の表情を見て、
ああ、ここまでわかってるんだ、
今はこう思ってるんだ、と、気付くことがいっぱいあった。

だから、もう、ごまかすことは不可能だ。
ムギは、餌には釣られない。
まずは、愛情の確認が最優先。
ある程度満たされて、初めて、おやつをおねだりしてくる。

正直なところ、ちまは、餌でごまかせる。
でも、ムギには正面から本音で付き合わないと、
見抜かれる。


夕方、ムギに会えて、嬉しい気持ちで一緒に過ごしていると、
お姑さんが玄関から出て来て、こちらに来て、
「○○(夫の名前)がまだ帰って来ないのよ。」と言った。

時間はまだ夕方6時だ。
おばあちゃんが来てしまい、ムギは緊張して身を固くしている。
正直、邪魔しないで欲しい。
毎日のぞかれる。

仕方がないので、
「○○さんは、毎日7時半にしか帰って来ませんよ。」と答えた。
すると、
「なんか郵便が来ていてねえ、」と話し続けるので、
「○○さんが帰ったら見ますから。」と答えた。

それでも、べらべらと喋り続けるので、
このまま相手をしていると、ムギが逃げて、
お姑さんの、「もう死んでしまいたいわ~。」になるので、
わたしは、口をつぐんだ。
反応しないことにした。

しばらくべらべら喋って、お姑さんは戻ったが、
その後も、庭に出てきては、ウロウロするので、
ムギと二人で、息を殺した。

夫には、おかあさんのお話を、無視してしまいました、
すみません、と報告しておいた。

不思議なのだが、
お姑さんは、わたしに対して、「あなた誰?」とは言わない。

真っ先に、「あなた誰?」と言われ始めるのは、
わたしに違いないのだが、
物忘れが激しく、記憶が一分ももたないのに、
わたしの存在を、不審には思っていないようで、
それは助かっている。

お姑さんと、母屋で一緒に暮らしたのは、
たった9ヶ月間。
若い頃の記憶が鮮明でも、
80歳過ぎてから、突然家に入って来たわたしを、
覚えていてくれるのは、助かっている。

あなた誰?と聞かれて、返事をしても、
息子が再婚したことを忘れてしまっていたら、
フードつきのコートを着て、
ガレージの奥に座って、猫を抱いているわたしは、
通報されるレベルだと思うから。

お姑さんの脳内が、どうなっているのかは、
誰にもわからない。


今日、ムギは、降りたり乗ったり、ダッシュで敵を追い払ったりしながら、
一時間半、一緒に居てくれた。

会えない夜もあるけれど、
こんな風に、一緒に過ごせると、
わたしの、今の不安定な精神も、癒される。

ちまは無邪気でひたすら可愛く、
ムギは小悪魔ちゃんばりの魅力。

たまらんなあ。

この子達も、言葉では話せないだけで、
色々、わかってるんだと思う。

ちまとムギとわたしと、3人で暮らすのは、
やっぱり難しい。
ちまの精神的負担が大きすぎる。
一気に白髪が出てしまったのは、ストレスだ。
真っ黒だった耳も、色が抜けて、ピンクになってきてしまった。

ムギを幸せにしたい気持ちは山々だが、
ちまの幸せがあってこそなので、
この状態で、夫と力を合わせて、
ベストを尽くしたいと思う。

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お猫さまの言うとおりに。

去年、テレビ番組で、
「猫は、猫同士が会話しない。鳴くのは人間に対してのみ。」
というのを聞いて、びっくりした。

そうだったんだ?

