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戦士の後姿。

昨日の夕方は、風が無く、
おかげで、ムギとゆっくり過ごせた。

風に吹かれることって、実は、すごく疲れるのだ。
暑くても寒くてもだ。

ムギは脚に乗って毛布にくるまれてゴロゴロ言い、
おかかを要求して、食べ終えると乗って、
次はシーバというカリカリを要求して食べて、
まだまだ脚に乗っていた。

けれど、一時間半が経過して、
わたしが、トイレに行きたくなってしまったので、
申し訳なかったが、
わざとモゾモゾ動いて、降りてもらった。

ムギは車の横に座って、
帰って行くわたしを見つめていた。
夜、また来るからね、と約束した。


そうして、夜中、寝る前に、
いつものように、ムギに会いに行った。

小屋にいる確率は上がったが、
夜中は出て来ることはなく、
手を入れて撫でると、
機嫌のいい日は、お腹を上にして、
可愛いポーズを見せてくれる。
それで充分だ。

ちゅーるというおやつを、小屋に入れてやり、
食べ終わると帰る、というパターン。

ところが夕べ、夜中に行くと、
ムギは小屋に居て、きゅ~んと甘えた声で何度も鳴いた。
わたしが座るか座らないかの、非常に早いタイミングで、
小屋から出て来て、
わたしの脚に、飛び乗ってきた。

どうしたのムギちゃん。

体に触ると、体中、草の実だらけだった。
顔を触ったら、顔にも、いっぱい草の実が付いている。

今までこんなことはなかった。
草むらに潜んで、警備していただけなら、
顔にまで付くはずがない。

ムギ、闘ったんだね。
敵と闘って来たんだね。

草の実を、ブラッシングして取り除き、
ブラシできない箇所は、手で一つずつ取り除いた。
顔も綺麗にした。

それから、全身を慎重に撫でた。

右の腰のあたりに、
毛が束になっている部分がある。
これは、草の実じゃない。
怪我をして、血で、毛が束になっているかもしれない。

懐中電灯で、その箇所を照らしてみた。

毛をかき分けると、皮膚がギザギザに盛り上がっていて、
血がにじんでいた。

ムギ、噛まれたんだね?

多分、血は、自分で舐めたんだろう。
もう流れてはいなかった。
でも毛は濡れて、束になっている。

秋に負っていた顔の傷ほどの酷さではないので、
薬は塗らないでおく。
自分で舐められる箇所だから。
触ると身をよじるので、痛いのだろう。

可哀想なムギちゃん!

闘って、辛かったんだね。
だから、ママの胸に飛び込んで来たんだね。
うん、いいよ、ムギ。
ママからチャージを受けて、
気が済むまで、乗っていていいよ。

ムギ、偉いね。
ムギ、頑張ったね。

ムギ、一人じゃないよ。
パパもママも付いてるからね。
ムギは、お外だけど、大事なうちの子だからね。

毛布でくるんで、いっぱいねぎらって、
いっぱい撫でてやった。

闘って傷付くのは、体だけじゃないよね。
心も傷付くもんね。

いっぱいチャージしてね。

40分くらいしたら、ムギは足りたのか、
降りて、「ちゅーるくれ~!」と鳴いた。

ちゅーるというおやつが大好きになったムギ。
今はちまにはやらず、夜中に会えた時に、
ムギにだけやっている。

ちゅーるを綺麗になめたあと、ムギはまた、
パトロールに出掛けて行った。

戦士の後姿を見送った。

ムギ。一緒に頑張ろうね。
いつもムギを思っているよ。

わたしは、寝るのが朝になってしまった。


いつも、朝には、ムギは疲れてしまっていて、
夫が行っても、小屋から出てこないそうだ。
ムギは夫を完全に信頼しているので、
こういう態度でもパパは許してくれることを知っている。

小屋に帰って来て、寝ていてくれるだけでもありがたい。
ゆっくり休んで欲しい。

夫もまた、社会で戦っている。
御用納めの日に、ねぎらいが足りない、
ムギのほうが大切なのか、と怒ったのは、
こういうことなんだ。

わたしには何も力はないけれど、
癒しを与えられたら、それが一番いいね。
そうありたいと思う。
心がける。

                                          伽羅moon3




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