« 切ないその姿。 | トップページ | 馬鹿みたいに写真を。 »

命の心配。

わたしは、夏場はムギは襲われないと思っていた。

野良猫たちが欲しくてねたんでいるのは、
暖房完備の、暖かくて堅牢な小屋だと思っていた。

だから、夏場になれば、
そんなにはねたましくないだろうと思っていたのだ。

しかし、ムギは今も闘っている。

顔に傷があるということは、
正面切って闘った証だけれど、
あきらかに、精神的に憔悴しているのがわかる。
強敵なのだ。

朝、夫がムギを抱っこしていると、
その「敵」が土手に現れたそうだ。
ムギは土手に登っていったが、
相手は草にまぎれていて姿が見えない。

ムギは、闘わずに逃げて来たそうだ。

相手が土手のてっぺんに立って、姿を見せた。
夫によると、赤茶色の猫、だという。
サビ猫のこと?と聞いたら、赤茶色だと言う。

野良軍団に、そんな猫、いたっけ。
わたしには覚えが無い。

他のどんな猫が来ても、
ムギは果敢に闘って来た。
時には取っ組み合い、時には噛み付かれても、
必死に自分の小屋を守って来ていた。

でも、そいつのことは、怖いらしい。

ムギ、頑張ってるんだよね。
だけど、ムギは、決して気の強い猫じゃない。
それなのに頑張ってるから、
いじらしくて切ないのだ。

怯えて回りを気にしているムギ。
夏になっても襲われるなんて思わなかった。

確かに、ガレージは吹き抜けで風は通り、
小屋は高床式で湿気もなく、
タオル地のベッドが仕込んであって、
敷物もしょっちゅう取り替えているので、
そこらの草地にいるよりは快適かもしれない。

ねたまれてるんだね。
ムギ、辛いね。

しかもちょうどアパートの工事が始まってしまい、
職人さんが母屋の庭の水道を使いに入ってくるから、
ムギは昼間は、居られないだろう。

昼間、見に行ってみたが、やはりムギは留守だった。

工事が夕方5時には終わることを覚えて、
帰って来てくれるといいのだけど。

夕飯を持っていって盛り付け、
勝手口からガレージに出た。

ムギ、帰って来ていたよ。
小屋の中に、ちんまりと入っていた。

ムギちゃん、お帰り~。
ママ、おかか持ってるよ。
すかさず小皿におかかを入れて、小屋の中に差し入れてやった。

ムギは嬉しそうに食べた。

食べ終わると、いつもみたいに出て来た。
でも、行ってしまわなくて、
わたしの横に居る。
ムギちゃん、と呼ぶと、きゅ~んと小さく返事をする。

ムギ、こっちおいで。
くっつきっこしよう?

そう言って、敷物の上をトントンと叩くと、
きゅ~んと鳴いて、ムギはわたしの後ろを回り、
隣に来た。
脚に、ピトッとくっついてくれた。

ムギちゃん。
今日もくっついてくれたの?
ママ嬉しいな。
ムギ、頑張ってるね。
偉いよムギ。

傷にひびかないよう気をつけて撫でる。
ムギはわたしのスネに、アゴを乗せて甘える。
ブラッシングしてやると、振り向いて、
目を細めてわたしを見つめる。

なんて可愛いの。

ムギ、死なないでね。
ふいにそんなことを思ってしまう。
なんだか、こうして甘えてくれるのが嬉しいくせに、
すごく不安になってしまうのだ。

病弱だった息子を思い出す。
いつか死んでしまうのではないかと、不安だった。
ムギ、ストレスが多すぎるよね。
お部屋で飼えなくて本当にごめん…。

ムギは、立ち上がってわたしの脚に登ってきた。
抱き上げて、太ももの上に乗せて抱っこする。
しっとりとおさまるムギ。
でも、軽くなったね。
一回り、小さくなったよ。
まだ4歳なのに、しぼむ年頃じゃないよね。

しばらく抱っこしたまま色々話して、
新しく出した餌を口元に近付けたら、抱っこされたまま食べた。

いっぱい食べて、元気でいてね。
毎日会いに来るから、ママに甘えてね。

やがて気が済んだらしく、ムギは車の前に移動して、
リラックスしてだらけた。
ああして、パパを待つのだろう。

二日続けて、ムギを抱っこ出来た。
夢のようだけど、
憔悴しているムギのことが、とても心配でならない。

あの野良猫!
夫が石を投げて、やっといなくなったらしいけど、
忌々しい。

小屋の下に置いてあるオルゴナイトには、
龍神さまの息吹が入っている。
ムギの写真を送って、霊視してもらい、
ムギを守るために作ってもらったものだ。
結界が張れるはず。
どうかムギを守って、龍神さま。


夜中、ちまがひどく吐いた。
ちまの調子も心配だ。
今日は、あまり餌を欲しがっていなくて、
そうそう、あげてなかったよね、って与えたら、
5回も吐いてしまったのだ。

かわいそう。
苦しいねちま。涙を流してる。
辛いね。

自分もまだ調子が良くないし、
猫たちの心と体を守ってやりたいし、
自分の体調がしっかりしないと、
猫たちを守れないよね。
大切な命。

                                         伽羅moon3

 いつもお読みくださり応援ありがとうございます。クリックお願いしますclover

|

« 切ないその姿。 | トップページ | 馬鹿みたいに写真を。 »