そう言えば、威嚇の時に、うなったり、シャーッ!って声を出すのみで、
にゃおにゃお、話し合ってることはない。

それからは、勝手に鳴いてるとは思わずに、
すべてわたしに対して何かを話してる、と
思うようにして聞くようにした。

けれど、ムギは、特殊能力がある。

去年、入院していた時、
ムギは、やはり入院していたよその猫さんと、
会話していたと言うのだ。

担当の先生から教えてもらった。
これはまず、ないことなので、珍しくて、
病院のスタッフさんの間で評判となり、
みんながムギという猫を知っていたという。

愚痴でも言い合っていたのかね。
不思議なムギちゃん。

猫は、神秘的な生き物だ。

見えないものが見えるとか、
不調を察して、寄り添って癒してくれるとか。

先日、胃が痛かったとき、
ちまが二日間、一緒にもぐって寝てくれた。

猫に、お願い事をしてはならない、という説もある。
飼い主の代わりに、身を呈して、
お願い事を叶えて、亡くなってしまうことがあると聞いたことがある。

だから、わたしがお願いするのは、
ちまもムギも、元気で長生きしてね、ってことだけ。

ムギには、「毎日会いたい。」とも言ってるけど。


夕べ、夜中にムギに会いに行ったら、
また留守だった。
夫にもらった餌には手をつけていない。
絶望する。

力なく座って、無駄かも、と思いながらも、
「ムギ!」と、呼んでみる。

深夜だから、多少離れていても、絶対に聞こえるはずだ。

何回か呼んだ。

何分間、待ったら帰ろうか…と思案していると、
遠くから、ムギが、声を掛けてきた。
キャッキャ!とわたしを確認する。
「ムギちゃん!」
わたしが返事をすると、ムギはもう一回、キャッキャと鳴いて、
帰って来てくれた。

嬉しいを通り越して、感激する。

人間の子や、犬じゃないんだよ?
外飼いの、猫が、呼ばれたからって帰って来てくれると思う?

本当に感激だ。

ムギは、昼間と同じように、すんなりわたしの脚に乗った。

草の実がついている。
どこか、近場で警備についていたらしい。
ブラッシングして、小さいフリースをかけて、
ムギがいいと言うまで、付き合う覚悟。

ムギは声を使い分けられる。
甘えたい時は、きゅ~んと高い声で鳴く。
おねだりの時は、低く短く、にゃああ。と鳴く。

でも鳴かずとも、目線と目力で、充分会話が成立する。

夕べは、脚に乗った、その状態で、
ちゅーるを食べたいのだと言う。

はい、かしこまりました。

専用の器にちゅーるを絞りだして、
ムギの口元に、差し出すと、
ムギは嬉しそうに舐めた。

舐め終わっても、まだ乗っている。
いいよ、おムギさま。
ムギのお心に従います。

乗っている猫を、どかすことはできないのだ。



今日は、夕方、ムギのところに行く支度をしていたら、
夫から電話があり、
車で仕事に出かけていたが、そろそろ帰宅するので、
門扉を開けておいて欲しいとのこと。

ムギのお部屋は、車の後ろなので、いつもは路地から見えないが、
今日は丸見えの状態ってことだ。
さらに、門まで開けてしまうと、
これはムギとは会えないなあ、と思いつつ、降りて行った。

すると、門にさしかかる手前で、ムギから声を掛けてきた。
大きい声でわたしを呼んだ。

はあい、ムギちゃん!
と返事だけして、まずは門扉を開放して止める。

ムギのリビングに行って、一応座って、
「ムギ、大丈夫だからおいで!」と、声を掛けたが、
返事がない。

そりゃそうだよね。
通りから丸見えで、路地ではマンションの子供たちが遊んでおり、
門まで開いている。
この状態では、怖くて無理だろうなと思った。

でも、しばらく待っていたら、ムギが鳴きながら、
家の裏手から現れた。

勇気を振り絞って、出て来てくれたのだ。
すかさずわたしに乗って、会えて嬉しいと、ニコニコしてくれた。

ムギは毛が抜け始めて、
ちょっとだけほっそりしてきた。
体を拭いて、ブラッシングして、撫でながら、
もうすぐパパがお車で帰って来るよ、
でも、大丈夫だよ、パパだけだから、怖くないよ、と
ムギには言い聞かせた。

