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2016年11月

とにかく防寒。

ゆうべ、2時ごろ、ムギのところに行った。
まだ11月なのに、冷える日がずっと続いているので、
小屋のベッドにカイロを入れている。
時間を考えて、取り替える必要がある。

行ってみると、ムギは小屋から出て、
車の横にいた。
暗いけれど、お互い、顔が合って、
ムギはにゃーんと鳴いた。

それで来てくれるものと思っていたが、
居なくなってしまった。

ムギ。
どうして?
ママだってわかったのに、なんで逃げちゃったの?
どこに行ったの?

心が真っ青になる。

こんな気持ちのまま眠れるわけがない。

去年までの寒さとはわけが違うので、
服装を見直すべきと考えて、
通販で、フード付きの、キルティングのコートを買った。

ムギはカシャカシャした音が嫌いなので、
表の生地も、起毛の布のにした。
それを初めて来て行ったから、匂いが違ったのだろうか。

あきらめきれなくて、
ムギを呼びながら、ずっと待っていた。
泣きたくなった。

辛いよ…。

もう、帰るしかないか…と携帯を閉じた時、
キャッキャと鳴いて、ムギが帰って来てくれた。
すぐにくっついて来て、脚に乗って来た。

そうなのか、ムギちゃん、
怖くて逃げたんじゃないのね?
ちょうど、パトロールに行かなくてはならない理由があったのね?

会えて嬉しい。
ムギ、帰って来てくれてありがとう!
ムギをくるんで、小一時間、一緒に過ごした。

しかし、風もあって、しんしんと冷える。
ムギは、降りる気配がないのだが、
このままだと朝になっちゃうし、仕方なく、ムギにスープをやって、
それで脚から降りてもらった。

帰って行くわたしを、ムギが車の下から見つめている。
切ない。

今日は買い物をした。

まず、セリアに行って、ネックウォーマーを買った。
以前にダイソーで買ったものを使っていたが、
真冬仕様ではないので、真冬用のが欲しかった。
良さそうなのを、ためしに一つ購入。

それから駅ビルで、帽子を買った。
綿とアクリル混のニット帽しかなかったので、
毛混の暖かいのが必要だと思ったのだ。
1,900円で購入。

帰宅してシャワーして、冬用の下着も着込んで、
帽子・ネックウォーマーを装着。
セリアのネックウォーマー、すごくいい!
ほど良いフィット感があり、108円とは思えないクオリティ。

手の甲までの手袋も持っていたので、
キルティングのコートのポケットにそれを入れて、
いざ出陣。

降りていくと、暗闇の中で、ムギがもう待ちかねていた。

ママの足音とか、聞けばわかるよね。
きゅんきゅん鳴いて寄ってきた。
もう、撫でる間もなく、いきなり脚に登ってくる。

ちょっと毛がキシキシしたので、ウェットタオルで拭いて、
軽くブラッシングをしてやった。
ムギ、お腹も見せて、とひっくり返したら、
されるがまま、見せてくれた。

もふもふ。
よし、異常なし。

ムギをくるんで、頭だけ出して、お喋りする。
ムギはわたしの足の甲にアゴを乗せて、
お尻がこちら側。
話していると、耳だけが後ろを向いていて、
聞いていてくれることがわかる。

ムギには色んな話をする。
ゴンちゃんのこと、息子のこと。

でも、毎日結局、ムギお外でごめん、と謝る。
ムギの狙いは、家猫だったのに、
お外の小屋になっちゃって、
なのに、必死でそこを守ってちゃんと毎日いてくれて、
本当にありがとう。

文字通り、命がけで守って、暮らしてるんだもんね。
ムギ、一人じゃないよ、パパとママがついてるからね!
一緒に闘おうね。

さっき、夜11時前に、ムギに会いに出た夫から、
寒くておかしくなりそう!とメールが入った。

裏が土手なので、風が吹き降ろして、ガレージを吹き抜けて行くのだ。
夫は軽装なので、耐え切れないと思う。

人間がしっかり防寒をしてないと、
ムギに付き合ってやれない。

コンセントはあるのだから、
電気毛布を使ってもいいな、とも考える。

今夜もこのあと、会いに行く。
ムギ、会ってくれるかな。

ちまは、日によって色んな場所で寝ている。

ふと気づいたように、部屋の隅っこに設置してある、
夏用のベッドで寝てたりするので、
あわてて底に厚手のタオルを敷いて、
キティちゃん柄のフリースを掛けてやった。

ちまは、体に何か掛けられるのが好きじゃなかったんだけれど、
暖かいのがわかったらしく、
拒まなくなった。

ぬくぬく寝ているプリンセス。

時々、お風呂場を見せてよ、という。

ドアを開けてやると、ムギが入っていたベッドを散々嗅ぐ。
居ないとわかると、それでもういいらしい。
気が済んだ?
ムギちゃん、一人でお外で頑張ってるんだよ?

3人一緒に仲良く暮らせたらよかったんだけど…。
ママの力不足で、みんなが傷付いちゃった。

ごめんね。
ちまは白髪になり、ムギはハゲて、
わたしはノイローゼになった。

頑張れなかった。

成長しないよね。
成長、難しい。

明日はカウンセリング。
久しぶりなので嬉しい。
行き先が都会なので、それも楽しみ。

でも、以前みたいに、ゆっくり雑貨屋めぐりとかしなくなった。
ちょっとだけ見て、
あとはお弁当を買って速攻帰る!
小さい子たちが待ってる、って気持ちになるのだ。

可愛いねこたち。
大切な魂。

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雨が刺さる。

昨日の夕方、もう雨になっていて、
小屋の外にいたムギは、ちょっとだけ濡れていた。

体を拭いてから、脚に乗せてムギをくるみ、
しばらく一緒に過ごせた。

夜中、雨が激しくなった。

窓が少なくなり、小さくなり、
二重サッシでシャッター付きになったため、
リビングにいると、気が付かないが、
キッチン側に出ると、大雨になっていたので、
ちょっと早めにムギのところにムギのところに行った。

ムギは小屋におらず、
あわてて飛び出したような形跡だった。
こんな冷たい大雨なのに、ムギがいない。

心が真っ青になる。

ムギ!
ムギちゃん!
ムギ、ママ来たよ!

そう呼ぶと、程なくして、鳴きながらムギが帰って来た。
すぐに擦り寄って来たのだが、
ムギはぐっしょり濡れていた。

そのままわたしの脚に登ろうとしたので、
ムギ、待って、ちょっと拭かせてね、と言って、
タオルで体を拭いた。

猫は、一度濡れるととても厄介なのだ。
拭いても拭いても、なかなか乾いてくれない。

体を冷やしてしまうと、一月のときみたいに、
低体温になって、命が危ない。
温めないと!

わたしは慌ててしまって、ワタワタした。
カイロを自分の脚に乗せてからムギを乗せようとあせった。
そしたらムギが怖がって、離れてしまった。

ああ、ごめんムギ。
ムギは物音が嫌いなんだよね。
わかった、もう動かないから、くっついてあったまろう?

何度も呼んで、待って、ムギが気を取り直して、来てくれるのを待った。

やっと来てくれたので、とにかくひざ掛けでくるんで、
お腹に手を当てて、
温めた。

ムギ、ムギ、大丈夫?
こんな冷たい雨に濡れて、
シッポには草の実がいっぱいついて、
可哀想に!

小屋に居られなかったんだね?
敵がやってきたんだね?
だから、雨の中で、外を警備していたんだね。

可哀想なムギ!
いっぱいさすって、体を温めた。

朝になってもいい、このままムギと居よう、と思った。

3時半を過ぎて、雨が止んだあたりで、
敵が現れた。
人間がいるのに、裏の土手から来た。
人間を恐れない、憎たらしいヤツラ!

ムギは、戦いに出て行った。

小屋にはカイロを仕込んで、餌も小屋に入れて、
帰って来たらゆっくり休めるようにして、
わたしも明け方、帰って眠った。

敵さえいなければ…。

一緒に冬を乗り越えることは可能だ。
小屋は充分、暖かくしてやれる。

でも、ノラたちがいつ来るかわからないし、
ヤツラは卑怯で、複数でやってくるし、
どのあたりまで来た時に、ムギが闘いに出るのかもわからない。

一緒に戦えるチャンスは少ない。

だからせめて、帰って来てゆっくり休めるような環境を整え、
普段、スキンシップをして、愛情をチャージするしかない。

ムギの力になりたい。

今日の夕方行ったら、
ムギは小屋にいたのに、
わたしが、夫のシャツにアイロンをかけたものを、
ポリ袋に入れて持っていたため、
そのガサガサ音で、ママだとわかってるのに、逃げて隠れた。

わたしがシャツを母屋に入れ、
いつものように座って、落ち着いて、呼ぶまで、
ムギは様子を見ていて、
そのあと、鳴きながら寄って来て、すぐ脚に乗った。

もう、今回は、ガサガサしないね。
ゆっくりしよう。
怪我してない?
お腹、冷たくない?

ムギをくるんで、小一時間、一緒に過ごした。
風が冷たくて辛くなり、わたしがギブアップ。
もっと暖かくしてこないとダメだ。

おかかをやって脚から降ろした。
このあとも、カイロ取り替えるためにまた行く予定。

雨も憎い。
野良猫はもっと憎い。
ムギは、必死に努力して、今の地位を勝ち取ったのだ。
それをねたんで、横取りしようだなんて、許さない。

ムギが怖がらないよう、音を立てずに色々取り出せるよう、
整頓しておかないといけないね。

いつもかも、神経をピリピリさせているムギが不憫だ。

ゆっくり寝かせてあげたい。

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ちまに寄り添う。

ちまが、5月に、生まれて初めて、
お腹を壊した。

ちまは3月に、7歳になった。

猫は7歳がシニアの入り口であると読んだので、
4月にしっかり検査してもらったのだが、
5月に入って、突然下痢をした。

生まれて初めてだったので、
わたしもびっくりしたが、
ちまのほうがもっとびっくりしていて、
何回も何回もトイレに入り、
お尻から水が出てきちゃった時には、
「どういうこと?」と、トイレの中で立ち尽くしていた。

行きつけの病院は都心を抜けて車で一時間。
電車で行くとなると、2回乗り換えたのち、
駅からはタクシーだ。
お腹を壊している子を連れ歩くことはできない。

なので、ムギの行っている病院に連れて行った。
バスで数分の距離だからだ。

すぐに手を打ったので、無駄に体力を消耗せず、
薬で下痢は止められた。
腸がすごい音を立てていたらしく、
相当痛かったと思いますよ、と先生に言われた。

でも、薬が終わると、また下痢が始まった。
おかしい。
食べるものだって、何も変えてないし、生ものも食べてない。
もう一回病院に行った。

そのとき、担当の先生がお休みで、
あまり居たことがない女医さんだった。
もう一回同じ薬を飲むのは無駄だと思ったので、
すすめにしたがって、持参した便を検査に出してもらった。
12000円もした。

でもその結果、菌が繁殖していることがわかって、
早めに手当ては出来た。

その後、かかり付けの病院に連れて行って、
下痢を繰り返していることを話すと、
苦いお薬を勧められた。

飲ませるのが大変で、もし失敗したら、
たちまち警戒されてしまうと聞いたので、
慎重に与えた。

オブラート一枚でぐるぐる巻きにし、
砂糖水につけて固め、
ウェットの餌を、あらくほぐしたものに混ぜて与えている。

ずっとそれで成功していたのだが、
少し前から、きれいにお薬だけ残すようになってしまった。

気付かれた!

夫に話したら、朝イチの空腹のときに、薬を混ぜたウェットにすれば、
勢いで食べるんじゃないか?と言われて、
そのように変更したら、食べてくれるようになった。

そのお薬がとても効果があって、
すっかりお腹の調子がよくなり、いいウンちゃんをするようになった。

しかも、この一か月で、一回しか、吐いてない。
月に2~3回は吐いてたので、これは珍しい。

ハゲハゲのお腹を見たら、
うっすらと、白い毛が生えてきていた。
半月くらい前まで、お腹はハゲハゲで、
目も痒そうだったのだが、それが治まってきた。

良かったねえちま。

今日のちまは大人しくて、看護師さんにやさしく抑えられながら、
看護師さんをスンスン嗅いでいた。
伸びていた爪も切ってもらって、とてもいい子。
体重も増えておらず、元気。

良かったねちま。

午前中の通院だったので、
帰宅してから、ちまと二人でお昼寝をした。


リフォームしてもらってから、部屋が格段に暖かくなった。
窓を一か所、まるまる壁に作り替え、
窓は小さくして場所を上に上げ、
サッシは二重ガラスで、シャッター付き。
すると、エアコンの18度設定くらいで、充分暖かくなる。

寝る場所もベッドになって位置が高くなったので、
暖かい。

わたしが起きた後、ゴハンを食べたちまが、
ベッドに乗って、
畳んだわたしの毛布に陣取った。

毛布を重ねて寝ているので、ふかふかなのだ。
ちま、初めて、この場所が気持ちいいと気が付いたもよう。
一番上の薄い毛布を折って持ってきて、
軽く体にかけてやったら、すごく喜んで、
ゴロゴロ言った。

わたしはしばらくちまと密着して過ごした。
ちまはわたしのプリンセス。
ちまがいてくれるから、生きていられる。
それくらい、大事な子。


暗くなってから、ムギに会いに行った。
ムギは出かけていたのか、小屋の中ではなく、
爪とぎの座面に座っていた。
わたしが座ると、すぐに来て、
濡れた体を拭こうとしたが、すぐに脚に乗ったので、
背中としっぽだけ拭いた。

そのまま、ムギをくるんで、小一時間、まったりした。
何もしなくても、お互いにチャージ出来ているのだ。

今夜は冷たい雨になっている。
ムギ、あのあと小屋で寝ていてくれるといいのだけど。

雨の音を聞くと、ムギが濡れてないか気にかかる。


11月も最後になった。
本当に今年は、大変な一年だった。
あちこち具合が悪くて、精神的にも悪化して、
薬が増えたままだ。

胆石からは、解放された。
もう、しくしく痛むことに怯えなくていい。
長い闘いだった。

今後は、ひっそりと、穏やかに暮らしていきたい。
ひっそり穏やかに、が、わたしの望みだ。

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ムギが来ていた。

昨日は精神科に行く日だった。

前の夜には寝付けなくて、
朝になってしまいそうになり、
気持ちが焦る。

すごい量のセロクエルを飲んでいて、
そこに更にプラスしているのに、
神経が、オフにならないのだ。

眠くなって寝る、なんてことは起こらない。

じりじりと時間だけが過ぎていき、
わたしは諦めて一度起きた。
隣にいる、ちまの手を握って、愚痴を聞いてもらう。
ちまは、やさしく舐めてくれる。

更にセロクエルを足して、明け方ようやく寝付いた。

お昼に起きて、東の窓を開けた。
東側は、すぐ隣家の屋根なのだが、唯一、脱走防止がしてあって、
窓ガラスも、東窓だけ透明にしてもらってある。
ちまが、外を見る窓だ。


そしたら、隣家の屋根に、
ムギが来ていた。

ムギちゃん!

呼ぶまでもない。
ムギはわたしを見つめている。

ムギはわたしに会いに来たのだ。

この窓が、わたしの部屋であることは、よく知っている。
だってここに住んでいて、
ムギだって窓から外を眺めたし、
去年の秋に、ムギを外に返してからは、
時々ここに来て、わたしを見ていたのだもの。

切ない…。

会いに来てくれたのに、部屋に入れてやれない。
「ムギ、おいで!」って、手を広げて招き入れたかった。
よく来たね、って言いたかった。

でも、わたしの隣には、正妻のちまがいる。

「ムギ、寒いから、小屋に入りな?」
わたしがそう声をかけると、
ムギはマバタキして、返事をする。

ごめんムギ。
会いに来てくれたのに。

屋根にはもう、陽は当たっておらず、金属の屋根なので冷たいはずだ。
ムギ、小屋に入りな?
あったかくしてあるよ?

