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2016年3月

崩れ去った信頼。

ムギからの信頼を失ってしまった。

昨日も今日も、姿を見せてくれない。
小屋に居ても、逃げ出して隠れてしまう。

ムギがお外の子になってから、
コツコツ何ヶ月もかけて築いて来た信頼関係が、
一気に崩れ去ってしまったのだ。


夫に強く言われて、日曜日に、ムギを小屋に返した。
風が冷たかったので、気がかりだった。

なのに、翌日、夫は車を点検に出した。

ムギの居場所は、車の陰にあることで成立している。
車がなければ、道路から一直線で丸見えなのだ。
これではムギは怖いだろうと思った。

やはりその通りで、ムギは怖がって小屋に居られず、
どこかにずっと隠れていた。

それでも、呼んで待っていたら、
出てきてくれて、
くっついてくれたのだ。
怖いのを我慢して、出て来てくれていた。

夫が、ムギが怖がっているし、
無用心だから、ムギを浴室に泊めたら?と言うので、
じゃあ、何も慌てて日曜日に外に出さなくて良かったのに、と思った。

でも、ムギが一晩怯えているのが不憫で、
出て来てくっついてくれたムギを、
捕まえて浴室に連れて来た。


それがいけなかった。
ムギは、わたしを信頼して、
怖い気持ちに耐えて出て来てくれ、
脚にピトッとくっついてくれたのに、
そんなムギを捕まえてキャリーに入れて運んだのだ。

ムギは、わたしに対する信頼を失い、
警戒して、姿さえ見せてくれなくなった。


夫は怖がりで、ムギをキャリーに入れられない。
嫌な役回りは、いつもわたしだ。

ムギは朝、夫には甘えて自分から寄って行くし、
トイレに入れば、トイレの窓の下に来て、
なにやら話しかけたそうだ。

わたしが行くと、小屋から逃げ出して、
見えないところに隠れてしまう。
それがどんなに悲しいことか。

信頼は、人と人でも同じだが、
築きあげるのには、時間がかかる。
コツコツ、地道に積み上げて行くしかない。

けれど、壊れる時は、あっという間なのだ。
一瞬で、長い日にちをかけたものが崩壊する。

もう、ムギを連れてくることは叶わなくなった。
季節ごとに病院に連れて行きたかったが、
それも難しい。

ムギには、ママの愛情を信じていてね、と
事あるごとに言い聞かせて来たが、
外で暮らすムギには、難しいだろう。
全てが恐怖の対象で、
信じられるのはパパしかいない、となる。

ムギは、餌では釣られない子だ。
まず愛情の確認をしないと、餌も受け付けない。

拒否されてしまったら、
もう、なす術がない。
行っても行っても、隠れられてしまって、
わたしの心も真っ青になっている。

小屋に居るのを見られたときはまだいい。
小屋が空っぽで、呼んでも待っても姿が見えないと、
すごく不安になって辛い。

温度を考えたり、
敷物を取り替えたり、
餌が古くなれば全部取り替えて、水も替えて、
世話をしているのはわたしのほうが多いのに、
嫌がることをしてしまったために、
拒否されている。


こんなことなら、あわてて日曜日に出さなきゃ良かったよ。
無計画すぎる。

寝る前にもう一度会いに行くが、
また逃げられたら、もっと傷付くし、不安も増える。
安眠できない。

損な役回りであることを、恨めしく思う。


水曜はリウマチ内科の通院だった。
注射は、もうしばらくだけ、続けることになった。
前回、撮った、右股関節のMRIの画像と診断が出た。

心因性ではなく、病変があった。
「一過性大腿骨頭萎縮症」と思われる、との見解。
整形外科の受診をすすめる、と、画像を見た医師からの診断があった。

けれど、撮影時、既に痛みは減っていて、
今日の段階で、さらに回復しているので、
様子を見て、
もし痛くなったら、整形外科にかかる、ということになった。

病院ばっかり、もう嫌だものね。

再来週は、自宅で自分で注射することになった。
フリーな水曜日が、月に一日出来た!
やった。嬉しい。

リウマチ内科の日は、
大体午後1時くらいに終わるのだが、
早起きしているので、午後は使い物にならない。
今日も、部屋を暗くして、
ウトウトとして過ごした。

わたしがいつもより早起きすると、
ちまも調子が狂ってしまい、
異常にご飯を欲しがる。
せっかくダイエットしたのに、またちまちゃん太っちゃうよ。


今からまたムギのところに行く。
そばに来てくれなくてもいいから、
小屋にいる姿を見たい。

恨まれて本当に辛いよ。

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怖いところだらけ。

再婚して、もうすぐ8年になる。
引越して来て、すごく住みやすい便利な街だと思った。

小さな駅だが、沢山商店もあり、
ファストフードも一通り揃っている。

けれど、うつ病が悪化したわたしは、
ほとんど一人では、どこにも行けなかった。

夫にプリントしてもらった地図に、
コンビニやスーパーや、病院を書き込み、
お守りのようにそれを持っていたが、
その時は、スーパーにさえ、
怖くて行けなかった。

人とすれ違うことが怖い。
働いている女性を見ると辛い。
お金の払い方がわからない。
銀行に行っても怖くて、
夫に電話をしながらさめざめと泣いた。

さらに、家計のお財布を使用した時は、
真っ先にパソコンを開き、家計簿に、
品名まで詳しく打ち込まなくてはならなかった。

パソコンに不慣れで、数字に弱く、
お姑さんの監視下で行うその作業を、
わたしはしょっちゅう間違えた。

そのたびに、お金と合わないと問い詰められ、
小銭がきちんと揃えてしまわれていないと怒られた。

わたしは耐え切れなくなって、
買い物にも行かなくなった。


その後、近所に、広くてゆとりですれ違えるスーパーができるまで、
ほとんどスーパーには行けなかった。

歯医者にも一人では行けず、
土曜日に、夫に連れて行ってもらっていた。
近所なのに、道が覚えられないのだ。

怖いところだらけだった。
知らないところには一人では全く行けず、
必要に応じて、夫が休みを取って、連れて行ってくれていた。

ほんとうに酷い状態だったと思う。

今は歯医者に一人で行けるし、
銀行にも行けるし、
病院にも行ける。


ムギは、車が戻って来たので、またお外に出した。
キャリーから出ると、なにやら、文句を言ってから、
パトロールに出掛けた。

暖かくなったので、もう大丈夫だよね。
また強い雨の時とかはお泊りにおいでね。

ちまが確認したいというので、
浴室を見せた。
ムギが出て行ったことに、納得していた。

夕べはムギが甘えて大声で鳴いていて、
わたしが返事を返す姿を、
ちまは文句も言わず、黙って見ていてくれた。

ムギはお部屋には来ないからね、という約束をしたから、
ちまは我慢してくれているのだ。
これからもずっと守るね。

さっきムギを見に行ったら、車の前でちんまり座っていた。
でも、近寄ってはくれず、
仕方がないので一旦帰って来た。
寝る前にまた行こう。


水曜日は憂うつなリウマチ内科の通院。
カウンセリングの週は楽しい水曜日なのだが、
リウマチの週は気分が重い。

早く治らないかな。
まだ、少し指は痛むよ。

股関節は、ほぼ、痛まなくなった。
何だったんだろう、あの激しい痛み。
あれほどの痛みが、たった7回の整体で治るとは考えられない。

心因性だったのだろうか。
明日、MRIの結果もわかる。
多分、なんでもないと思う。

心因性の疼痛があるとは知っていたが、
あそこまで酷くなるとは。
ムギが元気になって、本当に安心した。
しっかり療養させて良かったと思う。

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怯えるきもち。

日曜日にムギを外に返した。

ムギの居場所は、ガレージの奥で、
いつも夫の車がとまっており、
その陰になっている。

すぐに車の下に隠れることができるし、
おもてからは全く見えないから、安心だ。

ところが、夫がふいに、
車を点検に出した。
期日が来てるのだから当然ではあるが、
その予定を知っていたら、
ムギを無理にお外に返さなかったのに。

車がないと、路地からムギの居場所は丸見えになる。
道路を通る車や、自転車や、人の動きが全部見える。

昼間、やっぱりムギは小屋には居なかった。
怖くて、これは居られないだろうと思った。
餌も全然減っていなくて、心配だ。

夕飯を作って持って行き、
そのあとまた行ってみた。
小屋は空っぽだ。

でも、餌が減っている。
近くに潜んでいると思われる。
ムギーと呼んで、しばらく待っていた。

すると、庭先から、にゃう~んと鳴いて、
ムギが帰って来てくれた。

嬉しい!
ムギ、怖いのに、来てくれた。
やっぱり近くに隠れていたんだね。

しばらくコンクリでゴロゴロして、
そのあと、わたしの脚にぴとっと寄り添ってくれた。

ムギ、ごめんね、怖いよね。
ママにくっついていなよ。

わたしでさえ、車がなくて、筒抜けだと、怖い。
実に沢山の音や映像が飛び込んでくる。
誰かがやってきたら、怖くて逃げ出したい。
その気持ちがよく伝わって来る。

ムギはぴったりとわたしに寄り添っていた。
しばらくして、空が暗くなったので、
「抱っこする? 乗る?」と聞いてみた。
するとムギから、脚に乗ってきてくれた。

怖いのにありがとうね。
そのまま、数十分一緒に過ごした。

大勢の子どもの声が聞こえて、
ムギは怯えて逃げてしまった。


夫が帰って来たあとも、ムギは小屋には居なかったそうだ。
おまけに、カミナリが鳴っている。
雨になるかもしれない。

夫が、ムギを浴室に連れて行く?とメールしてきた。
一晩、お外で過ごしただけで、
また連れて来るのはひどいかな?と思ったが、
車がない、筒抜けの状態はわたしですら怖いので、
ムギを保護することにした。

夫には家に入ってもらい、迎えに行ったが、
ムギは隠れていて出て来ない。
あきらめて一旦帰る。

日付が変わったあたりで、もう一回行ってみる。
小屋は空だ。
でも多分近くに潜んでいる。

ムギーと呼んで、待っていたら、
また庭先からムギが現れて来てくれた。

怖いらしくて、すぐにぴとっとくっついて来た。
そのままキャリーバッグに入れて、
また浴室に連れて来た。

明日、夫は車を取りに行く予定みたいなので、
明日の夜、またお外に返そう。

行ったり来たりで、大丈夫かな。
人間の都合優先で、申し訳ないが、
あの状態では小屋でリラックスできないので、
浴室に居てもらう。

ムギは、おかかを食べたあと、
すぐに抱っこを要求した。
不安だったかな?
抱っこすると、大きなゴロゴロが聞けた。

良かった、怒ってはいない。

わたしも人や音が怖いから、
ムギの気持ちはよくわかる。

隠れられないのは怖いよね。
ちまには申し訳ないけれど、
ムギが大きな声で呼ぶ。
返事をするとどんどん呼ぶ。

ムギは要求の多い子だ。
超甘えっ子さん。
今はキッチンをお散歩中。

部屋が二つあればいいのにね。
ちゃんと、ムギ、トイレを使ってくれた。
臨機応変な素晴らしいにゃんこ。

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しなやかに強い。

夕べは、ムギをもう返すんだと思うと、
寝付けなかった。
朝4時になって、隠し持っている睡眠薬を足して飲んだ。

アラームが鳴る前に目が覚めた。
アラームで起こされるのは不快なので、良かった。
ちまが胸に乗ってくれる。
ちまは優しい。

起きて夫にメールをした。
ムギの小屋がマーキングされていないかを見てもらった。
大丈夫、とのことで、
小屋の封鎖を解き、敷物を敷き、カイロを入れ、
餌とお水を用意した。

アパートに戻り、キャリーバッグを持って、
浴室に入る。
撫でたり、抱っこしたりすると離れられないので、
「ムギ、お外に帰るよ。」と告げた。

ムギの顔がたちまち曇って、
腕をつかんだら、いや~んと鳴いて、
手の爪でしっかりベッドを握る。

それをはがして、キャリーバッグに押し込み、
すぐ外に出た。
ムギは鳴いて抵抗していた。

小屋の前で降ろし、体をそーっと小屋の中に入れてやった。
でも、ムギはすぐさま出て来て、
庭に行ってしまった。

夫が後を追って見てくれた。
匂いを嗅ぎ、草を食べて、
納得しているようだとのこと。

これでいいんだよね。
またいつでも、お泊りに来ればいいんだもの。


そのあと、夫と二人で出掛けた。
セミオーダーした靴のお直しを頼みに行った。
すぐに用事は済んで、
伊勢崎町を散歩した。

すごくいい街だ。
飲み屋さんがいっぱいあって、どれも個性的。

夫が友人と一回行って、
気に入ったという中華屋さんに入った。
今日は中華の気分だったので嬉しい。

味は美味しいけど、下品な店だからね、と言われてた。
うん、それ、本当だった。
放送禁止用語のオンパレード。

でも、料理はどれも美味しかった。
食べたかったシンプルなラーメンが食べられて良かった。

帰宅して、夫が行くと、
ムギはちゃんと小屋に帰って来ていたという。
ああ、良かった~。安心したよー。

ムギは、決して気の強い猫ではない。
びびるとおもらししちゃうような、小心な子だ。

でも、多分事故に遭って片脚を失って、
長く入院もしただろうし、
その時期は人間と暮らしていただろうと思うので、
とても沢山の世界を知っている。

飼われていた時期、
ノラとして生きていた時期。
うちの子になってからは一年。

ムギの強さは、「柔軟性」だと思う。

猫は本来、変化に弱くて、
家具の配置を変えただけで調子を崩す子もいるという。

ちまは、アパートのこの部屋しか知らない。
一昨年、エアコンの取替え工事のため、
ちまと一緒に、夫の和室へ避難した時、
わたしは寝ていたが、
ちまは、テーブルと窓の隙間に入り込んで動けなかった。

ムギは、うちの子になってからも、
人間の都合に振り回され、場所を転々としている。

庭先に現れて、次にガレージにまで来るようなり、
そのあと、怖いだろうにアパートの階段を登って、
二階にまで来てくれるようになった。

しばらく、玄関前にドームベッドを置き、
カシミアのマフラーを敷いてやって、
そこに居たこともある。

それから、浴室に入れられ、
お部屋に入れたのも束の間で、
次は夫の和室にお引越し。

そこから、お外に出て、ガレージに戻って来て、
ベッド単体だったのだが、
寒くなる前にと、小屋を注文した。

ムギはベッドにも小屋にも、すぐ入ってくれた。

その都度、柔軟に対応し、適応してみせて、
生き抜いて来たのだ。

入院している時に、
看護師さんにはゴロゴロと言い、
お医者さんには抵抗をせず、
お隣の猫ちゃんとはお話しをして、
頑張って、耐え抜いて来た。


しかし、ムギには、もっと選択肢があったのでは?と思う。
すごく見栄えが可愛い子なので、
いくらでも家猫にしてくれる人がいるのではないかと思うのだ。

何故、ムギが夫をターゲットにしたのかわからない。
そして、部屋から出て行って、
またガレージを選んだのも、ムギの選択だった。

出会っちゃったんだよね。
可愛くて可愛くて、離れられなくなっちゃった。

ムギは柳のように柔軟に生きて来た。
だから、安心を与えてやりたい。

ムギには、愛情を信じてもらいたい。


さっき、ムギに会いに行ってみた。
小屋に居てくれた。
居てくれるだけで、ありがたい。安心するよ。

夫が勝手口を開けると、すぐ飛び出して来て甘えるそうだが、
わたしのことは警戒していて、
なかなか出て来てはくれない。

浴室にいる間は、わたしにあんなに甘えたのにね。

スープを小屋に差し入れてやり、
それを飲んだあと、出て来てガレージを一周する。
その間、わたしはじっとしていなくてはならない。

やがてムギが来て、太ももの横に、
ピトっとくっついて伏せしてくれる。

ムギ、ありがとう!
出て来てくれて、くっついてくれて、嬉しい。
撫でながら色んな話をし、
抱っこしよ?と誘うこと数回。

ムギが、いいよ、という顔をして登ってくる。
抱き上げて、膝に乗せる。
しっとりと重さを感じる。
幸せだ。

ムギ、また時々、ママのところにお泊りに来てね。
その時は、明るい場所で抱き合って、
いっぱいラブラブしよう。

ムギは膝を降りて、家の裏の物置に上がり、
そこから裏の土手にジャンプした。
後ろ足が一本なのに、すごいジャンプ力。

楽しそうに草を食べている。
新しく着けた反射式の首輪が、
光ってよく見えた。
良かった。


もちろん、本当は部屋猫になりたいと思う。
でも、この環境を受け入れて、
ここに居てくれることが、すごくすごくありがたい。
大事なうちの子。

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あきらめよう。

ムギが安全に室内にいるので、
わたしは不安なく、すとんと寝付ける。

自然に目が覚めたタイミングで起きるのは気持ちがいい。
ちまがやって来て、胸に乗ってくれる。
幸せだと感じる。

要求が少なく、手のかからないちま。

今、ムギが来ていることはわかっているが、
「ムギはお部屋には入れないから。」という約束を、
ちまとはしているので、
声が聞こえても、聞こえないフリをしてくれている。

ちまは、すごくすごくいい子だ。

ちまの世話をしてから、ムギのところに行った。
ちゃんとおトイレを使って、オシッコしてくれてあった。
外猫なのに、なんてけなげなの?

