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心が乱れまくる。

携帯電話というものが世に出て、
通話だけではなく、
文字を送ることが出来る世の中になって、
すれ違う切なさや、連絡のつかない不安から、
人は解放された。

いまどきの20代の人は、
待ち合わせをしても会えない切なさを、知らないだろう。

それどころか、いつでも連絡ができるので、
待ち合わせ時間を守らない人が多いという。
それは良くないと思う。

なんでこんなことを書いてるかと言うと、
ムギに会えないとき、
昔の、彼氏に会えない切なさを、思い出してしまうからなのだ。

待ち合わせに現れなくても、ひたすら待つしか方策がなかった。
待っている間のあの切なさや不安感。

相手は猫なのに、
会えないと切なくて、心が乱れまくる。

このところは、リスクを承知で、夕方に会いに行っているので、
ムギはまだ小屋で寝ており、
会えて、脚に乗ってきてくれて、
ラブラブな時間を過ごせている。

今日も、自分の夕飯を先に作ってから、会いに行った。
ムギは小屋で寝ていて、喜んで出て来て、
ゴロンゴロンしたあと、すぐに脚に乗ってきてくれた。

ムギとの逢瀬は、タイミングがすべてだ。

会いに行って、わたしが座るタイミング。
脚にひざ掛けを巻くタイミング。
乗ってきたムギの体をサポートして脚に乗せるタイミング。

少しでもそれを間違えば、ムギは離れてしまう。
絶妙な間合いで、
しかも、余分な物音を一切たてずに進行しないと、
ムギは居なくなってしまう。

だから、ムギと一緒に居るときは、
そういう意味で、緊張している。

乗っている脚を動かさないように。
物音を立てないように。
脅かさないように必死である。

今日は、せっかくラブラブしていたのに、
敵が現れたらしくて、ムギは脚から飛びのいて、
裏の土手に向かい、
大ジャンプをして土手に登ると、
走って行ってしまった。

まだ数分しか一緒に過ごせてないのに。

でも、敵を追っていったとなれば、当分は帰って来ない。

仕方なくわたしは部屋に戻り、
洗濯機を回し、
夫のシャツにアイロンをかけ、
自分の夕飯を食べた。

今日はちゃんと夕飯を作った。
大根とさつま揚げの煮物。
ブロッコリーを固く茹でたもの。
鶏もも肉を焼いたもの。

お肉は、鶏もも肉を一枚買って、
3等分に切って、冷凍しておく。
それを解凍して、クレイジーソルトで焼くだけ。
安上がりで美味しい。

さつま揚げも冷凍してあって、2枚とか使う。
ブロッコリーは時間を計って固めに茹でて、
2~3日で食べる。

こういう暮らし、性に合ってる。
もちろん、お弁当を買って来て、作らない日もある。

食べ終わっても、心がざわつく。
落ち着いていられない。
どうしてもムギに会いたい。

本当に、浮気をしている亭主の気分だよ。

暖かい部屋に、ちまという天使の正妻がいながら、
小悪魔ちゃんの愛人ムギに会いたくて、
心が乱れるのだ。

我慢できないので、会いに行った。
ムギは、まだ戻って来ていなかった。

座って、「ムギ~!」と呼ぶ。
まだ夜も早い時間だから、ちょっと大きめの声で、
何度も呼んだ。

早ければ5分で帰ってくる。
でも、敵と膠着状態なのか、ムギは帰って来ない。

悲しくて、心が真っ青になる。

とても辛い。

でも、部屋で飼えないわたしが悪いのだ。
ムギに非はなく、ムギは一人で必死に小屋を守っている。

だから、応援して気力と愛をチャージしたいし、
わたしもムギから、安心をもらいたい。
勝手だよね。
わかってる。

20分が経過し、あきらめて、部屋に戻ろうとしたら、
キュンキュン、と鳴いて、ムギが帰って来てくれた!

ムギちゃん!
おかえり~!
お疲れさま!
大丈夫?
帰って来てくれたの?

どこかで警戒態勢だっただろうに、
わたしの呼ぶ声を聞いて、わざわざ帰って来てくれたのだ。
いじらしくて、涙が出そうだよ。

ムギはくっついてきて、すぐに脚に乗ってきた。
体を一通り撫でて、怪我がないか調べる。
大丈夫そうだ。
濡れていたので軽く拭いて、フリースを掛けてやった。

帰って来てくれたんだ。
ママが呼んでる、って思って、帰って来てくれたんだ。
愛おしいよ。

そこから、ムギとはべったり密着。
とはいえ、ちょっと降りて、おかかを食べたり、
また乗ってきてグルグル言ったり、
ちょっと降りてカリカリを食べて、また乗ったりという繰り返し。

だんだんグルグルも言わず、わたしの話も尽きて、
ただくっついて、じっと過ごしているだけになる。
それでも、チャージは出来ている。

最初は警戒していたが、ムギは脚の上でウトウトし始めた。
降りる気配はない。
風がないので、そうしていられるが、
真冬になったら、こんなふうにはいかない。

真冬を、乗り越えるのは大変だ。
今年、1月にムギが病気で倒れて瀕死になり、
3月まで、屋内に居させたから、
本当の厳しい冬は、出会った時以来になる。

出会った時が1月で、部屋に入れたのが3月だったので、
最初の真冬の時期を、
外で会って過ごしていたのだ。

あれから、2年になる。

ムギもいつまでも若くはない。
小屋は、万全に暖かくするが、余計に妬まれて、
襲撃を受ける羽目になる。

ムギ、一緒に闘うからね。

もちろん、正妻のちまも大事にしている。
ゆうべ、また吐いちゃったので、
器をななめにはめ込みができる台を注文した。
食べる時の姿勢で、吐くのを押さえられたらいいなと思ったのだ。

ムギも、足が一本だから、
餌の台があったほうが楽かもしれない。
風で飛ばない台と考えると、コンクリのブロックしかないかな。

思えば、猫は、永遠の子供のようだ。

人間の赤ちゃんは、どんどん大きくなって、
世話をやくことが減っていくが、
猫はずっと子供のような感じ。

まあ、自分の子は、何歳になろうが可愛いけどね。

とりあえず、今夜もムギとじっくり会えた。
良かった。

                                           伽羅moon3



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