わたしは切なくてたまらず、窓を離れた。
辛いよ。
でも、部屋に入れてもらえないムギのほうが、もっと辛い。

出かける支度をして、出る前にもう一度見たら、
ムギはいなくなっていた。
小屋に帰ってくれたのならいいのだけれど…。

早く帰って来て、夕方ムギといっぱいラブラブしよう。


病院はすいていて、わたしが一番に呼ばれた。

寝付けていないことを話し、
まだ、夕飯作りを再開できてないことを話した。

セロクエルもそろそろ無くなるので、
頓服として出してもらった。

精神的疲労が回復するにはちょっと時間がかかるので、
もうしばらくの辛抱ですよ、と言ってもらえた。

薬をもらって、コンビニで夕飯用にお握りを買い、
電車に乗って速攻で帰った。

ちまの世話をして、自分はシャワーをして、
洗濯機を回し、
急いでムギに会いに行った。

ムギはちゃんと小屋にいて、
喜んで、食い気味に出て来てくれた。

わたしが座って自分の足をひざ掛けでくるむのを、
そばで待っていて、すぐに乗ってくる。

以前は、わたしの周りをぐるっと一周してから来る、って感じだったが、
今はもう、待ちきれないくらいのスピードで乗ってくる。

体を撫でて、異常がないかをチェックして、
草の実が付いていたら取り去り、
お尻から何か出てないか、チェック。
草が出てる時とかあるからね。

ムギ専用の、ひざ掛けをかけて、ムギをくるむ。
黄色くて、羊さんの柄のひざ掛けを、今年買ったのだ。
去年はそういう準備もしていなかった。

甘かったと思う。
外で冬を越すのは、大変なことなのだ。
ムギが倒れてそれが身に染みたので、
防寒対策はしっかりとやる。


ムギ、このところ、夜も小屋にいて寝ている。
昼間もいる。

わたしが思うに、
ムギも、外で冬を越すことの大変さがわかって、
寒くなってからでは遅い、と考えて、
秋口から、縄張りを誇示するための警備に行っていたのではないか。

まだ寒くないうちに、
ムギは積極的にパトロールに出かけ、
夜な夜な喧嘩をして、
傷を負って帰って来ていた。

皮がベロンってなっちゃうくらいの酷い怪我もあって、
ムギに、テリトリー、そんなに広げなくてもいいんじゃないの?と
忠告したくらいだ。

でも多分、広げる目的ではなく、
冬になる前に、しっかり、
縄張りを決めておきたかったのではないだろうか。

そして実際に寒くて辛くなったら、
そのときは、ぬくぬく小屋で過ごせる、という計算。

ムギは頭がいいし、外の世界を充分知っているので、
そういう戦略を立てたのだとわたしは思う。

秋口から、エサももりもり食べて、
皮下脂肪をちゃんと蓄えた。

秋の間は、夜中はパトロールで忙しく、
あまりゆっくり会えなかった。
それが、寒くなってからは、ちゃんと小屋にいる。

ありがたい。
ムギ、よく頑張ったね。偉いよ。
賢いね。


真冬の気温になってるので、
ホットマットのやんわりとした暖房だけでなく、
使い捨てカイロを入れて、小屋のベッドを温めてある。
気温予想を毎日読んで、調整している。

やれることは、すべてやりたい。
もう、ムギが倒れるのは絶対に嫌だ。

夕べ、夜中に行ったときは、
小屋にいて、リラックスして寝ているのだけれど、
出て来ない。

いいんだよ、居てくれて、ムギが気持ちよく寝ているなら。
それでいいんだけれど、
もしかして、具合が悪かったら?と
過去の記憶が頭をもたげる。

手を差し入れて、こちょこちょしてみたら、
ムギはぐふ~と言って、くるっと回転し、
お腹を上に向けて、
世界で一番かわいいポーズをしてくれた!

ムギちゃん…。
可愛すぎる罪で逮捕ですよ…。

ずっとそうしてくれてるので、写真も撮れた。
超かわいい…。

しばらくお腹をモフらせてもらった。
お腹は、あったかくてほこほこしていた。
よしよし、いいぞ。

そのあと、静かに寝ているので、わたしもしばらく見ていたが、
やっぱりどうにも心配なので、
「ムギ、スープ飲む?」と、聞いてみた。
すると、ムギがぱちっと目を開けたので、
小皿にスープを入れて、小屋の中に差し入れしてやった。

すぐに飲んで、ゴキゲンだった。
良かった。安心した。
また明日ねって約束して、帰った。


夕べは早い時間から、新しいパソコンを立ち上げたのだが、
まったく、インターネットに接続できず、
何の画面にも行けない。
おとといは、どうにかこうにか、ブログを更新できたのに。

申し訳ないけれど、夫に来てもらった。
二時間くらい、あれこれやってみてくれたが、
夫にもよくわからず、お手上げ。

なので、せっかくい色々移行したり設定してくれたのに、
一回、初期化することになった。

一晩中、初期化していた。

さっき、出かけていた夫が帰って来て、
すぐに来てくれて、こうして更新できている。

今日も夕方、ムギのところにいったら、ちゃんと小屋で寝ていて、
すぐに出て来てくれた。
今日は風がなくて過ごしやすかったので、
脚にのったムギをモフモフしていたら、
クルッと上を向いて、また超可愛いポーズを見せてくれたよ。

小悪魔ちゃん…。

こうすれば、ニンゲンさまがイチコロだってこと、
ムギはよく知っているのだ。
可愛すぎる…。


隣の屋根に来ていたのを見たときは、
切なくて泣きそうになった。
本当に、「ムギおいで!」って、
手を広げて言いたくなった。

でも、ちまと3人では、うまく暮らせない。

ムギ、一緒に冬を超えようね。
目いっぱい、気持ちよくしてあげるから、一緒に頑張ろうね。

部屋に戻ってくると、ちまが、
「プリンセスちまティー」に思える。
今朝ももぐっていて、一緒に寝てくれてたよ。
ふわふわ、幸せだね。

小さい命に見えるかもしれないが、
重たい、大切な命たちだ。
しっかり守る。

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一生忘れない。

予報どおり、東京に雪が降った。
まだ11月なのに。

寝るときにエアコンをつけていると、
乾燥して喉をやられるのが嫌で、 消して寝る。

自分は毛布を重ねて、ぬくぬく寝るが、 ちまが心配。
ちまは、体に何か掛けてやると、
嫌がって逃げてしまうタイプの子なのだ。

浴室の、ムギの療養用のドームベッドに、 時々入るので、
それが欲しいのかと思い、リセッシュして部屋に置いたが、
入る気配はない。
欲しいという意味ではなかったようだ。

もぐりこむタイプのベッドを買おうか、 ずいぶん迷ったが、
レビューに、「うまく入ってくれず、上で寝るだけ。」という意見が多く、
それだと全く無駄になるので、買わないでいる。

昨夜の寒さは、ちまにも応えたようだ。
目が覚めたら、ちまがいつのまにかもぐってきていて、
太もものあたりが、ふわふわと柔らかかった。

わたしは、ムギと暮らしている時に、
オシッコをじゃあじゃあされたので、
布団はやめて、毛布を重ねて寝ている。
すぐに洗えるようにだ。

昨夜は最大枚数の4枚、重ねてあったのに、
ちまは上手に、一番下にもぐって、
わたしに密着していた。
かわいい。起きたくなかった。

ムギの小屋にはカイロを入れ、
万全にはしてあったが、
夫が会社に行くときに、ムギも出掛けてしまったと、
メールが入っていた。

それで、気になって、出掛けるときに、
そーっと小屋を見に行った。
するとムギは帰って来ていて、
小屋の奥のほうで寝ていたので、
目が合わないよう、さっと出掛けた。

良かった。
雪が降っているから、小屋にいてくれれば安心だ。

今日はシャンプー。
真冬の服装で出掛けた。
美容師さんといっぱい話すことがあって、
いつも時間が足りない。

帰りにはいろいろ用事を済ませ、
買い物をして帰って来た。

ちまの世話をして、買ってきたものを片付けて、
ムギに会いに行った。

ムギは、喜んで鳴きながら出て来てくれたが、
余りの寒さに、
瞬時に、小屋に戻った。
その早業に思わず笑った。

「ムギ、寒いから、出て来なくていいよ、カイロだけ換えさせてね。」
そう声をかけて、カイロを交換した。

そしてムギを見ていたら、やっぱり甘えたくなったようで、
出て来て、脚に乗って来た。

わたしも重ね着して重装備だが、
ひざ掛けでくるんだわたしの脚にムギが乗り、
そのムギをまた別のひざ掛けでくるむ。

いつもはお尻を向けて乗るのに、
今日はなぜか顔をこちらに向けていた。
かわいいお顔の写真が撮れた。

しばらく一緒に過ごし、
おかかをやったら、食べて小屋に戻ったので、
中で食べられるよう、餌を小皿で小屋に入れてやった。

すっかり体が冷えた。
部屋に戻って、エアコンだけでなく、
ガスのファンヒーターを一時的に使った。
ちまが、ヒーターの前に来る。
うん、今夜は本当に寒いね。

でも、お部屋でぬくぬく暮らしているちまは、
やっぱりお姫さまだ。

カイロを交換して餌もやりたかったので、
夜中にもムギのところに行った。
ちゃんと小屋にいて、
律儀に出て来て、脚に乗って来た。
また、くるんでやって、二人でひっそりと過ごす。

ねえムギ。
こうして、寒い夜に、二人きりでくるまって、
ひっそり過ごしてたこと、
ママは一生、忘れないよ。

大事な宝物の思い出だよ。

この冬は、小屋の冬支度に、
早めに取り掛かったし、強化してある。

小屋の床には断熱材をまず敷き、
厚手のタオル地のバスマットを敷き、
その上にドーム型ベッドを設置。
小屋との隙間には、バスタオルを巻いたものを詰めてある。

ベッドには、ホットマットを入れて通電し、
ベッドのマットを置き、
その上に、ふわふわのフリースを敷いた。
カイロは、そのフリースの下に、
これまた、フリースの小袋に入れたのを仕込んである。

ドームベッドには、背面に、ひざ掛けがかかっている。

この前の冬より、格段にUPだ。

早めに取り掛かっておいたので、昨夜慌てずに済んだ。

暑かったら外でゴロゴロしてればいいのであって、
こういう寒い夜に飛び込める、
暖かい場所が、生きる力になると信じている。

スキンシップして、愛情を交換することも、
同じくらい大事。

ムギは多分、冬のことを計算して、
秋口からパトロールを強化して、
敵と戦って来たのだと思う。

秋になったら、もりもり食べて、
積極的に出て行って、喧嘩して、帰って来た。
冬から始めるのでは、遅いことを、ムギも学んだのだ。

怪我ばかりしていたけれど、
その甲斐あって、今は襲われてはおらず、
小屋にいる時間が長くなった。

頑張って守ってくれていて、頭が下がる。
ムギ、頑張ってくれてて、ありがとうね。

寒さからは守ってやれるが、
敵の襲来があれば、ムギが戦って勝つしか仕方がない。

どうか襲われませんように…。

                                            伽羅



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新しいパソコン。

いきなりだが、夫が新しくパソコンを買ってくれた。

春に、使っていたパソコンのキーが壊れ、
これからはもう、タブレットの時代でしょう、という
夫の意見で、
いいタブレットを買ってもらったのだが、
知識がなさすぎて、失敗した。

いくら高くていいタブレットでも、
文字の変換とかの種類が余りにも少なくて、
パソコン代わりには、ならなかったのだ。

スマホじゃないわたしは、
画面で操作することにも、慣れることができず、
ただユーチューブを見るのに使っていて、
文章は、壊れたパソコンで打っていた。
心苦しくて辛かった。

そんな時に、夫の末っ子くんが一人暮らしになり、
夫が以前、買ってあげたノートパソコンを、
初期化して、置いていった。

わたしは夫に頼み込んで、そのノートパソコンを譲ってもらった。

ただ、Vistaなので、もうサービスが終了になる。
それで、急にだけれど、買ってくれたのだ。
わたしは、パソコンで表を作らないし、
計算もしないので、エクセルとか要らない。

キーボードに、テンキーが付いていなくて、
キーとキーの間隔が離れていて打ちやすいもの、
今のVistaよりも画面が大きいものを、と
二つの条件でお願いした。

夫は、すごく行動の早い人なので、
すぐにその条件に合う、シンプルなのを、
購入してくれた。

もう、設定をしてもらったので、
それでこの記事を書いている。

設定したり、データを移行したり、
全部何もかも、夫にやってもらう。

わたしは、全然わからない。
なので、とぼけた質問をして、
馬鹿にされて、時にはキレられて、
じゃあもう、隣にいないほうがいいのかと思い、
背中を向けていたら、
それはそれで嫌みたいで、いろいろ言われる。
でも、何もわからないので、黙っていた。

時間のない中、一通り、設定してくれた。

キーボードが大きくて、間隔が開いていて、
文字を打ちやすい。
画面も大きくなったので、
老眼が始まった身にはありがたい。
変換機能も優秀。

ただ、DVDが入らなかった。
最初、夫の部屋でチラッと見たとき、
余りにも薄いパソコンだったのでびっくりして、
これでDVD見れるの?と聞いたら、当然、という返事だった。

ところが、わたしの部屋に持ってきて、
つないでくれてるのをよくよく見たら、
DVDを入れるトレイは見当たらなかった。
だって、ものすごく薄いんだもの!

夫は、当然見れるものという先入観で、
買ったようだった。

もちろん、テレビでDVDは見られるので、
いいんだけれど、
手元で見ていて、さっと閉じられるのもいいなあと思っていた。

DVDが入らないということは、CDも当然入らない。

でも、特に不自由はしないかな?
文字を入力するのと、
調べ物をするのと、
ユーチューブを見るくらいしか使わないからね。

見た目は、シャイングレーのヘアライン仕上げで、
とてもスタイリッシュ。

タブレットで散財させてしまったので、
心苦しかった。
タブレットは、夫に返したのだが、
出張に持って行っているらしい。
良かった。


今夜は雪になる。
ムギの小屋に、カイロを仕込んできた。
警備に行かず、小屋で寝ていてくれたらいいんだけど。

今年の一月の積雪のあとで、
ムギが倒れた。
もうあんなことは嫌だ。

心配。
寒いよね。ごめんねムギ。

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ヨロイを着ているとは!

胆管にはまっていた管を抜くのに、
一泊入院した。

もったいないので、4人部屋にしておいた。
なので、耳にはイヤホンをはめ、マスクをして、
外界を完全にシャットダウンしていた。

そうじゃないと、精神がもたない。

幸い、すい炎を起こさず、一泊で帰って来られたが、
疲れは、あとから出て来る。

もう、なんだか、ヘトヘトだ。

ムギが喜んで会ってくれて、密着して過ごせることは、
本当に嬉しくて幸せだ。
でも、ムギは、怖がりなので、
音を出さないよう、わたしも体を動かさないよう、
緊張して一緒に過ごすので、
体がガチガチに凝る。

月初めにマッサージに行ったきりだったので、
久しぶりに、行ってきた。

わたしが指名しているのは、
マッサージの仕事が大好きで、転職してきて、
もう20年以上の経験を持つ女性だ。

とても魅力的な人で、お互いにそう思ったので、
アドレス交換をして、たまにメールする仲になった。

実際に施術してもらっているときは、
わたしは、じっくりと味わいたいので、
あまり喋らない。

けれど、今日は、面白い話が聞けた。

わたしは、筋肉質な、がっちりとした太り方をしている。
女性って、もっとふわっと柔らかい生き物らしいのだ。

ついている筋肉は、柔道選手なみの量があるそうだが、
その筋肉の質が、びっくりするぐらい、悪いのだ。

働かない、無駄な筋肉。

その筋肉が、常に緊張状態にあると教えてもらった。

わたしに触れると、
瞬間的に、筋肉が、それを拒むとのこと。

常に緊張状態に置かれているため、
触られると、
「触られた、危険!」
「何か不快なことをされる!」
と、脳が指令を出して、
よりいっそう、固まってしまうのだそうだ。

だから、彼女はいつも、最初に、
ざっと、一通り、わたしの背面に圧迫を加える。
それで、
「怖くない。」
「危険じゃない。」
ということを、筋肉を通じて、脳に知らせているのだとのこと。

そうだったのか。
全然知らなかったよ。

そういう種類の人がいるということや、
わたしが、そういうタイプであることを見抜けない人が施術すると、
あまりの固さに、必死に筋肉を押して、
お互いが、痛い思いをする。

わたしの筋肉はほぐれず、マッサージ師さんの指は痛み、
楽になんてならないのに、
表面的なダメージだけをくらい、
いわゆる「揉み返し」という症状が出るのだ。

そうか。
そうだったんだ。

わたしはずっと不思議だった。
一番力が強い男性でお願いしますって、いつも頼んでた。
でも、ほぐしてもらえたことなんて、ない。

それはわたしが、筋肉という、重たいヨロイを着たままだからなのだ。

ヨロイを、いくら揉んでもらっても、
ほぐれるわけがない。

彼女は、わたし自身が、脳に指令を出せるよう、
「怖くない。」
「気持ちよくなる。」
「あー、そこそこ。」
って、言葉に出して、耳に聞かせるといい、とも教えてくれた。

耳からの情報で、ヨロイを脱ぐというわけだ。

でも、恥ずかしいし、じっくり施術を楽しみたいから、
心の中で、盛大に言いますね、と答えておいた。


わたしは、心にヨロイを着せていて、
うつ病になって、それが崩壊してしまった。

でも、体にまで、ヨロイを着ていること、
今日まで知らなかった。

常に緊張状態で生きてるってことなのだ。
だから、誰かと一緒にいるのがしんどいのだ。

すごいマッサージ師さんだと思った。
そういう観点でアプローチしてくれた人が初めてなのだ。

30代から酷いコリに悩まされてきている。
初めて、専門のマッサージ屋に行ったとき、
「なにこれ! あなた、背中がまな板のようだよ!」と
びっくりされた。

多くの人を揉んでいる人に、
もれなく、「史上最強」と言われて来ている。

筋肉もヨロイだったなんて。

瞑想をして、体がほぐれるイメージをするといいのかもしれない。
しかし、わたしは、雑念が多すぎて、
瞑想が出来ないのだ。
頭の中がいつも言葉でぐるぐるしていて、
強迫観念が強く、
ゆったり瞑想なんて、出来そうにない。

猫たちだって、癒しというよりは、
大切な命を預かってる緊張感が強い。

どうしてる時が、わたしは楽なんだろう?