もう病院には行かないことがわかって、
ムギはすぐにお腹を見せて、ゴロゴロ喜んだ。

まあるい、大きな手をお化けちゃんポーズして、
超カワイイ。


夕べは、ムギと何とか一緒に暮らせないかと、
思い詰めていた。

ちまに何て話す?
部屋をどう改造する?
毎日毎日、オシッコされても平気?

悪い思考の癖で、
自分さえ頑張れば、って思ってしまう。
でもいつも結局、その自分が頑張れなくなって、
放棄して来た。

それはわかる。
でも、ムギの命の危機を見てしまったから、
もうあんな思いをしたくない。
夜中に居なくて、戻ってこない不安に耐えられない。

ぐるぐる考え続ける。


夫が出張から帰って来て、
夕方車で一緒に買い物に出掛けた。

夫から、ムギと部屋で暮らすのはダメだと言われた。

理由は色々あるが、
ちまが可哀相だから、というのが一番。

二匹とも、自分だけを見て欲しいタイプ。
お互い譲れない。
一年前は、当然のこととして、ちまを優先してきた。
しかし、ムギがそれを気に入らなくて、
当て付けに、あちこちでオシッコしまくった。

ちまのほうが、鼻チョンしてくれるまで、受け入れてくれたのに、
ムギはそれでも、自分が一番ではないと思い、
ラグに、毛布に、キャットタワーに、
オシッコし続けた。

わたしはノイローゼになり、
ムギを可愛いと思う気持ちすらわからなくなり、
放棄してしまったのだ。

夫は、それがまた繰り返されるだけで、
キミには耐えられない、と言い切った。

わたしは、感情でしか考えていないので、
夫の冷静な判断が、きっと正しい。

明日、必ずムギを外に返すようにと、
きつく言われた。

わかった。
そうする。


今夜のムギは、鳴きまくっている。
夫と一緒にいる時間帯は、夫に行ってもらったが、
何を要求して鳴いているのかわからない。

ドアを開けておいたら、キッチンを散歩したという。

夫が帰ってから、トイレを使う音がして、
そのあと、盛大に呼ぶ。
テレビを見ていたので、ちょっと無視しようかとしたが、
鳴きやまないので、見に行った。

トイレに、オシッコと、ウンちゃんがしてあった。
うん、いい子だね。
健康だねムギ。
元気になって良かった。

写真を撮ってから、片付けていると、
ムギが早く抱っこしてという。

膝に抱っこして、お尻に手を回したら、
お尻の穴に、ウンちゃんがひと粒くっついていた。

あ、これか!
そーっと引っ張ってみたら、
長ーい草のようなもので、腸内と繋がっていた。
これでは、力んでも離れないわけだ。
必死に呼んでいた理由がわかった。

一応写真に撮り、
夫にメールで送って、
ムギを抱いていた。

明日、お外に返すけれど、
そうしたら、もう助けを呼べないんだよね…。
ムギの危機を救ってあげられるだろうか…。

夫から、「虫ではありませんか?」と返事が来た。
捨てずにまだ置いてあったので、見に来てもらった。
回虫ならば、あんずの時に見ているのでわかると思う。

夫が来て、二人でまたじっくり見つめる。
色も緑っぽい。
草だよね?
ちぎってみる。
ちぎれるときの音や感触が、草っぽい。

草ですね、という結論に達して、
この件は終了。


今回のお泊りで、ムギの排泄や食欲を、
しっかり観察できた。

夫は、二度とアパートに入れるなと言っているのではない。
例えば、ひどい天気の時とか、
寒い時とか、
体調が悪そうに見える時とかに、
こうしてお泊りして、観察すればいい、と言っている。

どうしてもどうしても夜が心配なら、
夜はここで過ごすことにしたっていい。
でも、夜行性なんだから、夜に居ないからって、
心配しすぎないよう言われた。

うん。
そうだね。
一緒に部屋で暮らすことは、あきらめよう。
仕方がない。

たまに来る分には、
ムギも嬉しそうだったし、いいと思うが、
ムギには外で生きる力があるんだし、
ガレージに、小屋も床もあるので、
お外の子としなさい、と言われた。

そうだね。
わたしの一時の感情で、
ムギとちまの心を乱してしまうのはいけない。
夫の冷静な判断に従う。

3泊したが、ムギは今夜は飽きたようだったから、
天候が悪い時とかに、
2泊させれば、ムギも甘えられて嬉しいし、
排泄もしっかり見られる。

ムギ、またおいでね。
このお部屋、このままにしておくよ。


ちまのことを、もっと大切にしなくちゃね。
ちま、ちゃんと我慢してくれているんだもの。
感謝だね。

約束したからこそ、ちまは耐えてくれている。
守らなくてはならない。

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無限ループにはまった。

ムギが安全な場所に確実にいるという安心感で、
夕べはびっくりするくらい、ストンと眠れた。
ちまが一緒に寝ていてくれて嬉しかった。

しかし、起きるのは辛かった。
眠い。しんどい。

起きてユンケルを飲んで気合を入れる。

ムギのところに行くと、
なんとまたおトイレにたっぷりオシッコをしてくれてあった。

ちょっぴり床に漏らしてるのもご愛嬌。
外猫なのに、きちんとトイレを使ってくれているのが愛おしい。

わたしが精神科に行かなくてはならないので、
世話だけして、出掛けた。

ムギをそばに置きたいけど、
浴室じゃ可哀相だし…
明日はお外に返さなくては、と考える。

でも、同時にまた、
ムギは気配と物音に怯える日々が始まり、
ムギが生きているかを心配して思い詰める生活になるのだ。

ムギが元気なんだとわかったから、
思い詰めるのはやめればいいのだが、
これは、どうすることもできない。
楽になりたい。

診察で、猫のことで思い詰めており、
朝まで眠れず、常時、心が苦しいことと、
焦ってしまって、失敗ばかりしている生活を話した。

お薬は現状でいいです、と言ったが、
先生は、
「朝夕にセロクエル25ミリを足しましょう。」と結論を出された。

セロクエルは、既に200ミリ飲んでいて、
頓服としてもお世話になっている。
それがまた増えてしまった。

確かに、わたしはおかしくなっている。
すごくすごく苦しい。

気晴らしがしたいと思ったのだが、
気が急いて、無理だった。
お姑さんにはお寿司を買い、
自分もお弁当を買って、帰って来た。

ムギが家にいる。
安全なところにいる。
なんて素晴らしいことなの?

ちまの世話をしてから、浴室に入る。
ムギは、昨日のことをちゃんと覚えていた。
わたしが一旦出掛けて、
帰って来てから病院に連れていかれたのだ。

だから今日も病院に連れて行かれるとムギは思っていた。
ベッドの中でぺしゃんこになり、
怯えた目をしてわたしを見つめた。
頭のいい子だ。

わたしは座って、撫でながら、
ムギ、もう病院には行かないんだよ、と諭した。

ムギはすぐには信じなかったので、
しばらく一緒に過ごして、
今日は行かないんだよ、ここで過ごすだけだよ、
誰も来ないよ、ムギとママの二人きりだよ、と
延々話して聞かせた。

30分くらいして、やっと信じてくれた。
クルッと仰向けになってお腹を見せて、
ゴロゴロ言い始めた。
ママが帰って来ることも怖かったんだね。
気の小さいムギ。

昨日は、抱っこしてモード炸裂だったが、
今夜のムギは、「見てて~!」だった。

実は猫マンガのブログで、
見ていて欲しい猫の話を読んだばかりだった。
え? ムギも実はそういう子だったの?

何回も浴室からわたしを呼ぶ。

最初は、「ベッドから出て、ゴロゴロするから見てて~」、で、
そのあとは、「見てて~」と呼んでおいて、
急にトイレにダイレクトに飛び降り、
そのままウンちゃん排泄。

ええ?
ムギ、これを見ていて欲しかったの?

そのあとまた呼ばれて、行くと、
「今からカリカリ食べるから見てて~。」

そのあとは、
「またオシッコ出たから見に来て~。」

ムギ…。
ムギはこんなにも人と一緒にいたい猫なんだね。
寂しがりで、
優しくて、気が弱い。
超超超、甘えっ子。

ちゃんとトイレも使ってくれている。
どうすれば人間が喜ぶかもよく知っている。

ムギは本気で、家猫になりたいんだね。

そうだよね。
母屋の門扉の音や玄関ドアの音に怯えて、
毎回耳をぺしゃんこにしている。
外で誰かの話し声がするだけで、身を縮めている。

怖いんだね。
なのに、毎晩ノラ猫たちに襲撃されて、頑張って闘って、
ムギ、疲れちゃったんだよね。


どうしよう…。

ムギを外に返したくない。
一緒にいたい。
安心して暮らせるようにしてやりたい。

仰向けになって、
ずびずびイビキをかいて寝られるようにしてやりたい。

わたしさえ、頑張れば、出来るんじゃないのか?

でも、きっと一年前と全く同じ展開になるはずだ。
ムギが部屋に入れば、
ちまは怒り狂って、シャーッ!と、パンチの連続。
そしてムギは当て付けで、
してはいけない場所で、オシッコしまくるのだ。

その毎日に耐え切れず、ノイローゼになり、
ムギを放棄してしまった恥ずかしい自分。
すごく可愛かったのに、
可愛いと思う気持ちすら、わからなくなってしまった。
ダメな自分。

ムギが夫の部屋に行ってからは、
ほぼ、記憶がない。
写真も撮っていない。
ムギから逃げた最低のママだ。

ムギの住まいがガレージになってからは、
毎日2~3回会いに行っていた。
一回に一時間かける時もあった。
寝る前には必ず会いに行っていた。

だから死なせなくて済んだ。

もう、ムギの命の危機を見たくない。
小屋に居ないという不安を抱えたくない。

ムギ、いま浴室ごときでこんなに喜んで、
リラックスして、あお向けで寝ている。

どうしよう。
どうしたらいいの?

一緒にいたいけど、
それは不可能?
それとも、どうなるかを知っているから、
今度は覚悟して耐えられる?

それとも、ムギはお外のほうがいい?

お外には自由がある。
ムギは裏の土手に登ったり、
ネズミさんをハンティングしたりして、
それなりにやっている。

でも、ノラたちの襲撃はあったし、
こんなに音に怯えている姿を見てしまったら、
お外のほうがいいだろうって、考えられなくなってしまったよ。

どうしよう。
無理かな。
わたし、頑張れないのかな。
ダメなのかな。

毎日あちこちでオシッコされて、耐えられる?
それでもムギを可愛いと思える?

正解のない、無限ループにはまってしまった。

ムギの命を危ぶむ辛さと、
毎日のオシッコ地獄と、
どっちがいいの?

                                          伽羅moon3

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心は守りきれていない。

ムギが安全に家にいると思うと、
わたしは安らいだ。
でも、病院に連れて行ったら、
きっと根に持つだろう。

帰宅して、お姑さんに買ってきたお弁当を渡し、
ちまのケアをしてから、
浴室に入る。

ムギ、病院に行くよ、と言ったら、
ムギがじっとりとした悪い目つきになってしまった。
よくわかるんだねムギ。

キャリーバッグに入れて、駅までヨロヨロと歩く。
ムギは身をよじって鳴いている。

バスに乗って、病院に着くと、
静かになった。

診察室に呼ばれる。
担当の先生を見ると、すごくホッとする。
二日前から、お腹が張っているように思えて仕方ないので、
連れて来ましたと伝えた。

尿も少し漏らしているので、
膀胱炎が怖くて来たとも言った。

ムギ、また体重が増えて、5.3キロになっていた。
触診と、聴診器のあと、奥に連れて行かれた。
オシッコを出させて、検査もしてもらう。

しばらくして呼ばれた。
ムギ、どこも悪くなかった!

尿の中に細菌は見当たらず、ペーハーも比重もOK。
尿も、大して溜まってもいなくて、
自力で排尿したが、線も太くて、
詰まっている様子はないです、と言ってもらえた。

良かったよムギ!
それを知ることが出来ただけでも、来て良かった。
嬉しい。

ムギちゃんがストレスにならない程度に、
良かったらまた来てくださいと言われた。

ムギと一緒に帰って来た。
浴室に入ると、またすぐドームベッドに入った。
ムギ、頑張って偉かったので、おかかをやったら、
すごく喜んでシャクシャクと食べた。

安心してお腹が空いたので、わたしもちまも夕飯。
夫が出張から帰宅するまで、ムギには浴室に居てもらおう。
人間の都合で、申し訳ないけれど。

食後、行ってみると、
ムギは驚くくらいゴキゲンだった。
またこの部屋!って、怒ってると思ったのに、
ここは外敵が居なくて安全と知っているので、
超リラックスしているのだ。

ベッドの中で、クルッと仰向けになり、
お化けちゃんのポーズをして、悩殺。
可愛いよムギ…可愛すぎる…。

しばらく撫でていると、
ムギから出て来て、膝に乗った。
ああ、久しぶりの感触。

カリカリも食べて、お水もいっぱい飲んでいる。
しばらく抱っこして撫でて、
ベッドに戻る。
わたしがそのまま居て、メールを打っていると、
また出て来て抱っこされる。

ムギ、安心なんだね。
お外ではすごく緊張しているんだね。
本来の甘えっ子ちゃんモードが炸裂だよ。


見たいテレビがあったので部屋に戻った。
2時間したら、ムギがきゅ~んと鳴いてわたしを呼んでいる。

ちょっと待ってね!と言って、ちまのケアをしてから、
ムギのところに行った。

すると、ムギ、外猫なのに、
ちゃんとトイレを使ってオシッコしてくれてあった。

ちょびっと漏らしてたのさえも愛おしい。
ムギ、なんていい子なの?

量もたっぷり出ていた。
夕方出したのに、また出たから、調子がいいんだね!

いっぱい褒めて、片付けていると、
早く抱っこして~と出て来た。

またしばらく一緒に過ごす。
安心して抱っこされている。

途中、二回ずつ、母屋の門扉と、玄関ドアの音がした。
その都度、ムギは耳をペシャンコにして怯えている。

そうか。
ムギにとっては、門が開く音も、玄関が開く音も、
恐怖なんだね。
身が縮む思いをして、毎日生きているんだね。

簡単には抱っこされないのは、
回り全部が恐怖の対象だからだね。

ごめんよムギ…。

わたしがしばらく居ると、喜んで、
何回も抱っこされ、猫じゃらしでも遊んだ。
ほっぺがふくらんで、すごく可愛い表情になっていた。
そのあと、仰向けになっていびきをかいて爆睡したよ。

小屋では、こんな風に、リラックスできてないよね。
いじらしいムギ。


ムギは本心は、部屋猫になりたいんだと思う。
お外には自由があって、好きだけれど、
ムギは本来は、気が小さくて優しい猫だ。

だから、外で生きて行くのは、過酷だと思う。

部屋が二つあれば、文句なしで部屋に入れるが、
たった10畳の部屋に、
女王さまのちまと暮らすことは、
誰も幸せにならなかった。

一緒に暮らしたい。
安全を提供してやりたい。
仰向けで寝られるような安心を与えてやりたい。

いくら堅牢な小屋でも、
ムギは危険を察知すると、引きこもらずに逃げ出して去ってしまう。
小屋では、心は守りきれないのだ。

環境は最強に整えてやっていると思うが、
心を守ってやることは、出来ていない。

何とか愛情を信じてもらうしかない。
たまにこうして、室内にお泊りするのも、
アリかもしれない。
思いがけずムギが喜んでくれたので、
ビックリしている。

家人の出入りの音すら恐怖に感じているムギ。

すごく切ない。
手放したくないよ…。

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狂ってしまう!

いつも寝るのは午前3時くらいだ。
実際に寝付くのはもっと遅い。

寝る前に毎晩、ムギに会いに行っている。
ムギをお外に出してからずっとだ。
夜中に行って様子を見ていたから、
あの夜、死なせずに救急に連れて行けた。

オシッコが溜まっているような気がする。
お外では、ムギの警戒心が強く、
夫も絞れない。

もし触って、固かったら、病院に行くしかない。
そう思って、夜中2時過ぎに行った。

ムギが、いなかった。

わたしはショックで立ち尽くした。

ムギが居ない。
この時間帯に、居なかったことは初めてだ。

この時間は、ノラたちに襲撃される時間でもある。
なのに、小屋を空けているって、どういうこと?

夜中なので、小さい声で、ムギー!と呼んで、待つ。
帰って来ない、
家の裏手や、隣の家の草地を探してみる。
姿が見えない。

どうしていないんだろう。
こんなに風があって寒いのに、何故暖かい小屋にいないんだろう。

40分くらい、待った。
寒い。
心配で、気がおかしくなってしまう。

探しても探してもムギの姿はない。
ムギ、どうしたの?
どこかで倒れてしまったの?
どこかに引っかかって、抜けられないの?

狂いそうになる。

こんなことなら、全てを我慢して、
一緒に暮らすほうがいいのではないか?