しばらく経つと、ムギが降りて、座って、ゴッツンコしてきた。
ニコニコしながら、「おかか食べる。」と言う。
もうすぐパパ帰って来るから、ちょっと待てない?と聞くと、
今食べたいというので、
小皿におかかを出した。

食べている最中にちょうど夫が帰宅。
バックで路地から車を入れてくる。

ムギはちょっと離れたが、夫が猫撫で声で、
ムギちゃん、大丈夫だよ、と声をかけたので、
そんなに遠くには逃げなかった。

食べかけのおかかを食べてから、
パトロールに出かけた。


今日もわたしは引きこもっている。
土曜日から、明日まで、一歩も出かけない。
ちょっと精神の調子が悪いので、
気分転換も難しく、家でちまムギに癒されるしかない。

夜は、ソファに座っていたら、ちまが乗ってきて、
わたしの膝の上のクッションで、丸くなり、
密着して、スピスピ言っている。
かわいいかわいい天使ちゃん。

ちまのことも、ちゃんと可愛がっているよ。

その状態で、ちまが動かないので、
わたしも動けず、仕方なく、ずっと録画した番組を三つ見た。

トイレに行きたくなったので、
ちまごめん、降りてくれる?と頼んで、降りてもらった。

お猫さまをどかすことは、出来ないんだよね。
下僕でいいのです。

生きて一緒にいてくれるだけでいい。
何にもしてくれなくていい。
ただ、一緒に居て欲しい。

願いはそれだけ。

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いわゆる「木の芽時」。

わたしの実家は、田舎なのだが、
地形的な理由で、古くは関所があった土地である。

山ばかりで、平地が少なく、
そのわずかな平地に、昔の街道が通り、
鉄道・高速道路など、交通網が密集して通っている。

なので、大きな工場が、いくつかあった。
そこには、さらに地方から働きに来た若い人々が住み、
小さな町なのに、映画館も、ボーリング場もあった。

今は縮小の一途である。

町は、古くからあった農家の部落と、
移り住んで来た人のために開かれた新興住宅地があり、
わたしの家は後者。
たった43坪の宅地に建てたれた、町営の住宅。
2DKの平屋だった。

そこには、ちょっとおかしな家庭もあって、
みんなは差別用語で呼んでいた。
今みたいに、差別に対する評価が強くなかった頃だ。

春先になると、そこのうちは、荒れに荒れる。
母は、「木の芽時やからな。」と言った。

どうも、春になるときは、
精神が不安定になるらしいのだ。


わたしも今、その、「木の芽時」にやられている。

冬だと思っていたのだが、いつのまにか3月になっていた。
春先ではないか。

気分が優れず、不安定で、グラグラだ。
頓服を飲んでいる。

去年の今頃は、
ムギが浴室で、療養していた。

入院していたのは、二十日間だったが、
退院してから、心配でたまらずに、
わたしはムギをキャリーに入れて肩に背負って、
毎日、通院していた。

あれは、自分がおかしかったのではないか?と思う。

また、ムギのオシッコが止まったらどうしよう、
死んでしまうのではないか、
そんなに心配なら、自分が頑張って、
部屋に入れて一緒に暮らせばいいじゃないかと、
自分を責めて責めて、
毎晩、浴室で、ムギを抱いて、
大泣きしていた。

ムギが「えええ~?」と振り返って、ドン引きしていた。
それくらい、毎晩泣いていた。

ムギは入院中に、爪を思い切り短く切られ、
手術の予定だったので、お腹の毛もごっそり剃られたので、
3月の中旬を過ぎて、暖かくなるまで、
浴室に居させたのだ。

お腹が寒いし、爪が無いとなると、
襲われた時に不利だからだ。

ムギをお外に返したあとも、
わたしは心配でたまらず、
ムギに会えないとき、朝になるまで、
ムギを探して庭や近所を、ウロついていた。

幽霊のようだった。

完全に、おかしかった。

それが、「木の芽時」だったのだ。


昨日の夕方、ムギと会った時、
ムギは喜んで、「ママ、ママ!」と呼びながら、
ローリングしてくれてたのに、
暖かくなって、くっついている理由がなくなったのか、
40分も経たないうちに、出掛けてしまった。