ちまが部屋にいて、
わたしは一人用ソファに座って、
マツコさんの番組を見てるときとかは、
結構楽しくてリラックス出来てるかも。

こうして、文章を書いているときと、
カラオケで歌ってるときが、発散になる。

われながら、なかなか不自由な心だと思う。

わたしをやってくれてるマッサージ師さん、
華奢な人で、力も、そんなに強くないのに、
無駄な動きが一切なく、
今までで一番、わたしをほぐせる人であることが、
常々、不思議ではあった。

体のヨロイを見抜ける人だったんだ。

この出会いは、大切にしたい。
会うべくして会えた人だ。


夕方、ムギに会いに行った。
小屋で寝ていて、
喜んで出て来て、最近はすぐ脚に登ってくる。
今日は暖かかったので、ムギになにも掛けず、
体を撫でていたらゴキゲンで、
脚の上でぐるぐるローリングして、お腹を見せて、
一番可愛いポーズを何回も見せてくれたよ。

夕べも夜中、呼んで待っていたら、
雨の中、鳴きながら帰って来てくれて、
呼んだ手前、付き合ってやらねばならず、
ムギは降りる気配がなくて、
夜更けに、嫌がるのを、無理に降ろしたのだ。

帰って行くわたしを見つめる視線が痛い。
切ないよ。

明日は真冬なみの気温になり、
もしかしたら雨ではなく雪になるかも、って予報。
小屋に、カイロを入れてやろうと思う。

まだ11月なのにね。

地震やら雪やら心配なので、明日は家に居よう。

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黄昏どきは。

あまり、自由に遊んだことがない。

ド田舎育ちなので、公園とかもなかった。
稲刈りが終われば田んぼを駈け巡り、
小川で魚を捕まえ、芹やつくしを摘み、
裏山に上って水晶を掘り、
沼でザリガニ釣りをやるような子供時代だった。

雪が多い土地だったので、沢山積もると、
近所のお兄ちゃんたちが、カマクラや滑り台を作ってくれた。

春になると、田んぼ一面に
レンゲの花が咲いた。
美しい光景だった。

でも、店も何もなく、買い物には不自由だったし、
大人になっても、飲みに行くとかは、難しかった。
車でしか暮らせない地域だからね。

東京に来て、わたしは楽しかった。
水が合うとはこのことか、と思った。

田舎に帰るのは絶対に嫌だった。
不自由さを知り尽くしているからだ。

夫も含め、リタイヤ後は田舎暮らしを、だなんて、
言う人がいるが、
不便さを知らないからそんなことを気軽に口にするのだ。

わたしは、東京を離れない。
だって、江戸人だったんだもの、ここに居て当然だ。

今の暮らしでは、わたしの帰宅時間を決め付ける相手はいないが、
夕暮れ時になると、
心が落ち着かなくなる。

娘時代は、両親が異常に厳格で、
20歳過ぎても、門限は10時と、相談もなく勝手に決め付けられていた。
電車が一時間に一本しかないから、
宴会に出ても、盛り上がり始める頃には、
もう帰らなくてはならない。
とてもつまらなかった。

楽しい記憶は少ない。

黄昏どきになると、今も気が急くのは、
小さい息子を一人で待たせているという、
あの頃の焦りの記憶だ。

一人でおとなしく、漫画を読みながら、
わたしの帰りを待っている息子。

早く帰って安心させなきゃ、
早く帰ってごはん作らなくちゃ。

わたしはいつも駆け足だった。

でも、家に帰って、息子を抱きしめ、
一緒にお風呂に入って抱き合い、
それはそれで、充分に幸せだった。

愛すること、愛されることを、
教えてくれたのは、息子だ。


愛でもって、受け止めると、幸せなのに、
執着をしてしまうと、人は苦しくなる。

不安定な地位のため、相手を縛りつけようとするのは、
自分の首を絞めることになるのだ。

執着は、愛着とは別のものだ。

わたしも、ムギに執着していた頃は、
軽く錯乱していたと思う。
ムギを探して、朝になるまで母屋の庭をうろついた。

猫が、自分の思うとおりになるわけがない。
ムギにはムギの気持ちがあってのことだ。

そう、猫にだって感情はしっかりある。
人の魂と、どれほど違うだろう?と思うくらい。

夕べは、夕方、わたしのトイレで、無理にムギを脚から降ろしたので、
夜中にも会いに行った。
ムギは庭にいたのか、すぐに来てくれて、
すぐにまた、脚に乗ってきた。

そしてそのまま動かなくなった。
ムギちゃん。ママ、嬉しいけど、どうしよう?
新聞配達のバイクが来ちゃったね。

このままだと朝になっちゃって、パパ起きて来ちゃうね。

仕方がないので、また、降りてもらった。

部屋に帰って行くわたしを、ムギがじっと見つめている。
切ない。

夕暮れ時に、気がせくのは、
今は、猫たちが待ってる、って思うからだ。
早く行ってあげなくちゃ。
早く抱っこしてあげなくちゃ。

息子には、もう、お嫁ちゃんがいる。
帰って来たら、お嫁ちゃんがいて、
毎日一緒にご飯が食べられるのだ。

良かったなあ。
結婚できて、本当に良かったよ。
幸せでいてね。

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緊張の日が来る。

夫が北海道に出張する。
二泊三日、留守だ。

わたしの責任が重くなる。
すごく緊張する。

夫が北海道に行っているときに限って、
色々困ったことが、起きるからなのだ。

東日本大震災の時も。
お姑さんが倒れた時も。
わたしの胆石が詰まって痛くなった時も全部そう。

自分のことは、自分で何とかする覚悟は常にあるので、
それは構わないのだが、
お姑さんのことは困るし、
ムギのことだって、わたしに責任がと思うと、
緊張する。

いつも美味しいお菓子をお土産に買って来てくれるけど、
無事に早く帰って来てもらいたいのが本音。

今日は、夫に誘われてランチに外食した。
株主優待券が今月末で切れるらしく、
来週は土日とも予定が入っているので、
今日、行きたかったらしく、
メールが来て、起きた。

今から起きるので、ちょっと時間かかります、と返事をした。
急いでちまの世話をして、自分も支度をして降りていったら、
夫は花の植え替えをしていて、まだ全然出かけるムードじゃなかった。

どこに何を食べに行くのかも知らされてないので、
ムギのベンチに座って待っていたら、
何で車に乗らないのと聞かれた。
へ?
車で行くようなところなのか。聞いてないし。

台湾風の中華屋さんみたいのに行った。
夫は、好きなマーボー豆腐定食。
わたしは、海鮮あんかけ焼きそばにした。
わたしはおいしかったのだが、夫のはイマイチだったらしい。
杏仁豆腐がおいしかった。

帰りにホームセンターに寄って、
安物の靴を一足買った。
本当は、いいものを買って長く使いたい派なのだが、
足が特殊で、合う靴がないから、選ぶ余地がないのだ。
なので、4000円以内の合皮の靴を、毎シーズン買っている。

食料を少し買ったので、
冷凍にまわしたり、
夕飯の下ごしらえをしてから、
ムギに会いに行った。
ムギ、昼間は出掛けていたが、帰って来ていて、小屋で寝ていた。

すぐに出て来てくれて、
最近はすぐに脚に乗って来てくれる。
体を撫でたら、草の実がいっぱいついていた。
昼間、草むらにいたんだね。

体を拭いて、ブラッシングしてやり、そのあと、
小さいフリースを掛けてやって、まったりと過ごす。

ムギが最も欲しがっているのは、「愛情」だ。

ちまは、地位が安定しているので、
食欲が勝つ。

でも、ムギは、愛情を確認して、安心してからじゃないと、
餌はねだらない。
餌でごまかすことができないのだ。

くっついてまったり幸せに過ごしていたのに、
わたしがトイレに行きたくなって(大)、我慢できなくて、
ムギごめん、と言ってムギを脚から降ろしたら、
ムギはフンフンと文句を言った。
ムギ、すぐ戻ってくるからおかか食べて待ってて!と
小皿におかかを入れて、夫のトイレを借りた。

素早く戻ったのだが、ムギは、行ってしまった。
ああ、ゆっくり過ごしたかったのに。
残念。

今日はスーパーで、鶏のハツを購入。
鶏ハツが大好物のわたし。
切り開いて血抜きしたのを、
塩とガーリックで焼いて食べた。
美味しかった。

自分のことだけやってるのは、とても楽だけれど、
そんなのダメだよね。
家事に参加しなければって思う。

今はまだ、シミュレーションも出来ないような精神状態なので、
無理はしないが、
いずれまた復帰しないと。

消費するだけの自分ではいけないと思う。
ただのお荷物になってしまう。

でも、今はまだ、ちょっと無理。

よしオッケー!って思える日が来るのだろうか。
それとも、誰だってやりたくないことを頑張ってるんだから、
わたしもすぐに頑張るべきなのか?
そこがわからない。

とりあえず、夫の出張中、何も起きませんように。
ムギの世話は大丈夫だけど、お姑さんに何か起きたら困る。

緊張する。

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心が乱れまくる。

携帯電話というものが世に出て、
通話だけではなく、
文字を送ることが出来る世の中になって、
すれ違う切なさや、連絡のつかない不安から、
人は解放された。

いまどきの20代の人は、
待ち合わせをしても会えない切なさを、知らないだろう。

それどころか、いつでも連絡ができるので、
待ち合わせ時間を守らない人が多いという。
それは良くないと思う。

なんでこんなことを書いてるかと言うと、
ムギに会えないとき、
昔の、彼氏に会えない切なさを、思い出してしまうからなのだ。

待ち合わせに現れなくても、ひたすら待つしか方策がなかった。
待っている間のあの切なさや不安感。

相手は猫なのに、
会えないと切なくて、心が乱れまくる。

このところは、リスクを承知で、夕方に会いに行っているので、
ムギはまだ小屋で寝ており、
会えて、脚に乗ってきてくれて、
ラブラブな時間を過ごせている。

今日も、自分の夕飯を先に作ってから、会いに行った。
ムギは小屋で寝ていて、喜んで出て来て、
ゴロンゴロンしたあと、すぐに脚に乗ってきてくれた。

ムギとの逢瀬は、タイミングがすべてだ。

会いに行って、わたしが座るタイミング。
脚にひざ掛けを巻くタイミング。
乗ってきたムギの体をサポートして脚に乗せるタイミング。

少しでもそれを間違えば、ムギは離れてしまう。
絶妙な間合いで、
しかも、余分な物音を一切たてずに進行しないと、
ムギは居なくなってしまう。

だから、ムギと一緒に居るときは、
そういう意味で、緊張している。

乗っている脚を動かさないように。
物音を立てないように。
脅かさないように必死である。

今日は、せっかくラブラブしていたのに、
敵が現れたらしくて、ムギは脚から飛びのいて、
裏の土手に向かい、
大ジャンプをして土手に登ると、
走って行ってしまった。

まだ数分しか一緒に過ごせてないのに。

でも、敵を追っていったとなれば、当分は帰って来ない。

仕方なくわたしは部屋に戻り、
洗濯機を回し、
夫のシャツにアイロンをかけ、
自分の夕飯を食べた。

今日はちゃんと夕飯を作った。
大根とさつま揚げの煮物。
ブロッコリーを固く茹でたもの。
鶏もも肉を焼いたもの。

お肉は、鶏もも肉を一枚買って、
3等分に切って、冷凍しておく。
それを解凍して、クレイジーソルトで焼くだけ。
安上がりで美味しい。

さつま揚げも冷凍してあって、2枚とか使う。
ブロッコリーは時間を計って固めに茹でて、
2~3日で食べる。

こういう暮らし、性に合ってる。
もちろん、お弁当を買って来て、作らない日もある。

食べ終わっても、心がざわつく。
落ち着いていられない。
どうしてもムギに会いたい。

本当に、浮気をしている亭主の気分だよ。

暖かい部屋に、ちまという天使の正妻がいながら、
小悪魔ちゃんの愛人ムギに会いたくて、
心が乱れるのだ。

我慢できないので、会いに行った。
ムギは、まだ戻って来ていなかった。

座って、「ムギ~!」と呼ぶ。
まだ夜も早い時間だから、ちょっと大きめの声で、
何度も呼んだ。

早ければ5分で帰ってくる。
でも、敵と膠着状態なのか、ムギは帰って来ない。

悲しくて、心が真っ青になる。

とても辛い。

でも、部屋で飼えないわたしが悪いのだ。
ムギに非はなく、ムギは一人で必死に小屋を守っている。

だから、応援して気力と愛をチャージしたいし、
わたしもムギから、安心をもらいたい。
勝手だよね。
わかってる。

20分が経過し、あきらめて、部屋に戻ろうとしたら、
キュンキュン、と鳴いて、ムギが帰って来てくれた!

ムギちゃん!
おかえり~!
お疲れさま!
大丈夫?
帰って来てくれたの?

どこかで警戒態勢だっただろうに、
わたしの呼ぶ声を聞いて、わざわざ帰って来てくれたのだ。
いじらしくて、涙が出そうだよ。

ムギはくっついてきて、すぐに脚に乗ってきた。
体を一通り撫でて、怪我がないか調べる。
大丈夫そうだ。
濡れていたので軽く拭いて、フリースを掛けてやった。

帰って来てくれたんだ。
ママが呼んでる、って思って、帰って来てくれたんだ。
愛おしいよ。

そこから、ムギとはべったり密着。
とはいえ、ちょっと降りて、おかかを食べたり、
また乗ってきてグルグル言ったり、
ちょっと降りてカリカリを食べて、また乗ったりという繰り返し。

だんだんグルグルも言わず、わたしの話も尽きて、
ただくっついて、じっと過ごしているだけになる。
それでも、チャージは出来ている。

最初は警戒していたが、ムギは脚の上でウトウトし始めた。
降りる気配はない。
風がないので、そうしていられるが、
真冬になったら、こんなふうにはいかない。

真冬を、乗り越えるのは大変だ。
今年、1月にムギが病気で倒れて瀕死になり、
3月まで、屋内に居させたから、
本当の厳しい冬は、出会った時以来になる。

出会った時が1月で、部屋に入れたのが3月だったので、
最初の真冬の時期を、
外で会って過ごしていたのだ。

あれから、2年になる。

ムギもいつまでも若くはない。
小屋は、万全に暖かくするが、余計に妬まれて、
襲撃を受ける羽目になる。

ムギ、一緒に闘うからね。

もちろん、正妻のちまも大事にしている。
ゆうべ、また吐いちゃったので、
器をななめにはめ込みができる台を注文した。
食べる時の姿勢で、吐くのを押さえられたらいいなと思ったのだ。

ムギも、足が一本だから、
餌の台があったほうが楽かもしれない。
風で飛ばない台と考えると、コンクリのブロックしかないかな。

思えば、猫は、永遠の子供のようだ。

人間の赤ちゃんは、どんどん大きくなって、
世話をやくことが減っていくが、
猫はずっと子供のような感じ。

まあ、自分の子は、何歳になろうが可愛いけどね。

とりあえず、今夜もムギとじっくり会えた。
良かった。

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チャージ!