寒さに耐え切れず、一旦アパートに帰った。
どうせ寝られないので、起きていることにした。
夫が朝5時に起きる人なので、
ムギが居なくて帰って来ない、起きたら電話してくださいと、
パソコン宛にメールを入れた。

狂ってしまうと思った。
ムギが居ない理由もわからなかった。

5時に、夫から電話がかかってきた。

ムギ、帰って来ていた!
良かった!
どうしてそんなに長く留守だったの?
わたしが置いたおかかもスープも、手付かずで残っていた。
電話で、夫がムギのスープを舐める音を聞かせてくれた。

やっと安心して、急にお腹がすいて、
パンを食べてから、7時くらいに寝た。

午後起きて、
やっぱり今日、ムギを病院に連れて行くと決めた。
すぐ行って、問答無用で、ムギを小屋から引っ張り出した。
ネットに入れると漏らすので、キャリーバッグに入れて、
アパートの浴室に運んだ。

浴室でキャリーを開けると、
ムギはくるっと見回して、事を理解し、
すぐに、新しいドームベッドに入った。

ムギを外に返したあと、念のためにと、
アマゾンで買ったドームベッドは、
今使っているようないいものではなくて、
小さいし生地も薄い。

ちゃんと下にはタオルのマットを敷き、
上からはひざ掛けで覆い、
カイロも入れて、暖かくした。

ムギは、特に怒るでもなく、
ちょこんと狭いベッドに治まった。

ムギが室内に居る。

それはとてつもなく、安心できた。
餌と水をやって、くるくる撫でて、
わたしは美容院に行った。



長くなるので二回にわけます。
続きます。

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耐えられないかもしれない。

水曜日がカウンセリングの週は、
比較的気分がいい。
リウマチ内科の週は落ち込む。

起きてすぐ、ムギに会いに行った。
ムギはちゃんと小屋に居て、
思いがけず、ムギから出て来て、脚に乗ってきてくれた。

嬉しい。
ムギちゃん。可愛い!

ちょうどお日様が当たって、日向ぼっこみたいになった。
ムギは目を細めて膝に乗り、
撫でるわたしの手を舐めてくれた。
ムギが舐めてくれるのはとても珍しいのだ。
幸せ。

ずっとそうしていたかったけれど、
出かけなくてはいけないので、
残念だけど膝から降ろした。
ムギは車の前まで出て、見送ってくれた。
切ない。

カウンセリングに行って、
ムギのことが心配すぎて、不安が消えず、
朝まで寝付けないことを話した。
こんなにも不安なら、
いっそ一緒に暮らしたほうがマシではないかと、
毎晩迷うことも話した。

それと、最近自分が失敗ばかりしていることも、
例を挙げて話して来た。

これはどういうことでしょうか、と尋ねたら、
余りにも疲労してしまっていて、
脳の指令と、体の感覚が、
繋がっていない状態だと言われた。

ジャガイモをむいて、身を捨てて皮を持っていたり、
しょっちゅう何かしらこぼしたり、
自分の爪で自分が怪我をしたり、
お皿も割ったし、
焦りまくって暮らしている。

思っているよりも、疲労が溜まっているとのこと。

そう…
ムギが倒れたあの夜から、
安らいだ日は一日として無い。

ムギを浴室で療養させていて、オシッコが出た夜くらいしか、
安眠できていない。


せっかく都会に出たので、
カウンセリング帰りに、ちょっとだけデパートを見たが、
気が急いて、雑貨屋めぐりをする気分にはなれなかった。

帰宅してすぐ、ムギのところに行った。
夫はまだ帰っていないはず。

母屋にはなぜか煌々と灯りがついていた。
お姑さん、今日はハイなのか?

小屋に行くと、ムギが留守だった。
ショック。

もう暗くなってるのに、
ムギ、どこに行ってしまったの?

仕方なく、お皿に残った餌を片付けていると、
お姑さんが二度ほど出入りしていた。
たまに、そういう日がある。
きっとムギは怖くてどこかに逃げたんだ。

ムギを待っていると、勝手口が開いて、
お姑さんに声をかけられた。
会いたくなかった。
この時間に帰って来てるのに、夕飯ないの?と、
思われたくない。
正直、ムギのところにも来て欲しくない。

お姑さんは勝手口の明かりを付けて、
中に入られた。
明かり、要らないんだけど…。

ムギー。

ちょっと声を出して呼んでみる。
ムギー。ムーギー。

諦めて、夫にメールをし始めたら、
しばらくして、
にゃお~んと鳴きながら、ムギが帰って来た!

嬉しい!
ムギ、わたしの声を聞いて帰って来てくれたのだ。
すぐにぴったりとくっついてくれた。
ムギ、帰って来てくれたの?
ムギ、ありがとう!

しばらくくっついていて、それから少し抱っこさせてくれた。
お腹をまさぐる。

夕べから、ムギのお腹が気になっている。
ちょっと張っていて、固いのだ。
オシッコが溜まっている。

夫に朝、絞ってもらえるよう頼んだが、
室内にいるときとは違って、
ムギは回りを警戒し続けているので、
リラックスして尿を出すことが出来ない。

夕方になっても、まだ張っている感じはある。
夫に、帰宅したら絞ってみて欲しいとお願いした。

でも、外ではムギはやはり回りを警戒していて、
無理なようだった。
そのうちにお姑さんが顔を出して、ムギは逃げてしまったらしい。

困った。
夫が木曜日から出張で二泊、留守なのだ。

わたし一人で、ムギの命を背負わなくてはならない。
どうしよう。
怖すぎる。

その使命に耐えられないかもしれない。


寝る前に、もう一回様子を見に行くが、
お腹が固いようなら、明日病院に連れて行かなくてはならない。

やっとお外に慣れて、
以前と同じように暮らせるようになって、
頑張っているムギを無理に捕まえて、
病院に連れて行くのは、やりたくない。

可哀相だし、わたしも信用をなくして、
また会ってもらえなくなる。

けれど、命がかかっているから、そんなことも言っていられない。

いっそ、夫が留守の間は、
また浴室で保護していようか。
そうすればムギのオシッコは目で見られる。
ノラたちに襲撃される恐れもない。

でも、それもムギには可哀相だ。
またこの部屋かと気落ちするだろう。

じゃあ、どうしたらいいのか。
病院に連れて行かなくても、
洗濯ネットに入れて、抱き上げたら、
盛大に漏らすかもしれない。
その手を使うか。

どっちにしても、嫌われる役目をしなくてはならない。
辛いよう…。

寝る前にもう一回見に行って、
嫌がられるけれどお腹に触れて、
あとは明日の朝、夫に触ってもらった感触をメールしてもらおう。

お腹が固いようなら、
仕方がない、病院に行くしかないか…。

辛い。安らがない。
命を預かることは大変だ。

出張の夜は、夫はお酒を飲むから、
相談の電話もできない。

どうしよう。
心細いよ。

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人としての価値。

一年前から、家族の夕飯を作っている。
最初は二品作っていたが、
ムギが退院して、毎日通院していた時に、
辛くなってしまい、
一品だけにさせてもらった。

今は、野菜系の煮物を作っている。
他は、夫がなにかしら作るか、買うか、している。

夫が一人で大変なので、申し訳ない。
でも、ちょっとこれ以上は頑張れそうにない。

夫の子供たちにもう少し自覚があればと思うが、
わたしの子ではないので、仕方がない。


30年も前で、さらに田舎だったので、
わたしが最初の結婚した当時は、
25歳までに結婚するのがステイタスだった。
クリスマスケーキと比喩された。
25過ぎると価値がないということだ。

なので、その年齢の時に、付き合っている人がいると、
嫌でも結婚の話になる。

わたしは、泣かせてくれる胸が欲しかった。

親には絶対に本当のことは話せない。
理解されないばかりか、怒られるからだ。
正直に、生きたかった。

だから、泣いているわたしに、
「似合わないから笑って。」という人ではなく、
ただ黙って泣かせてくれる人と結婚した。

ほかにどこが良かったのかは、わからない。
幸せな結婚にはならなかった。
そんなこと、考えればわかるのに、
22歳で付き合っていたので、
結婚せざるを得なかった。

結婚するしか、実家から逃れる術もなかった。

独身当時、働いているのに、使っていい金額を勝手に決められ、
相談もなく勝手に門限を決められ、
何も楽しくなかった。

結婚したら、さらに楽しくなくなった。
息子に恵まれたので、存在価値については悩まなかったが、
つくづく、息子を得るため、そして東京に来るためだけに、
選んだ結婚だったのだと思う。

ひどい結婚生活だったが、
息子は可愛かったし、東京は気楽で嬉しかった。


結婚した相手は、たまたま大学を出ていたが、
わたしはそんなことは気にしたこともなかった。
人間の価値に、高卒も大卒もない。

だって、前夫は、
いくつか受けて、たった一つだけ受かった大学に行き、
いくつか受けて、たった一つだけ受かった会社に就職したのだ。
そこには夢も希望も展望もない。

だから、仕事が出来ず、上司には徹底的に嫌われ、
本人も、激しく愚痴を言うだけで、努力のない人だった。

大学になんて行っても、
自分の思う人生の展望がないなんて、無価値だ。

わたしは息子には手に職をと思っていた。
特殊な高校を一校、受けさせただけで、
息子は、もし落ちたらどうすればいいの?と不安がっていた。

その時は、大工か寿司屋になりな、とわたしは言った。
普通科の高校に入ったって、
いい就職なんて無い。

手に職を持つことが一番強いと思っていた。
息子は、無事に高校に合格して、
実技を学び、その分野で就職した。



社会のしくみを知らず、どんな職種があるかもわからないまま、
17歳のわたしは就職を決めざるを得なかった。
酷だと思っていた。

しかし、本当に学びたいとわかったことは、
大人になってからも、学べる。

遅すぎるなんてことはない。

大切なのは、ずっと自分で選び続けていくことだと思う。
境遇は選べないけれど、
意識は変えられると思うのだ。


わたしは再婚したころ、
外に出るのが怖かった。
働いている女の人を見る羽目になる。
自分は病気で働けなくなり、
家事すらもできない。

なんのために生きているのかわからなかった。
毎晩息子を思って泣いていた。

ただひたすら、一階の和室で寝ているか、
狭い書斎で、パソコンに向かっているか、
どちらかだった。

本も読めず、テレビも見られなかった。

夫が買ってくれたパンを食べ、水筒の水を飲んで生きていた。

そんな自分に、夫がどうしてよくしてくれるのか、
今もわからない。

猫たちみたいに、ただ生きてそこにいればいいって、
そんなことはないよね?

でも、自分に価値がないと思っているのも辛いので、
細々と、夕飯を作っている。
それくらいさせてもらわないと、
逆に辛いからだ。


今日はムギが一回も出て来てくれなかった。
心配で、小屋に手を差し入れると、
クルッと仰向けになって、お腹を見せてくれているので、
体調が悪いわけではないと思う。

しっかり防寒してあるので、大丈夫と思うが、
この先、寒の戻りがあるので、心配だ。

夫には、鳴きながら寄って行くそうなので、
差を感じるけれど、
生きていてくれさえすればいいか。

生きててくれれば、それでいいものね。
ムギ、生きててくれて、ありがとう。

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気質としてのうつ状態。

子どもの頃から、不安神経症だったと思う。
学校が辛かった。

毎年学級委員をしているような子だったので、
常に矢面に立たされており、
気を抜くことができない。

体調も良くなくて、
けれどそれが親にばれると逆に怒られるので、
ずっと内緒にしていた。

蕁麻疹が出たり、立っていられなかったり、
喘息になったり、アトピーが出たり、
実は四六時中、具合が悪かった。

明日という日が来るのが怖くて、
毎晩、願掛けをして寝た。

親に不安を打ち明けられず、弱みも見せられず、
甘えることは許されなかった。

わたしが辛そうにしていると、
母は烈火のごとく怒った。


わたしは、気質として、うつ状態なのだと思う。

もちろん、人生で楽しい時期はあった。
しかし、それは、数えられるくらい短い。

今、夫に守られて、最も安らかな暮らしだと思うが、
やはり、ムギのことが心配で、
落ち着かない。

会いに行って、小屋から出て来てくれないと、
体調が悪いのではないかと考える。
手を差し入れて、触ってみて、温かいかどうか、
固くなっていないか、まさぐる。

そんなことするから、嫌がられる。
でも、あの夜のムギを思い出してしまうんだよ。


夕べ、自分の具合が悪くなった。
お腹が痛くなって、吐き気もした。
絶対に吐きたくないので、
太田胃散を沢山飲んだ。

お腹は壊れて下したが、吐くことはしなかった。

寝る時、また気分が悪くなって、
全然寝付けない。
しかたなく起きて、太田胃散を飲み、セロクエルを足して飲み、
ちまに頼み込んで、一緒に寝てもらった。

ちまは、毛布の中にもぐって来て、くっついてくれた。
朝5時過ぎに、ようやく寝付いた。


お昼に、母屋では夫の誕生日会が開かれた。
デリバリーのお寿司を頼んだのだが、
その支払いが、子供たちではなく、家計費からだと聞いて、
びっくりした。
夫の給料だ。

三人ともバリバリ働いているのに、
どういうことか、と呆れる。
長女が、わたしの分を取ると言ってくれたのを、
一緒に食べられないからと断った。
それでもいいから、と言われたので、そこまで言うのならとお願いしたが、
家計費から出るのなら、
やっぱりお断りするべきだった。

朝まで寝付けなかったので、お昼に起きられず、
お寿司は冷蔵庫に入れてもらっておいた。

起きて、常温に戻してから食べようとしていたら、
夫が、「倒れたらムギが逃げた」とメールして来た。

倒れたって、どういうこと?

ムギのところに行ってみると、
ムギは小屋に入っており、
床で夫が寝ていた。

顔が冷えて冷たくなっていた。
お昼の誕生日会で飲んで酔っているらしい。
外で寝るなんて、危ない。冷えてしまっている。

夫は風邪を引きやすいのに無防備だ。
部屋に戻るように言って、ムギには餌をやった。

お皿が空っぽだったので、シーバをやったら、
出て来て喜んで食べ、パトロールに行ってしまった。

さっきまた会いに行ったが、小屋から出て来てはくれない。

具合が悪いのだろうか。
手を差し入れて触る。
冷たくないし、お腹も固くはない。
大丈夫と思うが、心配でたまらない。

でも、ムギはムギなりに、お外を楽しんでいるようだ。

草を食べて、たまり水を飲む。
コンクリの上でごろんごろんする。
ちゃんと綺麗なお水を容器に入れてあるし、
床も貼ってあって、マットも敷いてあるのにね。

こんなに心配で心が痛むのなら、
一緒に暮らしたほうがよくないか?
毎晩、寝る前に自問自答。

ムギが襲われたら、加勢しに行くけど、
もし、睡眠薬を飲んで布団に入ったタイミングだったら?
フラフラな足取りで階段を降りて、
正確に、敵に攻撃を与えられるだろうか。

間違ってムギに当たったらどうしよう。

もし、わたしが薬で寝入ってしまったあとに、襲われたら?
今のムギ、勝てるだろうか。
優しくて気が小さいムギ。

そんなことを考えていると、
寝付けず、朝がやって来てしまう。

毎日がしんどいよ。

それでも、夫と情報を共有しあって、
二人で面倒を見ている日はいいが、
今週、夫は出張で二泊留守にする。
その間、ムギのことは、わたしが一人でしなくちゃいけない。

すごいプレッシャーだよ。
大丈夫だろうか。

毎日が辛い。安らがない。
どうしたらいいのか、わからない。

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ねこたちのキラキラ。

数日前、夫がやって来て、
楽天の、「ラクーポン」というものを見た。
事前にクーポン券を安く買い、
それで食事すると、めっちゃお得なのだ。

近くの駅の駅ビルにある、イタリアンレストランが登録していたので、
クーポンを買っておき、予約して、
今夜行って来た。
夫の誕生日。

ひさしぶりにワインを飲んだ。
おいしい。
飲みすぎないよう気をつける。

いろいろいっぱい食べて、8900円のお会計だったが、
クーポンがあるので、現金支払いは900円のみ。
夫のお誕生日なので、たった900円だがわたしが払った。

おいしかった。


今日の昼間は、嬉しいことに、
ムギを抱っこすることが出来た。

夫が出かけている時間に、ムギに会いに行った。
声をかけて座ると、ムギが小屋の中で伸びをした。
何か、アクションしてくれるときは、
出て来てくれる可能性が高い。

いくら声をかけても、居座っていても、
出てくる気分じゃない時は、ムギはいっさい動かない。

ムギから出て来てくれて、わたしにピトッとくっついてくれた。
嬉しい~。
ありがとうムギ!