夫が出かけていて留守だったようなので、
ムギが戻ってきたら食べられるように、
スペシャルミックスの餌を、小皿に入れて、
小屋に差し入れしておいた。

それで、夜中2時に、会いに行ったら、
ムギがいない。

いないばかりか、餌にはまったく手をつけておらず、
夕方から、一回も帰って来ていないことがわかった。

不安になり、何度も呼んで、待っていたが、
ムギは帰って来てくれなかった。

どうしたんだろう。
元気そうだったけれど、
何か、事情があるのだ。

夕方、手から数粒、シーバを食べただけなので、空腹なのに、
帰って来てないなんて。

わたしは家の裏や、アパートの東などを探した。

ムギ、もし、具合が悪いなら、
お願いだから、小屋で倒れててね。
よそんちのお庭で倒れないでね。

そう願いながら、捜索は打ち切って、
部屋に戻った。

でももう、おかしくなってしまって、
ちまのことも、うっとおしく感じる。
ちまが、「わたしにも何かちょうだいよ!」と鳴くのだが、
「今日はムギちゃんにあげてないから、ちまにもあげない!」
と叫んでしまった。

天使のちまちゃんが正妻で、
ムギは、小悪魔の愛人なのに、
ムギに会えないと、
わたしは精神不安定に陥る。

夫に、「ムギに会えたらメールください。」と送っておいたのに、
全然メールが来なくて、
朝、8時前に、「まだムギに会えないですか?」と
メールしてみたら、
「居ましたよ。」と写真付きで、返事が来た。

会えたのなら、その時点でメールして欲しかった。
寝付けずに待っていたのに。

そのメールを読んでから、やっと寝た。


夕方6時に、またムギに会いに行った。

ムギは留守だった。
ショック…。
いつも、6時になればいるのに。
呼んで待っていても、帰って来てはくれない。

絶望する。

過食も、影を潜めた。
ムギに会えなくて、不安定で、食べるどころじゃない。

待っていても帰って来ないので、
一時間したら、また来ようと思い、
一旦帰った。

自分の夕飯を作り、
夫のシャツにアイロンをかけて、
7時過ぎに、もう一回、行った。

小屋は空っぽ。

「ムギ…。」
おもわず声が出る。
すると、思いがけず、ムギから声を掛けてきてくれた!

ムギ、帰っていた!
車の横で、様子を伺っていたのだ。

ムギちゃん!

嬉しい!
やっと、やっと、会えたね!

ムギも喜んでくれた。

脚に乗って、体を拭き、ブラッシングして、
ツヤツヤになったムギを、いっぱい撫でる。

今夜は暖かいので、毛布を掛けずに、
ゆったりと撫でる。

ふっくらとした可愛いフォルム。
ふさふさの毛なみ。
しっとりと脚に乗っている重み。
すべてが愛おしい。

途中、降りて、おかかを要求。
今度はこちら向きに乗って、ゴロゴロ言う。

途中、わたしの脚に不安定に座ったまま、
ここでシーバを食べると言うので、
手から、シーバを食べた。

降りて軽くパトロールしてきて、また乗る。

一時間半、ゆっくり、一緒にいられた。

これくらい、くっついていると、
お互いに満たされるものを感じるよ。

ムギが大きく伸びをしたので、
お皿にシーバの残りを出すと、
観念して、ムギはわたしから降りた。


真冬は、小屋に入っていてくれる率が高かった。
しっかり防寒出来ていたからだと思う。

暖かい日が増えてきて、
小屋に入っている必要性が薄れると、
ムギに会える確率も、減っちゃうかな。
それは嫌だな。
なんとか、春夏にも居心地がいい空間を作れないかな。

