« フェイドアウト。 | トップページ | 本当のことを知った。 »

後悔しないわけがない。

土曜日はちまの通院だった。

一ヶ月に2~3回、吐くのが通常の子だが、
お腹を壊して以来飲み始めた、
フラジールというお薬が、効果が出ていて、
下痢は全くしなくなり、
二日に一度、いい、ウンちゃんをする。

11月に、効果があると思われるものは試そうと思い、
食器を斜めに装着できる、餌台を買った。

食べるときに、空気を呑む頻度が減る可能性があるらしい。

そこから、食器のおかげか、
フラジールのおかげかはわからないが、
吐く頻度が少し減った。

つるっパゲだったお腹にも、うっすらと毛が生えた。
よかったね、ちま。
春になったら、詳しい検査を受けようね。


帰宅して、夫がムギと会って抱っこして、
そのあと夫と居酒屋に行ってしまったので、
わたしは、夕方ムギに会わなかった。

夜中に、当然居るものと思って会いに行ったら、
ムギは留守で、呼んでも帰って来てくれなかった。

すごく寂しかった。

夫は、ムギを失ったときに、
自分が傷付くのが怖くて、
ムギはノラなんだから、と言い、
その考えを、わたしにも押し付ける。

大切な人を死なせたことがある人だから、
怖くて、
予防線を張っているのは、わかる。

でも、そんなことをしたって無駄なのだ。

後悔しない別れなんて、ない。
ムギが死んだら、どれほどの激しい後悔に苛まれるか、
その覚悟は、わたしは持っている。

後悔しないように、頑張っているわけではないのだ。
何をどうしたって、後悔は絶対にする。

そうじゃなくて、
ムギは、純粋に、「うちの子」だから、
一生懸命になっているに過ぎない。
それを、やりすぎだとは全く思わない。

本来なら、部屋で飼うべきなのだ。
それが出来ないのは、
ムギの責任ではないし、
もちろん、夫も全く悪くない。
すべて、わたしの責任だ。

むしろ、夫に悲しい思いをさせて、ムギを外に返したので、
わたしは、申し訳がないと思っている。

本来なら部屋で飼うべきところを、
外に返してしまい、
けれど、ムギが自分の意思と、自分の力で、
ガレージを選んで居ついてくれたのだから、
こちらが尽くすのは、ごく当たり前だ。

ムギは、お外だけれど、
正真正銘、「うちの子」なんだから。

わたしは、去年みたいにムギが倒れることがないよう、
気を配っている。
二度とあんなことは嫌だ。

小屋は去年より暖かく仕上げてあるし、
餌だって、結石が出来にくいような餌を買って与えている。

怪我していれば夫が薬を塗ってやっている。
わたしは、会えれば全身を撫でて、
痛がるところはないか、毛が束になってる箇所はないか、
チェックしている。

お部屋の子みたいには、長生きは難しいとは思う。
外敵というストレスに、絶えずさらされているからだ。

でも、ムギはここで冬を越すのだと決めて、
秋口から積極的に戦いに行っていた。

冬になってからでは、もう遅いということを学んだのだ。
秋に、毎日闘って、
怪我ばかりして帰って来ていた。
酷い怪我もあったし、消えない傷も残っている。

その甲斐あってか、
ノラたちと争っている声は、届かない。
天候の悪いときほど妬まれて狙われるらしく、
荒天なのに、小屋にいないってことが、
よくある。

これには心が痛む。
こんな雨風のときこそ、小屋で寝ていて欲しいのに。

でも、ムギが覚悟を決めて頑張ってるのだから、
わたしたちも一緒に頑張るのは、
当然だと思う。

夫には、考え方を押し付けないで欲しいと、
メールしておいた。


今日の夕方はもう雨になっていた。
寒くて風もある。
ムギに会いに行くと、ムギはちゃんと小屋に居た。

ムギちゃん、寒いし雨だから、
出てこなくていいからね、と声を掛けたが、
ムギは、きゅ~んと甘い声で鳴いて、
小屋から出て来て、脚に乗ってきてくれた。

ムギちゃん。
出て来てくれたの?
雨が吹き込んでるのに?
ありがとう。

ムギを毛布でくるむ。
ムギ、義理堅いね。

風に吹かれながら、ムギは振り向いてニッコリしてくれる。
ムギのニッコリ顔は、
目が半月状になっていて、本当にニッコリなのだ。

しばらくしたら、向きを変えてわたしのお腹に顔を付けて、
ゴロゴロと甘え、
脚の上に器用に立って、「おかか欲しい」と言う。

脚に乗ったまま、おかかを食べると、
ムギは小屋に戻った。

顔を見たら、まだ、にゃ~と鳴いて、催促する。
シーバが欲しいのだ。

わたしが手を小屋に差し入れて、
ゆっくりゆっくり、一粒ずつあげた。
ゆっくり食べて、一袋、完食したので、
帰って来た。

ちまは、吐いたあと、スープをやったが、
餌が欲しいと言ったのは、夜になってからだった。


ソファで座っていると、
ちまが、ひらっとジャンプして乗って来る。
これは、嬉しい誤算だった。
椅子に座っていても、膝に飛び乗って来ることはない。
ソファだから、低いし、
わたしがくつろいでいるのがわかるらしい。

乗って、香箱座りをしてこちらを向き、
一人でゴロゴロ言っている。
愛おしいお姫さま。

ベッドも、ソファも、導入して本当に良かった。
生活の質が、本当に向上して、
眠りの質も良くなった。

ちまのベッドを、チェストの上に置き、
わたしのベッドの隣に並べているので、
いつも隣で一緒に寝られる。
悲しい夜も、
ちまに触れたり、しっぽを借りたりして、
癒される。

このままの暮らしを続けたい。
幸せに思っている。
夫には、感謝している。

                                           伽羅moon3




 いつもお読みくださり応援ありがとうございます。クリックお願いしますclover

|

« フェイドアウト。 | トップページ | 本当のことを知った。 »