夕べは、お疲れさまだったね。
よく頑張ったね。
いいこいいこ。なでなで。

カリカリを食べて、一周して、
また戻って来てくっついてくれる。
脚をポンポンして、おいで、って言ったら、
登ってきてくれた。

嬉しい。ムギ大好き。可愛い。
こういうこと、毎日行えればいいんだけれど、
お外だから、ムギの耳はとっても敏感になっている。

お外に返した日は、
電車の音にも震えていたよ。

何とか、安心して小屋で暮らせるようにしてやりたい。


夜、外食から帰って来てからは、
ちまちゃんタイム。

テレビもつけないで、横になって、
ちまがお腹に乗ってくる。
小さくグルグル鳴いている。

ちいちゃいお顔。
細い手足。
ムギに比べると、ちまはパーツがちいちゃくて女の子らしい。

浴室に入りたいというので、
灯りをつけて、見せてやった。
ムギの痕跡はあるけれど、
もういないってことが、よくわかったはずだ。

予備で購入したドームベッドに、ちまが入ってご満悦。
いいよ、ちま。
ちまの別荘にしていいよ。

ちまのワガママにしばらく付き合う。
押入れの上段に登りたいというので乗せてやったり、
キャップ遊びに付き合ったりした。
ちま、楽しそうだった。


台風直撃のような荒天の時に、
ムギを一時避難させらるよう、
ベッドはひとつ浴室に置いておく。

本当は、ちまとムギと一緒に暮らしたい。
でも、無理なのはわかってる。
実際経験して、ダメだったんだものね。

誰も幸せになれなかったんだもの。
わたしの力不足。

努力したら、なんとかなるんじゃないかという思いは、
今も持っている。


ムギは、毎日耳をそばだてて、警戒しながら生きて行く。
きっと、家猫みたいには長生きできないだろう。
でも、今、ムギの目はキラキラしている。

これでいいんだと、思うしかない。
自分を責めていても、仕方がないので、
ムギもちまも、快適であるよう、心がけることにする。

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おかしくなっている。

いつからかはっきりしないが、
自分が、おかしくなっている。

絶望からは救われたので、
ひょっとすると、レメロンを増やしたあたりかもしれないが、
すごく、失敗ばかりしているのだ。

どうおかしいかと言うと、
手に持っているものを落としまくる。
コップなどを倒してこぼしまくる。

二つのことに同時に手をつけて、
どちらも失敗する。

捨てるほうを持ち、使うほうを捨てる。
飲む時、コップを早く傾けすぎて、ざぶっと浴びる。

常に何かが気になってじっとしていられない。
なのに、どれも中途半端で、成し遂げられない。

そう、毎日がこんな感じ。

だから、夕飯を母屋に運ぶ時は、
ものすごく緊張する。
寸胴鍋を両手で持って、急な階段を降りるのだ。
ここで転んだら、
2時間の成果がなくなってしまう!と肝に銘じて、
気をつけて降りる。


こんな風になってた時は過去にもあった。

うつ病と診断されて間もない頃、
まだ、そのことに自分が慣れていなくて、
頑張れるんだと思い込んでいて、
あちこち、整理し始めて、
結果、どこも片付けられず、逆に散らかり、
自己嫌悪に陥って寝込む。

数箇所の用事を、一日で済ませようとして、
力尽きて、途中で帰って来て寝込む。

でも、だんだん何にも出来なくなって、
むしろそういう症状は治まっていた。

ここに来てのぶり返し。
うつ病の症状なのか、それとも薬の影響なのか、わからない。
今度の診察で、相談してみよう。


ムギは、夫にべったりだ。
わたしが行っても、全然小屋から出て来てくれず、
果ては小屋からも逃げ出して、
手の届かないところに行ってしまう。

夫には自分から寄って行って、
いい顔して撫でられているのに、
わたしには来てくれない。

わたしが今、多動だから、怖いんだね。
ガサガサと動き続けているから、落ち着かないよね。

ムギが来てくれないのは、寂しい。
でも、元気に生きていて、
ただ小屋に居てくれさえすれば、良しとしよう。

ムギ、早速ネズミをハンティングしたらしい。
でも、吐いちゃったみたいで、夫が後片付けをしたそうだ。
お腹がビックリしちゃったんだね。
ずっとカリカリしか食べてなかったものね。


今夜は、夫のためにビーフシチューを作った。
お誕生日の前夜祭。

焼酎をストレートで飲んでいたので、すぐに酔って、
夫はウトウトしてしまった。
もう寝るからムギのところ行かないというので、
さっき、11時に行った。

お皿が空っぽになっていたので、
小屋の前に座って、カリカリを補充していたら、
思いがけず、脚に何かが触れた。

ムギから出て来て、スリスリしてくれたのだ。
思わず抱っこして膝に乗せた。
風が強くて辛いので、フリースをかけてやった。

嬉しい~。
ムギから来てくれたよ。
いっぱい、いいこいいこをした。

しばらくして降りてカリカリを食べ、
そのあと一周してから、また膝に戻って来てくれた。
ムギ、感激だよ!
ありがとう。幸せ!

病気になる前からずっと、
ムギが小屋に居てくれて、抱っこできるのは、
当たり前じゃないと自分に言い聞かせて来た。

本当に、これはありがたいことなのだ。
ムギが生きてるだけで、充分なのだ。

いっぱい大好きだよと伝えて、
ムギが小屋に戻ったので、帰って来た。


すると、12時、猫たちの争う声が聞こえた。
来た!
ムギ、襲われてしまう!

慌てて懐中電灯を持って、出て行った。
庭の奥で二匹の声がしているが、
どっちがムギの声かわからないし、
姿も見えない。

お隣の家の裏に、キジ猫が座っているのを見つけた。
懐中電灯で照らしても、逃げないってことは、
それがムギなんだと思う。

敵のノラ猫集団の中に、
ムギよりちょっと小柄で、全く同じ柄のキジ猫がいる。
そいつと、見分けがつかない。

ムギは首輪をしているのだが、
遠くて、首輪がわからない。
座っていると、三本脚ということもわからない。

でも、堂々とわたしを見つめているから、
あれがムギなんだと思う。

相手は逃げたのか。
ムギの勝ちならいいんだけれど、
毎日違う猫が入れ替わり立ち代り襲いに来るから、
ムギの心が心配。

ストレスで、また病気になってしまったらどうしよう。
オルゴナイトを、もっと前もって注文しておけば良かった。

優しくて気が小さいムギ。
だからこそ、必死に夫になついて、場所を獲得したのだ。

それを、かつては仲間だったノラたちに妬まれて、
襲撃されている。

わたしが頑張らなくちゃ。
ママなんだから、ムギを守らなくちゃ。
ムギはムギで、充分頑張っている。

ただ安らかに暮らしたいだけなのに、
それが叶うのはいつなんだろう。

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思い出したくない光景。

夕べ、記事を書いたあと、
寝る前にムギに会いに行った。

ちゃんと小屋にいた。
ムギはキジ猫で、体の色が暗いので、
小屋の奥にいると見えない。

懐中電灯で照らしたら、
暖かかったせいか、小屋の外に、シッポが出ていた。

ビクってする。
まさか、大丈夫だよね?

手を差し入れて触ったら、ムギは温かかった。
顔も、まぶしそうにしながらこっちに向けてくれた。

良かった…。

あの夜、極寒なのに、
小屋から、ムギのシッポと後ろ足が、だらっと出ていた。
わたしはぎょっとした。
猫なら、こんな日は丸くなっているはずなのに、
この体勢はあり得ない、と思ったのだ。

呼びかけてもゆすっても、もう応答はなく、
かすかにシッポの先が揺れるだけ。
口の周りは、ヨダレでびっしょりだった。

瀕死だったムギ。
思い出したくないけど、目に焼きついて、
忘れられない。
怖かった。
本当に怖かった。


ムギは、クルッと仰向けになって、お腹を撫でさせてくれた。
良かった、元気だ。

抱っこさせてよ~と、ちょっと腕を引いたら、
出て来て、膝に乗ってくれた。
感激。

でも、撫でていたら、撫でるなと言われて、
ただ膝に乗せて、数分過ごしただけ。
すぐに降りてしまった。

パパのことは待ち構えていて甘えるのに、
わたしにはちょっと冷たい。

入院している時も、
二人で面会に行くと、パパにべったりだった。
ムギはパパっ子なのだ。

わたしには、オシッコで怒られたり、
ネットに入れられたりしているので、
警戒している。


お外に出たからには、周囲に気を配って、
警戒しながら生きていかなくてはならない。

だから、いいんだ。
ムギが元気で、小屋にいてくれさえすれば幸せだ。
抱っこしたいけど、
出来なくても、姿を見られるだけで充分。

ただ、元気で小屋に居てくれればいい。
望むのはそれだけだよ。

外に出して二日目も、暖かい日だったが、
夜になって、雨になってしまった。
ガレージとは言え、屋根はあるが、吹き抜けなので、
風が強いと吹き込んで来る。
小屋の前に置いてあるカーペットや座布団を片付けた。


週明けはまた気温が下がるらしい。
カイロを入れてやって、低体温にならないよう、気をつけよう。
お腹に毛がないので、
びっくりするくらい早く体が冷えてしまうのだ。
低体温だけでも死んでしまうから、
あなどれない。

命を預かることは、しんどいなあ。
ムギが無事かどうか、ずっと考えていて疲れる。


ムギのために、オルゴナイトをお願いした。
ちゃんと神の声を聞いて本物を作れる方で、
自分のもののほか、息子夫婦のも作っていただいた。

自動書記みたいに、
その人に必要なものがするすると作れて、
終了すると、パタッと気力がなくなるそうだ。

どなたの注文でも受ける方ではないので、
猫のために作っていただけるかわからなかったのだが、
ムギの状況を説明し、写真を添付して、
お願いしてみた。

すぐにお返事をいただき、作ってもらえることになった。
嬉しい。
それを小屋に設置して、結界を張ろう。

とてもご親切に、
ムギに装着できるキーホルダーも作ってくださるとメールが来たが、
お気持ちだけいただいて、それはお断りした。
お外の子なので、
狭いところをすり抜けたり、高いところから降りたりする。
どこかにひっかかっては大変なので、
すごく残念だが、お気持ちだけいただいた。

一ヶ月待ちだそうだ。
それまでは、耳を澄ませて暮らし、
もしも襲撃があったら、わたしが加勢しに行く。

せっかく助かったムギの命。
何としても守りたい。

夫はドライで、わたしの思いが重たすぎると言うが、
それは喪失体験の差でもあるし、
男女の差でもある。

瀕死のムギを、見たか見なかったかの違いもある。

もう思い出したくないあの夜の光景。
だけど、あれを忘れないで、
毎日ムギに接することをやめない。

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心臓が潰れそう。

どうせ寝付けないと思っていた。

二ヶ月間、現場を離れていたムギを、
いよいよお外に返すのだ。

緊張する。

やはり眠くはならず、朝になりそうだったので、
セロクエルを足して飲んで、多分5時ごろ、やっと寝た。

アラームで起きて、そうか、ムギを外に返すんだと思い出す。

起きて行ってみると、
ムギは、最後の最後まで、
律儀にトイレを使って、オシッコしてくれてあった。
なんてけなげなの。

いっぱい褒めて、片付けをしていたら、
ムギがうう~んと鳴いて甘えて来た。
早く抱っこして、と言っている。

抱っこして、抱きしめた。
お外に帰ったら、膝に乗るくらいで、
こんな風に無防備に抱っこさせてはくれない。

ムギを人間用トイレにあるベッドに移し、
戸を閉めて、
お引越しを始めた。

マット類を持って行って敷き詰め、
ドームベッドにホットマットを仕込んで、
小屋の中に設置した。

タオルやカイロが入った箱をスタンバイ。
餌の容器は、考えた末、今まで使っていたものにした。
お水の容器は、新しく買ったもの。

タオルを敷いて、カイロを入れて、
OK。

あとはムギを連れて行くだけ。

ムギを抱っこして、そーっと小屋に入れたかったので、
念のためにと、洗濯ネットに入れた。

そしたら、それがとても恐怖の記憶だったみたいで、
抱き上げた途端、
盛大にお漏らしをした。

ああ~ああ~、と思いながらも
止まらないしやめられないので、
そのまま連れて行った。
二人ともぐしょぐしょになった。

ペットシートで、ムギを拭いてやり、
それから、そーっと小屋に入れた。

ムギは、状況は把握した。

でも、すぐに出て来てしまった。

小屋の入り口付近を、嗅いでいる。
そう、ノラたちがマーキングしていってる箇所だ。

前日の夜中にも、念入りに拭いたのだが、
匂いは染み付いているらしく、
ムギはたちまち不機嫌になって、出て行ってしまった。

ムギ、どこに行くの?
追いかけると、庭に居た。
新鮮な空気を吸っている感じ。
それから、お隣の家の敷地に入っていった。

そこは草地で、ムギは草をしばらく食べていた。
そうか、ちまが食べないから気がつかなかったけれど、
ムギは草を食べるんだね。

しばらくそうしていたが、わたしも夕飯の用意とかがあるので、
写真や動画を撮って、
アパートに戻った。

煮物を作り、
母屋に持って行った。

ムギは、パトロールしているのか、まだ帰って来ていない。

帰ってくるだろうか?
たちまち不安になる。

ムギ、ママに捨てられたと思ったんじゃないのか?
それとも、匂いがするから、
留守中に、他の猫を小屋に入れたと思ったんじゃ?

ムギが帰って来なかったらどうしよう。

何回も見に行って、ムギー!と呼んで待つが、
ムギは帰って来ない。

心臓が潰れそうに不安だよ。

昨日まで、忘れていた股関節の痛みがぶり返した。
まさか心因性だったの?

暗い気持ちのまま、シャワーをして、浴室を整頓した。
ちまが見たがるので、浴室を見せた。
ちまは、納得していた。

帰宅した夫からメールが来た。
ムギ、いるよ、って。

すぐに飛んで行ったが、夫には撫でられていたのに、
ムギは逃げてしまった。

やっぱり、ママに捨てられたと思ってるの?

仕方なく帰る。

すると、食事を終えた夫からまた、
ムギいるよ、とメールが来た。

また飛んで行った。
今度は、夫に撫でられているムギを見ることが出来た。
もともとムギは、一対一でないと、ダメな猫だ。
小屋に逃げ込んだので、
夫が帰り、わたしに交替しようとしたら、
ムギが小屋から飛び出してまた逃げてしまった。

ムギ、ママが怖いの?
ネットに入れたから?

でも、仕方がないから、また帰った。
顔を見られただけでも良かったよ。
夫が勝手口から顔を出したら、
ムギは小屋から駆け出して来たそうだ。

ムギはいつも、わたしよりパパが好き。

とりあえず、小屋にいてくれるなら、良かった。
でも、ムギにわかって欲しい。
捨てたんじゃないってこと。

だからさっき、また行って来た。
ムギは小屋に居た。

嬉しい。
ムギが居るだけで、嬉しいよ。
今度は逃げ出さなかったので、ちょっと撫でて、
スープをやった。
小さいお皿に入れて、小屋の中に入れてやったら、
すぐ飲んで、嬉しそうにしていた。

手から、かつお削りをちょっと食べてくれた。
撫でていたら、くるっと上を向いて、
お腹を出してくれた。

ムギ、ありがとう~!
許してくれた?
わかってくれた?
捨てたんじゃないよ、元に戻ったんだよ。

抱っこはさせてくれなかったが、撫でさせてくれたので満足。
毎日2回は会いに行こう。

しっかり、様子を見てなくちゃね。
声も聞いていて、ノラたちが来たら、
駆けつけるからね。


ムギが今後、元気で楽しく暮らせるように、
わたしが頑張る。
ムギはもう充分に頑張っているもの。

居てくれるだけで、ありがたい。
生きててくれるだけで、尊い。

どうかもう、発病しませんように。

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自分にある狂気。

とうとう、ムギを外に返す日になった。
ムギは一度、玄関から外の匂いを嗅ぎ、
出たい、と訴えたことがある。

だから、今の暮らしは幸せではない。
ムギの意思として、お外に出たいのだ。

そう思わないと、耐えられない。

ムギの小屋が、連日マーキングされている。

閉鎖した小屋の中には、ムギのオシッコが付いたタオルを入れ、
小屋の下には、ムギのオシッコ砂を置いてある。

それなのに、ノラたちは連日やってきて、
小屋を奪おうとしているのだ。

夫が毎日拭き掃除をしてくれている。

悔しい。
憎らしい。

こんな状況で、ムギを外に返すことは、辛い。
ムギはもう二ヶ月もの間、
まともに歩いてすらいないのだ。

なのに、多分初日からきっと襲撃される。
きっとヤツラはやって来る。
一対一ではないかもしれない。

ムギに勝算はない。
筋力も、気力も、衰えてしまっている。
剃られてしまったお腹には、まだ産毛しか生えておらず、
ギリギリまで切られた爪は、
手は何とか伸びたが、足は、まだ伸びていない。

取っ組み合いになったら、絶対に不利だ。

そもそも、ムギは、気の強い猫ではない。
ちょっとびびると、脱糞してしまうような、気の弱い猫なのだ。

それを、三本脚というハンデも背負って、生き抜いて来た。
どれほど努力してきたかがわかる。

すごくすごく、頑張ってきたんだ。

そんなムギに、もっと頑張れ、とは言えない。
酷だよ。

今夜もまたオシッコかけられていたので、夫が拭き掃除をした。
わたしは、自分に狂気があることを認め、
小屋のそばに、何か武器を用意して欲しいと頼んだ。


もちろん、ムギが闘って、ムギが勝たないと、意味がないことはわかる。

でも、病み上がりで、二ヶ月歩いてもいないムギが、
勝てるとは思えない。
しばらくは、争う声を聞いたら駆けつけて、
ムギと一緒に闘うしかない。

守れるのは、わたしだけなのだ。
ムギを守るためには、棒だって振り回すよ。

さっき、巡回に行ってきたら、
夫が竹箒とかデッキブラシを用意してくれてあった。

絶対にムギを守る。
そして、ムギにはどんどん走ったり登ったりしてもらい、
またムキムキのムギちゃんになってもらいたい。


心配は山のようにある。
わたしの留守中、集団で襲いに来たらどうしよう。
ストレスで、ムギがまた発病したらどうしよう。
取っ組み合ってムギが怪我をしたら、早く気付けるだろうか。

この、山のような恐怖とこれから戦うのだ。

そんな思いをするなら、
一緒に暮らせないか?
自問自答している。

でも、そんな気持ちにちまは敏感で、
今夜は鳴いてばかりいる。

ちまがきっと許してくれないだろう…。
ムギだって、お外のほうが、いいだろう…。


息子を育てているころ、
息子を守るためなら、なんでもすると思っていた。
もしも殺されたら、絶対に相手を殺す。

そういう覚悟がないと、生きていけなかった。
だから、疲労した。
社会に出して、本当にホッとした。

ムギを守りたいなら、部屋で飼えよ、と言われるだろう。
本当にその通りだ。
わたしだってそう思う。

やっている人は居る。
尊敬する。

一緒に暮らしている間、誰一人、幸せじゃなかったのだ。
でも、それは、わたしさえ頑張れば、克服できるの?

