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死にたいって言うひと。

うつ病で、死んでしまいたくなる人はいる。

でも、それって、表現としての「死」であって、
本当は、「消えてしまいたい」が、正解に近い気がする。

なにもわざわざ、死ななくてもよくて、
自分の存在が、この世から消えればいいって、思うのだ。
でも、そんなうまい方法はない。
だから、死にたいって、言ってしまう。

うつ病以外の人で、死にたいって言う人を、
わたしは信じない。

死にたいわけないもの。
救われたいもの。

お姑さんの認知症が始まって、
体もちょっと悪くして、
わたしが勝手に、出番だと思って、
夕飯作りを始めたのだが、
最初の頃は、母屋に鍋を運んでいくと、
お姑さんに出入り口を塞がれて、
話し込まれてしまった。

話す内容はいつも同じで、
毎日毎日、
「こんなことなら、もう死んでしまいたいわ。」と結ぶ。

わたしは、クソ真面目なので、その言葉に真剣に向き合ってしまう。

誰の話に対しても、
クソ真面目に対峙してしまうから、自分が壊れるのだ。
母の話だって聞き流せばいいのに、
そらんじて話せるくらい、
何度も何度も、延々聞き続けた。

そして決壊した。

だから、お姑さんの「死にたい。」にも、
もう、反応するのはやめようと決めた。

最初は、本人がきっとこう言われたいんだな、と思って、
「そんなことおっしゃらずに。」
なんて、いい人ぶっていたが、
本気で死にたいだなんて、思ってはいないのだから、
「もう死んでしまいたいわ。」と言われるたびに、
「あら~、そうですかぁ~。」と、
明るく答えるようにした。

あら~そうですか~、と言われてしまうと、
お姑さんはもう、次の句が出ないとわかった。

なので毎日、「あら~そうですか~」を繰り返した。
だって、死にたくなんてないんだもの。

同情をかいたいだけなのだ。
優しくされたいだけなのだ。
でも、それもわたしには務まらないので、
毎日、あら~そうですか~と繰り返していたら、
お姑さんは、もう、死にたいと言わなくなった。

話す手ごたえがないからだと思う。
でも、死にたいって言葉は、負のエネルギーなので、
言わないほうがいいと思うので、
これで良かった。
そう思っている。


わたしの祖母は、96歳まで生きた。
死にたいだなんて、言ったことがない。
寝たきりになって迷惑掛けちゃいけないからと、
毎日牛乳を飲んで、散歩していた。

根が明るい人だったかもしれない。

わたしの母はもうすぐ84歳だが、
どんな風に死ぬのかねえ、と不安がる。

死は、誰にでも平等に訪れるので、
怖がっても仕方がない。
孤独死が、不幸だとはわたしは思わない。

死ぬときにそばに誰もいなくても、
それはそれでまあ、いいじゃないか。
ベッド周りにガヤガヤいられても、わたしは嫌だな。

いまは、ちまがいなくなったら、生きててもしかたないって思う。
ちまのいない人生が、考えられないのだ。
もうすぐ8歳になる。
あと15年は生きて欲しい。

そのあとのわたしが、また猫をもらえるとは思えないので、
ちまと一緒に死んでも、全然悔いはない。

とにかく、息子が幸せを手に入れてくれたから、
わたしには達成感があって、
そんなに、生きることには執着してない気がするのだ。

わたしの両親は、お互いに大きなガンを手術したあと、
行けるうちに!と、狂ったように旅行に行っていた。
父が車の運転が好きで、
北海道にも車ごとフェリーで行ったくらいだ。

大量のアルバムに大量の写真。
死んだあと、どうすんだよ、って思う。
捨てにくいじゃないか。

わたしは旅行には興味がないし、
お芝居もミュージカルも、見たいとは思わない。
ライブにも行きたくない。

たまに映画に行って、
たまにカラオケに行けたら充分幸せだ。

あとはこの部屋で、のんびり静かに暮らしたい。
願いがそれだけなのだ。

わたしは、息子を大好きなので、
息子の写真や、作品や、買ってくれたものを、
飾って大事にしている。
こういう暮らしになれて、本当に幸せだ。

今日の夕方は、ムギに会えた。
ムギ、もう座って待ち構えていて、
キュンキュン鳴いて、ゴロンゴロンとローリングして歓喜してくれた。

脚に乗って、ゆっくり過ごせた。
ずっとゴロゴロ言っていて、振り返ってはニッコリしてくれた。
昨日買った、新しい白い首輪をつけた。

古いのも捨てずに取って置くよ。

夜中は、小屋に居てくれればいい。
出て来てくれなくても、ムギが元気で、
小屋が気持ちよくて出てこないならOK!

すっかり「ちゅーる」というおやつが好きになったムギ。
体にいいゴハンと、
美味しくて幸せなおやつを、両方あげるからね。

少しでも、みんなの日々が楽しくありますように。

                                           伽羅moon3




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