退院した日は、12時間も眠った。

一晩の入院とはいえ、
疲労はしているのだ。
ちまがいるから起きたが、ほっておいたら、
夕方まで寝てしまいそうな勢いだった。

洗濯を回しながら、自分の夕飯を作り、
夕方、こっそりと、ムギに会いに行く。
あ、ちまには、ちゃんと言ってから行くよ。

ムギは夕方だと、まだパトロールに行かずに、
小屋の中で寝ているので、
大体会える。
会えないときは、ベッドや食器が乱れているので、
多分、お姑さんが来てしまって逃げたあとだ。

昨日、久しぶりにムギに会った。
二日間、来なかったけれど、ムギは怒っていなくて、
きゅ~んと鳴いて、すぐ出て来てくれた。
嬉しかった。

今日はシャンプーに行った。

退院できたので予約どおりに行けることはメールしておいた。
麻酔が効かなくて、オエオエした話をして、笑った。
「この人、話、盛ってるわあと思われたんですね!」と怒ってくれた。

処置が終わって、誰かが、「ストレッチャーを」って言ったとき、
わたしが起き上がって座り、
「自分で帰れるので大丈夫です。」って言ったら、
「いやいやいや。」って、ダチョウ倶楽部みたいになって、おかしかった。
せめて車椅子で帰ってくれって頼まれて、
乗せてもらったにすぎない。

こういう患者さん、ほかに居ないのかなあ。

美容師さんと、そろそろ年末ですねって話してて、
わたしたち、知り合って何年くらいになります?って聞かれたが、
うつ病で記憶があいまいなわたしにはわからなかった。

彼女がまだ入店したてで、研修中だったときに出会った。
だから、あの時いくつだった?と聞いたら、
ああ、もう6年も経ってます!ってびっくりしてた。

そんなになるのか。
それはびっくりだ。

わたしはうつ病になって、髪を洗えなくなった。
再婚してからは、毎日夫と一緒にお風呂に入り、
時々髪を洗ってもらっていたのだが、
アパートに越してからは、お風呂も狭いし、
追い炊き機能もないし、
そのうちに完全別居になって、わたしは勝手であるが、困った。

そんなときに彼女に出会い、
シャンプーをやってくれたのだが、
すっごい、好みのぴったりなシャンプー加減だったのだ。

人生で、ダントツの一位だ。

それまでわたしは、美容院に行っても何も話せなかった。
話したくなかった。
今日はお休みなんですか~?とか聞かれても困るし、
土地にも疎いから、話す内容もない。
本も雑誌も読めなかった時期だったので、
ただうつむいて、黙っていた。

髪型なんてどうでもよく、洗えてない髪が恥ずかしかった。

50肩とういのになってしまい、
完全に、腕があがらなくなってしまった。

そのタイミングで、わたしは彼女を指名して、
月に何回か、シャンプーに通うようになった。

すぐに打ち解けて、いろんなことをいっぱい喋った。
彼女の関西弁が気持ちよく、後ろ向き加減が、ちょうど良かった。

お店では、「あの伽羅さんが喋って笑ってる!」と、
ひそかに評判だったそうだ。

彼女が合格してスタイリストの資格を取り、
しばらくしたあと、店を変わると教えてくれて、
わたしも、彼女だから通っているに過ぎないので、
一緒について店を変わった。

今は、夫の次に、よく会う人である。
そうかあ、もう6年も経ってたなんて、思いも寄らなかったよ。

帰ってきて、シャワーして、
慌ててムギのところに行った。
パトロールに出てしまったら、会えなくなるからだ。

ムギは、小屋で寝ていた。
昨日、ベッドの敷物を、ふわふわなのに替えてやったのだが、
気に入ったみたいで、ちゃんと寝ていた。

わたしがひざ掛けを脚にかけて座ると、
ムギがきゅ~んって鳴きながら出て来て、
コンクリのところで、喜びのゴロンゴロンをする。
ムギおいで~って言うと、すぐにくっついて来てくれて、
このところは、すぐに脚に登ってくる。

手を貸してやって脚に納めると、
ちょっと体を拭いたり、ちょっとブラッシングしたり、
撫でながら、傷などがないかを調べて、
ムギにもフリースをかけてやる。

そうすると、お互いにあったかくて、いい気持ち。
しっとりと脚の隙間にムギがおさまっていて、
あったかくて幸せなのだ。

色々お喋りすると、時々ムギは振り向いて、
ニッコリしてくれる。
撫でている手に、頭をスリスリしてくる。

しばらくくっついていて、ムギが降りて、
座って、ゴッツンコしてきて、
「何かくれ!」と鳴く。

おかかをやり、食べ終わると、車の周りを、パトロールしてくる。
戻ってくると、また脚に乗って来る。

これを3セット繰り返す。
時間にすると、一時間ぐらい。

そうすると、お互いに、気力をチャージできるのだ。

ムギは、一人で小屋を守る気力。
わたしは不自由な心で生きていく気力。

ただ黙ってくっついているだけで、
心が通う。

猫の心と、人間の心、そんなに差はないのでは?と感じる。

息子たちが来て、アパートで4人とちまでワイワイやってた夜、
ムギは庭にポツンと座って、
アパートの玄関を見上げていたという。

翌日、会いに行ったら、会って甘えてくれたが、
あぐ~って、噛まれた。
もちろん、力は加減しているので大丈夫なのだが、
ムギは、ちゃんと、自分の感情を、表現してぶつけてきた。

夫なんて、ダウンジャケットの上からだが、
噛み逃げされたそうだ。

ムギ、寂しかったんだね。
ワイワイやってるの、わかるもんね。
ボクだってあそこに住んでたって、思ったよね。

寂しいとか、うらやましいとかいう感情が、
ちゃんとあるのだ。
犬より、豊かな気がする。

ちまは情緒の安定した子なので、
とても助かる。
素直で、気取りもなく、フレンドリーで、優しい。
天使ちゃん。

ムギは、可愛すぎるワガママな小悪魔ちゃん。
つい、会いたくなっちゃう。
でも、ちまの手前、夫がいるときは、一日一回。
夫が出張だと、心配なので、夕方と夜中に行く。
朝は長女が面倒を見てくれてる。

世話はするけれど、
与えてもらっているのは、人間側だと思う。

ちまムギは、大事な大事な命。

これからも、お互いにチャージしようね。

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謝罪。

病室に戻って来て、
濡れてしまった服を着替えるのを手伝ってもらい、
あとはすることもないので、
音楽プレイヤーで音楽を聴いていた。

すい炎が、起こるかどうか。

あの痛みは、しっかり記憶している。
どこが痛むのか、痛みがどんな風に移行するのか、
しっかり記憶している。

だから、兆候があらわれたら、すぐ、自分でわかる。

体調は落ち着いていた。
痛みは出ない。

なんともない。

水分は、すぐに飲んでかまわないと指示が来たので、
自販機でポカリを買い、
ほんとはダメかもしれないけど、
カップディスペンサーで甘いコーヒーを買って飲んだ。

だって、空腹なんだもの。
病室に戻ってきたとき、ちょうどお昼で、いい匂いで充満していて、
そのときすぐにでも食べられそうな感じだった。

でも、看護師さんに、聞いてみたら、
今夜は絶食なんだって。

コーヒーを買うとき、つい、献立表を読んでしまった。
七五三の特別メニューで、夕飯がすごい豪華だった。

読まなきゃ良かった。
食べられないのか。

リウマチの先生には、インフルエンザにかからないようにと、
強く言われたので、
ずっとマスク着用。
耳にはイヤホンを刺しっぱなしで、外界をシャットダウン。
そうでもしないと、4人部屋は乗り越えられない。

同部屋で、同じ日に入院した人は、
ものすごく親しみをこめた瞳で、丁寧に挨拶してきた。
わたしは、深く会釈だけした。

隣のベッドは、お婆さん。
歳を取ると、いろんな音が出ちゃうんだね。

夕方5時になり、回診で、主治医が回ってきた。
「先生、ありがとうございました。」とお礼を言ったら、
主治医は、恐縮して、
「麻酔が効かず、申し訳ありませんでした。」と、
頭を下げられた。

きちんと謝罪を口にしてくださった。

あんなにしつこく訴えたんだけど、
こんなに効かない患者がいるってこと、
主治医も、内視鏡室の麻酔の人も、知らなかったんだね。
薄ら笑いして、まあまあ、って言ってたもの。

「でも、反射がすごく強いんですね。」とも言われた。
わたしの喉の、拒絶反応がすごいのだ。

今は、歯医者で型を取るとき、
いわゆるセメントが、たった3分で固まる世の中になったが、
昔は、20分くらいかかったものだった。

奥歯の型を取るときなどは、
わたしはオエオエしてしまい、本当に大変だった。

そこは、自分の体質なので、仕方がない。
主治医のせいじゃない。

けれど、こういう患者も実際にはいるんだってことを、
知っておいてもらえたらなと思う。
脅しで、麻酔効きませんよ、って言ってるわけじゃないのだから。

ピンピンしているわたしを見て、夕飯抜きを不憫に思ったらしく、
主治医が急遽、夕飯を手配してくれることになった。

液体ですけど、食べましょうか、間に合うかな?と
時計を見て、電話で手配してくれた。

空腹でお腹がぐうぐう鳴っていたので、それはありがたかった。
食べても、食べなくても、すい炎になってしまうときは、
なってしまうんだもの。
完全に絶食していて、点滴からも栄養を採ってなかったのに、
前は発症してしまったんだからね。

午後6時に、みんなにご飯が行き渡った。
豪華なメニューに驚く声が聞こえた。
いいなあ、特別メニュー。

わたしのご飯が来ないので、ナースステーションに行ったら、
主治医がパソコンに向かっていたので、
先生、わたし、ごはんもらえるんですよね?と聞いたら、
急に頼んだので、今作ってると思いますよって言われた。
はずかし。

でも、食べることは生きることなのだ。

15分くらいたって、看護師さんが運んで来てくれた。
液体かと思ったら、五分粥で、
焼き鮭もついていた。
いいの?

鮭は好きじゃないので普段は絶対に買わないけど、
全部食べた。
おいしかった!

すい炎、大丈夫かなと様子を見ていたが、
痛みは来ないし、内臓も活発に動いているのがわかる。

夜、熱を計ったら、37,1度あった。
これくらいだったら平気。
前にすい炎になったときは、8度超えたからね。

常用の薬は、いつものお薬ケースに入れた状態で、
薬剤師さんに一度渡したのだが、
信用されてるらしくて、
金庫保管の、ハルシオンが入っているのに、
「綺麗に入れてありますねえ。ご自分で管理して飲んでください~。」と、
そのまま戻ってきた。

痛みが出ない状態で、夜になり、
朝の血液検査の結果で、退院できるかが決まることになり、
消灯のあと、睡眠薬一式を飲んだ。

寝られるか?と思っていたが、
意外に、11時くらいにストンと寝付いた。

目が覚めて、よく寝た、朝だ、と思い、
携帯を見たら、
まだ3時半だった。

ちょうど4時間半寝て、きっぱり目が覚めてしまった。
もう眠れない。

トイレに行って、
仕方がないので、ただ音楽を聴いていた。

なかなか時間が経たない。

6時になり、明かりが付いた時にはホッとした。

6時半くらいに採血に来たが、
痛みも熱もないので、多分帰れるだろうと思っていた。

朝の回診で、主治医が、
血液検査で異常がなければ、午前中に退院です、と言ってくれた。

朝ごはんは、全粥。
おいしい。
嫌いなお粥でも、それしか食べられなければ、とっても美味しい。

9時くらいに、日勤の看護師さんが来て、
退院が決まったと言ってくれた。

良かった。
ちまが不憫なので、帰りたいのだ。
安心した。

これで、一連の、胆石騒動は、終了した。
これでもう、胆石の痛みに、怯えなくていいのだ。
嬉しい。
長かった。

わたしは荷物をまとめた。
でも、前日に退院が決まっている人が優先されるので、
前回よりは、かなり事務手続きに時間がかかった。

それでも、何の手違いもなく、スムーズに、
退院することができた。

バス停から家までは商店がないので、
院内のローソンで、サンドイッチやクロワッサンを買って、
バスで帰った。

行きも帰りも、ギリギリ雨にならず、助かった。

階段を登り、ドアをあけて入る。
ちまのお出迎えはない。

引き戸を開けて入ると、ちまは、わたしのベッドサイドの、
自分のゴージャスベッドで、眠っていた。
寝ぼけまなこでわたしを見つめた。

ちま、ママ帰って来たよ!

ちま、特に驚かず、特に喜ばず。

でも、夜、夫に聞いたら、
ちまは前夜、必死に夫に登って、抱っこを要求し、
必死に顔を舐めたという。

学習したんだね。

ママが帰って来ない時があって、
その時は、パパにすがって生きるしかないって。
普段は絶対に夫を舐めたりしないのだから。

その日はムギのところには行かないで、
ちまとゆっくり過ごした。
一緒にお昼寝した。

今回、恐怖がすごくて、
いろんな人に、いっぱい励ましてもらった。
残念ながら、麻酔は効かなかったけれど、無事に終わったし、
主治医が非を認めて頭を下げてくれたので、
わたしとしては、不満はない。

とにかく、
胆のうと、胆石が、わたしからなくなったのだ。

あとは、心の回復に努めましょう。

ありがとうございました。

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だから言ったでしょ。

胆管にはめられた管を、
内視鏡で抜くための、一泊入院。

これは、すい炎を発症してしまう可能性があるからだ。
発症してしまったら、2~3日は入院になる。
なので、もしそうなっても大丈夫なように、
しっかり荷物を作った。

心配性なわたしは、減らすことが苦手で、
詰め込みには苦労した。

火曜日の10時半に入院した。
今回は、一泊で帰れると信じて、4人部屋。

案内されて、荷物をばらして引き出しとロッカーに入れ、
着替えていると、
実習生さんが、点滴のルートを確保しに来た。

わたしは肉厚で、血管がわかりづらいので、
実習生さんで大丈夫か心配だったが、
上手にやってくれたので、ねぎらっておいた。

その日の内視鏡の予約の人が終わってから呼ばれると聞いていたので、
さて、しばらくダラダラするかと思ったら、
看護師さんが来て、
「もう呼ばれたので、今、点滴つなぎます。」とのこと。
慌てて点滴をつながれて、
一人で行った。

すると受け付けの人が、「一人で来たの?」とびっくりして、
外科に電話して聞いていた。
普通は看護師さんが送って来てくれるらしかった。

処置室に入ると、麻酔を担当してくれる技師さんがいた。
「麻酔、効きにくいんですって?」と言われたので、
「普通の人の、2.5倍を打っても、効きませんよ。」と答えたが、
技師さんは薄ら笑いを浮かべて、
そんなバカな、という顔をした。

わたしはハンドタオルを持っていっていて、
これを握っていたいと申し出たのだが、
「意識なくなっちゃいますから、手から離れますよ。」と、
看護師に取り上げられた。

だからさ、わたしは普通じゃないんだってば。
意識無くなったこと、ないんだってばさ。

そこに、主治医が登場。
主治医を見ると、とても安心する。
「よろしくお願いします。」と言ったら、
「手早くやるからね。」と言ってくださった。

仰向けで一応写真を撮って、
体内に管が入っていることを確認。
まれに、自然に出ちゃう人もいるそうだ。
いいなあそういう人。

喉の麻酔薬を口から喉にためて、
しびれて来たところで飲み込む。
これも、あんまり意味ないんだよね。

横向けに寝て、心電計と血圧計をつけられ、
いよいよ、点滴に麻酔が入れられた。
「とはいえ、5ミリから行ってみますか。」と技師さんが言いながら打つ。

もう、意識がなくなるくらい思いっきりやってください、と言ったら、
そこのギリギリの加減が難しいのだと言った。

マウスピースを咥えて、
いざ挿入。

おええええ~っ!

おえええええ~っ。

おえええええええ~っ。

ほら見ろ、全然効いてないじゃないか!
あんなに言ったのに!

息継ぎができないくらいの激しいオエオエ。
ぼろぼろ涙も出る。

それでも、管をはめるときは、40分くらいかかったが、
今回はただ、引っ張って抜くだけなので、
15分くらいのことだった。

間断なくオエオエが続く。
ひどいよ…。

最後に一際おおきくえづいて、
抜けた。

終わった…。

苦しかった。

でも、管を入れたときみたいに、時間が長くなかったので、
消耗もそんなに激しくなかったし、
何をやられてるのか理解していたし、
終わった安堵感もあって、
わたしはすぐに起き上がった。

誰かが、
「病棟からお迎えに来てないよ。ストレッチャー用意して。」と言ったので、
わたしは、
「全然歩けるので、大丈夫です。一人で帰れます。」と言ったら、
いやいやいや、と止められた。

せめて車椅子で帰ってくれと言われて、
用意された車椅子にひょいっと乗って、
自分で足を乗せる箇所を上げていたら、
今回もまた、誰かが言った。

「本当に、麻酔、効いてないんだ…。」

だから言ったでしょ!
効かないって、何度も何度も、言ったよね?

