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捻じ曲がる心

わたしを町田のクリニックに連れて行ってくれたのは、飲み会のメンバーの一人ですが、好意を持ってしてくれたことであり、こちらにも甘えはありました。
しかし、その後の度を越した介入と、執拗な要求に実はわたしは辟易していました。
お世話になっておきながら会うのは嫌だとも言いにくいものです。

実際会の中では一人だけ向いている方向の違う人ではあり、わたしが友人にメールでヘルプサインを出すと、彼はいつも決まって
「困ったもんだね。君が自立すればつけ込んではこないだろうけど、今はとにかく体を治すのが第一。ヤツのことは放っておけば。」という趣旨の返事をくれました。
わたしはフィルタをかけて、その人からのメールを拒否しました。

保護司に会った翌週、友人と、会のボスと、裁判にも付き添ってくれた女性と4人だけで集まりました。
そこでボスから「ヤツのことで大変な思いしてるんだって?」と優しく聞かれた途端、わたしはドッと泣き出してしまいました。そんなつもりじゃなく、楽しく飲んで騒ぎたくて会ってもらったのに、わたしの涙はなかなか止まらず、オーダーを取りに来た女店員にボスが「いや、いじめてるんじゃないからね、」と言い訳するほどでした。

ボスはわたしの好きなつまみをあれこれ注文してくれ、卓上はにぎやかになりました。
そこで女性メンバーが、
「最近毎朝毎晩、あの人からメールが来るのよ。その日の予定とか、今日やった仕事とか、毎日報告してくるから、何で急に? なんでアタシ? って思ってたの。ヒメがメール拒否してたからなんだね。」と言いました。
3人は驚き、実は友人宛にも、「ヒメはどうしているか」としつこくメールが来ていると漏らしました。今日来なかった若いメンバーにも同様のメールが行っているということでした。
わたしはあまりの事に恐縮してしまいました。
わたしがメールを受けてさえいればみんなにこんなに迷惑かけずに済むのに…。

友人が疲れ果て体も壊して、私の世話役を表面上降りたときに、その人は嬉々としてわたしに介入し始めました。その真意は皆が分かっていました。

「気持ちが落ち着いたらでいいから、メールを解禁してやれ。じゃないとみんなが大変だ。聞き流せばいいから。」ボスにそう言われましたが、わたしはハイとは答えませんでした。
自分が抱えているものだけでもう手一杯なのです。体もどうなるかわからない。ただの友達としか考えられない相手の想いを汲んだり受け止めるなんて無理でした。

一人では立っているのがやっと。歩こうとすると介助が要る。介助してもらうと友人のように重圧で壊れるか、もしくはこんな風につけ込まれる。
わたしは「買いたい」と言われていたのです。

自分を売ることが、どれほど精神をすり減らし、心を捻じ曲げることかを、わたしは知っています。それはとてつもなく自尊心を傷つけ、卑屈になります。
もうこれ以上、自分を痛めつけることはしたくありません。

そして、大学病院に結果をききに行く日が来ました。
9月の爽やかな風を感じられるようになっていました。

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