去年の夏は、まだ、わたしは、警戒されて拒否されていたので、
あまり一緒に過ごせていない。

寄って来てくれるようになったのは、
8月になってからだ。
脚に寄り添って、アゴを脚に乗せてくれるようになって、
それがすごく嬉しかったなあ。


ムギに会えないでいると、
若い頃の、道に外れた恋を思い出す。
会いたいときに会うことはできず、
連絡の手段もなく、
ただただ、切なかった日々。

ちまという正妻がいながら、
ムギが小悪魔ちゃんばりに可愛いので、
浮気ばかりしているわたし。

今夜は会えるだろうか。
会えなかったら、また、頓服のお世話になるしかない。

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糸が切れる。

ちょっと色々あって、
落ちている。

夕べはブログ記事を書けなかった。

わたしの場合、ショックが訪れると、
とりあえず、深い穴に放り込んでフタを閉め、
重石を乗せる癖があるので、
自分が、何に傷付き、
何に落ち込んでいるのかが、
しばらくわからないことが多い。

すぐに、相手に言い返したり出来る人は、
多分、うつ病にはならない。


一人っ子って、本当に辛いのだ。

相手は大の大人二人だし、
常に結託している。
こちら側の味方をしてくれることは、ない。

子供の頃から、どんなにかそれで、
悲しかったり悔しかったりしたことか。

わたしは、正義感が強く、
矛盾が許せないのに、
裏表のある大人の家庭で育った。

親は、子供に聞かせてはならない話が
いっぱいあるのだ。

それを心得ないと、
いい距離感の親子にはなれない。

わたしは、子どもが男の子で良かった。
もし、娘であったら、
母と同じことを繰り返してしまったかもしれない。

自分にも、母に共通する部分がある。
それは、知っている。
そこを出さないように、必死で踏ん張っている。

人間関係で、最も重要なのは、
「距離感」である。

それを踏み越えると、破綻する。
わたしも、いっぱい、経験した。
いっぱい、失敗した。
思い出したくない過去ばかりの人生だ。

わたしは水が嫌いで、濡れることが大嫌いだ。
水に触れている時は、
ロクなことを考えない。
食器洗いをしながら、いつも、
自分の嫌な過去を思い出したり、
誰かへの怒りが湧いてしまったりして、困る。

今夜は不安定で、頓服を飲んだ。


健常な人にはわかりにくいと思うが、
躁鬱病なので、
躁状態のときに、やっていたことが、
プツン!と、出来なくなってしまう。

天然石の、アクセサリーを、
精力的に作って来たのに、
病院を変わって、薬を変えてから、
躁状態が抑えられ、
人さまが使うものを売る責任感に耐えられなくなり、
作れなくなった。

それを、夫は、飽きたと捉えたようなのだが、
そうではない。

恐怖に陥って、作れなくなったのだ。

よくもまあ、あんなに活動していたと、
今となっては、謎である。

怖いよ。

夕飯作りだって、
一人用の小さい冷蔵庫で、
西向きの、猛烈に暑い狭いキッチンで、
5人分の夕飯を、作っていたのだ。
いったい、どうやっていたのか、
もう、思い出すこともできなくなった。

深い穴に入ってるのかな。

糸が切れてしまった。
それが一番、しっくり来る状態かな。

ふらふら、漂ってるだけだ。

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食べすぎなのである。

去年、病気をして、
5キロ近く体重が減った。

それでも、太っている人であることには変わりないので、
わたしからすれば、たった5キロ?と思った。

丸5日間という、壮絶な絶食でも、
たった2キロしか、減らなかったのだ。

その後のすい炎のせいで食欲不振が続き、
計、5キロ減となった。

美容師さんや、マッサージ師さんには、
「あれ? ちょっとちいちゃくなりました?」と言われた。
「やせました?」とは聞かれない。
なぜなら、太っていることに変わりはないから。