車椅子で帰って来たら、担当の看護師さんが出迎えてくれた。

「もうお水飲んでも大丈夫ですかね?」と聞いたら、
麻酔が効いてないことにまたびっくりされ、
すぐ先生に聞いてみますねって言ってくれた。

喉の麻酔だって、あんな少量ではどうにもならない。

ちょうどお昼ごはんの時間帯で、
病室にはいい匂いが充満していた。

長くなるので、続きます。

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戻りました。

胆管に入れた管を抜く処置を終え、
一泊の入院で、
無事退院できました。

帰ってまいりました。

とはいえ、まだ少し様子は見たほうがいいと思うので、
また明日、改めて記事を書きます。

応援ありがとうございます。

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耐えてきます。

ゆうべはムギにも会えず、
心がざわついて、明け方まで寝付けなかった。

とうとう、胆管の管を抜く日が来てしまった。

抜いてしまえば、
一連の騒動は終了。

晴れて終了になるのだが、
最悪な病院で、なんの説明もなく、
黙って管を入れられたあの手術の恐怖から、
抜け出せないままだ。

胃カメラ程度の麻酔なら効きませんから、と何回も言ったのに、
麻酔が効かないまま、
説明もなく、管がはめこまれた。

痛みに悶絶しているのを、
押さえつけられて、無理に入れられたのだ。

そのあと、すい臓が炎症を起こし、
ひどい腹痛と熱、
お腹がパンパンに腫れた。

それもスルーされ、
翌日になって、痛みを訴え続けるわたしをいぶかしんで、
再三の採血がされて、すい炎が認められ、
黙って、点滴が、足されてあった。

痛みと恐怖、
そして何より、「無理解」という暴力。

そいつに、わたしの精神はやられた。

それすらも理解してくれない夫にもやられた。

確かに、経験のないことについては、理解は難しい。
それは誰しもが同じだ。

けれど、優しくしてあげることとか、
寄り添ってあげることとかは、
出来ないことではない。

しかしこれも、人によりけり。
出来ない人がいるということも、よくわかった。

だから、いかに自分が今、
恐怖を抱えているかなんて、夫には話さない。
聞いてもらえないし興味もないだろう。
飲み会のほうが大事なようだ。

夕方、ムギに会いに行った。
ムギは小屋で寝ていて、
小さく、きゅ~んと鳴きながら出て来て、
くっついてくれた。

しばらく撫でると、すぐ、脚に乗ってくる。
甘えてくれるのだ。
可愛いなあ。

あまりわしゃわしゃ撫でられたくはないようなので、
小さいフリースを掛けて、ただくっついて過ごす。
やがて、満足すると、自分で降りて、
「何かくれ!」と鳴く。

おかかを食べて、カリカリをすこし手から食べたら、
パトロールに出掛けて行った。

ムギはわたしから愛情のチャージを受け、
わたしもムギから、勇気をチャージされた。

明日の天気予報を見て、
入院の荷物をもう一回作り直した。

万が一、一泊では帰れなくなっても、
誰かに来てもらわなくて済むよう、
3日分くらいの荷物を持って行く。

雨らしいが、行くまでに止んでもらいたいなあ。
バスで行くからね。

友人やいとこから、
いたわりと励ましのメールが届いた。

ありがたい。

寄り添ってもらえて、ちょっと落ち着いた。
夕べのほうがもっと辛かった。

ちまを抱っこして、撫でて、
明日の夜は、ママ、帰って来ないよ、と説明した。
ちまのゴロゴロが、ぴたっと止まった。
わかったんだね、ちま。

ちまを一人にしたくないから、
一泊で帰って来たいけど、
こればっかりは、わからない。

でも、主治医を信じる。
それしかない。

きっと酷いことはされないと思う。

今夜はもう、ムギのところには行かず、
ちまとベッドでラブラブする。

ちまが「正妻」。
天使ちゃん。
ムギは「愛人」。
小悪魔ちゃん。

二人のもとに、一刻も早く帰って来れますように。

耐えてきます。

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蜜月。

夕べ、夜中にもムギに会えた。
敵を撃退できたのだろうか?
小屋で寝ていて、わたしが座ると、
軽く車の周りを見回って来て、
戻って甘えてくれた。

ちょっとナデナデすると、すぐに脚に乗ってきてくれる。
とはいえ、遠慮がちにそーっと乗って来るので、
抱き上げて、いい場所に乗せてやるのだ。

頭をわたしの足の甲にあずけて、
リラックス。

誰にも邪魔されない夜中。
二人きりでひっそりと過ごす、蜜月。

春にムギを怒らせて、
ずーっと拒否され続けていた時期。
何ヶ月あったかな。
長かった。
辛かった。

離れたところに座り、刺激しないように接して、
小皿におかかを入れて、
手を目いっぱい伸ばして、ムギの近くに置いた。
そんなことを、何ヶ月も続けた。

拒否されているのは、辛かった。
悲しかった。

でも、ムギにはムギの気持ちがあるから、
勝手にお風呂場に入れたり出したりされて、
きっと怒っちゃったんだよね。

ごめんね。

荒天の時は、ムギを保護したい。

台風の日、余りのことに、キャリーバッグを出してきて、
ムギを呼んだ。

ムギは返事をしてくれた。
いるのだ。
多分、物置小屋の下とかにいて、
わたしを見て、声を出しているんだ。

でも、いくら、おいでと呼んでも、出て来てはくれなかった。
キャリーバッグが見えたんだろうね。

保護して安心したいと思うのは、
人間のエゴ。
安心したいなら、一緒に暮らすしかないのにね。

だから、もう、安易には保護しない。
ムギの本意ではないと思うから。

会えた時に、いっぱいラブラブしようね。

今日も宵の口に行ってみたら、
ムギは小屋で寝ていた。
出て来てくっついてくれて、
一通り、撫でると、脚に乗って来る。
抱き上げて乗せる。

今日は風もなく、寒くなかったので、
フリースをかけないで、背中をずっと撫でていたら、
ムギが振り向いて、あぐーって軽く手を噛んだ。

そうなの?
撫でなくていいのね?
フリースをかけて、二人きりで、
ただぼんやり過ごした。

ムギ、愛情をいっぱいチャージしてね。

火曜日、とうとう、恐怖の内視鏡。
朝、入院して、
その日の内視鏡の予約の人が終了したら、
呼ばれて、わたしが処置を受ける。

すごく怖い。
怖くてたまらない。

なのに、夫は、この前は、出張が入っちゃったんだよね~と言い、
出張がなくなったとなったら、
水曜日、飲み会なんだよね~とか言っている。

そんなに、飲み会って重要なのか?
ちまの世話より、
わたしの具合より、
飲み会は重要なのか?

その週には念のため、予定を入れないって話になってたのに、
実際はこんな感じで、
いかに、わたしが軽視されているかが、歴然としている。

わたしの体調になど、夫は興味がない。
だからもう、わたしも言わない。

そのかわり、因果は巡るのだ。
それを覚えておいてもらいたい。

日曜の午後、夫が買いだしに行こうとしたら、
車のキーが行方不明だったそうだ。

買出しに行くけど、って電話をもらってから、
出発するまでの時間がすごく長かったから、
どうしたかな?と思ってはいた。

キーは、当然、お姑さんの仕業。

最初は、金庫を開けて中をぐちゃぐちゃにしてしまったので、
何回も夫はそれに耐えたのだが、
とうとう、金庫の鍵を取り上げた。

そしたら、その代わりに、
書類ケースや、冷凍庫などが、ぐちゃぐちゃに。

玄関の鍵も、しょっちゅういじって、
要るものがなく、使わないものが出ていたりしていた。

車のキーは、夫がお姑さんの部屋を、家宅捜査して、
ウェストポーチの中から、発見したそうだ。
わあ、よく見つけられたね。

それで出発が遅れたらしい。
すごいストレスに耐えているんだね。

車のキー、あなたの部屋に保管したら?と言ったら、
例えば、隣家が火事で、
車を移動させなければならないときに、
家に、お姑さんしかいなかったら、
車のキーが、目に付くところにないのはまずいとのこと。

そうか。
じゃあやっぱり、玄関にわかりやすく置いておくしかないのか。
色々大変だなあ。

正気と狂気が入れ替わり立ち替わりなので、
たまにしか会わない人には、
狂気が見えない。

だからお姉さんにも、わかってもらえない。
夫が一人で頑張っている。

今日は頼まれて、シャツのアイロンをかけた。
わたしは日曜日は予定入れてないから、
毎週やるよ?と言っておいた。

夕べは、寝る前に下剤を飲んだら、
朝方、ひどい腹痛に襲われ、
ベッドに突っ伏して、うんうん唸った。
黙ってはいられない痛みだった。

その姿勢で寝落ちしていたので、また寝なおしたが、
ずっとお腹の調子が悪い一日であった。

さて、寝る前に、またムギに会いに行きます。
いるかな?

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前向きなんて無理。

この一年は、
ムギが倒れたことに始まり、
辛いことだらけの一年だった。

自分もずっと不調で、その体調の悪さが、
胆石によるものだと判明するまで、
夫からは仮病扱いされた。

胆石症を発症して、リウマチの治療をやむなく停止。

リウマチは悪化し、指が痛くて辛い。

火曜日には、内視鏡で、
胆管にはめられた管を抜く処置がある。

もう、これが辛くて怖くてたまらず、
憂うつになっている。

火曜日なんてもうすぐだ。
怖い。
きっと苦しむんだ。
そしてそれは夫には理解されない。
苦しんでいる姿を、見たことがないし、
話しても、ろくに聞いてないから。

結局、人は孤独なのだ。
そういうものだ。

わたしの父と母は、
二人ともが、59歳の時に、
大きなガンの手術をしている。
父は胃の五分の四を切除し、抗がん剤もやった。

母は大腸の、横腸を40センチも切除した。
二人とも、命にかかわる大病だったと思う。

そこから這い上がり、二人で全国を旅行しまくった。
その気力はすごいと思う。
行ってない県はない。文字通り、全国を回った。

青森に行ったら、毎日ホタテばかりで、
嫌になったという話を聞かされて、
当時、極貧で、ホタテなんて、
大好きなのに食べられなかったわたしと息子は、
なんて贅沢なんだとうらやましく思った。

父からの手紙には、いつも思いやりが溢れているが、
その強いポジティブ思考にだけは、ついていけない。

前を向いて、笑って、と言われたって、
体が治っても心は治らないのだ。

そこがしんどい。

今年は大晦日に帰省するが、
元気にふるまわなくてはならないので、
疲れると思う。

息子と一緒に行動し、
母とは、二人にはならないようにする。
息子も了解してくれた。


昨日、ムギには夕方会えたのだが、
夜中、寝る前にも行ってみた。
ムギが珍しく、小屋で寝ていた。

前に座り、「ムギ、寒いから出てこなくていいよ。」と言って、
しばらくムギを眺めた。

いてくれるだけで、ありがたい。

帰る前にと思い、スープを小皿に出して、
小屋の中に差し入れてやった。
喜んですぐ飲んだ。

すると、恩義を感じたのか、律儀に出て来て、
わたしの脚に乗ってきた。
あらあ。ムギちゃん。くっついてくれるの?

ムギを脚に乗せ、フリースをかけてやり、
その下で、もふもふする。
ムギはずーっと、ゴロゴロ言っている。

夜中はずっと警備に行っていて、
秋からは、夜中にゆっくり会えたことはない。
ほとんど留守で、呼んで帰って来てくれても、
10分くらいしか居てくれなかった。

それが珍しく、夜中にラブラブできた。
いつまでもムギは乗っている。

嬉しいよ。
可愛いよ。
でも、ムギ、もう3時になっちゃった。

しっとりとおさまり、頭をわたしの足の甲に預けて、
のんびりしているので、降ろせない。

でももう、このまま朝になっちゃうからと思い、
わざともごもご動いて、居心地を悪くした。
ムギは自分で降りて小屋に入った。
それで帰って来た。

土曜日は夫が出掛けていて留守で、
夕方行ったら、まだパトロールには早い時間なのに、
ムギはいなかった。
小屋から飛び出した形跡があり、
お姑さんが行ったのではないかと思った。

仕方がないので一旦帰り、
洗濯して夕飯を作って食べ、
そのあと行ってみた。

ムギは帰って来ていて、小屋で寝ていた。
すぐに出て来て、くっついてくれた。
脚に乗ってくるので、また乗せて、ラブラブした。

外での暮らしは、気温とか雨とか風とか、
本当に過酷だ。
でも、一番しんどいのは、敵がいて、襲撃されることだ。

そのストレスさえなかったら、
もっと楽なのにね。

けなげに頑張っているムギが愛おしい。

最近、ムギがわたしになついているので、
夫は気に食わない。
朝、ムギに会いに出ても、夜通しの警備で疲れているムギが、
小屋から出て来てくれないのだそうだ。

それは、仕方がないよね。
命がすり減る思いで警備してるんだもの。

さっき、酔っ払ってやってきて、
もうムギの世話はやってくれという。
完全にいじけモード。
酔っていて夜遅い時の夫は、とても困った人になる。

シラフで朝だと、別人なんだけどね。

ムギは、ずっと見ていられるわけではないので、
お互いの情報の共有が大切なのに、
わたしとラブラブしてるのは、気に食わないらしい。

それは夫が圧倒的に忙しいから、しょうがないだけだ。
ムギはいつだって、パパ第一なんだから。

酔って、ぐじぐじ言われても困る。
わたしは、わたしで、いっぱいいっぱいなのだ。

さて、寝る前に、ちょっとムギを見てこよう。
夫が今夜は世話をしないと言ったので、餌をあげなくてはね。
居るといいな。

元気で、少しでも安らぎを感じてくれたらいいなって思う。

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自分にある狂気。

わたしのうつ病は、
あまり、軽いほうではない。

重篤ではないが、回復の見込みがない。

これは、病気であるとともに、
気質でもあるからだ。

無理を重ねて、自分に合わない生き方をしてしまい、
心も体も、
挫折したのだ。

今の、病気のわたしが、本来のわたしだ。

人とうまくやれない。
複数人と会うことは無理。
愛情の分配も下手。
恩知らず。

これが自分なのだ。

だからこうして、一人でささやかに暮らしていると、
気持ちがやすらぐ。
買ってきた野菜を下ごしらえしてストックし、
一人分の夕飯を作り、
お腹がすいたら、食べたい時に、食べる。

たまに掃除をし、洗濯をし、
居心地の良い部屋でゆっくり過ごす。
最高の幸せ。

けれど、自分の中に狂気があることを、わかっている。

ムギを襲う猫を、わたしは殺しかねない。

恩知らずだが、
ムギとの逢瀬を邪魔するお姑さんに、いい顔は出来ない。
無視すると決めた。


認知症を患ったお姑さんの言動にも、
狂気は感じる。
わかるのだ。
意味不明な行動の意味は、さすがにわからないが、
とがめられて、怒り狂う気分は、わかる。

うつ病も、認知症も、
これは、仕方がない。

不養生でなったわけではないのだ。

治せない。

だから、それに向き合う家族は、大変だと思う。
夫は、うつ病のわたしと、
認知症のお姑さんを抱えて、
一人で本当に大変だと思う。


夕べは思ったよりも雨が激しくなり、
風も強かった。
夕方、一緒に過ごせたが、夜中にまた、ムギを見に行った。
呼んで待っていたら、
ムギが帰って来てくれた。

でも、ムギのリビングには雨が吹き込んでいて、
並んでくっつくことも出来ない。

車の下で、ムギが甘えた声で鳴く。
帰ってきてくれたのに、
どうしてやることもできない。
ママが車の下にもぐれたら、一緒に過ごせるのにね。

ごめんよムギ。
こんな過酷な環境なのに、居てくれて、
帰って来てくれてありがとう。

仕方なく別れて、わたしは部屋に戻った。

ムギは、朝になっても小屋に戻っておらず、
わたしがお昼に見に行ったが、まだ留守だった。

こんな雨のあとで、ムギはどこで過ごしているのだろう。
心が痛む。

暗くなるのを待った。
お姑さんが、夕刊を取り込む音を確認してから、
そーっとガレージに向かった。

小屋からムギのシッポが出ていた。
わたしは黙って、ムギのリビングを拭き掃除した。
びしょびしょだ。
北側に、壁があったらどんなにいいだろうと、毎回思う。
吹き抜けのガレージだから、
雨も寒さもしんどいよね。