その答えが出ない。


とにかく、ムギが捨てられたとは思わないよう、
楽しい引越しをする。

でも、浴室は、
片付けないで、そのままとって置く。


ムギと一緒に闘う。

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この期に及んで。

いよいよ、ムギをお外に返す日が来る。
あと二回寝たら、お引越しだ。

すごくすごく心配。

木曜日から暖かくなって、多分一気に春になるけれど、
雨の日もあるし、風の日もある。

ノラ猫たちが嗅ぎつけて、
また襲撃に来ると思われる。

二ヶ月間という、長い療養生活になってしまったムギ。
ノラたちと、戦って勝てるだろうか。

すっかり家猫みたいになって、
気力の失せているこの状態。

準備万端整えてから、
ムギを抱っこして行き、小屋に入れるけれど、
また捨てられた!って思わないかな。

移動してしばらくは、そばに居よう。

ムギを抱いていると、泣けてくる。
ムギ、生きててね。
ただ、生きててくれたらそれでいいからね。

まだ4歳なんだから、死なないで、長生きして…。


わたしには、幸い、喪失の体験が少ない。

両親がまだ健在で、伯父や伯母も生きているほうが多く、
祖母は96歳という大往生だったので、悲しくなかった。

だから、わたしにとって、最も悲しい死は、
ゴンのままなのだ。

それは、単なる喪失ではなく、
何もしてやれなかったことへの後悔が絡む。
だからこそ、辛さが増幅され、
40年経っても、ぬぐえない。

ただ、ゴンを救えなかった経験があったからこそ、
夜中にムギを救急で連れて行けたのだ。

でももし、夫が同意してくれず、
車を出してくれなかったら…

お金を持っていないわたしは、タクシーを捕まえてでも行けただろうか?

それを思うと、お金がないことが、恐ろしい。
決定権がないのだ。
命を救う権限がない。


もうすぐ、ムギを外に出す。
数えてみたら、
ムギが外で暮らし始めてからたった4ヶ月しか経ってなかった。
そのあとの、2ヶ月の室内療養だから、
ムギは本当に厳しい季節は、外で過ごしていないことになる。

うちに現れるようになる前は、どこにいて、
どうやって暮らしていたのか、わからない。
去年のお正月明けに、
一斉に、ノラ猫が押し寄せたのだ。

多頭飼いしていた人とか、
餌をやっていた人が、いなくなったということかもしれない。

ムギは3本脚で、ハンデがあるから、
必死に夫に近づいて来た。

すごく可愛くて、その魅力にやられてしまった。


ちまは、天使の猫ちゃんだから、
きっと受け入れてくれると、勝手に思っていた。
ちまは、たった一度も、「シャーッ」と言ったことがなく、
引っかかれたこともなく、
パンチされたこともなく、
噛むことももちろんなかった。

天使のように、いつも癒してくれていた。
天真爛漫な子だ。

それが、ムギが入って来た途端、
シャーッの連発。初めて聞いたちまの威嚇。
そして、ムギに対するパンチの繰り返し。
不機嫌なちま。

そんなちまを見ていることが、辛かった。

もちろん何をするにもちまを優先した。
すると、気に入らないムギが、
ちまが居たところ居たところに、オシッコをして回る。

ラグは捨て、
毛布も捨て、買い、洗い、クリーニングに出し、
また洗い、の繰り返し。

それがどんどん嫌になって、
ムギを怒ってしまった。


あの頃、オシッコをして、叱られたこと、
ムギははっきり記憶している。

今、浴室で、ちゃんとトイレの中に、オシッコしてくれていて、
わたしはありがたくて盛大に褒めるのだが、
後片付けをしている間じゅう、
ムギはすまなさそうな顔をしている。

怒られる…と恐れているようなのだ。

あの頃、怒ってしまったから、
因果応報で、ムギのオシッコが出なくて苦しむ羽目になった。
原因はわたしにある。

怒らずにおけば良かったのに、
未熟なわたしは、怒り、うつ状態になり、
ムギを愛おしいと思えなくなっていた。

後悔している。


この期に及んで、まだ考える。

ムギとちまと、一緒に暮らすことは、やはり不可能だろうか?

ちまの気持ちもムギの気持ちも重要だけれど、
わたしが、やれるかやれないか、なのだ。

わたしさえ、耐えられたら、なんとかなるんじゃないのか?
わたしの我慢が足りてないだけなのではないか?

ムギだって、家猫になりたかったからこそ、
必死に夫になついたのではないか。


こんなになついているのに、部屋で飼えないんですか、と
病院の院長先生に言われた。
本当に、わたしもそう思うよ。

毎日欠かさず面会に行き、
一時間、二時間、抱き合ってすごしているのに、
外猫ってどういうことだよ、って、思われるよね。

苦しい。
自分さえ頑張れば、部屋で一緒に暮らせるのではないか。

でも、あの時は、
ちまも、ムギも、わたしも、
だれも幸せではなかったよね。
ムギの粗相を見て、呆然としているわたしを尻目に、
夫は早々に引き上げて行っていた。

同じことを繰り返すなら、
きっぱり、お外に返すべきだ。
ちゃんと床と小屋と暖房があるのだから。

でも、正直、割り切れない。

外に返して、また再発したらどうしよう。
お腹に毛も生えてないし、
ノラたちに襲われたら、怪我をしてしまう。

雨に濡れたら…
風が吹いたら…
またオシッコが出なくなったら…

気付けるだろうか。


もう、お外に返すことは決めていて、
準備もしているのに、
どうしても一緒に暮らすのは無理?と
繰り返し自分に尋ねている。

失いたくない。
生きてて欲しい。

ムギを外に出して、大丈夫?
教えてゴンちゃん。

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ボクの家!

月曜は冷たい雨だった。
ムギを慌ててお外に返さなくて本当に良かった。

1月の21日に倒れて、
最も寒い時期を、丸々入院と、療養で過ごした。
いきなり、寒いところに行かせるのは嫌だ。

今週、木曜日から暖かくなるので、
木曜日に、お引越しをしよう。

順序をよく考えて行い、
ムギが楽しく帰れるように心がける。

浴室で、抱っこできるのも、あと二日になった。
カウントダウンが始まった。


去年の3月にムギを室内に入れた。
一年が経った。
もちろん、一緒に暮らすつもりだったが、
挫折してしまった。

トライアルが短かったのだ。
安易に考えすぎていた。

お外にいたムギが可愛くて、けなげで、
たまらなくて、
メロメロになってしまい、
一緒に暮らしたくなって、部屋に入れてしまった。

怖い気持ちを抑えて、
雨の中、不自由な脚で、
二階まで階段を駆け上がってきてくれたあの姿、
一生忘れないよ。


ムギは今も、ずるいくらい、可愛い。

夕べ、寝る前に会いに行ったら、
ベッドの中で、クルっと仰向けになってお腹を見せ、
両手を、お化けちゃんみたいに曲げてポーズ!

萌える~。
ムギ、可愛すぎる罪で逮捕。

目がクリクリしていて、
お手手はまあるく大きくて、
すっごい可愛いのだ。

男の子なのに、声も、きゅーんって高く鳴く。
可愛く見えてニンゲンが喜ぶポーズを知り尽くしている。

ムギはそうやって、生き延びて来たんだと思う。

一年前は、まだシャーって言いながら、
夫に駆け寄って来て、
餌をねだっていたのだ。
ムギの作戦にまんまとはまった。

本当に外見が可愛い。
キジ猫が欲しかったわたしもイチコロ。

ちまが許してくれなくて、
ムギも愛情を独り占めしたくて、
うまくやれなかった。
二人とも、ごめんね。申し訳ないことをしたよ。

ムギは夫の部屋に移ったが、
そこでは、高いところからニンゲンを見下ろしていた。
生気のない目をしていた。
わたしには、ムギがそこに居る期間の、記憶が余りない。

可愛がれていなかった、ということだ。

秋に、ムギが窓から出て行って、
もう部屋に帰れないとわかって、
ガレージを選んでくれた。
すぐにベッドを置いた。
ムギも理解してすぐ入った。

なのでそのあと注文販売の堅牢な犬小屋を頼んで、
ガレージに夫が床をはり、
その小屋を置いて、
ベッドを中に仕込んだ。

ムギは瞬時に、「ボクの家!」と理解して、入ってくれた。

寒くなったのでベッドをドーム状のものに取替え、
電気を引いて、ホットマットを仕込んだ。
ムギはほぼ、そこに居てくれた。

厚着をして、夜中に会いに行き、
ムギが小屋から出て来て膝に乗ってくれて、
フリースをかけて風を防ぎながら、
小一時間、一緒に過ごしたりした。

小屋でごめんね、と思いつつも、
ムギが居てくれるので、幸せだった。

そんな生活が、4ヶ月。

真冬になって気温が下がり、
毎日使い捨てカイロも併用して気を配ってきたが、
ノラ猫たちに毎晩襲われるようになって、
ムギはあの夜、倒れてしまった。

寒さとストレスがこたえたんだと思う。

ムギがあの時、死ななくて本当に良かった。
こうして、お世話が出来て良かった。

ムギの命は尊い。
かけがえがない。


もうすぐ、お外に帰れるよ。
土手を登ったり、お隣の屋根に来たりして、
ムギ、またムキムキな猫になってね。

お部屋で飼えなくてごめん…。
でも、ムギはうちの子だからね。
一生大事にする。
かわいいうちの猫。

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頑張ってなんて酷。

起きた時の絶望感が辛いので、
寝る時も、すでに不安でいっぱいだ。

起きたら絶望しているのだ。
というか、そもそも寝付けるのだろうか、と考えて、
寝る瞬間を逸して、
朝になってもまだ寝付けない。

罪悪感でおかしくなる。

急ぐ用もないのに、
夫が起きる時間までには寝付いていたいという、
強迫観念が働き、
セロクエルを足して飲み、
ちまに、一緒に寝て欲しいと頼み込む。

ちまは、自分のベッドで寝るほうが暖かいのだが、
頼み込むと、たいてい聞き入れてくれて、
体に乗ってくれる。

重たくてちょっと苦しいが、
ちまが乗ってくれると、安心する。
しばらくすると、足のほうに移動して、丸くなる。
それでわたしもようやく眠りにつく。


午後、スーパーに行って来た。
3月も半ばだが、多分これが最後の寒さだろう。
次に暖かくなったら、春の到来だ。
そしたら、ムギをお外に返す。

すごく嫌な夢を見た。
でも、起きた時は、現実的な絶望が勝つので、
夢を忘れていた。

夫がやってきて、一緒にお茶を飲んで話した。
昨日、ムギのリビングを拭き掃除してくれたそうだ。

ムギの小屋は、大きくて家に片付けられないので、
ガレージに置いたまま、入り口を閉鎖してある。

以前、その入り口前に、マーキングされているのを見つけて、
拭き掃除をした。
ノラ猫たちの仕業だ。
耽々と小屋を狙っている。

その後、ムギのオシッコの匂いがするタオルを小屋に入れ、
高床式の小屋なので、下に、
ムギのオシッコ砂を置いてある。

けれど、塞いである入り口に、スプレーされていたのを
夫が発見したのだそうだ。
それで、拭き掃除して、リセッシュもしてくれたそうだ。

それを聞いて、ああ、ゆうべ、この夢を見た、と思い出した。

ムギの小屋の入り口に貼ってあるビニールが破られて、
荒されているのを見つけた夢。

寝起きが悪くて当然だ。


ムギは、体力も筋肉も、そして気力も落ちてしまっている。
二ヶ月近く、現場を離れて、狭い空間で過ごしているので、
多分気弱になっている。

けれど、ムギはお外に帰ったら、
ノラたちと戦って、勝たなくてはならない。

それは絶対だ。

でも、こんなにずーっと頑張って生きているムギに対して、
ムギ頑張れ、と言うのは、酷だ。
もう充分に頑張って来ている。

病に負けずに頑張って生き延び、
入院中は、おとなしく処置を受け、
看護師さんに対してはゴロゴロ言って可愛がってもらい、
お隣のケージの猫さんとお友達になって、
お喋りしていたのだ。

ムギはその時その時の状況に合わせて、
すごく頑張って生きている猫だ。

脚を失った時も、とても大変だったと思う。
生き延びただけで、充分頑張っているのだ。

だから、頑張って、とは言えない。
ムギ、一緒に頑張ろうねと言っている。

人間がノラ猫を蹴散らしても、
ムギ自身が勝たないと、また襲ってくるのはわかる。
でも、争う声が聞こえてしまったら、知らんぷりは出来ないよ。

近くに行って見守りたいし、
もしムギが不利だったら、加勢してしまうと思う。
見殺しには出来ないよ。

だって朝になって、もし小屋の主が入れ替わっていたらと思うと、
見過ごすことはできないじゃないか。


本当に、部屋がもう一つあればと思う。
もしくは、わたしが強いメンタルを持っていれば、
どうにかできるかもしれないのに。


わたしの心の平穏は、いったいいつ、訪れるのだろうか。
それとも、もう無理なんだろうか。

気軽に映画を観に行ったり、カラオケに行けるような日が、
また来るのだろうか。

来るとも思えない。
緊張が解けるとは思えない。

毎日苦しい。
自分も頑張れないし、
ムギに頑張れとも、言えない。

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絶望は続く。

レメロンを増薬してもらったが、
目が覚めた時の絶望は続いている。

少し、マシにはなったが、まだ辛くて困っている。

土曜日、特に予定はないので、
アラームはかけていなかった。
お昼に夫がムギに会いに来て、
「ムギちゃんオシッコ出たの~。」という声が聞こえた。

そうか、良かった。
一日、してなかったから心配していたのだが、
出たのだ、と思い安心して、
再び眠った。

ちまが、入れて~とつっついて来たので、
毛布を持ち上げると、
するするともぐって来てくれた。

寒い時の猫はいい。
ふわふわ、すべすべで、あったかい。

そのあと、お腹がすいたちまに起こされたのだが、
ちまが居なければ、起き上がれない。
うつ状態がずっと続いている。

何もできない。
何をしていても辛い。

ちまが居なくなったら、わたしは生きて行けない。
どうしよう。


ムギは、暖かくなってから小屋に返す。
考え始めると、色々心配でたまらない。

捨てられたと感じないだろうか。
再発しないだろうか。
元気に暮らしてくれるだろうか。
ノラたちに勝てるだろうか。

今週は、水曜日がリウマチ内科の通院だ。
血液検査と尿検査があるので、
朝早く病院に行かなくてはならない。

早起きしなければならないというだけで、
ひどく気分がふさぐ。

早く起きなければと思い、
ならば早く寝なければと思い、
その緊張で、寝付けないのだ。

股関節のMRIも撮るので、時間がかかる。
ああ、ゆううつだ。

股関節の痛みは、軽減した。
いろいろ、要因があったのだと思う。

重たい荷物を持って、毎日出掛けていたことや、
ムギとの面会のとき、
固い椅子にずっと長く座っていたこと。

それに、心因性の疼痛もあった気がする。

今は座り方や立ち方に気をつけている。

立ち上がる時や立っているときは痛むが、
かかとにクリームを塗れるようになった。
靴下を履くのもしんどかったので、
かなり良くなったほうだと思う。

あとは、ムギがお外で元気にしていてくれれば、
心理的な抑圧も減るような気がする。

命を預かることは重圧だ。
それが子どもであれば、成長するにしたがって、
自分で自分を守れるようになっていくが、
動物はそうはいかない。

ずっとムギを守ってやらねば、という意識が強くて、
心配でたまらない。
ムギの力を信じたいが、
消えかけていた小さな命を思うと、
ナーバスになる。


今日は、ちまと遊んだ。
ちまが、テーブルからペットボトルのキャップを落として、
それを手ではじいて追いかけたので、
わたしが飛ばしてやった。

ちま、大興奮で遊んだ。
かわいい。

ちまは、ねこじゃらしにも、ネズミくんにも、
全く反応しないので、
遊ばない子なんだと思い込んでいた。

でも最近、歌をうたってやれば聞くし、
甘噛み遊びもするし、
赤ちゃん返りみたいな兆候。

ムギが居ることを知っているからかな。

ちま、もうすぐムギはお外に帰るからね。

心配だけど、部屋が一つしかないから、仕方がない。
精一杯お外で可愛がろう。


また朝が来ると思うと、寝る時も、憂うつだ。
うつ病って、地味辛い。
健常な人に、理解されないことが、
同じ分量で、辛い。

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共鳴する相手。

うつ病になるまで、
自分のことを知らなかった。

自分は頑張れると勘違いしていた。
頑張らなくてはならないと叱咤して生きて来た。

親孝行をせねばならず、
親の前では、幸福であることを演じなくてはならないと、
思い込んでいた。


うつ病を発症して、全然頑張れなくなって、
こっちが真の自分か!と気付いて驚いた。

どれだけ自分を騙してきたのかを、
今は思い知っている。
苦手なことだらけで、
人より勝っている箇所が見えない。

それなのに、鎧を着て人付き合いをしてきたのだから、
力尽きて当然だ。

なぜ、こうなる前に自分を理解できなかったのか。
それは、変に仕事が出来たからだ。

だから、仕事を失うと、価値が見えない。
今は、ちまが居なければ、起き上がることさえ不可能だ。


友人が部屋に来てくれた。

他に相当する言葉を知らなくて、友人と書くが、
深いところで、意識を共有している仲間だ。
歳はわたしよりも17歳も下だ。

うつ病仲間、猫仲間でもある。

ムギが倒れてから、毎日毎日、メールをくれて、
支えて来てくれた。
最も辛い時期を乗り越えられたのは、
彼女のおかげだ。

いまならムギが屋内にいて確実に会えるので、
外に返す前にと、会いに来てくれた。

それは理由の一つだが、
会ってみると、会うべき理由がありすぎて、
全然時間が足りなかった。


彼女と一緒に過ごすことが、
どうして「平気」なのかわからない。
うつ病どうしなので、人と接することは、お互い難しい。

この8年で、会ったのは4回。
ちゃんと向き合って話しだけするのは、
今回が初めてかもしれない。

メインは猫の話だけれど、
生い立ちから、着物の柄の話まで、
多岐にわたる話が切れることなく続く。

話していても聞いていても心地が良い。
明らかに、仲間と話している感じがするのだ。

その、「仲間」を、どう説明するかが難しい。
最も近い言葉は、「ソウルメイト」だと思う。

同じ時期に転生して、共生しているごく近しい人のこと。

どうして彼女をそうだと感じるのかも、よくわからない。

最初のカウンセラーさんが亡くなってしまい、
どこに支えを求めたらいいかわからず、
さまよっていた時、
ひどい強迫観念に襲われて、
わたしは、息子を失うのではないかと怯え始めた。