なのに、お正月明けから、
ものすごい過食の衝動で、
狂ったようにパンを食べまくり、
3キロ、戻ってしまった。

帰省のストレスは、想像したよりも、激しかった。

狂ったようにパンとチョコを食べ続けた。
今も、続行中である。

起きている間中、何かを食べているので、
胃が痛みを感じても、不思議はない。
無茶しているのだ。

過食とは、一種の自傷行為であって、
手首を切る代わりに、食べ続けている。
ちょこちょこと、色々食べて、ごまかすつもりが、
それを止められないので、
もう、逆に、罪悪感のあるものを、食べる。

夜中にカップラーメンとか、食べちゃう。
すると、精神的にダメージが大きいので、
止まる。

胃の痛みは引いた。
痛かった箇所に、鈍痛があるので、
急性の胃炎だったかもしれない。
とにかく痛かったし、張って、出っ張ってしまっていた。


昨日は夕方から雨になり、
ムギは大丈夫だろうかと心配だった。

雨なので、そんな日こそ、小屋に居て欲しいのに、
不穏なのか、留守であることが、多いからだ。

夕べ、夜中、降りしきる雨の中、行ってみると、
ムギは頭から小屋に突っ込んでいた。

ムギ、ママ来たよ、と声をかけて、
手を入れて撫でると、頭も、背中も、濡れている。

なのにムギは喜んで、くるっと仰向けになり、
可愛い、小悪魔ちゃんポーズをしてみせてくれた。

ああ、ムギちゃん、機嫌はいいのね?

お腹をモフると、お腹は濡れていなくて、温かい。
うん、お腹が濡れてないなら、大丈夫かな。
ムギはぐふぐふ喜んでくれた。

やがて、普通の「伏せ」状態になったので、
ムギ、ちょっとお体拭かせてね、と頼んで、
持っている小さいタオルで、
ムギの頭と背中と、シッポを拭いた。

それから、お待ちかねの、「ちゅーる」タイム。
ムギはちゅーるが大好き。
お皿がピカピカになるくらい舐める。

そのあとは、穏やかにわたしを見ていた。

帰るつもりで、もう一回撫でたら、
思っていたよりも背中がぐっしょり濡れていたので、
「ムギ、もう一回、お背中拭くね。」と声をかけて、
手を差し入れて、不自由な姿勢で、
一生懸命、背中を拭いた。

ムギは毛がフサフサだから、そんなには冷えないと思うが、
乾きやすいようにと、
小屋にはカイロをセットしてから、帰った。


今日も一日じゅう雨。
ムギは、どうしているだろう。

このところは夕方6時に会いに行っている。
ムギは、小屋にいてくれた。
良かった!
嬉しい!
きゅ~んって甘え鳴きしている。

畳んであった、小屋の前の敷物を広げて、
座椅子もセットして座ると、
ムギはすぐに出て来て、乗ってくれた。

全然、濡れていない。
ふっくら、やわらかい。
ああ、良かった、ムギ、濡れてない。
怖いことが、今日は起きなかったんだね?