拭いている間、ムギが一言も喋らないので、
心配になって、シッポを触ったら、
「きゅ~ん。」と小さく鳴いた。
良かった、具合が悪いのかと心配しちゃった。

拭き終えて、いつものように、敷物を敷き、
座椅子をセッティングしたら、ムギが出て来た。
車の周りをパトロールしてから、来てくれた。

ムギ、会えたね。嬉しいね。

体を撫でると、草の実だらけだった。
ムギ、草むらで一晩過ごしたんだね?
濡れない特別な場所を、知ってるんだね。
でも、小屋で寝れば暖かいのに…。

ブラッシングして草の実を取った。
いっぱい撫で撫でする。

すると、ムギからわたしの脚に乗って来た。

くっつくと、あったかいってこと、覚えたんだもんね。
小さいフリースを掛けてやって、
ぬくぬく。
頭をくるくる撫でた。

ムギが時々振り返って、ニッコリしてくれる。
わたしの手に頭をスリスリして甘える。
大きな声でゴロゴロ言っている。

甘美なひととき。

幸い、お姑さんが来なかった。
助かった。

ムギが満足するまで、脚に乗せていられた。
ムギに、気力をチャージ。
愛されてるってこと、感じて、信じて欲しい。

足りたと見えて、降りて、「何かくれ!」と鳴くので、
おかかをやった。
嬉しそうに食べて、軽くパトロールに行く。

戻ってきたので、シーバという餌を手からあげる。
少し食べたら、満足して、自分で小屋に入った。

こんな風に会えると、満足する。
気力と体力を、チャージしてやれたように思う。

もちろん、過酷な状況であるのは、変えがたい事実だけれど、
ムギが居てくれることに、毎日感謝する。

お姑さんが来なくて、本当に助かった。
わたしの中の、狂気を発動させなくて済むからだ。

怒りをどう扱ったらいいのか、わからないので、
とにかく、接触したくない。
恩知らずで、申し訳ないが、
精神衛生上、そう思ってしまうのだ。

これからも、来ないで欲しい。
毎日祈るような気持ちでいる。

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最も痛むのは心。

病気をして、いろんな痛みを経験した。

胆石の痛みは、
夜中だったし、夫は出張で留守だし、
不安感を伴う痛みとしてインプットされた。

それも、来週、管を抜去してしまえば、
サヨナラになる。
もう少しの辛抱だ。

リウマチで、指が痛い。
ぶつけたりすると声が出る。
手首も膝も痛い。
食器を洗うとひどく痛む。
膝が辛いので、一人用ソファを買ったのは正解だった。

夕べ、夜中には、ムギには会えなかった。
バトルしていたので、怪我がないか、確認したかったのだが、
会ってくれないのでは仕方がない。

毎日、毎日、ムギが心配だ。

夏場は、夜中に会ってくれて、
誰にも邪魔されずに過ごせたのだが、
寒くなるに従い、ムギはまた狙われるようになり、
夜中は警備に忙しく、会ってくれない。
気を抜けないようだ。

寒い夜こそ、暖房の入った小屋で寝て欲しいのに、
襲撃に備えて、ムギは厳戒態勢。

大丈夫だろうか。
夕べの野良猫は、明らかに弱そうで、
ムギのほうが優勢だったが、
あいつら、複数で襲って来るから、油断ならない。

夫に、朝の様子を聞いた。
ムギはちゃんと帰って来て、小屋で寝てくれているらしい。
でも、朝はもう疲れてるし眠いので、
出て来てくれないようだ。

今日はわたしは出掛けていて、帰宅してシャワーして、
すぐ、ムギに会いに行った。

今日からは、お姑さんを、無視する。

すごく失礼だと思う。
でも、もう、いい顔は出来ない。

ひどい嫁なのは、今に始まったことじゃないので、
もうどんなに嫌われてもいい。
ムギとの逢瀬が大事だ。

ガレージに入っていくと、
ムギは小屋の中で寝ていた。
ムギちゃん、と声をかけると、きゅ~んと小さく鳴いて、
喜んで出て来てくれた。

なのに、座るときに、懐中電灯を落として、
大きな音を立ててしまった。

ムギが、逃げてしまった。

ああ。
自分のバカ!
焦らなくていいのに!
せっかく出て来てくれたのに!
バカバカ!

自分を責めて、心が真っ暗になった。


心の痛みが、どんな痛みよりも、苦しい。
怒りも、絶望も、失敗も、
本当に苦しくて、自分をどう扱ったらいいのかわからなくなる。
気が狂いそう。

ただ、待つしかない。

わたしはじーっとムギを待った。
辛い辛い辛い。
会いたい会いたい会いたい。

20分くらい待って、
ムギがキャッキャといいながら帰って来てくれた!
ムギちゃん!

でも脇をすり抜けて、裏をパトロールに行ってしまった。

ママが待ってる姿は見たので、きっと帰ってくると信じて、
またしばらく待ち続けた。

やがてムギは戻って来てくれた!
今度は慎重に。
音を立てないように、そーっと。

ムギはわたしの横に寝転んで、
一番可愛い、悩殺ポーズを見せてくれた。
かわいいいい~。

お腹をもふり、傷とかがないかを確認。
背中も、首も、シッポにも触って、
無事を確認。

ムギが座って、わたしにスリスリして、
愛情のゴッツンコをしてくれる。

そのあと、ムギ、脚に登って来てくれた。
くっつくとあったかいってことを、覚えたんだよね。
すかさず抱き上げて、一番しっくり来る位置に乗せた。
フリースを掛けてやり、
頭を撫で撫でしながら、
ムギをいっぱい褒める。

ムギ、毎日頑張って偉いよ。
また、ママが一緒に闘うからね。
ムギ、かわいいよ。
エネルギーをチャージしてね。

幸いなことに、お姑さんが来なかった。
助かった!
ムギが足りて、自分から降りるまで、乗せていられた。

すごく心が安らいだ。
多分、ムギもだよね?

おかかをやり、食べると、パトロールに出掛けて行った。
朝、もらった餌がそのままだったので、
応援の気持ちを込めて、
おかかの、粉になっちゃった部分を、ふりかけた。

ムギが戻って来て、そのカリカリをもりもり食べた。
体力・気力ともに、蓄えてね。
ムギ、パパとママがついてるからね。

わたしの自己満足ではあるが、
ムギに会えて、じっくり付き合えて、
今日は心が穏やかになれた。

すごく救われる。

ねこたちの、世話はしているが、
救われているのは、わたしたち人間のほうなのだ。

心の痛みを吸ってくれるのは、また、心なのだ。

お姑さんのことが怖いけど、
心を鬼にして、無視させてもらう。
夫にはすまないと思う。
ごめん。

でも邪魔されたくない。
夜中にはもう、会えないのだから、
夕方の逢瀬を邪魔されたくない。
来ないで欲しい。

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怒りをどうしたらいいのか。

8月に緊急入院して以来、
久しぶりに、リウマチの診察に行ってきた。

事前に血液・尿検査があるので、
朝に起きて病院に行かなくてはならない。

今はまだ、セロクエルを足してようやく寝ているので、
起きることがしんどくて、
ちまに起こしてくれるよう頼んで寝た。

アラームが鳴ってわたしがもごもごすると、
ちまが胸に乗って、起こしてくれるというシステム。

昨日よりもさらに風が強くて、寒かった。
ムギの小屋に、暖房を入れておいて本当に良かった。
冬のコートで出掛けた。

胆石で、嫌な思い出ばかりになり、
この病院に入ると、嫌~な気分になる。

リウマチの先生は他の大学病院から来ている先生なので、
安心だが。

検査をしてから、一時間以上待った。
本を読んではいたが、眠くて頭に入らない。

血液検査の結果では、炎症反応は下がったそうだ。
しかし、通常の治療だと、
もっと下がった状態になったのち、半年間、その治療を続け、
再燃しないことを確認してから、減薬となる流れだそうで、
途中、治療を中断してしまったわたしは、
またもう一回、やり直しになるとのこと。

指の関節が痛く、痛いと言わなくても、
先生には、その、きしみやひっかかりが、わかったらしかった。

長く治療することになった。
残念だが、仕方がない。

免疫を抑制する治療なので、
インフルエンザに感染すると、重篤化するので、
ぜひ予防接種を受けるように言われた。
来月の診察日に受ける。

マクドナルドでランチして、
夕飯のお弁当を買い、
帰宅して、崩れるように眠った。


夕方起きて、洗濯をする。
耳をすませて、母屋の音を聞く。

お姑さんが出て来て、夕刊を取り込み、
そのあと、しばらく、玄関ドアをガッチャンバッタンと開け閉めしていた。

ムギが逃げ出して行く姿が見えた。
可哀想に、安心して寝ていられないんだね。

ガッチャンバッタンが終わったのを確認してから、
ムギに会いに行った。

夜中は、ムギは警備に忙しくて、このところ、会えてない。
夕方だと、まだ小屋で寝ていて、
警備に出るのはもっと後の時間帯のようなので、
割とゆっくり会ってくれるのだ。

ただし、そこには、お姑さんが来てしまう、という、
ハイリスクが伴っている。

来ないでくれ!と祈りながら会いに行く。

ムギは小屋に居て、わたしが敷物を出したりしていると、
喜んで出て来て、きゅんきゅん鳴いた。
ムギ、会えたね!
嬉しいね!

今日は木枯らし一号だったらしく、すごい風が北から吹き降ろしてくる。
ものすごく寒い。

ムギもさすがに、これは無理と思ったらしく、
自分から、わたしの脚に登ってきてくれた。
可愛い。
素早く、ひざ掛けをかけてやった。
端っこを太ももで挟んで、隙間風を防ぎ、
ひっそりと、二人で風に吹かれてすごしていた。

すると、母屋の中で明かりがともり、
ああ…と思うと、やっぱり、
お姑さんが出て来た。
庭には行かずに、まっすぐに、車の後ろに来た。
最初から、ムギ目当てだということだ。

「寒いのに。」と言われて振り向くと、
襟のないTシャツに、カーディガンを羽織った軽装のお姑さん。
ムギがもぞもぞと動く。

「家に入ってもらえますか?」と言ったら、
お姑さんは、
「あら、わたしなら大丈夫よ~。」と言いながら、
どんどん近寄って来た。

ムギ、もう怖くてじっとしていられない。

「そうじゃなくて、おかあさんが来ると逃げちゃうんですよ!」
つい、声をあらげた。

いつもかも、そうじゃないか。
会いに行っては逃げられているのに、
毎日、こうして見に来る。

ムギは逃げてしまった。

悔しい。
腹立たしい。

声も立てず、あかりもつけず、
履物も隠して、二人でこっそり過ごしているだけなのに、
いつもこうして邪魔されて、
ムギの居心地が悪くなってしまう。

もう、ムギは戻って来てくれなかった。

わたしは、はらわたが煮えくり返った。

せっかく会えたのに!
せっかく膝に乗って甘えてくれたのに!

夜の警備に向けて、エネルギーと気力を注入してやりたかったのに!

この怒りを、どうしたらいいの?
どう収めればいいの?
もし二度とムギに会えなくなったら、どうしてくれるのよ!

部屋に帰ってきて、わたしはセロクエルを2錠飲んだ。
正常ではいられない。
この怒りを、いったいどうしたらいいのか。

夫は多分、毎日、こうしてなんらか、怒りを持ったり、
ストレスを抱えているのだ。
でも、黙ってはいられず、夫に対して、
怒りで煮えくり返る心をメールした。

お姑さんは、認知症が入っているので、
何を言っても無駄なのだ。
「ムギのところに行くな。」と、
あまりにもしつこく言うと、
逆に、「ムギ」がインプットされて、反対の行動をとる恐れが多い。
だから言えない、という夫の意見はもっともだ。

じゃあ、この怒りはどうしたらいいのよ!


薬の力を借りるしかない。
そして、接点を少なく保つしかないと思う。

気を紛らわすために、見たくもないテレビを見て、
お弁当を食べた。

すると、外で、「ぎゃあああ~っ!」という、
猫の叫び声がした。

慌てて羽織って、出て行った。
ムギが、柿の木の下の、ブロック塀の上に立っていた。
「ムギ、大丈夫?」と声をかけると、ムギがこちらを向いた。
「ムギ、ママだよ。行こう?」と声をかけて、
ガレージの奥のムギのリビングに行った。

座って呼んで待ったが、ムギは来ない。
パトロールに行ってしまったかと思い、帰ろうとしたら、
ムギは、車の横に座っていたのだ。

ムギ、どうしたの?としゃがんで声をかけると、
ムギはわたしを見つめて、
きゅううううん、にゃおうううん、と、文句を言う。

どうやら、怒っている様子。
そうだよねムギ。せっかく二人でラブラブしてたのに、
邪魔されちゃったもんね。

また戻って、ムギを優しく呼んだら、ちょこっとやってきた。

空腹らしく、カリカリを食べようとしたので、
おかかをかけてやろうとしたら、
おかかは、おかかで別に食べたいというので、
いつものように、小皿に出してやって、食べた。
手からカリカリも少し食べたが、
体を2回くらい撫でられただけで、ムギはすぐ行ってしまった。

怪我がないか、確認したかったのに。

仕方なくわたしも戻ろうとしたら、
ムギは庭にいた。
レンガに座って、上を見上げている。
目線を追うと、柿の木の二又になった箇所に、白いものが見えた。

野良猫だ!

そうか、敵があそこにいたんだ。

だからムギは、甘えに来たくても来られず、
車の横という半端な場所にいて、
わたしに、文句を言ったと思ったのは、
あれは、「甘えたいんだけど、敵があそこにいるんだよ~」という、
訴えだったのだ。

ムギは、シッポがぶわっと膨れていて、臨戦態勢。

わたしはアパートの階段を登り、
野良猫を懐中電灯で照らした。
白地に、黒のハチワレの猫。

ノラ集団のうちの一匹だ。

照らしても、脅しても動かないので、
わたしはガレージに戻り、棒を一本持った。

この状況を、見逃すわけにはいかないよ。

棒を持って、構えたら、そいつはシャーッっと言った。
少しでもダメージを与えたいが、木の幹を回って、
棒が当たらない。
3回くらいかすって、そいつはどさっと落ちて、
ぴゅーっと逃げて行った。

ムギもいなくなった。

くそっ。
腹の立つことばかりだ!

その直後に、飲んで帰った夫からメールが来た。
ムギはちゃんと帰っていたそうだが、
不機嫌そうに自分の小屋を嗅ぎ、
すごい勢いでカリカリを食べつくして、
出掛けて行ったそうだ。

戦いに行ったんだね。
ムギ、パパとママがついてるからね。

このあと、会いに行ってみるが、多分会えない。
心配だが、ムギにはエールを送るしかできない。

怪我がないようにと祈る。
また、一緒に闘うよ。

お姑さんのことは、大変失礼だが、
明日からは、会釈だけして、無視する作戦に変える。
受け答えをするからどんどん近寄って来て、
結果ムギが逃げるのだから。

わたしが声を出さなければいい。

昨日も書いたように、ムギに会えるのは、刹那なのだ。
明日も会える保障はどこにもない。

邪魔されたくない。
夜中に会えるなら、誰にも邪魔されないが、
警備に忙しく、冬場は、夜中に会えないみたいだ。

だったら、リスク承知で、夕方行くしかない。

失礼な嫁なのは、今に始まったことじゃないから、
もういいや。

ムギとの時間を大切にしたい。
気力のチャージをさせてやりたい。

ムギ、頑張ってて偉いよ。

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ねむりねこ。

週間予報で、
寒い日が来ると知ったので、
夜中に、ムギの小屋の冬支度をしにいった。

ガタガタするので、警戒されて会えないと思うが、
明け方、警備を終えて疲れて帰ってくるムギのために、
小屋を暖かくしておいてやりたかった。

小屋の屋根を取り外し、ドームベッドを一度出して、
ベッドの中に、ホットマットを仕込んでコードを外に出し、
またベッドを小屋に入れて、屋根をはめて、
ホットマットに通電した。

これで、いつ入ってももうぬくぬくのはず。
明け方の寒い日も、大丈夫。
暖かい日は外にいればいいだけだから、
万全を期した。

もう、ムギが倒れるのは嫌だ。

ガタガタやっていたので、やはりムギには会えず、
夫が出張だったので、
朝、面倒を見てくれた長女に様子をメールしてもらった。

ムギは朝は小屋で寝ていたそうだ。
餌を大量にお皿に出してくれてあった。


今日は、友人が来てくれた。
うつ友・ねこ友、である。
歳は彼女がずいぶんと若くて、まだ30代だ。
でも、毎日メールしている親友。
歳って、関係ないんだね。

お昼は釜飯をデリバリーで頼んで、
シェアして食べた。

飾り棚を見てもらったり、写真を見たり、
お互いに好きな布の話をしたり、
ねこの話をしたりして、
あっという間に夕方になってしまった。

ミルクレープを買って来てくれたので、
それを食べて、彼女は帰った。

同じ東京都とはいえ、かなり遠いので、
時間がかかるし、猫たちをお留守番させて、
申し訳ない。
でも、彼女が来てくれると、ゆっくり話せるので、ありがたい。
また会いたい。