怖かった。

その時、何かのご縁で、インド人のヒーラーさんに
見ていただくことになった。

名前と生年月日だけ書いて、
後は一切喋らずに、見てもらった。

うつ病であることが最初に見抜かれて、
息子のことを気にしているのがわかったのか、
前世の話になった。

わたしの前世は、江戸時代の江戸に住んでいて、
息子がその時も息子で、
父がその時も父だった。

質問はあるかと聞かれたので、
息子が長生きできるかを聞いた。
大丈夫、70代後半まで生きる、と言われた。
それを聞いて安堵した。

それから、今生で縁の繋がっている人は誰かと聞いた。
江戸で一緒に生きていた人のこと。

すると、故郷で、幼なじみみたいな人が居ればその人と、
後は、年が下でまだ若いのに、妙に気が合う人がいるでしょう、
と言われた。

その時に、あ、彼女だ、とわかった。

幼なじみとは、しーちゃんのことであり、
年が若い友人は、彼女以外には考えられない。

カウンセラーさんが亡くなったことを記事にしたとき、
電話をかけてきて、
電話口で、二人同時に、ワーッって声をあげて泣いた。

共鳴する相手なのだ。

言葉では表現しつくせない、感情を共有している。
それは、会った回数とかには関係なく、
あらゆるものを乗り越えて、やって来た。

こんな説明では、誰もわからないと思う。
わからないような説明しかできない。

彼女の話し方とか声が、他人とは思えない。
絶対に絶対に、すごくよく知っている仲間なのだ。


うつ病になって、鎧を脱ぎ捨てたからこそ、
与えられた感受性。
全く重なる、様々な興味や恐怖。

例えば、
「家紋って、究極のデザインだよね!」とか、
「静かな水に恐怖を感じる。」とか、
「鏡を見られない。」とか。
なぜ同じに思うのか、説明がつかない。

今回は、ピザを取って、
熱い緑茶を飲んだが、
その組み合わせを何故お互いに最上としたか、説明はつかない。

あっという間に夕方になって、
しぶしぶお開きにしたが、
興奮したわたしは、朝方まで寝付けなかった。


うつ病になって、わたしは仕事を失ったが、
夫と結婚できた。
彼女も諦めた夢がある。
でも、会って思ったのだが、諦めることはないのではないか?
まだ、これからでもいけるんじゃないか?

ある程度の年齢になったからこそ、うまく行く仕事もあるのだ。

わたしの蔵書を、本当は全部あげたいのだが、
わたしも、本は財産と思っているので、
一冊だけ、配色の本をあげた。
あとは、数冊の表紙の写真を彼女は撮影して帰った。


少ない人間関係だが、
今、付き合っている人は、絶対に失いたくない相手ばかりだ。
縁があるから出会えたし、
うつ病だからこそ、無理をしない、本物の付き合いが出来ている。

きっと誰にでも居るはず。
理由はわからないけれど、どうしてもこの人じゃないと、
っていう相手。

転生と共生の記憶。

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絶対的存在価値。

先週、精神科で、
起きた時に絶望的な気持ちになって苦しいことを訴えた。
レメロンが増薬になった。

やっとそれが効いてきたようで、
絶望からはかなり救われた。

今日はカウンセリング。
前回は息子のマンションに行く前だった。

あれから色々あった。
たった二週間なのに、すごく色々あった。

前後の予約の人が居なかったので、
ちょっとゆっくり話を聞いてもらえた。

デパ地下で、お弁当を買って、すぐに帰った。
ムギがワクチンの後なので、
体調を崩さないかが心配だから。

冷たい雨。
しばらくは寒の戻りで、寒い日が続く。

こんな寒い中、ムギをお外に返さなくてはならないのだろうか。
わたしの一存で決めるわけにはいかないが、
暖かくなる日がわかっているので、
それまで待ったほうが良くないか。

幸い、ムギは具合が悪くはならず、普通にしていた。
でも、機嫌が悪くて、出て来てくれないし、
抱っこしてもすぐに戻ってしまう。
食欲もない。

また、人生に絶望しちゃったかな。
もうすぐお外に帰れるよ、と話してはいるが、
言葉が理解できていないかもしれない。

暗い目をして沈んでいる。
ムギは、餌では釣られない子なので、
どうしてあげることもできない。


夜、夫がムギに会いに来た。
夫は毎日ストレス満載だ。

ムギの尿に細菌が出たことを、気にしていた。

来週まで、寒いんだよね、と話を振ってみた。
すると、外に返す作業は、一緒にやらなくてもいい、と言ってくれた。
暖かくなったら、キミがやればいい、できそう?
と聞かれた。

もちろん、順序よくやれば、できる。
慎重に慎重に、事をすすめたい。
ムギが、ああ帰って来たんだ!って思えるような、
楽しいお引越しにしてあげよう。

体調に不安があるまま、
何も寒いとわかってる日に、外に出すことはない。
来週、水曜日には暖かくなるそうだから、
一人で、やろう。

ムギがイキイキしてくれるといいのだが。

昨日病院で、しっかりオシッコは絞ってもらったので、
もう出ないと思っていたのだが、
朝、夫が来ると、ちゃんとトイレに両方してくれてあった。

外猫なのに、トイレを使ってくれてるのが、けなげで愛おしい。

ムギは本当に、頑張る子なのだ。
すごいなあムギ。
どうかそのまま、頑張って長生きしてね。

ちまが許してくれないから、叶わないけれど、
ムギと一緒に寝てみたかったよ。

ちまもムギも、独り占めしないと気が済まない子なので、
一緒に暮らせない。
わたしが耐えられない。

つくづく、自分の子が一人で良かったと思う。
わたしは複数と同時には関係を築けないのだ。

それなのに、二度にわたり大家族に嫁いで、
ダメになった。

わたしには、出来ないことが多すぎる。

若い頃は、仕事でそれらをカバーしていた。
どの職場でも、仕事は出来る、という人物であったと思う。
逆に、そうするしかなかった。
そうしないと、自分を維持できなかったのだ。

何も無くなった今、
いつも自分の存在価値には疑問を持っている。

形になる方法で、自分を認める材料がなさすぎる。

でも、わたしには、絶対に失いたくない人が数人いる。
その人の存在が、わたしにとって価値があり、
ただメールをしたり、
たまに話せるだけで、充分なのだ。

存在には絶対的価値がある。
それは猫を見ればわかる。

生きて、そばに居てくれるだけで充分。

誰かがもし、わたしに、
居てくれるだけでいいと赦してくれたら、
わたしは絶望から解放される。

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命のリレー。

火曜日、美容院に行って、
帰宅してから、すぐにムギを病院に連れて行った。

退院して、一ヶ月が経過した。
狭い、外の見えない浴室でムギは4週間も過ごしたのだ。

オシッコの記録を表にして書いて持って行った。
ムギ、だいたい3日に2回、自力で排尿できている。

受付で、記入していると、看護師さんが来て、
あら、その後オシッコどうですか?と聞かれた。
顔で覚えられている。
わたしのノイローゼが知れ渡っているような気がして、
ちょっと恥ずかしかった。

診察で表を渡して先生に説明した。
診察台に乗せると、多分出ちゃうと思うので、
それで検査をして欲しいとお願いした。

先生が銀色の豆型トレイを持ってきた。
ムギ、まずは体重測定。
5.17キロ!

入院中に痩せて、4.7キロまで落ちていたので、
戻った。
二の腕がたくましくなったもんね。

ムギ、ちょっと押されただけで、
じょんじょろオシッコ出てた。いっぱい溜まった。

尿検査の結果、
微量だけれど、細菌が発見された。
もう、週末にお外に返すことにしたと話したので、
飲み薬ではなく、抗生物質の注射をしましょうと言われた。

ムギ、大丈夫かな。
細菌、繁殖しちゃわないかな。
心配。

でも、他に体には悪そうなところがないので、
年に一回の、ワクチンも接種することになった。
お外の子なので、ちまみたいに3種ではなく、6種。
注射と同時で大丈夫らしく、
場所を変えて、2本、ちっくんした。

ムギは診察台でぺしゃんこになって、鳴いていた。
もう、来なくていいといいね。
次は一年後だといいですね、って先生と話して、
お別れしてきた。

お外に返したら、毎日体に触れて、
お腹が張って固かったら、
迷わないで連れて来てください、とお願いされた。

お外の生活、緊張する。
大丈夫かな。


帰宅して、シャワーしたかったので、
ムギを人間トイレに置いているベッドに入れた。
シャワーして、タオルで浴室を拭いて、迎えに行くと、
意外にリラックスしていた。

なので、そのまま放置した。
しばらくそこにいたが、出て来て、浴室の前にあるマットに転がった。

ああ、こんな姿、久しぶりに見たねえ。
お外にいる時は、小屋から出て来て、
敷物の上で、ゴロゴロしたっけねえ。

可愛いので、一緒に過ごした。
毎日壁ばかり見てるから、今日は少し気分が変わったんだね。

お外に帰ったら、きっとさせてもらえないと思うので、
縦抱っこ。
抱きしめる。
ムギ大好き。

しばらくすると、散歩すると言うので手を緩めた。

部屋との境の扉の、ガラスを覗く。
布が貼ってあるが、すけて見える。

でも、お部屋に入れて、とは要求しなかった。

そのあと、玄関に行って、長い時間、
お外の匂いを嗅いでいた。

出られないかと、隙間を探っていた。
そうか、ムギ。
気持ちはわかったよ。
お外の生活に、戻りたいんだね。


明日からまた寒さが戻ってしまうし、
尿に細菌がいたことで、ぐらついていたが、
やはり、ムギはお外に返そう。

しっかり面倒を見てやればいいことだ。
きっとムギも頑張ってくれる。
暖かくなったら、ノラたちも襲撃してこないかもしれないし。

4週間もの間、ムギはよく我慢してくれた。
退院してすぐは、オシッコが出ないことにノイローゼになって、
毎日通院していた。
あの時が一番辛かったね。

せっかく退院できたと思ったのに、
カラーは着けなくちゃいけなくて、
大好きなドームベッドもお預けで、
毎日通院。

ストレスで、お互いにおかしくなっちゃったよね。
ムギに初めてパンチされて、
鬱になり、寝込んでしまったもの。

ムギも死んだような目をしていた。
生きててもしょうがないよって言ってるみたいだった。

1月の21日に倒れて以来、
長い、辛い冬をお互いに過ごしたね。

再発はありうる。
また来年、寒くなったらって心配になる。
でも、仕方がない。
毎日しっかり様子を見て、
楽観視せずに、直感で行動しよう。

苦しいよって、言ってはくれないから、
倒れていて反応がなかったあの夜のムギを焼き付けて、
守ってやりたいと思う。

命を簡単に諦めてはいけないよね。

ムギは多分、交通事故で片脚を失った。
ちゃんと手術されてあるそうだ。
どなたかが、瀕死のムギを拾って、救ってくれたのだ。

命はリレーされた。

ちまだって、スーパーの袋に入れられて、
ガードレールのポールに引っ掛けて捨てられていたんだ。

朝、見つけて、夕方また見た小学生が、
動いていることに気付いて、
病院に連れて行ってくれたから、
今の命がある。

こんな可愛い猫を捨てた人はバカだ。
もったいないことをしたと思う。

救われたちまとムギの命、大切にするよ。

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どんどん辛くなる。

夕べはすごい嵐だった。
こんな夜に、ムギがお外で暮らしていたら、
ものすごく心が痛むだろうと思う。

部屋で飼えないことが苦しい。
お外に放すのは心配でたまらない。

ムギ、頑張ってくれるだろうか。
また捨てられたって感じないだろうか。

もう数日で、お外に返すのだと思うと、
いっぱい抱きしめたくなる。

入院中は、すごいスキンシップをした。
面会の時だけが、カラーを外してもらえる時間だったし、
わたしか夫が行ってしっかり抱きしめるので、
ムギも、まるで家猫みたいに、
突進してきて、ゴッツンコしたり、激しいスリスリを毎日した。

病院の人からは、
あんなになついているし、
こんなに毎日面会に来るのに、
外猫…?
と不思議がられていたはずだ。

担当医には、外猫だと最初に断言したので、
その扱いで診てもらえたが、
担当医が休みの日、院長先生が説明に来てくれて、
こんなになついているのに、部屋で飼えないんですか、と
言われてしまって辛かった。

部屋が二つあれば…。
たった10畳のワンルームで、
ちまとムギを一緒に暮らさせることは無理だった。
猫の性格にもよる。
もちろん、飼い主の性格による。

仲が良くならないまま、複数匹を飼っているお宅もある。
すごいなって思う。


月曜日、ムギと通院するつもりだったのだけれど、
雨がひどくて、延期した。
退院して数日のころ、
排尿のために雨の中通院した日、
ムギもわたしも、精神をメタメタにやられた。

起きて連絡帳を見たら、
夫が朝、排尿してくれていて、
雨だから通院は明日にしたら、と書いてあったので、
そうすることにした。

今日はガスの点検があった。
毎年来てたっけな、と思ったが、3年に一回だそうだ。
そういえば、前回の時は、ちまの居場所も、
ガスファンヒーターの置き場所も、違ってた。
ちまが首を伸ばして、
お兄さんの靴下を嗅いでいて、恥ずかしかった記憶がある。

今日はちまのすぐ隣がヒーターだった。
ちま、ベッドの中で、固まって動かなかった。
靴下嗅ぎに行かなかったよ。

それが終わってから、夕飯の煮物を作った。
明日、美容院に行ってから、ムギと通院なので、
明日の分も作った。


ムギに何度も会いたくなる。
入院していた時とは違って、
もうそんなに喜ばない。
抱っこされに出て来てはくれるが、
気が済むと、すぐドームベッドに引っ込んでしまう。

まだ行かないで、って言いながら、
縦抱っこをし、顔をスリスリしてみるが、
ムギは別に喜ばない。
今の暮らし、つまんないよね。
何も見るものもないし、楽しいことがないよね。

今は浴室の窓をエアクッションのシートで封じて、
ドームベッドを置き、それにフリースのひざ掛けをかけている。
使い捨てカイロを、敷物の下に仕込んで暖をとっている。

夫が、暑すぎる、と言うのだが、
そんなことはない。
今のムギは、お腹に毛が無くて、
あっという間に冷えてしまうのだ。

あの夜の、
冷たくなっていたムギを知らないから、そう言うんだ。
低体温だけでも、死んでしまうのだよ?
受け取ってすぐ、「冷たい!」ってビックリされて、
二個のドライヤーで一気に温められたのだ。

しっかり暖かくしておかないと、
また病気になってしまう。
カイロの位置は、考えて入れているので、
暑すぎるなんてことはない。


お外に返してしまったら、
もう縦抱っこなんてできない。
緊張して生きて行くということだから、
そんな無防備な姿はしてくれないだろう。

今週真ん中から、寒の戻りがあるという。
土曜日には、暖かくなっているといいのだが。

また捨てられた、とムギが思わないように、
しっかり準備をして、
やさしく、そーっと小屋に返そう。

こまめに見に行って、安心感を持ってもらおう。
体に触って、おかしいところがないか、毎日チェックしよう。

考えれば考えるほど、
心配で、離れるのが辛い。
でも、今の暮らしは準備期間。
ムギにとって、まったく楽しくないのはわかっている。
覇気がないもの。

お外で暮らしてるムギは、もっとキラキラしていた。
少なくとも、夫の部屋に行った時は、
タンスの上の、段ボールの上に逃げていて、
しらーっと人間を見下ろしていた。
あの時期よりは、お外にいるほうが、はるかに楽しそうだった。