でも夕べは雨に濡れてたので、
ウェットシートで体を拭いて、ブラッシング。
毛布をかけて、まったり、一緒に過ごせた。

まだ雨は降っていたが、風がなく、
吹き込んで来なかったのが良かった。

ムギを脚に乗せながら、
捕まえた時のことを思い出す。

あれをまた、もう一回なんて、無理だ。
わたしの精神がもたない。

夫は、自分が頑張って捕まえるから、と言ったが、
夫は犬も猫も怖いのに、
一人でやれるわけがない。

結局、実行犯はわたしになり、
恨みをかうのも、わたしになる。

そんなのは絶対に嫌だ。

ワクチンを、打ってもらって、
ムギに副作用が出なくて、良かった。

あとは、うまくもう一回、虫下しの薬を飲ませられるかどうか。
でも、それは多分、大丈夫だと思う。

信頼を、裏切りたくないんだよ。
何ヶ月もかかって、築いてきた信頼。

ムギは賢すぎて、もうごまかせない。



今夜は、どうしても麺が食べたくて、パスタを食べた。
今は市販のソースがおいしいので、
何ヶ月も、外でパスタを食べていない。
1000円もするんだもの。

麺やパンを欲する衝動は強くて、抗えない。
困ったなあ。

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それは困る。

昨日は、胃がキリキリ痛くて、
胃が張っていてポンと出っ張っており、
何回も、太田胃散を山盛り飲んだ。

早めに寝ようとしたのだが、
吐き気もあって、横になるのが怖かった。

わたしは、嘔吐が恐怖なので、
吐きたくないのだ。

しばらく、ベッドに座ってもたれかかっていたが、
そーっと体を横たえてみた。

怖い。
いつもの、横向き体勢になることも怖い。

すると、ちまが、もぐってきてくれた。
ちま、癒してくれるのね?

ちまは、小一時間、毛布にもぐって、一緒にいてくれた。

ウトウトと浅い眠りで、
アラームで起こされた。
今日は、リウマチ内科に行く日なのだ。

何度もアラームを止め、意識を失い、
またアラームが鳴り、
止めて、の繰り返し。

血液検査があるのでなにも食べない。
ちまの世話をしたら、着替えて、ヨロヨロと出かけた。

幸い、胃の痛みはおさまっていた。
痛かった箇所に鈍痛がある程度になっていた。

検査を終えて、診察に呼ばれるのを待っていたのだが、
自分の番号が、次の次に表示されたあとの記憶がない。
どうやら、ソファで寝てしまったようで、
先生の声で、名前をアナウンスで呼ばれた。

慌てて診察室に入った。

炎症反応は、少し減少とのこと。
症状が落ち着いてから、その後半年間は、
治療を続行するとのことなので、
いったいいつまで、通えばいいのか、先は見えない。

先生は、お年寄りでしたら、
まあ、これくらいの治療でいいかなってラインはありますが、
伽羅さんはまだお若いので、しっかり治療しないと、
お年寄りになったときに、脱臼とかしやすくなり、
関節も固まってしまうので、
もうしばらく、頑張りましょう、と言われた。

次の予約を4月に取った。
すると先生が、まだ未定なんですが、
月末の人事異動で、この病院に来なくなる可能性があります、と言った。
この素晴らしい先生は、他の医大からの出向の先生なのだ。

その医大で外来をやることは、決まっているので、
もし自分がここに来なくなって、
後任のお医者様と合わないようでしたら、
自分の医大に来てくださいね、と言われた。

いやだ。
それは困る。
ずっとこの先生に診てもらいたい。
でも、朝起きて、電車に乗って、その医大まで行けるとも思えない。


ついでに、胃が痛かったことも聞いていただいた。
内科の先生なので、いろんな相談に乗っていただいて来た。
すると、その症状で、お通じに問題がないなら、
太田胃散を飲むのでいいですよ、とのこと。
古くからある、とてもいいお薬なので、
病院で出す薬よりもずっといいですよとのこと。