食パンを焼いてきてくれた。
早速、夜、食べたら、
甘みがあって、みっちりもっちりと、すごく美味しい。
パン大好きだから嬉しい。

友人が帰ると、ちまが、飛びついて甘えて来た。
あれれ?
ちょっとかっこつけて、甘えっ子しなかったのかな?
抱き上げて、抱きしめる。
ちまはいい匂い。

ちまにごはんをやり、ムギに会いに行った。

ムギは、どうやら、昼間は小屋でずっと寝ていたらしく、
餌は、全部食べてあって空っぽだった。
わたしが小屋の前に座ると、きゅ~んと鳴いて、
出て来てくれた。

体がほこほこしている。
良かった、あったかく眠ってたんだね。

夜はパトロールで忙しいから、昼間ゆっくり休んで、
エネルギーと気力を、チャージしなね。

しばらく一緒に過ごした。
ムギが出掛けたので帰ったら、
アパートの階段の下にいた。

ムギ…。
ごめんよ、お外で…。

心が痛む。

ムギは、部屋ねこになりたくて、必死に夫になついたんだよね。
なのに、外に戻しちゃってごめん。


夫が出張のお土産を持って来てくれた。
表情が固く、何も喋らない。
あとで資源ごみ持って行くね、と言ったら、
イライラついでだから、持って行ってやる、と言って、
持ってくれた。

どうやら、お姑さんのことで、何かよほどのことがあったみたい。

出張で疲れて帰って来て、
しんどいよね。

わたしも甘えすぎないで、夕飯、ちゃんと復帰しよう。
じゃないと夫がかわいそうすぎる。


ちまは、わたしと友人がお昼に食事しはじめたら、
自分も何かもらえるものとして、
テーブルについたので、
かつおバーを半分やった。

あとはずーっと寝ていた。
よく眠るね。

友人のにゃんこさんたちの動画を見せてもらったり、
お母様が飼いはじめた子猫ちゃんの写真も見せてもらった。

お互い、犬もねこも経験があるが、
ねこのほうが、感情が豊かでいいと思う。
うつ病のわたしたちには、
いつもキラキラと期待した目をした犬とは、
今はちょっと、暮らせない。

もちろん、犬も大好きだけど、
ねこの良さを知れて良かった。

このあと、もう一回ムギに会えるか行ってみる。
雨なので、いてくれるといいんだけど。

ムギとは、毎日が、「刹那」である。

いつ、会えなくなるかわからない。
何をどうしたって、後悔はするのだけれど、
一秒でも、会いたい。

ゆっくり寝ていてね、ねこたち。

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何もしない贅沢。

夕べは、ムギに会えなくて、
あきらめ切れずに、夜中過ぎにも行った。

呼んで待っていたが、帰って来ないので、
あきらめて帰ろうと立ち上がった時、
キャッキャと鳴きながら、ムギが帰ってきてくれた。

ちょっと遠くにいたような感じだった。
良かった! 会えた!
嬉しい。
呼ぶ声を聞いて、わざわざ帰って来てくれたんだもんね。
感激だよ。

誰にも邪魔されずにひっそり会う。
でも、夜中は警備が大変みたいだ。

しばらくくっついて過ごし、
そのあと、ムギが自分で小屋に入ったので、
わたしも帰った。

寝るとき、ちまが毛布にもぐりこんできて、
わしゃわしゃ戯れたので、寝るのが遅くなった。
ふわふわしたちまが気持ちよかった。

セロクエルを足して寝付いているので、
起きるのはちょっと大変。
ちまが居るから、ごはんやらなきゃと思って起きられる。
ちまのおかげだよ。

何もしたくなくて、
何もしなかった。

夕方、お姑さんが、夕刊を取りに出て、戻ったのを確認してから、
ムギに会いに行った。
ムギは、小屋の中で寝ていた。

勝手口の照明が付けっ放しだったので、
鍵をそーっと開けて、そーっと消した。

ムギはきゅんきゅん鳴いて小屋から出て来て、
喜んでくっついてくれた。
懐中電灯も使わず、
暗闇で、ひっそり会った。

夫が出張なので、その分も可愛がってあげたい。
夜中と違って、まだ警備には行かなくていいらしく、
ムギもゆっくりしている。

スープをやったら、喜んで飲んだ。
しばらくして、寒いのか、小屋に入ったので、
帰ろうかと思ったら、また出て来たので、
抱き上げて、
ひざ掛けをしているわたしの脚に乗せてやった。
ムギにも小さいフリースをかける。

ムギ、これがいたくお気に召したらしく、
頭を預けて、まったりと動かなくなった。

何も話さず、
赤ちゃんを寝かしつける時のように、
軽く、ぽんぽん触れている。

ただ静かに二人で、過ごした。

すると、玄関が開いて、お姑さんが出て来た。
夕刊はもう取り込んだから、狙いはこっちだ、と身構えた。

やっぱり、ストレートに、来られた。
「あらやっぱり、誰かの気配がしたのよね。」と言われた。
もはや、動物的な勘?
ちょっとコワイ…。
声も出さず、照明もつけず、懐中電灯も使ってないのに。

「何もしていなくてすみません。」と謝った。
もう、謝る以外、どうしようもない。

ムギがせっかくまったりしているのに、
逃げてしまわないか心配だったが、
ムギは、身じろぎもせず、ぴったりわたしの脚に同化していた。

まだ入院があることを伝えて、
本当にすみません、と再度謝った。

やっぱり、家事参加をしていないことは、
後ろめたい。

短い時間でお姑さんが戻ってくれたので良かったが、
緊張した。

わたしが、夕飯作りに復帰できないのは、
料理を、考えて、スーパーで買い物して、
作って運んで、盛り付けて、写真撮ってメールして、
という、一連の作業が、
今は、どうしてもこなせそうにない、と感じるのと、
もう一つは、
お姑さんとどう向き合えばいいのかがわからないのだ。
それがネックなのだ。

まだ、わたしが誰であるかがわかってくださっているので、
大丈夫と思うけれど、
母屋に入ることが、けっこう、ハードルが高くなっている。

これをどう解決したらいいか、
悩んでいる。

ムギは、脚の上に乗って、そのまま一ミリも動かない。
ただただ、何もせず、くっついて過ごすという、
ある意味、贅沢な時間。
濃密な時間。

お腹がすいたし、ちまも気になるので、
名残惜しいけれど、おかかで釣って、
降りてもらい、部屋に戻った。

一時間半、一緒に過ごした。

このあとは、餌を替えるのと、
カイロを入れるために、もう一回行く。
パトロールに出てるかもしれないけどね。

何もしないでゆっくりする日って、
わたしには必要みたいだ。
リラックス出来ないと、お通じもない。

明日は、友達が来てくれる。
8月に、緊急で入院したとき、
ちまシッターで来てくれた友人。
彼女にだって猫がいるのに、
その子たちをお留守番させて、来てくれたのだ。

夫が出張で帰りが11時過ぎになってしまう日だったので、
本当に助かったし、救われた。

部屋は、まだ綺麗なままなので、
何もしなかった。
元気で会えるほうが大切だからね。

楽しみ。

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もっと抱きしめたかった。

息子夫婦が遊びに来てくれた。

もともと、息子は、時間厳守で育てたので、
遅刻をする子ではないのだが、
結婚してからは、お嫁ちゃんがすごいスローな子なので、
彼女に合わせていて、すこし遅れるようになった。

アパートの急な階段を登ってくる足音がしたので、ドアを開けた。
お茶菓子だけお願いね、と頼んだのだが、
駅ビルでお酒の試飲セールをやっていたらしく、
美味しいと思ったものを一本、下げてやってきた。

横須賀土産に、海軍カレーのレトルトを2種類。
仙台土産にずんだサンドというお菓子。

二人で仙台に行ったのかと思ったら、
お嫁ちゃんは結婚後も両親と3人でも家族旅行に行っているそうで、
息子は行ってないとのこと。

一人っ子どうしだからね、それはいいね。
息子は、お嫁ちゃんがいると食べられないメニューを、
一人で作って食べたそうだ。

そして、「可愛い~!」ともみくちゃにされるちま。

前回会ったのは5月だったのでもう少し活動的だったが、
ちまは、まったりしている。

買って来てくれた美味しいタルトで、
お茶を飲んで話した。

ちまに、かつおバーをほぐしたのをあげる体験。
お嫁ちゃんがうっかり全部与えてしまったので、
息子には、お寿司のときにちまにはホタテを与えるから、
それをやらせてあげた。
超盛り上がるイベントなのだ。

夏ごろからもう、お嫁ちゃんが、ちまちゃんに会いたいと言っていたので、
9月には呼んであげられるつもりをしていたのだが、
リフォームも遅れていたし、
わたしの入院退院手術で、11月にまでずれ込んでしまった。

だから、わたしがちょこちょこ買って、
あげようと思っていたものも、色々たまっていた。

米沢の織物で出来た、和柄のティッシュカバーは、
一番喜んでくれた。
色が大好きな色で、ラグの色とピッタリだそうだ。
いいティッシュカバーが欲しいねとずっと言っていたらしく、
好みに合ったようで、良かった。

彼らが集めているぐい飲み。
可愛い和紙を貼ってある茶筒と、
熱湯で入れてもちゃんと美味しい緑茶。
お弁当に使えるシリコンのおかず入れ。

全部全部喜んでくれて、嬉しかった。

完成した飾り棚を見てもらった。
彼らも、集めているぐい飲み用の飾り棚があるらしく、
わたしが照明を付けたのに習って、
照明を考えると言っていた。

お嫁ちゃんは500色の色鉛筆に驚愕。
色名一覧を渡してあげたら、
興味深く、変な色名を見ていた。

合間合間にちまは撫で撫でされる。

頼んであったデリバリーのお寿司が届いたので、
5時半くらいから、夕飯をスタート。

わたしが作った、厚切り大根と豚ばら肉と卵の煮物。
夫が作ってくれた、芋煮汁。

いつもは、夕方、居酒屋に連れ出していたけれど、
家で飲むほうが、ゆっくり出来ていいなあ。
次からもこうしよう。

煮物は、見た感じは、味がしみしみで、
美味しそう~!とお嫁ちゃんは喜んでくれたが、
味が心配だった。自信がない。

誰よりも早く味見してみたら、
まあまあだった。
芯まで味はしみていた。
もう少し薄味で、もう少し甘めでも良かったかな。
でもずっと料理から遠ざかっているので、うまく行ったほうだと思う。

夫が作ってくれた芋煮も美味しかった。

色々喋りながら、
男二人は、ビールを軽く飲んで、日本酒に。
お嫁ちゃんは弱いアルコールのチューハイ。
わたしは、夫が買って来てくれた、
カクテル味の、ノンアルコールのドリンク。

ちまも、ずっとテーブルの脇から離れない。
バラ鮨の部分のネタをちょっとあげたりした。

お嫁ちゃんがトイレに立った際に、
息子が改めて、大晦日、一緒に帰ろうって言ってくれた。
嬉しい。
夫に事情を説明。

息子が、自分たちは今、
お得なクーポン付きで、価格も安い、「こだま」で帰省しているとのこと。
安い上に、ドリンク券がついているそうだ。
なので、わたしも「こだま」を体験することにした。
息子と隣り合って帰れる時間が長いのは嬉しいもんね。

お嫁ちゃんは、自分の実家で年越しをして、
2日の日に一人で帰省してきて、一泊。

東京に戻るとき、
多分、お昼に、スシローに行こうと言われるので、
全員でスシローに行き、
その後駅まで送ってもらい、
駅で解散にしようか、と話し合った。

わたしがずっと一緒にいると、お嫁ちゃんがしんどいと思うので、
たとえ同じ電車に乗るのだとしても、別行動にしようと思う。

帰省したら、両親は喜んでくれるし、
息子と一緒に年越しできて嬉しいし、
まだ、母と二人にはなれないので、
彼らが一緒に居てくれると、非常に助かる。

夫が寝落ちして、
じゃあそろそろ、というときに、息子が、
わたしの煮物を指差して、
「これ、持って帰りたい。」と言ってくれた。

感激…。

なんて嬉しいんだろう?

いそいそとジップロック二重にして入れて渡した。

可愛い息子。
小さいとき、もっともっと抱きしめたら良かった。
大きくなっちゃったら、抱きしめられない。
もっといっぱい、抱きしめておけば良かったよ。

帰り際、お嫁ちゃんは、ちまと別れるのが寂しくて、
息子に、「もうおいとまするよ、足りた?」と聞かれて、
「やだ、全然足りない~。」と駄々をこねていたよ。

またいつでもおいでよ、となだめた。
同じ東京に住んでるのだから、いつでもおいで。

振り返りながら、二人は帰って行った。

夫は酔い潰れて寝ていたので、
一人で後片付け。

途中、夕方、夫が降りて行った時、ムギが庭に座って、
アパートの玄関を、見上げていたそうだ。

きっと、パパがあっちにいっちゃって、
なんだか楽しそうな声がしていて、
ボクだけ一人ぼっち…と思っていたと思う。

夫はもう寝るから行けないというので、
後片付けを終えてから、ムギに会いに行った。

すぐ近くにいたらしく、呼んだらすぐに出て来て、
喜んで、くっついてくれた。
スリスリ、ごっつんこ。

でも、ムギは、やっぱり怒っていた。
いつもならやらないのに、わたしの手を2回、
あぐーって、噛んだ。

もちろん加減していてくれるので、痛くはないが、
寂しかったんだからね!って、伝えてるんだとわかった。
うん、わかったよムギ。
寂しくさせてごめんよ。

さっき聞いたら、ムギは夫ににもガブッって噛み付いたそうだ。
服の上からなので被害はないが、
寂しかったことを、理解してもらいたかったようだ。

ちまは、疲れたのか、今日は寝てばかりいる。
昨日はもみくちゃにされたからね。

わたしも、幸せで楽しかったが、
夕べは11時間も眠った。
やっとのことで洗濯だけしたが、
あとは何もやれない。

息子…。可愛い。

わたしの持ち物を見ては、
「あ、これ懐かしい。」とか言う。
よく覚えてるし、わたしも、同じものを20年とか使ってるので、
見覚えがあるものが色々あるようだ。

幸せそうな二人を見て、
わたしも幸せ。
結婚できて、本当に良かったよ。

また年末に会えるから楽しみ。
ちまちゃん、お疲れさま。

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少し歩み寄る。

息子たちが来てくれるのが本当に嬉しい。

いつもは、夕方、居酒屋に連れ出していたのだが、
わたしがお酒をやめて、
ソフトドリンクにお金を使わせるのが申し訳ないのと、
(かといって、最初から、お水くださいとも言えないし)
食後の体調が、まだ不安なので、
今回はお寿司のデリバリーを頼んだ。

バラ寿司と握り少々に、
おかずが付いた御膳。

わたしは、大根と豚バラの塊肉を買って来て、
もう、煮込んだ。
あとは寝かせて味がしみてくれればOK。
なのだが…ずっと料理から遠ざかっているので、
味見をしても、正解がわからない。