ムギには説明しているけれど、
言葉、わかるかな。

目で見た状況を把握する理解力は持っているけれど、
ムギが絶望しないように、
楽しくお外に帰れるよう、
準備したいと思っている。

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可愛すぎる罪。

今は夫としか行動しない。
それなりに気を遣っている。
それに気がつかれないようにも、気を遣っている。

だから、疲れる。
わたしには孤独が似合うのだろうか。

寝たいだけ寝よう、と思った。
週に一日くらい、そんな日があってもいいよね。

午後、目が覚める。
夕べ、盛大に吐いたちまは無事だろうか。
呼ぶと、やってきて胸に乗ってくれた。

あたたかい重さがしみる。
生きててよかった。

自分は、かなりの鬱状態。
ひどい。
起き上がりたくない。
このまま、ちまを乗せて、夜まで過ごしたい。

何十分かのあいだ、そのまま動けなかった。

ちまがまた空腹になるといけないので、起きて餌をやる。
ちまが居るから、起きている。
ちまが居なかったら、生きていられない。

ムギの世話は、朝、夫がしてくれてあり、
連絡帳に書いてあった。


パンがなかった。
仕方なく、冷凍のお好み焼きを食べた。
美味しくない。
トーストが食べたかったのに。

昨日残したケーキを食べ、
買ってもらった文旦をむいた。

柑橘系の中で、突出して好きなのが、文旦。
でも、あまり流通しないし、時期がとても短い。
しかも、高い。
もう何年も食べていなかったのだが、
昨日、地下街でみつけて、2個350円という安さだったので、
夫に買ってもらった。

夫は覚えていないだろうけれど、
ある時期、異常に毎日食べた文旦。

皮が厚くて、大きな種がいっぱい入っている。
まだまだワイルドな品種なのだ。


昼間、パソコンを開けた。
夫が以前、わたしのパソコンに入れて行ったムギの写真を、
不用意に見てしまった。

一年前のもの。
シャーッって言いながら夫に駆け寄って来て、
餌をもらう、ムギ。

ギリギリ手が届かない距離で、お腹を見せて、
敵意はありませんと猛アピールするムギ。

この可愛さに、わたしたちはやられたんだ。
かわいい仕草と、
かわいい声で、
メロメロになってしまったんだ。

あのまま、お外で可愛がるだけにしておけば良かったのに、
うまくやれると思って、
保護して部屋に入れてしまった。

浅墓だった。

ちまにも、ムギにも、申し訳ないことをした。


ムギ、わたしが浴室に入れば、んん~と鳴いて出てくる。
膝に乗って、ゴロゴロ言ってくれる。
いつでも会える。
風も吹かないし、雨も降らない。

でも、土曜日には、お外に返すんだ…。

ムギに説明しながら、自分が不安になる。
まだ、足の爪が伸びていない。
お腹も剃られてはげたままだ。
毛がないと、すぐに体温が下がってしまう。

小屋には電気を引いてあって、ベッドにホットマットを仕込むが、
風も吹くし、雨の日もある。
オシッコしに行ったり、パトロールに行けば、
嫌でも冷えるし濡れてしまう。

こまめにチェックして、カイロを入れたり、
体を拭いてあげたいと思うが、不安はつのる。

ドームベッドから出て来ない時、
ムギは中でくるっと仰向けになって、
お腹を出して、まあるい手を曲げてポーズする。

なんて可愛いの!
ムギ、可愛すぎる罪だよ。
ビジュアル的には、ちまよりムギのほうが可愛い猫である。
きゅ~んという、声もずるい。

可愛すぎて、辛い。
ムギ、お部屋で一緒に暮らせなくてごめんよ…。
わたしが泣くと、ムギはきょとんとして見ている。


スープをやった。
いつもは、抱っこして、膝の上でやるので見れなかったが、
今日はベッドにお皿を入れてやったので、
舐める姿をじっくり見れた。

飲み終わると、
ムギ、お皿の回りをきょろきょろと探し始めた。

ちまとおんなじだ!
ムギも、「具はどこ?」って探してる。

なので、具の入ったスープをおかわりして出してやった。
すると、スープだけ飲んで、
具は残した。
食べないんか~い!とツッコミを入れる。

もったいないので、他のと混ぜて、ちまに食べてもらった。


月曜日、ムギと一緒に通院して、
オシッコの検査をしてもらう。
問題がなかったら、5種のワクチンを打ってもらう。

様子を観察して、土曜日にお外に返す。
小屋にベッドや暖房をちゃんとセッティングしてから、
ムギを大事に抱いて、そっと小屋の前に降ろす。

すぐに小屋に入るかな。
どう思うかな。
帰って来たって感じてくれるかな。

もしも、もしも嫌だったら、
ママの部屋の前に帰っておいでね。
いつでも、来ていいよ。

でも、お外では鳥さんがいっぱい飛ぶようになったし、
草も生えて花が咲いて、
きっと楽しく過ごせると思うよ。

ノラたちとは、一緒に闘おうね。
ムギが勝たないと、意味がないから、
ムギまた体を鍛えて、打ち勝とう。


可愛すぎるムギ…。
手放したくない。

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嘔吐の恐怖。

わたしの足は、市販品の靴はほとんど履けない。
たまに、4Eというのが売っていると、
履ける場合がある。

しかしデザインは限られており、
ごくカジュアルなものしか持っていない。

夫がそのことに気がついて、
セミオーダーの靴屋を探してくれた。
フォーマルシューズを購入していいと言う。

なので横浜の店舗に出掛けた。

3Dで、足を計測してもらい、
そのサイズに最も近い靴が出されて、
それを細かくお直ししてもらう、という方式。

木型から作るフルオーダーだと、すごい金額になるが、
これは、セミオーダーなので、
価格は抑えられている。

左右の足の大きさが4ミリも違った。
大きいほうに合わせると、カパカパ抜けるので、
小さいほうに合わせて、皮を伸ばしてもらうことになった。

靴が出来上がったら店舗に出向いて、
調整してもらう。

これで、慶事弔事に履ける靴ができる。
安心した。
ありがたい。


終わってから、一切何も回転していないのに、
回転寿司とうたっている店に行った。
お寿司、久しぶり。
すべて声に出してオーダーしなくてはならない。
不得手だが、夫がしてくれないので、仕方がない。

狭くて、隣の人と肘がぶつかるのが不快だったが、
まあまあ美味しかった。
めずらしく茶碗蒸しも食べた。

地下街をうろつき、ケーキを買って一緒に帰宅した。

わたしは部屋に入ってちまのケアをし、
夫がムギのところに行った。

ムギ、ちゃんとトイレを使って、
多めのオシッコをしてくれてあった。
感激!
すごく安心。

外猫なのに、トイレを使ってくれてるのがけなげ。
写真を撮って、トイレの始末をした。

ムギは、食べたいだけ餌を食べて残し、
あとでまた食べるタイプ。
でもちまは、お皿に出しただけ食べてしまう子なので、
出して出掛けることができない。

空腹が長いと、そのあと食べて吐くケースが多いので、
用心して、最初は少量のおかかをやり、
小一時間してから、カリカリをやった。


夫と、いつムギを外に返すかの相談をした。
返す時は、一緒に作業しようと先日約束していた。
わたしは、19日まで居させたいと言った。

足の爪がまだ伸びておらず、
お腹の毛も生えておらず、すぐに体が冷えてしまうからだ。

けれど、夫は一日も早く返すべきだと主張した。

なので、7日に通院して検査をしてもらい、
異常がなかったら、5種のワクチンを打って、
12日に、お外に返すこととなった。

昨日・今日と、オシッコをしてくれているが、
まだ不安。
ノラ猫たちが待ち構えていると思うと、心配。

でも、今の生活がムギにとって全く楽しくないことはわかる。
なので、夫に同意した。

そのあと、起きている時間帯のことで、
ちょっと言い合いになった。

夫は朝の4時5時に起きている人だ。
この世の中の、正義である。

わたしは、夜中3時に寝る。
起きるのはお昼くらい。

その時間帯の差で、一緒に行動しようとしても、
合わないから、ムカッとする、と言われた。

ほらね。
やっぱりムカッとしてるんだ。

お正月に話した時、朝に寝るのでもいいじゃないか、とか
物分りのいい事を言っていたが、
全然本心じゃないのだ。

朝早く起きる人を正義と思っている。
それに合わせないわたしに腹が立っているのだ。

レジャーとは、朝6時に出発するものなんだ!と言い切った、
結婚当初の夫の意見は、
変わってはいないのだ。

わたしも別に、開き直るわけではない。
朝に起きていないことは、恥ずかしいと思う。
マイノリティーだということも知っている。

常に罪悪感がある。
自分だって不便な時がある。
迷惑をかけている感じもわかる。

責められると、辛い。
何も言い訳ができない。
早く寝れば早く起きられるんでしょ、と言われて、
否定はできない。

いつかは寝るんだから不眠じゃないでしょ、とも言われるが、
それも言われると辛い。
寝付けなくて朝になる罪悪感を知らない人が言う言葉。


不機嫌になった夫が帰る時に、
ちまが、えづいて、盛大に吐いた。
すごい量、吐いてしまった。

これは、すごく吐く時のパターンだ。
わたしはお盆とトイレットペーパーを持って、
ちまの横にスタンバイした。

数分置きに、何回か吐いて、
とうとう6回目には、黄色い液体を吐き出した。

これ、ヤバイやつだ!

息子が小さい頃、こうやって何回も吐いて、
黄色い液体も吐いて、
一泊入院した経験がある。
絶食で点滴だった。

夫に電話したが出ないので、母屋に走って行った。
ちょうどお風呂から上がって部屋に戻った夫に、
ちまが6回も吐いて、黄色い液体まで吐いた、
明日病院に連れて行こうか、と相談した。

夫は瞬時に、
必要ない!と答えた。

精神的なものだから病院に行く必要はない、と言った。


本人もわかっているが、
ドライな人だ。
ちまが苦しんで吐いているところを、見ていない。

ムギが倒れて瀕死だった姿も、見ていない。
だから、突き放せるのだ。
自分の小さい子供が、黄色い液体を吐いても、
この人は平気なのだろうかと思った。

精神的なもの、ということは、
わたしのせいだという意味だ。
なんでもわたしに責任があるように言う。

帰宅した時、わたしはいつも、ちまのケアを最初に行う。
これは、今日だって同じ。
ムギのことは夫に任せて、わたしはちまをケアし、
そのあとムギのトイレだけ掃除して、
お茶を入れていたのだ。

そこに何の問題があるのか。

ずっと、ちまが落ち着いてからムギに会うようにしてきた。
ちゃんとちまを優先している。

そんな言われ方をするなら、相談しなければよかった。
一人で心配していたほうが良かった。

幸い、ちまはぐったりすることはなく、
ちょっと涙目になっていただけだった。

しばらくしたら、用意したぬるいお水を飲んだ。

横なってちまを乗せて、しばらく過ごした。
ちまから降りて、何かちょうだい、というので、
ムギ用に買ってあるスープをやることにした。

ムギはウェットの餌が好きではなく、表面を舐めるだけなので、
具の無いスープを与えたら、
喜んで飲んでいる。

それをちまに出してみた。
ちま、しばらく不思議そうに眺めていたけれど、
ちょっと舐めて、おいしかったらしく、
一気に飲んだ。

そのあと、キョットーンとした顔になり、
お皿の回りをなにやら必死に探し始めた。

具がない!
具はどこに行ってしまったの?
と、必死に探しているのだ。

面白かったー。

ちま、具がなかったねえ。

そのあとまた小一時間経ったので、
具が少し入ったものをやった。
すごい勢いで食べて、納得していた。


ちまが、長く空腹のあと、食べると、
吐くケースが多いことを知っているので、
慎重に与えたつもりだったが、
今日はしんどい思いをさせてしまった。

小さな体で6回も吐いて、
苦しかっただろう。
ごめんねちま。

わたしは、嘔吐が恐怖だ。
自分が吐くことがとても嫌なのだ。

卵巣を摘出したとき、麻酔の後遺症で、
3回も吐いた。
傷がすごく痛くて、安静にしていたいのに、
寝ていられず、半身起こしてえづく苦しみ。

熱が出た人とか、頭痛の人とかいたけれど、
自分が最も嫌な症状を引き起こしてしまった。
あれは辛かった。

だから、息子とか、ちまが、吐くのも辛いのだ。
下痢はいいよ、出るべきところから出るだけだもの。
嘔吐は、逆流だから、
恐怖なのだ。

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絶望感が耐え難い。

ゆうべ、ちまを叱っていた時に、
物音がしたのは聞こえていたが、
寝る前の時間になるまで、
ムギのところに行かなかった。

ちまとは、夜のうちに仲直りした。

寝る前に、ムギのところに行くと、
ちゃんとトイレを使って、
多めのオシッコがしてあった。

やった!
嬉しい~!

まさに猫撫で声で、ムギをほめた。
外猫なのに、ちゃんとトイレを使ってくれていることが、
どうにもけなげで、愛おしい。

夫に絞られたあとで、トイレにオシッコというパターン。
二回目。
これは、ああ、そうそう、オシッコってこんな感じ!と、
ムギが思い出してくれたからかもしれない。

ムギから出て来て、抱っこされてくれる。
泣かずにお喋りできた。
ムギは心が落ち着いて、
カリカリもいっぱい食べられた。

カリッとかじる時に、鼻の上にしわがよるのが可愛くて、
しょっちゅう動画を撮る。
お外にいる時には、食べている顔を見ることなんて、
なかったから、可愛くてたまらない。


起きる時、わたしは絶望している。
年明けからずっとその絶望は続いている。

ちまが体に乗って甘えてくるから、
餌をやるために、起きているけれど、
許されるなら、ちまを乗せて、夕方まで寝たい。

寝る時も、これでまた起きる時には絶望なんだ、と思うと、
気分よく寝られない。

それでも、ムギがオシッコしてくれた日は、
かなり安心はできる。

精神科の通院だった。
一時間半の道のりが、ただ遠い。
診察室で、ムギのことが心配で、
再発が怖くて安心できず、
緊張が続いていて体もずっと不調であると話した。

起きた時の、絶望感が耐えがたい。
そう訴えると、2錠飲んでいたレメロンを、3錠に増やされた。
寝つきも良くなるし、
気分を持ち上げてくれるはずとのこと。

薬局では、一人のおばあさんが、薬剤師さんを捕まえて、
関係のない緑内障の話やらを延々していた。
聞いていてうんざりする。

なんでお年寄りは、相手のことを考えず、
相手の話を聞かず、
一方的に自分の話だけしたがるのか。

これは誰もがそうなってしまうのか。
わたしも、ああなるのか。

薬剤師さんが一人取られていたので、
お薬に時間がかかった。
わたしはお年寄りと子供が嫌いだ。


やっと出来て、増薬について聞かれたが、
面倒で、「絶望しているのです。」と答えた。
もう喋りたくもない。

帰って来て、シャワーをするために、ムギを出した。
すかさず、ドームベッドに戻ろうとする。
なので、人間トイレに置いたベッドで待っていてもらった。

シャワーして、タオルで浴室をよく拭いて、
ドアを開けたら、すぐにムギが鳴きながら戻って来た。
カリカリをやったら、いっぱい食べた。

留守の間に、お水もいっぱい飲んであった。
暖かくなったからね。

ベッドの前に、出かける前、
確かにムギの口に入れて飲ませたはずのお薬が落ちていた。

ええ?
ムギ、あのあと、こっそり吐き出したの?
口に入れてから、しばらく口を握って押さえていたし、
飲んだと思っていたのに、
口に入れてて、あとで吐き出したんだね。

もう一回お口に入れて、飲んでもらった。
ムギ、すごいなあ。
ちまなんて、カリカリに混ぜておけば、残さず食べてくれるよ。

外猫だから、変なものを食べないよう、
いつも気をつけているんだね。


夜、疲れきった夫がやってきた。
酒、飲ませてと言う。
ストレスがたまっているようなので、話を聞いた。
お姑さんはもう、紙に書いて渡しても、
そのことが全然できず、
逆に、やられては困ることを、やってしまうらしい。

毎日それに接していて、
夫はイライラしている。

子供たちは毎晩遅くて、
おばあちゃんの面倒を見ようという気はなく、
土日は出掛けてしまって留守。
全部夫がやっている。

負担が大きくて、申し訳ない。
わたしがもっと元気になったら、
夕飯、二品に戻そう。
それしか出来ない。

キッチンでしばらく夫と話していたら、
ちまが誤解した。
二人でムギと仲良くしていたと思ったらしく、
鳴いて抱きついて来た。

あまり甘えて来ない子なので珍しい。

抱き上げていっぱい頬ずりする。
ちまは甘い香りがする。
猫を吸う。

膝に抱いて、撫でながら、
ちまちゃんのテーマソング3曲を、エンドレスで歌った。
ちまがまだ赤ちゃんだったころ、
わたしがトイレに座ると、必ずやって来て膝にジャンプして乗った。
それを抱いて、
テーマソングを延々歌ったものだ。

赤ちゃんの頃を、思い出したらしく、
最後は手にじゃれて、甘噛みして遊んだ。
そうそう、ちまはあぐーと言いながら軽く噛んできて、
じゃれて遊んだっけ。
思い出したよ。
全然痛くないの。
ちゃんと加減してくれているから、楽しく遊べる。

そのあとも、離れようとしないので、
わたしが横になると、脚の上に乗って来た。
昨日、いっぱい叱ったからね、
今日はラブラブしようね。

ちまだって、本心では嫌だけど、
ムギのこと、我慢してくれてるんだもんね。
ありがとうね。

ちまは、雨も風も雪も知らない。
ノラ猫に襲われる心配もない。
お姫さまの暮らしだ。

ムギは、小屋があるとはいえ、
常に危険と隣り合わせ。
足の爪がまだ伸びていない。
お腹を剃られているので、暖房がないと、
体がすぐに冷えてしまう。

もう少し、浴室に居てもらおう。
つまらない日々で、可哀相だが、
もう少し、居てもらうことにしよう。

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わたしの窓。

期待して覗くのだが、
ムギはオシッコしてくれていない。

ああ、今日もしてないか…。
でも、病院に行くのは嫌だ。
わたしも、ムギも、心がすごく疲労する。

明日まで様子を見よう。
おかしくなったらすぐに通院できるし。

一時、ムギは声を出してくれるようになり、
餌もけっこう食べてくれるようになったのだが、
ここのところは、沈んでいる。
食欲も無く、
あの、きゅーんという可愛い鳴き声も聞けない。


美容院に行って、帰って来てから煮物を作った。
無計画に肉を解凍してしまったので、
約束と違うけれど、鶏肉を焼いたものも作った。
勝手してしまい申し訳ない。

鍋を抱えて母屋に行くと、
夫のお姉さんが、お姑さんに会いに来てくださっていた。
しまった、油断した。
ほぼほぼパジャマみたいな格好で行ってしまった。

想定外だったので、挙動不審になってしまった。
「調子はどう?」と聞いてくださった。
わたしは嘘もつけずに、悪いですと答えてしまった。

どう取り繕ったらいいのかわからない。
でも、お姉さんは精神疾患には理解が深く、
いつもとても優しい。

盛り付けをしながら、二人が話しているのを聞いていたが、
お姑さんは、まったくお姉さんの話を聞いていない。
お姉さんが喋り出しても、その都度さえぎって、
自分の昔話をする。

数分の間だが、それが繰り返され、
あああ、わたしには無理~と思ってしまう。

家族全員が、さえぎって話す人たちで構成されているのだ。
そうでもしないと、自分の話ができないみたいだ。

わたしが帰ろうとすると、
まだいいのに、お姉さんも帰ることになった。
「昔の話ばかりよね。」とささやかれた。
お姉さんも感じていらしたようだった。

また会いに来てさしあげてください、とお願いした。
お姉さんに会えるのがきっと一番嬉しいと思う。
お姉さんからも、よろしくお願いします、と頼まれた。
頼まれて、申し訳ない気分になる。

全部、夫が頑張っているのだ。
今日はたまたま、二品作って持って行ったのだ。


夫が帰宅してから、ムギのところに来た。
ムギと話し合いながら、膀胱を圧迫して、
オシッコをさせてくれた。

きっと、放置しても、いつかは自分でしてくれるのではと思うが、
心配で、放っておけない。

夜遅くに、ちまのトイレを掃除した。
ちまのトイレは大きいし重いので、
両手で持たなくてはならない。

引き戸を閉める寸前に、ちまがキッチンに出て来て、
浴室の前で、ここを開けろ、と鳴いた。

わたしはカーッとした。

ちまを脚で部屋に戻し、
ちまを叱った。

ムギちゃんは、居るの!
病気で倒れちゃったの!
今、元気になるよう、療養しているの!