一週間くらい飲んで、改善しなかったら問題ですが、
多分大丈夫と思います、とのことだった。

もう会えなくなると嫌なので、
先生の笑顔を、一枚写真を撮らせていただいた。
塩顔のイケメンなのだ。


病院の会計も記憶にない。
処方箋を薬局に預けて、
マクドナルドに入った。
痛くないから、食べちゃおう。

薬を受け取り、お粥などを買って帰宅。

ちまに餌をやり、わたしは適当に脱いで、
ベッドに直行。
もうフラフラだ。

ちまがまた一緒に寝てくれるという。
ふわふわを感じながら、すぐに寝てしまったらしく、
夜よりも深く眠った。

はっと目が覚めたのが、夕方5時で、
しばらく、事態が飲み込めなかった。
これは、寝過ごしてしまって、
リウマチ内科に行けなかったのか?と思って、びびった。

よくよく思い出したら、
病院に行ったのだと気がついて、ホッとした。



夕べ、夜中に、約束してたのに、
ムギにちゅーるをあげに行かなかった。
ムギ、怒ってるかな。

暗くなってから、ムギに会いに行った。

小屋を照らすと、ムギは留守で、
外にある、赤いお皿に、奇妙な茶色い物体が入っていた。
なにこれ…。

すると、どこかに隠れていたムギが、わたしを呼んだ。
喜んで近寄って来て、ママ、ママ、と鳴く。
わたしは急いで座った。
ムギはすぐに乗って来た。

赤いお皿のものが、ムギが吐いたものかと思ったが、
どうやら、何か、食べ物らしい。
とりあえず、証拠写真を撮り、
嗅いでみた。

これは…多分、鶏の唐揚げの、甘辛いタレがついたやつ…。

犯人はお姑さんしかいない。

毎回逃げられちゃうのよね、って自分で言ってるくせに、
なんでこんなこと、するかな。

それで、ムギは、隠れてたんだ。

でも、ムギはゴキゲンで、
嬉しそうに乗っていてくれた。
途中、小屋でおかかを食べたいのだと言い、
そのあと、ちょっと走ってパトロールに行き、
戻って来て、鳴きながらまた乗って、
まったりくつろいだ。

お姑さんには、何を言っても無駄なのだ。
夫に、この唐揚げを見せてとがめて欲しいとお願いしたが、
以前にも、色々お皿に入れてたことがあり、
聞いても、「知らない。自分じゃない。」と言うだけなので、
こっちがむなしい。

幸い、ムギは用心深いので、
食べないそうだ。
ノラ経験があまりないのだろう。

信頼した人間の手から食べるのが、
ムギは一番好きだよ。

今日は、ガレージのあかりをつけたり消したりされ、
勝手口の鍵もガチャガチャやられた。

わたしとムギは、緊張して、固まる。
でも、ムギが逃げずに乗ってくれていたので、
良かった。
一時間半、一緒に過ごせた。

雨になってしまった。
明日は、ゆっくり過ごせないかもしれないね。
濡れないように、小屋に入っているか、
知っている濡れない場所に居てほしい。


夕飯にお粥を食べた。
おいしいね。
胃は痛くない。
逆に、何で昨日、あそこまで痛かったのかがわからない。

歳を取ると、こうして段々と不調が増えて行くのか。

3月になった。
今月は、息子の家に遊びに行く予定があるので、
体調を崩さないよう、気をつけたい。

歯医者にも、とうとう、行かなくてはならない事態になった。
胆のうを摘出する時に、
口腔外科で、指摘された小さい虫歯。

手術のあと、鬱状態になって、とても、歯医者には行けなかった。
半年も経ってしまった。
もう行かなければ。

全然ヒマじゃないよ。
毎日、やることがいっぱい。

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具合が悪いので。

三日ほど前から、寝るときに、
胃が痛む。

太田胃散を飲んで寝る。
翌日は普通。

でも、寝るときに、シクシク痛む。

そんなに暴食、してないつもりだけれど。

今日は起きてパンを食べたら、もう痛くなり、
太田胃散を山盛り飲んだ。

夕方、ちょっと用事をこなし、
ムギとも会えてラブラブ過ごし、
空腹感があったので、夕飯を食べ始めたら、
キリキリ…。

なんだろう。
どうしちゃったんだろう。

お通じは、いいのがあったので、
腸に問題はないと思う。
胃が張っていて、ポンと出っ張っている。

太田胃散を白湯で山盛り飲んだが、
解決せず。

今夜はもう、寝ます。

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