初めて、お嫁ちゃんに手料理をふるまうのに、
全然自信がないよ。
お嫁ちゃんどころか、
息子と離れてから、息子にも作ってあげたことがないから、
8年ぶりになる。

色々作れたらいいのだけれど、
今の状態では、一品で精一杯。
夫も一品作ってくれるとのこと。

今日はキッチンの床を拭き掃除して、
またトイレも磨いた。

先週、長い間探していた、膝のサポーターをついに見つけた。

馬喰町の肌着屋さんで買ったもので、
すごく品質が良くて、
母にも二足、あげたのだが、
叔母にあげてしまったらしく、その後、
替えがないのよねー、と言われた。

あげちゃったのか。
安くないのに。

でも、母が欲しがってるから気になって、
ネットで探してもヒットせず、
何年か経って馬喰町まで行ったら、
店は潰れてビルになっていた。

それが、地元の商店街の、
昔ながらの化粧品屋さんの店先に、
ごそっと置いてあった。

今年初めて気が付いたのだが、
ひょっとしたら、毎年この店で売ってたのか?
灯台もと暗しだ。

3足買って、
寒くなる前にと思って、2足を、すぐ母に送った。
長い間探してたんだけど、地元の店にあったよ、と、
手紙を添えた。

母を拒絶して、一年半。
全く電話でも話していない。
これからも、話せるようにはなれないと思う。

でも、この、時間と距離が、心をなだめてくれたのは事実だ。

わたしが息子に会えるのを、こんなに嬉しく感じるのだから、
母だってわたしに会いたいだろうと思う。

80代の半ばになり、
あと何回会えるかわからない。

でも、人は容易に変わるものではないので、
母と二人きりになるのは、やはり難しい。

息子に、大晦日、一緒に帰省してもらえるか、聞いてみた。

一緒でいいよ、と言ってくれた。

息子を隠れ蓑に使うようで申し訳ないが、
そうすれば帰れる。

父から手紙が来た。
膝のサポーターを、覚えていて、
何年も探して、送ってくれたと、
母は泣いたそうだ。

そう。
わたしは、なんでも覚えている。
小さい頃のことも、忘れられない。

だけど、母はもう、充分に苦しんだと思う。
わたしから、歩み寄るしかないと思う。

息子たちが会ってくれて、こんなに嬉しいのだから、
その幸せを、母にもおすそ分けしなくてはね。


ムギは、今夜は、寒いのに、
車の前で、ちゃんとお座りして、待っていてくれた。
待っていたとしか思えない雰囲気だった。

近付いたら、喜んできゅんきゅん鳴く。

ムギのリビングで、30分くらい、くっついて過ごした。
おかかを食べたら、パトロールに出掛けて行った。
無事に帰って来てね。

明日は、ちま姫が主役。
お嫁ちゃんはちまを、可愛い可愛いと言ってくれて、
めちゃ可愛がる。
ちまももう、覚えているので、きっと嬉しいね。

楽しい一日が過ごせますように。

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物事はバランス。

あらゆることについて、
バランスを保つことが難しい。

思い入れが強ければ執着してしまい、
逆に苦しくなる。

執着とは本当に苦しいのだ。

相手を思いやっているのではなく、
相手が自分の思い通りにならないと、気が済まない。
それは、とても自分勝手だ。

相手のテリトリーに踏み込みすぎず、
相手のペースを乱さず、
押しつけず、
認め合うことができたら、一番いいね。

でもその「ちょうどいい塩梅」が、難しい。


昨日、ムギがわたしの玄関を見上げていたと聞いて、
切なくて会いに行ったが、
パトロール中で会えなかった。
寝る前、夜中に、もう一回行った。

まだ帰って来ていない。
夜通し、警備をしているのかもしれない。
小さい声で、ムギちゃん、と何回か呼んで、
待っていたら、
ムギが帰って来てくれた。

キャッキャと鳴きながら帰って来てくれるのだ。
その瞬間は、天にも昇る気分になって、
愛情があふれ出す。

どこかで警備していたのに、わたしの呼ぶ声を聞いて、
わざわざ帰って来てくれたんだもの。

とてつもなく嬉しい。

くっついてスリスリして、ゴッツンコして、
脚に乗ってきたので、乗せて、
小さいフリースをかけた。
昨日は本当に寒かった。

ひとしきり愛情の交換が済むと、
なんかくれ!と鳴くので、おかかをやった。
ムギはまたパトロールに出掛けて行った。

ガサガサ音がするので見たら、
母屋の裏の、線路の土手に登っていくムギを見た。
もう、電車は走ってない時間帯だが、
ムギは線路の脇に、しばらく座っていて、
そのあと、線路を渡って、向こう側に消えた。

あんなところまで…。
ムギ、危ないよ。
電車と車、気をつけて欲しい。
ムギの脚は、多分交通事故で失ったものだと思うので、
車の怖さは知っているとは思うが、
線路に行くなんて、怖い。
ハラハラする。

今日は午後、スーパーに行き、
帰って来てからムギのところに行ってみた。
夫が出掛けていて留守なので、
小屋のカイロも交換したかったし、
もし居れば、一緒に過ごしたかった。

ムギは小屋で寝ていた。
「ムギ、いいよ、寝てて。ママここで見てるから。」と言ったのだが、
ムギは律儀に出て来て、くっついてくれた。

昨日に比べたら、寒さがなくて過ごしやすい。
昼間は、襲撃されることがないらしく、
ムギもリラックスしている。

小一時間、一緒に過ごした。

帰って来た夫と、今日はちょっと喋った。

夫は生命保険の見直しを考えてると言う。
保険を縮小したいようだ。
自分の死亡時に、キミの受取額が少なくなってもいいか?と聞かれた。

正直、お金のことについては、
わたしは全く何も知らない。
夫にどれくらい預貯金があるのかとか、
保険の受取額とか、
尋ねたこともない。

夫は決定事項を話しているのではないので、
まだ自分の中で協議中なのだと思うが、
わたしの希望はただ一つ。
この部屋にずっと住みたいということだ。

夫は、それを保障してはくれない。
金に困ったらこの部屋だって貸し間にするんだからな!と脅された。

なのに、リフォームが終わって貸せる状態になった一階を、
貸したくないと言う。

一階を貸して現金収入にして、
わたしの住居を保証してもらいたいのだが、
夫には遺言状もあるらしく、
それは自分の気分次第だから、と言われたこともある。

脅しに聞こえた。

わたしとしては、息子の迷惑になりたくないので、
ここで暮らしたい。
この街は便利でとても好きだし、
夫が亡くなったあと、母屋に娘ちゃんたちがいるなら、
仲良くやれると思うし、努力もする。

安心が欲しいだけなんだけどね。

いまどきのご老人たちみたいには、長生きしないし。


夕方、部屋を掃除した。
土曜日、息子とお嫁ちゃんが来る。
とても楽しみ。

トイレ掃除も、念入りにした。
トイレ、もっと頻繁に掃除したほうがいいね。
トイレを綺麗にすると、いい運気が入るのは本当みたい。

かなり広いトイレなので、
ついつい、ストック品をいろいろ置きがち。
ベッド下に収納が増えて、押入れがかなり楽になったので、
もう一回検討の余地があるね。


いつも一緒に居てくれる、天使のちまちゃん。
たまにしか会えない、小悪魔ムギちゃん。

平等も公平も難しい。
いいバランスを、保つようにしないといけないね。

それが秘訣だと思う。
難しい。

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真逆の目線。

今日は寒かった。
夕べ、夜中過ぎに、ムギのところに行って、
会えなかったのだが、
小屋に大判のカイロを入れてきて、良かったと思った。

朝になってようやく小屋で寝られるんだとは思うが、
16時間暖かいとうたってるカイロなので、
暖かく、寝てくれたと思いたい。

起きる時、寒かった。
エアコンのリモコンを、今夜からは枕元に置いて寝よう。

先週に引き続き、カウンセリングに行ってきた。
行って良かった。
自分の気持ちを、俯瞰で見ることができる。
それで、何かが解決するわけではないにしても、
客観的に自分を知るのは、いいことだと思う。

帰りにデパートをふらつくことが出来るのも、
いい気分転換になる。
デパートでなんて、買い物は出来ないが、
もし買うとしたら~とシミュレーションして物を見ると、
ちょっと楽しい。

よくよく考えて、買わずに帰って来るのだが、
物を実際に手にとって見て、
もうちょっとこういうものが欲しいんだな~と、
自分の欲しているものが具体化することもある。


夜、夫がムギに会いに出たのに、
ムギはわたしの玄関を、見上げていたそうだ。
ママを待ってるみたいだよ、とメールが来たが、
パパが居るときに行っても、ムギは逃げるので、
あとで行きますと返事をした。

そして考えた。

毎日毎日、わたしが、
ムギに会えて嬉しいとか、会えなくて寂しいとか
勝手なことを言っているけれど、
ムギ目線で考えてみると、
ムギだって、今、ママのことを思って会いたい、と
思うことがあるかのしれない。

それでわたしのドアを見上げていたのかもしれないじゃないか。

そう、ムギにはムギの気持ちがあるのだ。
会ってくれないとつい悲観的になるけれど、
ムギだって、今なら会いたいのに、ママ来ない、と
寂しい思いをしているかもしれないと、わかった。

切ない。

テレパシーが通じればいいのにね。
今、ムギが会いたがって柿の木の下で待ってるよって、
わかったらすぐに駆けつけるのに。

さっき、行ってみたら、ムギは留守で、
何度も呼んで待っていたが、
帰って来てくれなかった。

なので一旦、引き上げることにした。
近所にいて、会う気があれば、5分程度で帰って来てくれるので、
ただ長く待つのは、あまり意味がない。

アパートの階段を登っていると、
母屋の玄関の内側の照明がともり、
人影が動いていたので、夫だと思って見ていた。
和室のドアを開けて、中を見て、
それから玄関ドアを開けて外に出て来たので、
「ムギ、いなかった。」と報告しようとしたら、
出て来たのは夫ではなくてお姑さんだった。

時刻は11時半。
パジャマにカーディガンという軽装。
しまった、ムギを呼ぶ声がうるさかったかな。
お姑さんの部屋は窓にシャッターを下ろしてあるし、
ガレージからは一番離れてるのだけど…。

夜中に大声で呼んだらいけないね。
気をつけよう。

寝る前に、もう一度ムギに会いに行く。
会えない場合も想定して、小屋には新しくカイロを仕込んでおいた。

そろそろ、ホットマットを、ベッドの中に入れてやったほうがいいかな?

ムギは毎日闘っていて、
小屋でのんびり過ごせる時間は限られてるかもしれないが、
精一杯、尽くしたい。

一秒でも多く会いたい。
撫でていたい。

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なんてありがたい!

昨日は3回行ったのに、
ムギには会えなかった。
辛くなって寝付けない。

部屋で飼ってないのだから、会えなくても仕方がない。
その責任は全部わたしにある。
だから泣き言を言ってはいけないのだが、辛いものは辛い。

お昼休みに夫にメールして様子を聞いたら、
夫は会えていて、抱っこもできたらしいので、
ひとまず、安心した。

退院してから初めて、マッサージに行ってきた。

ベッドを導入して、布団もいいものに変えたので、
コリが少し緩和されてるように思っていたのだが、
感じる器官がマヒしているらしく、いつものマッサージ師さんに、
「今までで、一番固かったです!」と言われた。

そうかあ。
入院も含め、緊張して暮らしていたからだね。

帰ってきて洗濯機を回し、
ムギのところに行ってみた。

昼間行くと、お姑さんが来てしまうので、
そうするとムギが逃げてしまうし、
さぼって夕飯を作ってないわたしは、お姑さんに合わせる顔もなく、
辛いので、昼間に行くのは非常にハードルが高い。

だから、もし、居たら一緒に過ごそうと思った。
声を出して呼んで待つことはしないと決めて行った。

ムギは車の下にいた。
すぐに寄って来てくれた。
静かに、頭を撫でていたら、
思ったより早い時間に、お姑さんが出て来た。

息をひそめるわたしとムギ。
完全に車の後ろに隠れるように、身を縮めた。
お姑さんは、2~3回出入りして、庭を歩いていたが、
幸い、車の後ろまでは来なかった。

そのあと、安心してムギとラブラブした。
また、ムギからわたしの脚に登ってくれて、
密着して過ごした。
お尻を向けて寝てくれるのは、信頼の証だとのこと。
ムギの信頼を、得られたということだ。

ありがたいよ。
避けられていた時期は、本当に辛かったが、
耐えて良かった。

やがて、満足したらしくて、自分から小屋に入ったので、
わたしも帰って、洗濯物を干した。


土曜日に、息子夫婦が来てくれるのだが、
お嫁ちゃんに伝えておきたいことがあって、昨日メールした。
その返事が、今日来た。

術後の体をいたわってくれる文章に続いて、
わたしの、お嫁ちゃんに対する気遣いに感謝してくれてあり、
優しいお母さんに迎えてもらって、私は幸せです、と
書いてあった。

わたしは、感激して、泣いた。

お嫁ちゃん。
わたしはね、全然、優しい人間なんかじゃないんだよ。
ただ、人との距離感を大事にしているだけ。
そして、やられて嫌だったことを、しないだけ。
たったこの二つ。

心の中で、しょっちゅう毒づいてるし、
よその子を見たって別に可愛いとも思わないし、
お年寄りをいたわる気遣いもできてないし、
全然、優しくなんてないのに。

息子を幸せにしてくれるのは、お嫁ちゃんでしかないのだから、
存在に心から感謝をしているし、
人柄も大好きだ。
決して踏み込みすぎず、礼儀も忘れない。
四六時中、息子のどこかかんかを触っている(笑)。

本当にいい結婚をしてくれたと思う。
ありがたくてたまらない。
優しいと誤解されてるけど、打ち消すのも返って変?

心から感謝しているだけ。
リラックスして過ごして欲しくて、メールしただけなのに、
嬉しい返事をもらった。

土曜日、楽しみだなあ。
今日は床をクイックルした。
土曜日までにあと2回くらいやればいいよね。
あんまり頑張りすぎず、当日の元気を取って置かなくちゃね。

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もう一度育てたい。

夫の和室の押入れに、
まだ未整理のわたしの写真があったので、
引き取ってきた。

わたしの小学生時代からの写真と、
息子の写真。
わたしがカメラを趣味にしていたときに撮った風景写真や、
自分の粘土作品を撮ったものもあった。

もう、順序はいいから、
とりあえず、差込式のアルバムに、入れてしまおう。


息子が結婚する年、
わたしは、春に精神科を転院したばかりで、
すごく調子が悪かった。
慎重な先生で、4月から、7月まで、
毎週毎週、通院しては薬を微調整していた。

そんな中、結婚式に使うから、
写真が必要だと息子に言われて、
膨大な写真を整理して、
年齢順に、アルバムに入れていった。

調子が悪かったので、おかしくなりそうだった。
ある程度、写真を入れ終わってから、
それより小さい頃の写真が出てきたりすると、
スルーすることも出来なくて、
またやり直したりしていて、全然先が読めなかった。

もう整理なんて無理、
そっくり息子に渡してしまおうかとも考えた。
息子にメールすると、うん…べつにいいけど、みたいな返事。
そうだよね、一冊にまとまってないと嫌だよね。

わたしは必死に写真を分類して、
アルバムを一冊、どうにか仕上げた。

そのあと、事切れて、
息子たちの和装の婚礼写真の撮影には、
立ち会えなかった。
わたしの予定を聞いて、日にちを考えてくれたのに、
お嫁ちゃんのご両親と一緒にいなくてはならないので、
とても、こなせそうになく、
泣く泣くあきらめた。

あとで写真をもらったら、
お嫁ちゃんは、ご両親と一緒に写真に納まっていたりして、
うらやましかったし、息子には申し訳なかった。


今、あらためて息子の写真を見ると、
可愛いなあとしみじみ思う。
小さい頃って、何というか…半透明な感じなのだ。

皮膚も薄くて、毛も生えてなくて、
半分透き通っているような感じなのだ。
天使ちゃんだなあ。

来世、もし叶うなら、
もう一度、息子を育てたい。
今度は絶対に辛い思いをさせない。
理不尽に怒ったりもしない。
ガラスのように繊細だった心を、守って育てたい。

でも、息子は、わたしより格が上だから、
もう、わたしの子供には生まれてくれないよね。

育てることが出来て、本当に幸せだった。
可愛かった。

わたしは至らない母親で、
息子を幸福にはしてやれなかったが、
今、息子は、幸せに生きている。
なんてありがたいことだろうか。

こんな未熟な母親なのに、立派に育ってくれて、
ちゃんと運命の人を見抜く心を持って、
お嫁ちゃんと結ばれた。
良かった。本当に良かった。

小さかった息子を抱きしめられた時期、
人生で、ほんの数年間だ。
すべすべした肌。
抱き合って二人でお風呂に入った。
抱き合って眠った。
二度と経験することがない、尊い日々。

今夜は、ムギに会えてない。
だから、ちょっとしんみりしちゃった。

いつも会えるわけではない。
いつも会いたければ、部屋で飼うしかない。
だから、会えないことを、悲しんではいけないのだけれど、
そこは感情だから、
会えなければ悲しいし、心配だよ。

わたしが再婚することになり、
息子は一人暮らしを始めた。
それが一番いいのは、もちろんわかっていた。

でも、息子と離れるのが寂しくて寂しくて、
タオルケットを抱えて泣いた。

結婚してからも、
息子に買ってもらったハンカチを握って、
よく泣いた。

会いたかった。

親離れは簡単だが、
子離れは、苦しいものなのだ。

離れることが必要だけれど、
寂しいのもまた、仕方がない。

でも、息子はもう一人ではなくて、
人生の伴侶と生きている。

彼の人生に深くかかわれたのは、24年間。
一生から考えたら、短い期間だ。

可愛かった。
今でも、実はすごく可愛い。
触りたい。

もうすぐ会える。楽しみだな。

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