ムギが居ることは、ちま知ってるよね。
ムギが帰って来るまえに、何回も説明したよね。
元気になるまでの間だけ、お風呂場にいるの!
元気になったら、ムギはお外に帰るの!

ちまと違って、闘って生きていかなくちゃならないの!
ちまと違って、ムギはすごく頑張らないと生きていけないの!

ムギ、声も出さないし、キッチンにももう出て来ないし、
ちまに対して、何にもしないよね?
ちまに対して、ムギ、何もしたことないよね?

なのになんでそんな意地悪するの!

叱りながら、涙がぼとぼと溢れた。
ちまは、目を真っ黒にして、話を聞いていたが、
泣き出したわたしを見て、さらにびっくりしていた。

そうだ、わたしはちまの前では泣かない。
ムギを抱いて泣いても、ちまの前では泣いていない。

泣きながらちまを叱った。

居るのがわかっていて、どうして見に行くの?
ちまに悪いから、姿が見えないように工夫してるし、
ムギだって、もう、全然お部屋に入れてって言ってない。
ムギは狭いところで、ひっそり我慢して生きてる。

それを見て、ちまはムギにシャーッって言うつもりなの?!

ムギちゃん何も悪くないよ。
一緒に暮らしてた時だって、シャーッって言って殴ってたのはちまだよね。
ムギは、ちまを殴ってないよね。

もうすぐ、お外に返すんだから、
見て見ないフリをしてよ!
もうすぐ居なくなるんだから、見ないフリしてやってよ!


ちまは、理解したらしく、しょんぼりした。

ちまは言葉がわかっている。
何で怒られたのかもわかっている。

キッチンのほうに行ってはいけないと言われていたのに、
ここのところ、ムギがおとなしくなったのをいいことに、
権力を見せ付けようとしたのだ。

ガラス部分には布を貼って、姿が見えないようにしてある。
でも、もうムギには、浴室から出てくる気力もないので、
目隠しも不要だ。

ムギと過ごす時用の服も別に用意していて、
毎回着替えてからムギを抱っこして、
部屋に戻る時にはまた着替えている。

手もしょっちゅう石鹸で洗うので、乾燥してしまっている。
それらは全て、ちまの心のために行っていることだ。

かわいそうなムギ。
毎日、何も楽しいことがない。
窓もふさがれていて、何の景色も見えない。

時々、ぼんやり窓を見つめている。
外の気配をそこから聞いている。


ちまは、わたしにとっては天使ちゃんだ。
でも、ムギが入って来た時、
シャーッって言ってパンチしてたのもちまだ。
ムギは何もしていない。

二人ともが、愛情を独占したかっただけなのだ。

それを叶えてやれなくて、
ムギを外に返した。

ちまが優位に感じているのは仕方が無いが、
思いやりを持ってもらいたい。
猫だって、それは可能だと思う。

秋の日、東の窓を開けたら、
隣の家のひさしに、ムギが来ていたことがある。
窓を見上げて、にゃ~っと鳴いていた。
ちまはそれを見下ろしていた。

わたしは、切なかった。
ムギが、わたしの窓と知っていて、
会いにきてくれてたんだと思った。
不自由な脚で、
そんな高いところに来て、わたしの窓を見上げていたのだ。

あそこにママがいる。
自分も居たことがある。
きっとそう思って見上げていたんだ。

ごめんねムギ。
お外でごめん。


また寝る前にムギと過ごすけれど、
きっと泣いてしまうね。

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悔しい! 許さない!

寝る前に、ムギを抱っこしに行くのだが、
夜は感情的になっていて、
悲しさや辛さを抑えられない。

ムギを抱いてまた大泣きした。
ムギが見て引いていた。
泣き止んでから、もう一回抱っこさせてもらった。

日々、辛くて、夕べも寝付けずに朝方になってしまった。
仕方なくセロクエルを増量して飲む。
それしか薬がない。

さらに、ちまに頼み込んで来てもらい、
お腹に乗ってもらってやっと寝付いた。

朝、ムギのいる浴室からなにか音がしていたが、
ちまに乗ってもらっているので、
見に行けなかった。


夫が、耳鼻科に行くという名目で、遅い出勤だった。
朝、ムギを見に来てくれて、
爪とぎにオシッコしてあるのを発見してくれた。
バスタブ内にも落ちていて、
それを掃除してくれてあった。

わたしは股関節の痛みで、風呂掃除が大変辛いので、
助かった。
ムギもオシッコしてくれて、良かった。
通院しなくて済む。


わたしは、眠いだるい体で、リウマチの診察を受けに行く。
余りにも眠くて、待っている時の記憶がない。
診察室に入る時、よろよろして倒れそうになった。

飲み薬を減らしたおかげで、
口内炎は治まった。
けれど、指の関節には痛みがある。

注射は、今日が6回目。
まだまだ、これから効果が期待できる回数だそうだ。
なので、飲み薬は増やさず、注射を続行。

夫に言われていたので、股関節の痛みについても聞いてもらった。
内科の先生だけれど、丁寧に聞いてくださり、
再来週のMRIの予約を取ってくださった。

結果はさらに二週間後になるので、
月末まで、わからない。

今日から自分で注射を打ってみることにした。
二週間ごとの通院はあるので、特に楽になれるわけではないが、
その先、もし月に一回の通院になれば、
フリーな水曜日が、月に一回できる。
それはありがたいお話しだ。

処置室の前でも待っていて寝てしまった。
もうボロボロだ。

そのせいか、恐怖心もためらいもなくなり、
自分のお腹に普通に注射できた。
痛くなかった。
逆に大丈夫か?

帰宅して、シャワーした。
その間、ムギには出ていてもらうのだが、
歩きもせず、浴室のドアの前で、
ぺしゃんこになって、ただ待っていた。
ドームベッド命なのだ。

退院してきたときは喜んで、キッチンを歩いたりしていたのに、
もうそんな気力も湧かないらしい。
可哀相なムギ。


倒れるように眠りについた。
ちまが一緒に寝てくれた。
もう、寝たいだけ寝よう、と思ってアラームをかけなかった。

夕方6時に目が覚めた。
ちまが胸に上がってきて顔を舐める。
夕飯作りがないと、とても楽だ。
自分はレトルトで済ませちゃう。

夜、夫が来て、
午前中、白い猫が、ムギの小屋あたりから出て来たのを見たという。
最初にムギを襲撃に来て、
追いかけられて木に登り、
落ちた弱いヤツだ。

気になって、懐中電灯を持ってパトロールに行った。
すると、ムギの小屋の前に、
明らかにマーキングがしてあった。

小屋は出入り口が塞いであって、入れないので、
その出入り口前に、マーキングしたのだ。

わたしは急いで雑巾と消臭スプレーを持って来た。

許さない!
ここはムギのリビング。

這いつくばって、床を拭いていたら、
夫が気付いて勝手口から顔を出した。

マーキングされてた、
今掃除してる、と言うと、夫は、ありがとう、と言ってくれた。
這いつくばる体勢がしんどい。

悔しかった。

ムギのリビングなのに、留守中狙われて、
オシッコかけられて。
悔しい。絶対に許さない。

夫が、今度ムギが何かにオシッコ出したら、
それを置いておこうと言った。


去年の一月に、一斉に現れたノラ猫たち。
住まいを得たのは、、ムギだけだ。
あとはみんな、ノラのまま。
でも、あいつら痩せてないから、餌はきっとどこかでもらっている。

ムギをうらやんで、毎晩襲撃に来て、
留守中もこうして、奪いに来ている。

ムギは、すごくすごく努力して、
お外ではあるけど、飼い猫になれたのだ。
あいつらとは違う。

ムギはどんな場面でも、すごく頑張って生きている。
努力する猫なのだ。

ムギは本当に偉い。
生きているだけで、すごい価値がある。

パパとママで、ムギを守るよ。
でも、ムギもまた、強くならなくちゃね。

うつ状態なので、なるべく一緒に居てやるようにしよう。
塞いだ気持ち、同じだからよくわかるよ。

一緒に頑張ろうね。

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痛みが怒りになる。

目が覚めると、
起きて行動しなければならないということが、
とても辛く感じる。

完全にうつ状態だ。
ちまが乗ってきて、
膨らんだ膀胱あたりをふみふみするので、
仕方なく起きている。

しなければならないことは、決して多くない。
猫たちの世話のほかは、
夕飯に、煮物を作って、持っていくだけなのだ。

あとは全部自分の病院などの、
自分由来の用事。

股関節の痛みが、心を暗くさせている。
看護師の、メル友さんがいるのだが、
彼女の言葉を借りれば、
痛みは人格を変えるそうだ。

温厚な人でも、絶えず痛みにさいなまれれば、
その痛みが怒りに変わってもおかしくない。

わたしも、確かに、
いろんなことに、怒りを感じている。

本当に、ちまがいてくれなかったら、
まともな生活は出来ないと思う。
ちまがいつも明るく居てくれるので、
なんとか生きている。


整体、最後の一回に行って来た。
正直、治してくれなかった先生にも、怒りを感じている。
終わった後、ストレッチを教えてもらった。

長くかけて、症状が出たので、
急激に治すことは無理なのだろう。
開脚ができなかったのは、数年前からなのだ。

ムギが倒れてから一気に無理をして、
症状が悪化してしまった。
まともに歩けなくなっていた。

少しは良くなって、歩くことくらいはできるようになったが、
自宅に上がる、階段が一番辛い。


夕飯は、ゆうべ作ってしまったので、楽なはずなのに、
心も体もしんどくて、
起きていられない。

宵の口、布団に入ってしばらく休んだ。

ムギはまた、オシッコが出ない。
ずっと耳をすませているが、
ムギはドームベッドに引きこもったままだ。
昨日、爪とぎできたのに、
落っこちてしまって、トラウマになってないか心配。
食欲も落ちてしまった。

いっそ、お外に返したほうが元気が出るのかもしれないが、
そんなことは怖くて出来ない。

わたしも、もう少し考え方を明るくすればいいのに、
とにかく年明けから、ずーっと鬱のままだ。

かなりしんどい。

理解してくれる親しい人と話すことだけが、
気分を変えること。

夫は普段は不機嫌なので、
なるべく接しないようにするしかない。


水曜日はリウマチ内科の診察と注射。
口内炎が酷いので、飲み薬を一錠減らしたが、
そうすると、ちょっと、関節が痛む。

どうしようね。
口内炎を我慢して、お薬を戻すべきか。
夫からは、股関節の件も相談してくるよう言われている。
多分、リウマチとは関係ないと思うけれど。


痛みで怒りが出てしまっているので、
心を明るく保つということが、とても難しい。

うつ病が憎らしい。

ただ、穏やかに暮らしたいだけなのに。
どこにも行けなくていいし、何のイベントもいらない。
ただ毎日穏やかに安らかに暮らしたいのに、
それができない。

ムギも、うつ状態になっている。
カリカリを余り食べてくれない。
スープは飲む。

楽しいことが何もないものね。
なんのために生きてるかわからないよね。

生きててくれるだけでいいんだけど、
辛そうで、可哀相になってしまう。
オシッコのことばかり考えて、わたしも暗くなる。

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事件発生。

土曜日はムギはトイレを使って、
両方していてくれたので、安心した。

一転、日曜日は、オシッコしてくれない。

あまりうるさく言うと嫌がるので、
ムギには何も言わなかった。
でも、ちょっと食欲も減ったし、心配でたまらない。

排尿のために通院するのは、
お互い、とても辛いのだ。
わたしはムギをしょって駅に行くだけでフラフラになるし、
病院は、精神的にやられる。

ムギもしょんぼりするし、帰って来てからは怒る。
だから、行きたくない。

夫にメールをしてから寝た。
朝、時間を作って夫が絞りに来てくれた。
ペットシーツの重さを量ったが、
少量。

でも、通院はやめておいた。
夕飯作ってから、通院は、しんどい。
ムギも可哀相だ。

夫が夜、来てくれた。
絞ってくれて、またオシッコが出た。
でも、少量だし、夫いわく、
線が細いとのこと。

心配がつのる。
月末には夫が出張で二泊留守になる。
そのとき、どうするのかと迫られた。

どうしたらいいのか、わからない。

夜11時近くになって、ムギがトイレを使っている音がした。
鉱物の砂だし、浴室なので、音が響く。

そのあと爪とぎをしているらしい音がして、
それから、ドッターンと大きな衝撃音がした。

あ、落ちた!
事件発生。

慌てて見に行くと、
バスタブのフタが、中に落ちていて、
上に乗っていたムギとベッド、餌や水やスープやタオルや爪とぎが、
渾然一体となっていた。

ムギはドームベッドに入ったまま、
目をまん丸にしていた。

ムギを救い出し、色々拾い集めた。
お水の容器が、ぱかんと割れてしまっていた。
長く使っていたもので、残念。

ムギは、絞られたあとなのに、
けっこうな量のオシッコを、ちゃんとトイレ内でしてくれてあった。

ごめんねムギ。信じて待てば良かったね。


バスタブ内を、掃除しなくてはならなかった。
股関節が、激しく痛む。
思わず声が出る。

整体の回数券、明日で終わり。
もっと行けばとは言われてないので、もう駄目。
もちろん、少しは良くなったが、
この姿勢でこんなに痛むのなら、
今後、お風呂掃除や拭き掃除は出来ない。

痛みをこらえて綺麗に拭いて、また浴槽にフタをして、
並べなおした。
怯えていたムギをそーっとベッドに入れてやった。

いっぱいタオルとかが汚れたので、
夜遅かったけれど、洗濯機を回した。
階下が空き家なので大丈夫。

すると外から、バリバリバリ…という音がする。
洗濯物に、何か混入させたか?と思い、
外に出たら、なんとヒョウが降っていた。

風は雪の匂いがした。
今夜は冷える。


ムギ、元気になってくれるかなあ。
毎日オシッコが出て、もりもり食べてくれないと、
心配で、お外に返せないよ。

もちろん、逆に、今のこの状態が辛くて、
お外に帰れば、元気が出るのかもしれないけれど、
手放すのがとても心配でたまらない。

二度と、倒れている姿を見たくない。
でも、どこかで行き倒れになってしまうのは更に嫌だ。

まだ4歳と若いムギ。
再発は充分あり得る。
心配していたらキリがない。

毎日が思案の連続だ。
とりあえず、火曜日は、通院しないで様子を見る。

水曜日、リウマチ内科の注射だ。
注射はちょっと痛いだけだが、
また会計でもめるのではないかと思い、
気が重い。

朝、病院に行かなくてはならないのも、しんどい。
3月いっぱい、注射を続ける予定なので、
もう少しの辛抱だけれど。

あちこちガタが来ている体。
リウマチが治ったら、
もう一回、股関節、何とかしたい。
でも、自分のお金が無いって、本当に辛いね。

稼がないで、消費するだけの身なので、
辛いのだ。
だから、多少無理してでも、夕飯を作る。
それしか家事参加ができないから。

許されたいと心から思う。

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